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第八話
恵茉、ちょっぴり魔界・天界の仕組みを習う
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恵茉がワクワクキラキラ好奇心に満ちた眼差しで自分を見上げる姿に苦笑する。内心
(コイツと居ると苦笑する機会が増えるな)
と思いつつ
「質問? どんな質問だ?」
と敢えて聞いてみる。彼女の考えている事等、筒抜けなのだが。とにかく、人間とはコミュニケーションが大切だ!と仲間から力説されたからだ。
恵茉は、待ってました! とばかりにノートを開き、
「あのね、悪魔に睡眠は必要か? とか。食事は必要か、必要なら何を食べるのか、とか。最初は簡単で身近な質問からしようと思うの。でね、SNSで悪魔に質問! て募集しても面白そうかな、て」
メモを取る気満々だ。
「なるほどな。人間が一般的にそうだ! と思い込んでいる部分。その通りな部分。二通りあるからSNSで質問募集してみるのは良い方法かもな」
ベリアルは受容しつつ、仲間の言葉を思い浮かべる。
『いいかベリアル、人間とはコミュニケーションが重要で、まずは彼らの話を受容してやる事が大切だ!例え彼らが間違っていたとしても、だ。端から否定はダメだ。反発を招いたり、自信を失くして心を閉ざしたりされる確率が高い! 最初は彼らの話をよく聞き、受容・共感。その後に反論・正す、これが極意だ!! そうすれば奴らは我らの思うままだ!』
さてこの仲間と言うのは何体もいる為話が進むにつれて出て来る予定である。よって彼らの紹介は、登場した際に改めて紹介しよう。ちなみにこの悪魔は「メフィストフェレス」である。比較的近代に創られた悪魔であるが、人間の諸君にはわりとメジャーであろう。
……面倒な奴らだな。だが、一緒に仕事する上ではやむを得ん。生きている人間は、最高の経費削減になるからな。支給するものが少なくて済む。俺の実績にもなるし……
と感じつつ、受容・共感をする。恵茉が嬉しそうな笑みを浮かべるのを確認すると、
「ただ、その質問については、今から順を追って悪魔って何だ? 天使や神って? から始まり天界・魔界の仕組みについて簡単に説明していく。お前の今の立場、食事や睡眠等についての説明も含む。その中に質問の答えがある可能性は高いな。けれど質問形式は分かりやすいだろうから、随時答えて行こう」
と諭した。
「そうか、そうね。まず私の今の立場や状態を知らないとね。じゃぁ、説明受けてる間に質問があればそこで言うわね」
恵茉は納得したように頷いた。そしてほんの少しだけ寂し気な表情を浮かべ、
「それに、SNSで募集しても。人気がある訳じゃないから質問も集まらないかも知れないしね」
と笑った。
……SNSか。人間どもを取り込む常套手段だが、やらせてみる価値はありそうだな……
とベリアルは感じた。少し、恵茉の抱えている闇が見えて来たな、と思いつつ、
「では、早速始めようか。悪魔の食事、排泄、睡眠について。その質問から答えよう!」
と明るく切り変えた。暗い気持ちでは身に付きにくいからだ。
「わー! 質問に答えてくれるんだ!! 有難う!」
恵茉はパッと輝くような笑顔を浮かべ、途端に嬉しさを全身で表現する。
……驚くほど素直に感情表現する時もあるんだな。未だによく掴めんな……
と思いつつ、ベリアルは答える。
「悪魔に睡眠は必要か? だが、基本的には必要は無い。ただ、眠れば体力は回復し、大抵の傷なら回復してしまう。よって、必要に応じて眠るしそうだな、人間で言えば嗜好品を食べるように、眠りを楽しむ場合もあるな。その際の時間だが、これはまちまちだ。眠りを楽しむ場合は、人間で言えば3分~1時間。一概には言えんがな」
恵茉は「ふむふむ」と頷きながら真剣にノートに書き込んでいる。
「次に、悪魔に食事は必要か? だが、基本的には食べなくても問題は無い。だが、物質化…例えば人間に姿を見せ実体化したり、人間に変化した場合は必要だ。その際の食事は、水分を始め、主に肉や魚、卵の蛋白源を始め、食物繊維、ミネラル。まぁ、人間と同じだな。食物でなくても、人間の負の念を食物代わりに摂取する場合もある。負の感情。恨み、殺意、歪んだ怒り、嫉妬、自己中心的な念。人間で言えば、望ましくないとされる感情だ。これにはどす黒いオーラを放っていて、それを吸い込む感じだな。あとは体が疲れた時。怪我をした時にも、この負の感情を吸い込んでエネルギー源とする場合もある。排泄だが、これは各悪魔による。基本的には、何かを摂取すれば排泄はセットだ。自動的に摂取と排泄がセットで出来る奴は、摂取と同時に自動的汚れと共に、空気に混じって排泄されるのもいれば、人間のように排泄する奴もいる。ちなみに、俺の場合は何かを摂取すれば、水浴びや、まぁ人間で言うところの入浴だな。汗や汚れを洗い流す時に自動的に排泄となる」
