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第6章 時の揺り籠
6-20 リリの目覚め
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とても幸せな気持ちで目が覚める。
あの子が、大切な人と再会できてよかった。
あの子にとっては、あのおじいちゃんが唯一の家族だった。
私だって、おとうさんとお母さんと別れていた時はとっても寂しかったもん。
あの時、司さんに会えていなかったらと思うと、今でも身体が震えてくる。
そこで、ふと気づいた。お部屋に、いつもよりもたくさんの匂いがある。
司さんがベッドにもたれ掛かって寝てる。こんな格好で、どうしたんだろう?
毛布はかけてあるけど、ちゃんとお布団で寝ないと風邪を引いちゃかもしれない。
それに、少し顔が疲れているように見える。心配だ。
私の横にはクーシュが寝てる。いつも通り、ベッドの上で大の字で仰向けに。
口の端に涎も出てるし、ちょっとだらしない……。
「……リリ? リリ!」
わわっ。
起きた私に気づいたお母さんが飛び込んできて、ペロペロと顔を舐められた。急にされると……くすぐったいよ。
でも、嬉しいな。
あの子がおじいちゃんと再会する様子を見ていて、少し羨ましかったから。私もお母さんにお返しをする。
「リリ、ようやく目が覚めたか」
お父さん、私はそんなに寝坊助じゃないよ? いつも司さんよりも早く起きるんだから。
そう言えば、今は何時だろう?
時計を見ると、朝の4時。
散歩には、まだちょっと早い時間。もうちょっと寝ようか、どうしようか。
「リリ、身体におかしなところはあるか? 気分はどうだ?」
お父さんが変なことを聞いてくる。
寝て起きただけなんだから、おかしなところなんてあるわけない。
身体の調子だって良い。今からでも散歩にいけちゃうくらいに。
でも、お腹は少し減ってるかも? お腹がぐぅぐぅ鳴ってる。……かなり空いてるかも?
お父さんとお母さんに空腹を伝えると、お部屋に用意してくれてたドライフルーツを持ってきてくれた。甘くておいしい。
食べたらすぐわかる。橙花さん手作りのやつだ。あの子にも食べさせてあげたいな。リンゴは絶対に気に入るはずだから。
食べ終わったところで、お父さんが説明してくれた。
私が10日も寝続けていたこと。時々、魘されてたこと。声をかけたり、リンゴの匂いを嗅がせたりしても起きなかったこと。みんなが心配していたこと。お医者さんに診てもらったけど、原因がわからなかったこと。
そして、司さんはほとんど寝ずに側で看病していてくれたこと。今は、限界になって力尽きるように気を失っていること。
ベッドにもたれ掛かって寝ている司さんの背中を見て、涙が浮かんだ。
心配をかけて、ごめんなさい。
お父さんは説明を終えると、兎神さんたちのところへ私のことを伝えに行ってくれた。
お母さんは私の側にいてくれて、黙って見守ってくれている。
私は司さんに近づくと、感謝の想いを込めて頬を優しく舐めた。いつもありがとう。
「ん……んん? え? リリ?」
あ、起こしちゃった。司さんは疲れて寝てたのに。
「リリ、目が、覚めたんだな……よかったぁ」
司さんはそれだけを言うと、ぎゅっと優しく抱きしめてくれるけど、いつもと違って弱弱しい。全然力がはいってない……。
と思ったら、そのままベッドに突っ伏して寝ちゃった。変な格好で。
「司さんは、ずっとずっとリリの事を心配して起きててくださったの。きっと緊張の糸が切れたのでしょう。今はゆっくり寝かせてあげましょう?」
その後は、お父さんが呼んできてくれた橙花さんが司さんをベッドに寝かせてくれて、布団をかけてくれた。
橙花さんも凄く心配してくれてて、司さんのお世話が終わったら私を抱いて撫でてくれた。兎神さんと蒼花さんも部屋の外から中を伺っている。
「リリちゃん、元気になってよかったね。お腹空いてない?」
空いてる。少しは食べたけど、まだまだ食べられるかも。
「10日も寝てたんだから当たり前だよね。有り合わせだけど、まずはご飯にしましょう」
でも、司さんの体調が悪いのに、私だけご飯を食べるわけには……。
「司の事は私が見ていよう。リリは食事に行ってくると良い。ルーヴ、リリを頼んだ」
「ぴっぴぃ!」
司さんのことは心配だけど、お父さんが見てくれるみたい。
クーシュ、司さんは私に任せろって、あなたはさっきまで寝てたよね? よし、早く食べて戻ってこよう。
それから、食堂へ行って橙花さんにご飯を作ってもらって食べた。
お肉はたくさんあったし、お野菜のサラダ、カリカリフードにデザートでリンゴもついてきた。有り合わせって言ってたけど、物凄く豪華だったのは気のせい?
おいしい。いつものご飯の味だ。あの子にも食べさせてあげたいなぁ。
食べ終わったら、すぐに司さんのお部屋に戻る。
お母さんもお父さんも、私に何があったのかを聞かない。
「リリのことは心配だったけど、もう元気になったから良いの。それよりも、『一番』迷惑をかけた司さんには説明するのでしょ? その時、一緒に聞けばいいわ」
「うむ。詳しいことは明日だ。リリも病み上がりなのだから、司と一緒に寝なさい」
どうやって司さんに説明しよう……頭を悩ませて考えてたけど。
司さんの隣でぬくぬくしてたら、すぐに眠くなっちゃった。
あの子が、大切な人と再会できてよかった。
あの子にとっては、あのおじいちゃんが唯一の家族だった。
私だって、おとうさんとお母さんと別れていた時はとっても寂しかったもん。
あの時、司さんに会えていなかったらと思うと、今でも身体が震えてくる。
そこで、ふと気づいた。お部屋に、いつもよりもたくさんの匂いがある。
司さんがベッドにもたれ掛かって寝てる。こんな格好で、どうしたんだろう?
