大江戸えろえろ草紙~天下無双のド変態、魔を斬り悪を撫でる!~

覚醒シナモン

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第三十四話:星詠みの巫女の託宣!大山の試練と庵の一夜

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霊峰大山の麓、結界に守られた寂れた庵。その中で、桃色助平太一行は、星を読む一族の末裔である美しい巫女と対面していた。巫女は自らを「星見(ほしみ)」と名乗り、その澄んだ瞳で一行を見据え、古の伝承を語り始めた。
「あなた方が追う『天逆毎の鍵』…それは、かつてこの世を無に帰そうとした『虚無(こむ)の存在』を封じるために、七人の賢者と七柱の神々が作り出した、七つの楔(くさび)の欠片。一つ一つが強大な力を持ち、そして全てが集いし時…」
星見はそこで言葉を切り、窓の外の険しい大山を見つめた。
「玉藻の前は、その『虚無』の力を解放し、己が欲望のままに世界を歪め、永遠の快楽のうちに全てを支配しようと企んでいます。彼女にとって、愛も憎しみも、美も醜も、全ては己を満たすための道具に過ぎませぬ」
「虚無の存在!そして歪められた快楽の千年王国!おお!なんと!なんと壮大で、そして…背徳的なる野望でござろうか!その『虚無』とは、もしや…おなごの『秘めたる場所』のように、全てを優しく呑み込み、そして新たな生命(エロス)を生み出す、母なる暗黒なのではござりませぬか!?」
助平太は、星見の語る壮大な物語に、独自の変態的解釈を加え、興奮に打ち震えている。
「このド変態!巫女様の前でなんてこと言うんだゾ!」プルルンが助平太の頭を引っ叩く。
星見は、助平太の奇行にも眉一つ動かさず、静かに続けた。
「六つ目の鍵の破片は、この大山の最も奥深く、古(いにしえ)の神々が眠るとされる『禁足地』に、霊石として祀られています。じゃが、そこへ至るには、大山の精霊たちが課す『三つの試練』を乗り越え、その資格を示さねばなりませぬ」
その夜、一行は星見の庵で一晩を過ごすことになった。庵の中は質素だが清浄な気に満ち、囲炉裏の火が温かく揺れている。
夕餉は、星見が山で採ってきた木の実や山菜、そしてプルルンが「これ、食べられるのかゾ?」と持ってきた、見たこともないが芳しい香りのするキノコを使った素朴な鍋料理だった。
「あらあら、このお鍋、とってもいい匂いですわねぇ。わたくし、お腹がペコペコでしたのよ~!」
お福は、目を輝かせて鍋に手を伸ばす。その素朴な味わいは意外にも深く、お福は「美味しいですわ~!」と、その福々しい頬をさらに膨らませて夢中で食べた。
食後、星見がお福の髪に付いた木の葉を取ってやろうと手を伸ばした際、誤ってその指先がお福の脇腹に触れてしまった!
「ひゃひゃひゃひゃっ!あっははははは!だ、だめぇ~!ほ、星見様までわたくしをこちょこちょするなんて~!いやぁ~ん!」
お福は、突然の刺激に、大爆笑しながら畳の上を転げ回り、その振動で庵全体が揺れるほどであった。
「…この娘、面白い感受性を持っておるのう」星見が、初めて少しだけ困ったような、しかし楽しそうな表情を見せた。
辰五郎は、囲炉裏の火を見つめながら、星見の語る大山の自然の厳しさと美しさに、火消しとしての誇りと何か通じるものを感じていた。カゲリは、星見から結界術の基礎や、夜空の星の配置を読む簡単な手ほどきを受け、その知識欲を満たしていた。
助平太は、夜中にこっそり星見の寝所(と彼が勝手に想像している場所)を覗こうとして、庵の周囲に張り巡らされた強力な結界に「むぎゅっ!」という奇妙な悲鳴と共に弾き飛ばされ、額に大きなたんこぶを作ってプルルンに「このド変態、自業自得だゾ!星の罰だ!」と大笑いされていた。
一方、庵から離れた山中では、夢幻斎と月影が、星見の庵の結界を分析し、それを破るための新たな策を練っていた。
「ククク…あの小娘の結界、なかなかどうして厄介じゃわい。じゃが、儂の新しい『夢幻からくり・改』と、月影の剣技をもってすれば、破れぬこともない…」
「……(月影は、ただ静かに庵の方角を見つめ、その瞳には冷たい決意の光が宿っている)」
翌朝、一行は大山の試練に挑む決意を固めた。星見は、彼らの覚悟を認め、小さな水晶のお守りをそれぞれに手渡した。
「これは、大山の清浄な気を込めた『道しるべの水晶』。あなた方の真心が試される時、きっと助けとなるでしょう。ただし、忘れてはなりませぬ。大山の試練は、力だけでなく、知恵、そして何よりも『調和を尊ぶ心』が試されることを…」
星見に見送られ、一行は大山のさらに奥深く、禁足地へと続く険しい道へと足を踏み入れた。そこは、濃い霧が立ち込め、巨木が天を覆い、人の気配を拒むかのような、神秘的で荘厳な空気に満ちていた。
やがて、一行は霧の先に、苔むした古びた鳥居がいくつも立ち並ぶ、異様な雰囲気の場所にたどり着いた。鳥居の奥には、巨大な岩が鎮座し、その前に、白い毛皮を纏い、黄金の瞳を持つ、狼とも狐ともつかぬ神々しい獣の姿をした大山の精霊が静かに待ち構えていた。
「よくぞ参った、人間たちよ。そして…そちらの桃色の、何やら騒がしい魂を持つ者よ」
精霊の声は、風の音のように、一行の心に直接響いてきた。
「我は、この山の『知恵』を司る者。最初の試練として、お前たちに一つの問いを投げかけよう。真の『美』とは、一体何じゃ?」
「おおおおおっ!なんと!なんと神々しく、そしてモフモフとしたお姿!その黄金の瞳!その純白の毛並み!そして、そのお胸の豊満さは、まさに大山の如き雄大さ!この助平太、その『聖獣のお色気』に、我が魂ごと浄化されそうでござる!そして、真の『美』とは!それはもちろん、うら若き乙女の…」
助平太が、いつもの調子で熱弁をふるい始めようとした瞬間、精霊の黄金の瞳が、鋭く彼を射抜いた。
「お前の心の中の『美』は、あまりにも偏り、そして騒々しい。じゃが…その奥底に、一点の曇りもない『純粋な何か』もまた感じる。さて、どう答えるかな?」
大山の精霊が課す、最初の試練。それは、力ではなく、心のありようを問うものであった。助平太の「変態道」は、この神聖なる試練に通用するのか?そして、夢幻斎と月影の魔の手もまた、すぐそこまで迫っていた…。
(第三十四話 了)
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