「そうそう、入浴は必ずしも必要は無い。俺は好んでするが……」
そこでベリアルは言葉を止めた。恵茉がついてきてるかどうかを見極める為だ。
「ふむふむ、なるほど。ベリアルはお風呂が好きなのね。温泉とかも行く?」
興味津々でキラキラ目を輝かせて質問してくる。
……そ、そう来たか!……
とベリアルはこめかみに汗をかきつつ
「魔界にも温泉はあってな。オフの日はよく行く。人間界の温泉も、人間に変化して行く場合もある」
と正直に答えた。
「そっか。有難う! 追加質問があれば、随時質問していくわね」
とあっさりと答えると、ベリアルを見つめた。どうやら次を促しているようだ。
「そうだな。では始めよう! 基本的に、悪魔は「闇」天使は「光」を担う。人間には天使が「善」悪魔が「悪」と当然のように言われているが。その善悪は人間視点から判断されているものである上、宗教、個人による価値観、好みによってまちまちだ。結論から言えば悪魔の天使も、宇宙全体の調和と均衡を保つ為に、必要不可欠な存在なんだ。それが「闇」であるか「光」であるかの違いだけで。単に役割の違い、とも言えるな」
そこで、絵茉がビックリして自分を見つめている事に気づく。
「どうした?」
と優しく聞いてみた。人間にしてみたら、相当な驚く話だろうから。
「えーーーーっ!? そうなの? 天使と悪魔って仲悪くて、戦ってるんじゃないの???」
と、予想通りの事を聞いてくる。
「んーまぁ。それには俺達が天界から堕とされた経緯から……そもそも神の話から話さないといけないから、もう少し先になって仕事が板についてから詳しく話そう。今、簡単にその質問に答えるなら、仲は良くない。場合によっては争う時もある。未だに戦っている奴もいる。だが、協力しあって仕事をする場合も多い」
そこで彼は言葉を切った。
「えっ??? 協力??」
予想通りの質問だ。
「例えば人の死、天転生に関わる事だ。これもまた、仕事がこなせるようになったら、その場面に立ち会う事も出てくる。その時に詳しく説明しよう。今は、場合によっては天使と連携する場合もある、とだけ覚えておいてくれ」
と纏めた。大きく頷く恵茉。
「では、今のお前の立場だ。声も姿も、周りには見えないし聞こえない。俺と同じ状態だ。地球にいるが、異空間に切り離してある、とも言える。周りから見たら、この場所には誰も居ないように見えるだろう。だが、ここには誰も入ってこれない。分かりやすく例えたら、満員電車で、一つだけ空いている席。汚れてるわけでも無いのに誰も座らない。この状態だ。どかどか座り込む奴が出てきた時、それはソイツがその場から離れた瞬間だ」
恵茉はノートに記入しつつ、
「へぇ? あーいう時って、幽霊が座ってる、て聞いたけど。だからそこに座ると運気が下がるって話よ?」
とサラリと返してくる。
「その場合もあるな。だが、運気が下がるかどうかは一概には言えんな。人間自身のその時の精神状態、運気の波もあるし。その質問に対しては、ケースによる、と答えておこう。これもまた、天使と関わったり、他の魔族と関わる時にまた詳しく説明しよう」
とアッサリと答えた。するとベリアルは、何かに気づいたように顔を横に向ける。
「おっ? ホラ、ちょうど人間がここのベンチ目指してくるぞ」
と左手人差し指を指す。彼の漆黒の長い爪先が示した先は……
一人、水を片手にゆっくり歩く老人だった。彼はゆっくりこちらに近づき、立ち止まってベンチの様子を見る。
やがて敷地内の別のベンチへと歩いて行った。
「へー?見えないバリアがあるみたいね!」
絵茉は目を輝かせた。
「そうだな。実際ある訳じゃないが。そんなイメージかもな」
彼は受容した。そして続ける。
「では続けよう。お前は今、人間としての実体はあるが人間には見えないし聞こえない存在だ。よって、食事や睡眠、排せつの心配はしなくて良い。ただし、人間であるのに悪魔に片足を突っ込む。いわば不安定で危うい状態だ。お前の存在を確固たるものとする為、今からお前にローブと靴、バッグを授けよう」
彼はそう言って、右手を天に、左手を胸の前に水平に翳した。
