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それぞれのつぶやき
エルムの苦悩
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☆☆☆ エルムの苦悩 その1☆☆☆
イリスが突然おかしくなったと言われ、馬車をとめる。 シェヌとイーヴァに付き添われ馬車を降り、三人で話し込み出した。
まぁ、二人がついてるから大丈夫だろう。しかし、何があったのか。
魔法の練習をしていただけと、雇い主のコーユ様は言うが。
ギルドのアンナから緊急に受けて貰いたい案件があると呼び出されたのはほんの少し前……と言うより四日前の夜のこと。
大至急、ティユルまである女性を送り届けたあと、生活の基盤ができるように手助けすること。
報酬はなんと1人白金貨一枚。破格すぎる金額が提示されていた。
ティユルか……国境の温泉郷……冒険者の里とも言われている。傷ついた身体を癒すとともに、深淵の森から涌き出る魔獣といわれる魔力を纏った獣を討伐するために冒険者はあつまる。つまり荒くれ者が大多数だ。
普通の女性がそんなところで住む?無いな。何か理由があるのだろう。面倒事じゃないといいが。
ギルド内の小部屋でメンバーで話し合っていると、その女性が街を観光するために案内人を欲しているとアンナから言われた。女性ということでイリスとシェヌが付くことになった。あれで、シェヌは良く気がつく。何でもないような事から裏に気付くのだ。何か裏があるなら……受けなければ良い。
二人が帰ってくると、イリスは疲れたような顔をしていたが、明日からの案件も受けるといい、シェヌは問題ないと言った。その後シェヌは食事に出ていったが、帰ってくると上機嫌だった。珍しい事もあったもんだ。
イリスとシェヌからの情報で女性が大量の買い物を(特に食糧品)していたということをアンナに話す。どうやら、馬車を変えることになったようだ。
明朝、ギルドの裏手で馬車の出発の準備をしてまっていた。ギルド前で待たせたイリスとシェヌの二人が中々戻って来ないので、イーヴァに様子を見に行かせた。程なくして、仲間の三人と共に雇い主であろう女性が現れた。イリスやシェヌと和やかに話ながらやって来るのを見て、上流階級の女性と思った。それにしては、二人が気を張って無いなとは思ったのだが。
彼女はコーユと名乗った。名字は無いのだろうか? 身につけている衣はかなりの高級品に見えたのだが。それとも、冒険者ごときに挨拶は簡略でいいと? いや、そんな素振りは無かったな。
ところで、イリスやシェヌが言っていた大量の食糧品はどこに有るのだろうか? 他にも色々買い求めていたと、報告があったのだが。旅の糧食は確かに用意しているが……新鮮なものを少し位は用意したかったが、昨日大量に買い求めていたと聞いたから今朝は市場に行かなかった。買いに行けば良かったか? 色々考えていると……
えっ?
「や、止めろって!!」
あ? シェヌが?
「あー、すまん」
二人は何をしているんだ?
ま、まあ、自己紹介といこうか……
「そろそろいいか? 他のメンバーも紹介したいんだか。俺がリーダーのエルム。そっちのデカいのがサパン。さっき迎えにいったのがイーヴァ、昨日同行したのがイリスとシェヌ。この五人でチーム緑の風を組んでいる」
もともと俺とサパンが二人で組んで冒険者をやっていたんだが、そこにシェヌが後から入ってきて村に帰ったときイリスを加えた。
イーヴァはイリスが連れてきたんだ。
それぞれ個性が強いが同郷のせいか何とかやっている。これでもAランクなんだぜ。
とりあえず、アンナが事務所へと言うのでコーユ様と三人で向かう。事務所で、会計をするコーユ様はバッグから白金貨をポンポン出す……ついでに両替もしてたがな!!
