敏腕CEOは初心な書道家を溺愛して離さない

如月 そら

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epilogue~天使の逆襲~

epilogue~天使の逆襲~③

「芳睡先生も参画していただけませんか?」
「えー! いいんですか? それはもちろんですけど、清柊先生、構いませんか?」
「後援が神代ホールディングスですから、若い書道家の先生方が会派を超えてされることを邪魔はしません。応援させていただきますよ」
 
 やったやったと香澄と岡野が両手を合わせて喜ぶ。嬉しそうな香澄の笑顔に神代は提案してよかったと心から思った。
「さらりとすごいことをご提案されましたね」
 清柊は少しあきれたような感心したような表情をしている。神代はにっと笑顔を返した。
「愛する妻のためですから」
「全くあなたにはあきれますが、それ以上にその実現力は誰にも真似できないでしょう。柚木さんは素晴らしい方とご結婚された。本当に心からおめでとうございます」

 それはこれ以上もないほどの誉め言葉だった。神代も頭を下げる。
「ありがとうございます。本名はもう柚木ではないですけど」
「承知していますよ。意外と嫉妬深いな、神代さんは」
「ええ。そうみたいです」

 その嫉妬深さは香澄に対してだけ発揮されるのだということも最近知ったことだ。
 出会って最初からお互いにいい印象だと思ったのに「ごめんなさい」と言われて、逃げられてしまった。こんな人とは二度と出会えないと諦めきれず追いかけて、やっと手に入れた人だ。
 手に入れたかと思うと何度もその手をすり抜けそうになり、最近になってやっと真っすぐ神代のことを愛してくれていると実感し、二度と手離さないと決めた人なのだ。

 はしゃぐ香澄を目にして、神代はこれ以上もないほどに綺麗に微笑んだ。
「彼女のためならなんでもしますよ」
「あなたは有言実行の方ですからね」
 清柊は苦笑を返した。その実行力は身に染みて知っている。


 ふわりとカーテンがひるがえって、神代の顔に朝日を落とす。
 目が覚めた神代は傍らにいる香澄に目をやった。すやすやと安心したように眠っている姿がこの上もなく愛おしい。
 自然と唇が香澄の頬に触れていた。
「ん……ふふっ……」
 どんな夢を見ているものか、香澄の口元が微笑む。その可愛らしい表情越しに、昨日の夜、神代が散々残した痕が花びらのように散っていた。

 真っ白な柔らかい胸元に赤く散る痕は独占欲をいたく満足させる。
『あっ……あ、佳祐さぁ……んっ』
 甘い声で何度も名前を呼ばれて、蕩けそうな瞳で見つめられた。ふわふわと柔らかい肌が触れ合って、そのぬかるみに神代自身で何度も奥を深く抉った。
 そんなことを考えていたら緩く勃ちあがっていたものが、本格的な芯を持ってくるのが分かる。
「香澄さん……」
 柔らかく呼びかけると目覚めて間もない声が甘く返事をする。
「佳祐……さん?」
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