内心は
……これだから、人間をサポート役にすれば安上がり、となるわけなんだな……
とほくそ笑みながら。
(コイツと居ると苦笑する機会が増えるな)
と思いつつ
「質問? どんな質問だ?」
と敢えて聞いてみる。彼女の考えている事等、筒抜けなのだが。とにかく、人間とはコミュニケーションが大切だ!と仲間から力説されたからだ。
恵茉は、待ってました! とばかりにノートを開き、
「あのね、悪魔に睡眠は必要か? とか。食事は必要か、必要なら何を食べるのか、とか。最初は簡単で身近な質問からしようと思うの。でね、SNSで悪魔に質問! て募集しても面白そうかな、て」
メモを取る気満々だ。
「なるほどな。人間が一般的にそうだ! と思い込んでいる部分。その通りな部分。二通りあるからSNSで質問募集してみるのは良い方法かもな」
ベリアルは受容しつつ、仲間の言葉を思い浮かべる。
『いいかベリアル、人間とはコミュニケーションが重要で、まずは彼らの話を受容してやる事が大切だ!例え彼らが間違っていたとしても、だ。端から否定はダメだ。反発を招いたり、自信を失くして心を閉ざしたりされる確率が高い! 最初は彼らの話をよく聞き、受容・共感。その後に反論・正す、これが極意だ!! そうすれば奴らは我らの思うままだ!』
さてこの仲間と言うのは何体もいる為話が進むにつれて出て来る予定である。よって彼らの紹介は、登場した際に改めて紹介しよう。ちなみにこの悪魔は「メフィストフェレス」である。比較的近代に創られた悪魔であるが、人間の諸君にはわりとメジャーであろう。
……面倒な奴らだな。だが、一緒に仕事する上ではやむを得ん。生きている人間は、最高の経費削減になるからな。支給するものが少なくて済む。俺の実績にもなるし……
と感じつつ、受容・共感をする。恵茉が嬉しそうな笑みを浮かべるのを確認すると、
「ただ、その質問については、今から順を追って悪魔って何だ? 天使や神って? から始まり天界・魔界の仕組みについて簡単に説明していく。お前の今の立場、食事や睡眠等についての説明も含む。その中に質問の答えがある可能性は高いな。けれど質問形式は分かりやすいだろうから、随時答えて行こう」
と諭した。
「そうか、そうね。まず私の今の立場や状態を知らないとね。じゃぁ、説明受けてる間に質問があればそこで言うわね」
恵茉は納得したように頷いた。そしてほんの少しだけ寂し気な表情を浮かべ、
「それに、SNSで募集しても。人気がある訳じゃないから質問も集まらないかも知れないしね」
と笑った。
……SNSか。人間どもを取り込む常套手段だが、やらせてみる価値はありそうだな……
とベリアルは感じた。少し、恵茉の抱えている闇が見えて来たな、と思いつつ、
「では、早速始めようか。悪魔の食事、排泄、睡眠について。その質問から答えよう!」
と明るく切り変えた。暗い気持ちでは身に付きにくいからだ。
「わー! 質問に答えてくれるんだ!! 有難う!」
恵茉はパッと輝くような笑顔を浮かべ、途端に嬉しさを全身で表現する。
……驚くほど素直に感情表現する時もあるんだな。未だによく掴めんな……
と思いつつ、ベリアルは答える。
「悪魔に睡眠は必要か? だが、基本的には必要は無い。ただ、眠れば体力は回復し、大抵の傷なら回復してしまう。よって、必要に応じて眠るしそうだな、人間で言えば嗜好品を食べるように、眠りを楽しむ場合もあるな。その際の時間だが、これはまちまちだ。眠りを楽しむ場合は、人間で言えば3分~1時間。一概には言えんがな」
恵茉は「ふむふむ」と頷きながら真剣にノートに書き込んでいる。
「次に、悪魔に食事は必要か? だが、基本的には食べなくても問題は無い。だが、物質化…例えば人間に姿を見せ実体化したり、人間に変化した場合は必要だ。その際の食事は、水分を始め、主に肉や魚、卵の蛋白源を始め、食物繊維、ミネラル。まぁ、人間と同じだな。食物でなくても、人間の負の念を食物代わりに摂取する場合もある。負の感情。恨み、殺意、歪んだ怒り、嫉妬、自己中心的な念。人間で言えば、望ましくないとされる感情だ。これにはどす黒いオーラを放っていて、それを吸い込む感じだな。あとは体が疲れた時。怪我をした時にも、この負の感情を吸い込んでエネルギー源とする場合もある。排泄だが、これは各悪魔による。基本的には、何かを摂取すれば排泄はセットだ。自動的に摂取と排泄がセットで出来る奴は、摂取と同時に自動的汚れと共に、空気に混じって排泄されるのもいれば、人間のように排泄する奴もいる。ちなみに、俺の場合は何かを摂取すれば、水浴びや、まぁ人間で言うところの入浴だな。汗や汚れを洗い流す時に自動的に排泄となる」
