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第5章 地球と彼の地を結ぶ門
5-30 巫女としての役割①
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わたしはリリ、ウルの巫女見習い。
今回、わたしは司さんのお仕事に同行しています。もうお留守番は嫌なのです。
宗司さんのお話では危険があるからと、司さんは良い顔をしませんでしたが、お父さんとお母さんに説得してもらって着いてきちゃいました。
司さんと舞さんと宗司さんとお家を出発して、草原を走って、森を抜けて、途中でご飯のために狩りの練習をさせてもらいました。1回目は失敗しましたけど、3回目でうまくいきました。司さんに褒めてもらえて凄く嬉しかったです。司さんがお料理するお肉は、とっても美味しかったです。
今はもらってばかりだけど、もっともっと狩りが上手くなれば、わたしが司さんにご飯をとってあげることもできるはずです。まだまだ狩人のお父さんにはぜんぜん敵わないくらいだけど、いつか必ず……。
目的地にたどり着きました。
わたしの目の前には大きなお山があります。お山の上のほうを見ると、なぜかピリッとした感じがします。こういう場合は、ちょっと危ないことが起こるので、少し気を付けたほうがいいのかもしれません。
それにしても、司さんたちはお山を見て不思議そうなお顔をしていますが、何か問題があるのでしょうか? そう言えば、司さんと旅行で見に行ったお山に似ている気がしますね。
みんなでお山を登ります。
森と比べると、石がごろごろあって少しだけ歩きにくいけど、ゆっくり歩くのはピクニックみたいで楽しいです。慣れない山道で、舞さんたちはお疲れではないでしょうか? 疲れたら、また前みたいに背中に乗ってもらって走りたいですね。わたし、体力には自信がありますので!
途中、トカゲさんをいっぱい見かけます。
このお山に住んでいるようです。トカゲさんからはピリッとした感じがしないので、近づいても平気です。よく見ると石をガリガリとかじっているのですけど……石っておいしいのでしょうか? わたしはお肉のほうがいいです。勿論、リンゴは別格です! 今はお仕事中なのでリンゴが食べれないのが残念ですが、お仕事が終わってお家に帰ったら、たくさんリンゴを食べたいです!
変な生き物を見つけました。
岩陰で蹲って泣いているみたいです。時々、お腹空いたとか、お母さんとか言っているので子供のようです。幸い、この子からもピリッとした感じはしないので大丈夫でしょう。
いつもならすぐ助けてくれるはずの司さんが悩んだお顔をしています。舞さんと宗司さんも同じ顔です。どうやらシクシクと泣いているのが原因みたいですけど、なぜでしょうか? わたしにはわかりません。
相談した結果、司さんがお話を聞いてみることになりました。
たくさんで近づくと怖がらせてしまうので、司さんだけがゆっくり近づきます。わたしも初対面でたくさんの人に近づかれるとビックリしてしまうのです。相手は子供なのですから、不用意に怖がらせてはいけません。
子供が急に司さんに飛びつきました。
あの身体にしては結構鋭い体当たりだったので、司さんが尻餅をついてしまいました。それにしても、飛びつく時にパパと言ったのは聞き違いでしょうか? 司さんが、あの子のお父さんのはずがありませんから、きっと気のせいでしょう。
聞き違いではありませんでした……。
この子は司さんをパパと勘違いしているようです。抱き着いたまま離れようとしません。舞さん直伝のOHANASHIを試みたのですけど、説得は失敗に終わりました。何て頑固な子でしょうか。
やはり、この子はまだ子供のようです。聞いた話をまとめると、この子はお母さんと喧嘩して巣を出てきたようです。家出の理由はお父さんを探す旅に出たかったそうですね。今はなぜか司さんをパパと勘違いしています。巣は、どうやら山の上のほうにあるみたいです。何日もご飯を食べていなくて腹ペコで、夜には狙われている気配を感じるので怖くなって泣いていたと言っていますが、くっ、司さんから手渡しで食べ物を……羨ましいです。
お山を登るついでに、この子を巣に返すことになりました。
名前はないそうですが、呼ぶのに困るので名前を付けることになりました。司さんが考えた、クーシュというので決まりました。というか、この子は司さんがつけた名前なら何でも気に入ったんじゃないでしょうか? ……決して、司さんに考えてもらえて羨ましいということはありません。ええ、羨ましくなんてありませんったら。
クーシュは自分の脚で歩く気がないみたいです。司さんにくっついたまま離れません。新入りの癖に何という態度でしょうか。相変わらず、司さんをパパと呼んでいます。違うって言ってるのに。
しばらく歩いていると急に天気が悪くなりました。それまで悪くなる気配がなかったのに……あっという間に雨が降ってきて、空がピカピカしています。雨がしのげる場所を探さないと!