はくきんか! いや、俺たちだってAランクだが、まだ大金貨までしか使ったことないぞ? そこまでの収入もないしな。
今回の報酬が破格すぎるのも……いやいやいや……
ところで、今回の依頼は全部でいくらかかってるんだろう……
罠もしっかりかけないとな……
なるべく沢山一度にかかると楽になるが、多すぎると面倒くさいな……
ま、本人はぽやーっとした婆さんだったな。
☆☆☆ エルムの苦悩 その2 ☆☆☆
馬車になれるためといって、ゆっくり進む。イーヴァによれば既に数人索敵に引っ掛かっているようだ。
馬鹿は多いかもしれないな。一刻ほどのんびり進むと、休憩にした。
昼の用意って言っても、所詮は旅の中途だ。堅パンと干し肉ぐらいだ。
すると、コーユ様が竈を作るようにいう。やはり、貴族だったか……口調は丁寧だが、命令になれてるな。仕方ないので、小さな鍋がかけられる程度の竈を石で組む。
すると、いきなり黒パンやら生肉やらマテを出して切って挟んでいく。な、何をしているんだ? 鍋にも何やら放り込んでいる……
は? 俺たちにも配る? 生肉さんど……いつ絞めたか判らない生肉……
鍋の湯を…… 俺たちにも……
コーユ様から口にする。毒見か?! いや、あの顔は美味しいと言ってる……
一口かじってみる。ほんのり塩味のついた肉とマテの酸味、黒パンの酸味と旨味…… あと…… 何かの甘味? 甘いだと? 次の一口は大きくかぶりついつて……うん。旨い。あっという間に食べきった。
あとは、湯だな……見るとコーユ様は一口飲んではぼーっと、一口飲んでは頷いたり……変な行動をしているが、まあ飲めるんだろう。
一口、口に含んでみる……さっぱりとして旨い。口の中に広がる清涼感……
はあ、いったいどういう人なんだ?
自分が食べたかったんだろうと、無理矢理自分自身を納得させる。
とりあえず、仕事をするか。
街道沿いにゆっくり進む。
イーヴァが指先で示す。ああ、かかったな。人数は? えっ? 20を越えてる? ちょっと多いな…… ま、やることは同じだ。馬車を止めるとすぐにサパンには応援を呼んでくるよう指示をした。
矢が射られてきた。 かなり早めに仕掛けてきたな。開けたところなら攻撃がしにくいと思ったのだが、奴らは何も考えてないようだ。ひたすら敵を斬り倒す。手加減はしない。イーヴァは隠れて、矢を射ってくるヤツを仕留めにいく。サパンが間に合えばいいが……
次々、斬り倒し……
もう1人とばかりに敵に斬りかかろうとしたその時、突然何かが飛んできた。敵にぶつかり、どちらも動かなくなっていた。は? 人が飛んできた?
ま、まあ、よし。とりあえず縛るか。
辺りには何人も倒れている。
終わったのか?
争う音も、気配もかききえていた。突然終わったような気がするが、縛り上げて集めるか。
馬車に戻ると、イリスは座り込んでいるし、シェヌはコーユ様に色々話している。イーヴァは……探っているのか?
まあ、とりあえず。
「コーユ様、大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫よ」
「ちょっと、聞いてくれよ」
「あぁ? 何があった?」
「イリスが頭を殴られて、婆さんが吹き飛ばして……」
「は?」
「婆さん、魔力が900あるぜ」
「は? 使えたのか? 聞いてないぞ」
「だろうな。本人も知らん」
「は? 知らん? 何がだ?」
「何もかんもだな。まあ、とりあえずコレの始末がついてからだな」
「そうだな。後でしっかり説明して貰おうか…… あ、今日はここで野営にするぞ。」
「あら。じゃあ、夕飯の用意をしてもいいかしら」
「…… どうぞ……」
食事の用意をしたがる雇い主……き、気にすまい……慣れろ、オレ。
また、どこかしらか荷物を出してくる。マジックバッグらしいが、どんだけ入るんだ、アレ。
『コッコ』に『オニョ』『キョロ』『テル』『シトル』『ポワ』『ファリー』
どれだけ、買ってたんだ。大量って、本当だったんだな。彼女が提供してくれるなら、干し肉なんかは旅の最終ですむ……な……勿論、途中で狩る予定ではあるが……