毛布はかけてあるけど、ちゃんとお布団で寝ないと風邪を引いちゃかもしれない。
それに、少し顔が疲れているように見える。心配だ。
私の横にはクーシュが寝てる。いつも通り、ベッドの上で大の字で仰向けに。
口の端に涎も出てるし、ちょっとだらしない……。
「……リリ? リリ!」
わわっ。
起きた私に気づいたお母さんが飛び込んできて、ペロペロと顔を舐められた。急にされると……くすぐったいよ。
でも、嬉しいな。
あの子がおじいちゃんと再会する様子を見ていて、少し羨ましかったから。私もお母さんにお返しをする。
「リリ、ようやく目が覚めたか」
お父さん、私はそんなに寝坊助じゃないよ? いつも司さんよりも早く起きるんだから。
そう言えば、今は何時だろう?
時計を見ると、朝の4時。
散歩には、まだちょっと早い時間。もうちょっと寝ようか、どうしようか。
「リリ、身体におかしなところはあるか? 気分はどうだ?」
お父さんが変なことを聞いてくる。
寝て起きただけなんだから、おかしなところなんてあるわけない。
身体の調子だって良い。今からでも散歩にいけちゃうくらいに。
でも、お腹は少し減ってるかも? お腹がぐぅぐぅ鳴ってる。……かなり空いてるかも?
お父さんとお母さんに空腹を伝えると、お部屋に用意してくれてたドライフルーツを持ってきてくれた。甘くておいしい。
食べたらすぐわかる。橙花さん手作りのやつだ。あの子にも食べさせてあげたいな。リンゴは絶対に気に入るはずだから。
食べ終わったところで、お父さんが説明してくれた。
私が10日も寝続けていたこと。時々、魘されてたこと。声をかけたり、リンゴの匂いを嗅がせたりしても起きなかったこと。みんなが心配していたこと。お医者さんに診てもらったけど、原因がわからなかったこと。
そして、司さんはほとんど寝ずに側で看病していてくれたこと。今は、限界になって力尽きるように気を失っていること。
ベッドにもたれ掛かって寝ている司さんの背中を見て、涙が浮かんだ。
心配をかけて、ごめんなさい。
お父さんは説明を終えると、兎神さんたちのところへ私のことを伝えに行ってくれた。
お母さんは私の側にいてくれて、黙って見守ってくれている。
私は司さんに近づくと、感謝の想いを込めて頬を優しく舐めた。いつもありがとう。
「ん……んん? え? リリ?」
あ、起こしちゃった。司さんは疲れて寝てたのに。
「リリ、目が、覚めたんだな……よかったぁ」
司さんはそれだけを言うと、ぎゅっと優しく抱きしめてくれるけど、いつもと違って弱弱しい。全然力がはいってない……。
と思ったら、そのままベッドに突っ伏して寝ちゃった。変な格好で。
「司さんは、ずっとずっとリリの事を心配して起きててくださったの。きっと緊張の糸が切れたのでしょう。今はゆっくり寝かせてあげましょう?」
その後は、お父さんが呼んできてくれた橙花さんが司さんをベッドに寝かせてくれて、布団をかけてくれた。
橙花さんも凄く心配してくれてて、司さんのお世話が終わったら私を抱いて撫でてくれた。兎神さんと蒼花さんも部屋の外から中を伺っている。
「リリちゃん、元気になってよかったね。お腹空いてない?」
空いてる。少しは食べたけど、まだまだ食べられるかも。
「10日も寝てたんだから当たり前だよね。有り合わせだけど、まずはご飯にしましょう」
でも、司さんの体調が悪いのに、私だけご飯を食べるわけには……。
「司の事は私が見ていよう。リリは食事に行ってくると良い。ルーヴ、リリを頼んだ」
「ぴっぴぃ!」
司さんのことは心配だけど、お父さんが見てくれるみたい。
クーシュ、司さんは私に任せろって、あなたはさっきまで寝てたよね? よし、早く食べて戻ってこよう。
それから、食堂へ行って橙花さんにご飯を作ってもらって食べた。
お肉はたくさんあったし、お野菜のサラダ、カリカリフードにデザートでリンゴもついてきた。有り合わせって言ってたけど、物凄く豪華だったのは気のせい?
おいしい。いつものご飯の味だ。あの子にも食べさせてあげたいなぁ。
食べ終わったら、すぐに司さんのお部屋に戻る。
お母さんもお父さんも、私に何があったのかを聞かない。
「リリのことは心配だったけど、もう元気になったから良いの。それよりも、『一番』迷惑をかけた司さんには説明するのでしょ? その時、一緒に聞けばいいわ」
「うむ。詳しいことは明日だ。リリも病み上がりなのだから、司と一緒に寝なさい」
どうやって司さんに説明しよう……頭を悩ませて考えてたけど。
司さんの隣でぬくぬくしてたら、すぐに眠くなっちゃった。
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