幸い、すぐに洞窟を見つけました。わたしはウルの森で暮らしていた時に、隠れれる場所を見つけるのがうまかったのです。こう、ピーンとくるものがあるのです。
雨が強くなってきました。急いで洞窟に滑り込みます。よくやったと、司さんたちが褒めてくれました。みんなの役に立てて嬉しいです。今日はここで雨宿りですね。
今回、わたしは司さんのお仕事に同行しています。もうお留守番は嫌なのです。
宗司さんのお話では危険があるからと、司さんは良い顔をしませんでしたが、お父さんとお母さんに説得してもらって着いてきちゃいました。
司さんと舞さんと宗司さんとお家を出発して、草原を走って、森を抜けて、途中でご飯のために狩りの練習をさせてもらいました。1回目は失敗しましたけど、3回目でうまくいきました。司さんに褒めてもらえて凄く嬉しかったです。司さんがお料理するお肉は、とっても美味しかったです。
今はもらってばかりだけど、もっともっと狩りが上手くなれば、わたしが司さんにご飯をとってあげることもできるはずです。まだまだ狩人のお父さんにはぜんぜん敵わないくらいだけど、いつか必ず……。
目的地にたどり着きました。
わたしの目の前には大きなお山があります。お山の上のほうを見ると、なぜかピリッとした感じがします。こういう場合は、ちょっと危ないことが起こるので、少し気を付けたほうがいいのかもしれません。
それにしても、司さんたちはお山を見て不思議そうなお顔をしていますが、何か問題があるのでしょうか? そう言えば、司さんと旅行で見に行ったお山に似ている気がしますね。
みんなでお山を登ります。
森と比べると、石がごろごろあって少しだけ歩きにくいけど、ゆっくり歩くのはピクニックみたいで楽しいです。慣れない山道で、舞さんたちはお疲れではないでしょうか? 疲れたら、また前みたいに背中に乗ってもらって走りたいですね。わたし、体力には自信がありますので!
途中、トカゲさんをいっぱい見かけます。
このお山に住んでいるようです。トカゲさんからはピリッとした感じがしないので、近づいても平気です。よく見ると石をガリガリとかじっているのですけど……石っておいしいのでしょうか? わたしはお肉のほうがいいです。勿論、リンゴは別格です! 今はお仕事中なのでリンゴが食べれないのが残念ですが、お仕事が終わってお家に帰ったら、たくさんリンゴを食べたいです!
変な生き物を見つけました。
岩陰で蹲って泣いているみたいです。時々、お腹空いたとか、お母さんとか言っているので子供のようです。幸い、この子からもピリッとした感じはしないので大丈夫でしょう。
いつもならすぐ助けてくれるはずの司さんが悩んだお顔をしています。舞さんと宗司さんも同じ顔です。どうやらシクシクと泣いているのが原因みたいですけど、なぜでしょうか? わたしにはわかりません。
相談した結果、司さんがお話を聞いてみることになりました。
たくさんで近づくと怖がらせてしまうので、司さんだけがゆっくり近づきます。わたしも初対面でたくさんの人に近づかれるとビックリしてしまうのです。相手は子供なのですから、不用意に怖がらせてはいけません。
子供が急に司さんに飛びつきました。
あの身体にしては結構鋭い体当たりだったので、司さんが尻餅をついてしまいました。それにしても、飛びつく時にパパと言ったのは聞き違いでしょうか? 司さんが、あの子のお父さんのはずがありませんから、きっと気のせいでしょう。
聞き違いではありませんでした……。
この子は司さんをパパと勘違いしているようです。抱き着いたまま離れようとしません。舞さん直伝のOHANASHIを試みたのですけど、説得は失敗に終わりました。何て頑固な子でしょうか。
やはり、この子はまだ子供のようです。聞いた話をまとめると、この子はお母さんと喧嘩して巣を出てきたようです。家出の理由はお父さんを探す旅に出たかったそうですね。今はなぜか司さんをパパと勘違いしています。巣は、どうやら山の上のほうにあるみたいです。何日もご飯を食べていなくて腹ペコで、夜には狙われている気配を感じるので怖くなって泣いていたと言っていますが、くっ、司さんから手渡しで食べ物を……羨ましいです。
お山を登るついでに、この子を巣に返すことになりました。
名前はないそうですが、呼ぶのに困るので名前を付けることになりました。司さんが考えた、クーシュというので決まりました。というか、この子は司さんがつけた名前なら何でも気に入ったんじゃないでしょうか? ……決して、司さんに考えてもらえて羨ましいということはありません。ええ、羨ましくなんてありませんったら。
クーシュは自分の脚で歩く気がないみたいです。司さんにくっついたまま離れません。新入りの癖に何という態度でしょうか。相変わらず、司さんをパパと呼んでいます。違うって言ってるのに。
しばらく歩いていると急に天気が悪くなりました。それまで悪くなる気配がなかったのに……あっという間に雨が降ってきて、空がピカピカしています。雨がしのげる場所を探さないと!
幸い、すぐに洞窟を見つけました。わたしはウルの森で暮らしていた時に、隠れれる場所を見つけるのがうまかったのです。こう、ピーンとくるものがあるのです。
雨が強くなってきました。急いで洞窟に滑り込みます。よくやったと、司さんたちが褒めてくれました。みんなの役に立てて嬉しいです。今日はここで雨宿りですね。
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