「そうそう、入浴は必ずしも必要は無い。俺は好んでするが……」
そこでベリアルは言葉を止めた。恵茉がついてきてるかどうかを見極める為だ。
「ふむふむ、なるほど。ベリアルはお風呂が好きなのね。温泉とかも行く?」
興味津々でキラキラ目を輝かせて質問してくる。
……そ、そう来たか!……
とベリアルはこめかみに汗をかきつつ
「魔界にも温泉はあってな。オフの日はよく行く。人間界の温泉も、人間に変化して行く場合もある」
と正直に答えた。
「そっか。有難う! 追加質問があれば、随時質問していくわね」
とあっさりと答えると、ベリアルを見つめた。どうやら次を促しているようだ。
「そうだな。では始めよう! 基本的に、悪魔は「闇」天使は「光」を担う。人間には天使が「善」悪魔が「悪」と当然のように言われているが。その善悪は人間視点から判断されているものである上、宗教、個人による価値観、好みによってまちまちだ。結論から言えば悪魔の天使も、宇宙全体の調和と均衡を保つ為に、必要不可欠な存在なんだ。それが「闇」であるか「光」であるかの違いだけで。単に役割の違い、とも言えるな」
そこで、絵茉がビックリして自分を見つめている事に気づく。
「どうした?」
と優しく聞いてみた。人間にしてみたら、相当な驚く話だろうから。
「えーーーーっ!? そうなの? 天使と悪魔って仲悪くて、戦ってるんじゃないの???」
と、予想通りの事を聞いてくる。
「んーまぁ。それには俺達が天界から堕とされた経緯から……そもそも神の話から話さないといけないから、もう少し先になって仕事が板についてから詳しく話そう。今、簡単にその質問に答えるなら、仲は良くない。場合によっては争う時もある。未だに戦っている奴もいる。だが、協力しあって仕事をする場合も多い」
そこで彼は言葉を切った。
「えっ??? 協力??」
予想通りの質問だ。
「例えば人の死、天転生に関わる事だ。これもまた、仕事がこなせるようになったら、その場面に立ち会う事も出てくる。その時に詳しく説明しよう。今は、場合によっては天使と連携する場合もある、とだけ覚えておいてくれ」
と纏めた。大きく頷く恵茉。
「では、今のお前の立場だ。声も姿も、周りには見えないし聞こえない。俺と同じ状態だ。地球にいるが、異空間に切り離してある、とも言える。周りから見たら、この場所には誰も居ないように見えるだろう。だが、ここには誰も入ってこれない。分かりやすく例えたら、満員電車で、一つだけ空いている席。汚れてるわけでも無いのに誰も座らない。この状態だ。どかどか座り込む奴が出てきた時、それはソイツがその場から離れた瞬間だ」
恵茉はノートに記入しつつ、
「へぇ? あーいう時って、幽霊が座ってる、て聞いたけど。だからそこに座ると運気が下がるって話よ?」
とサラリと返してくる。
「その場合もあるな。だが、運気が下がるかどうかは一概には言えんな。人間自身のその時の精神状態、運気の波もあるし。その質問に対しては、ケースによる、と答えておこう。これもまた、天使と関わったり、他の魔族と関わる時にまた詳しく説明しよう」
とアッサリと答えた。するとベリアルは、何かに気づいたように顔を横に向ける。
「おっ? ホラ、ちょうど人間がここのベンチ目指してくるぞ」
と左手人差し指を指す。彼の漆黒の長い爪先が示した先は……
一人、水を片手にゆっくり歩く老人だった。彼はゆっくりこちらに近づき、立ち止まってベンチの様子を見る。
やがて敷地内の別のベンチへと歩いて行った。
「へー?見えないバリアがあるみたいね!」
絵茉は目を輝かせた。
「そうだな。実際ある訳じゃないが。そんなイメージかもな」
彼は受容した。そして続ける。
「では続けよう。お前は今、人間としての実体はあるが人間には見えないし聞こえない存在だ。よって、食事や睡眠、排せつの心配はしなくて良い。ただし、人間であるのに悪魔に片足を突っ込む。いわば不安定で危うい状態だ。お前の存在を確固たるものとする為、今からお前にローブと靴、バッグを授けよう」
彼はそう言って、右手を天に、左手を胸の前に水平に翳した。
内心は
……これだから、人間をサポート役にすれば安上がり、となるわけなんだな……
とほくそ笑みながら。
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