は? 何を作るんだ……今、何を入れたんだ? もういい……後で考えよう。
「お茶でもいかが?」
そういわれてカップを受けとる。昼に飲んだヤツだな。ふぅ。旨いな。落ち着く……
「なあ、婆さん……」
シェヌがコーユ様に提案してみる。勿論、俺も同意する。また、イリスが自分達と違うということを告げて頼んでいた。
サパンが帰ってきて、揃ったら色々聞くことになった。
考え込んでいるようなコーユ様はイリスに凭れて眠ったようだ。安心しきっているように。信用しているんだろうな、イリスを。
お、サパンが戻ったようだ。
イリスが突然おかしくなったと言われ、馬車をとめる。 シェヌとイーヴァに付き添われ馬車を降り、三人で話し込み出した。
まぁ、二人がついてるから大丈夫だろう。しかし、何があったのか。
魔法の練習をしていただけと、雇い主のコーユ様は言うが。
ギルドのアンナから緊急に受けて貰いたい案件があると呼び出されたのはほんの少し前……と言うより四日前の夜のこと。
大至急、ティユルまである女性を送り届けたあと、生活の基盤ができるように手助けすること。
報酬はなんと1人白金貨一枚。破格すぎる金額が提示されていた。
ティユルか……国境の温泉郷……冒険者の里とも言われている。傷ついた身体を癒すとともに、深淵の森から涌き出る魔獣といわれる魔力を纏った獣を討伐するために冒険者はあつまる。つまり荒くれ者が大多数だ。
普通の女性がそんなところで住む?無いな。何か理由があるのだろう。面倒事じゃないといいが。
ギルド内の小部屋でメンバーで話し合っていると、その女性が街を観光するために案内人を欲しているとアンナから言われた。女性ということでイリスとシェヌが付くことになった。あれで、シェヌは良く気がつく。何でもないような事から裏に気付くのだ。何か裏があるなら……受けなければ良い。
二人が帰ってくると、イリスは疲れたような顔をしていたが、明日からの案件も受けるといい、シェヌは問題ないと言った。その後シェヌは食事に出ていったが、帰ってくると上機嫌だった。珍しい事もあったもんだ。
イリスとシェヌからの情報で女性が大量の買い物を(特に食糧品)していたということをアンナに話す。どうやら、馬車を変えることになったようだ。
明朝、ギルドの裏手で馬車の出発の準備をしてまっていた。ギルド前で待たせたイリスとシェヌの二人が中々戻って来ないので、イーヴァに様子を見に行かせた。程なくして、仲間の三人と共に雇い主であろう女性が現れた。イリスやシェヌと和やかに話ながらやって来るのを見て、上流階級の女性と思った。それにしては、二人が気を張って無いなとは思ったのだが。
彼女はコーユと名乗った。名字は無いのだろうか? 身につけている衣はかなりの高級品に見えたのだが。それとも、冒険者ごときに挨拶は簡略でいいと? いや、そんな素振りは無かったな。
ところで、イリスやシェヌが言っていた大量の食糧品はどこに有るのだろうか? 他にも色々買い求めていたと、報告があったのだが。旅の糧食は確かに用意しているが……新鮮なものを少し位は用意したかったが、昨日大量に買い求めていたと聞いたから今朝は市場に行かなかった。買いに行けば良かったか? 色々考えていると……
えっ?
「や、止めろって!!」
あ? シェヌが?
「あー、すまん」
二人は何をしているんだ?
ま、まあ、自己紹介といこうか……
「そろそろいいか? 他のメンバーも紹介したいんだか。俺がリーダーのエルム。そっちのデカいのがサパン。さっき迎えにいったのがイーヴァ、昨日同行したのがイリスとシェヌ。この五人でチーム緑の風を組んでいる」
もともと俺とサパンが二人で組んで冒険者をやっていたんだが、そこにシェヌが後から入ってきて村に帰ったときイリスを加えた。
イーヴァはイリスが連れてきたんだ。
それぞれ個性が強いが同郷のせいか何とかやっている。これでもAランクなんだぜ。
とりあえず、アンナが事務所へと言うのでコーユ様と三人で向かう。事務所で、会計をするコーユ様はバッグから白金貨をポンポン出す……ついでに両替もしてたがな!!
はくきんか! いや、俺たちだってAランクだが、まだ大金貨までしか使ったことないぞ? そこまでの収入もないしな。
今回の報酬が破格すぎるのも……いやいやいや……
ところで、今回の依頼は全部でいくらかかってるんだろう……
罠もしっかりかけないとな……
なるべく沢山一度にかかると楽になるが、多すぎると面倒くさいな……
ま、本人はぽやーっとした婆さんだったな。
☆☆☆ エルムの苦悩 その2 ☆☆☆
馬車になれるためといって、ゆっくり進む。イーヴァによれば既に数人索敵に引っ掛かっているようだ。
馬鹿は多いかもしれないな。一刻ほどのんびり進むと、休憩にした。
昼の用意って言っても、所詮は旅の中途だ。堅パンと干し肉ぐらいだ。
すると、コーユ様が竈を作るようにいう。やはり、貴族だったか……口調は丁寧だが、命令になれてるな。仕方ないので、小さな鍋がかけられる程度の竈を石で組む。
すると、いきなり黒パンやら生肉やらマテを出して切って挟んでいく。な、何をしているんだ? 鍋にも何やら放り込んでいる……
は? 俺たちにも配る? 生肉さんど……いつ絞めたか判らない生肉……
鍋の湯を…… 俺たちにも……
コーユ様から口にする。毒見か?! いや、あの顔は美味しいと言ってる……
一口かじってみる。ほんのり塩味のついた肉とマテの酸味、黒パンの酸味と旨味…… あと…… 何かの甘味? 甘いだと? 次の一口は大きくかぶりついつて……うん。旨い。あっという間に食べきった。
あとは、湯だな……見るとコーユ様は一口飲んではぼーっと、一口飲んでは頷いたり……変な行動をしているが、まあ飲めるんだろう。
一口、口に含んでみる……さっぱりとして旨い。口の中に広がる清涼感……
はあ、いったいどういう人なんだ?
自分が食べたかったんだろうと、無理矢理自分自身を納得させる。
とりあえず、仕事をするか。
街道沿いにゆっくり進む。
イーヴァが指先で示す。ああ、かかったな。人数は? えっ? 20を越えてる? ちょっと多いな…… ま、やることは同じだ。馬車を止めるとすぐにサパンには応援を呼んでくるよう指示をした。
矢が射られてきた。 かなり早めに仕掛けてきたな。開けたところなら攻撃がしにくいと思ったのだが、奴らは何も考えてないようだ。ひたすら敵を斬り倒す。手加減はしない。イーヴァは隠れて、矢を射ってくるヤツを仕留めにいく。サパンが間に合えばいいが……
次々、斬り倒し……
もう1人とばかりに敵に斬りかかろうとしたその時、突然何かが飛んできた。敵にぶつかり、どちらも動かなくなっていた。は? 人が飛んできた?
ま、まあ、よし。とりあえず縛るか。
辺りには何人も倒れている。
終わったのか?
争う音も、気配もかききえていた。突然終わったような気がするが、縛り上げて集めるか。
馬車に戻ると、イリスは座り込んでいるし、シェヌはコーユ様に色々話している。イーヴァは……探っているのか?
まあ、とりあえず。
「コーユ様、大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫よ」
「ちょっと、聞いてくれよ」
「あぁ? 何があった?」
「イリスが頭を殴られて、婆さんが吹き飛ばして……」
「は?」
「婆さん、魔力が900あるぜ」
「は? 使えたのか? 聞いてないぞ」
「だろうな。本人も知らん」
「は? 知らん? 何がだ?」
「何もかんもだな。まあ、とりあえずコレの始末がついてからだな」
「そうだな。後でしっかり説明して貰おうか…… あ、今日はここで野営にするぞ。」
「あら。じゃあ、夕飯の用意をしてもいいかしら」
「…… どうぞ……」
食事の用意をしたがる雇い主……き、気にすまい……慣れろ、オレ。
また、どこかしらか荷物を出してくる。マジックバッグらしいが、どんだけ入るんだ、アレ。
『コッコ』に『オニョ』『キョロ』『テル』『シトル』『ポワ』『ファリー』
どれだけ、買ってたんだ。大量って、本当だったんだな。彼女が提供してくれるなら、干し肉なんかは旅の最終ですむ……な……勿論、途中で狩る予定ではあるが……
は? 何を作るんだ……今、何を入れたんだ? もういい……後で考えよう。
「お茶でもいかが?」
そういわれてカップを受けとる。昼に飲んだヤツだな。ふぅ。旨いな。落ち着く……
「なあ、婆さん……」
シェヌがコーユ様に提案してみる。勿論、俺も同意する。また、イリスが自分達と違うということを告げて頼んでいた。
サパンが帰ってきて、揃ったら色々聞くことになった。
考え込んでいるようなコーユ様はイリスに凭れて眠ったようだ。安心しきっているように。信用しているんだろうな、イリスを。
お、サパンが戻ったようだ。
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