51 / 70
正しい電話の使い方
正しい電話の使い方③
しおりを挟む結衣は言われるがまま、つっ……と胸の下の方をなぞる。
涼真に触れられた時のことを思い出して。
軽く息が乱れた。
「……っ」
『結衣さんの胸の下の方、柔らかくて好きなんです。どう? 柔らかいでしょう?』
「は、い……」
『そのまま身体のラインに沿って、胸の外を指で辿って? まだ、先には触れないで』
「ふっ……あ」
『うん。いい声。もっと聞かせて』
囁くように優しく耳元で、もっと、とせがまれる。
触れてもいない、胸の先端がずきずきする。
腰の辺りもぞくっとして、きゅうっと膝を合わせてしまう。
「涼真、さん……」
『ん?』
「む……ね、じんじんしますっ」
『触っていないのに?』
「んんっ……」
『僕の結衣さんは感じやすくてすごく可愛い。先、触れたいの?』
「あ、さ……わりたいかも……」
ちゅと耳元でキスの音。
『じゃあ、触ってあげる。キスしながら、僕が触っている時のこと思い出して、触って。先を両方の指先でつまんで、捏ねて、きゅってして?』
「やぁんっ……」
『ああ、結衣さん……っ、すごくいい。もっと感じている声、聞かせて。じゃあ、一番感じるところ、触れてみましょうか』
「っあ……や」
『下着の上から優しく、触って。優しくですよ?』
甘くて蕩けそうな声に、結衣は言われるがままに自分の下着の上に手を触れる。
ドキン、とした。
──やだ、思ったより濡れてる……。
『感じているところ、可愛い。どう? 濡れている?』
「はい。下着、ぐちゃぐちゃ……」
浮かされたように、卑猥なことを口にてしまう。
電話の向こうの涼真の声が熱を帯びた気がした。
『は……結衣さん、興奮します。少し待って……』
カチャカチャと、ベルトを外す音が聞こえて、見えていないのに結衣は真っ赤になってしまう。
『ね?じゃあ、下着脱ごうか』
結衣はそっと下着から足を抜いた。
『直接、触ってみて?』
結衣がそこに指を触れてみると、驚くほどぬるりとした感触がして、思わず手を引いてしまった。
やだ。いつもこんなに濡れてるの?
「すごくぬるってしました」
『すごく、濡れているんだね。気持ちいいところ、指で触ってみて? いつも僕が触っている時のことを思い出して。濡れているところに触れて』
涼真の声も少しずつ、上擦ってくる。
『感じるところを撫でて、擦って』
「ふっ……あ……」
『気持ちいい?』
「は……い、気持ちい……」
『ふっ……あ、結衣さん、ヤバ可愛い。ねえ? 指、入れてみて?まずは1本だけ。大丈夫、怖くないですから。僕がちゃんと側にいるから』
「んっ……涼真、さんっ」
『うん? 結衣さん愛してる。可愛いです。中の感じるところ、ゆっくり探って。逆の手で気持ちいいところも触って』
結衣はいつの間にか、漏れ出る声を抑えられなくなっていた。
『イきそう? いつでもイッて、いいですよ。結衣さんお願い、音聞かせて? 携帯、ハンズフリーにして。両手で触れる?
っ……あ、その音、ダメです、僕も気持ちいい……』
結衣にも電話越しにくちゅ……と濡れた音が聞こえる。
『分かる?僕も……すごく気持ちいいって』
「ん……興奮します。あ、やっ……涼真さん、や、ダメ、イッちゃうっ……」
『結衣さん、僕もイく、イキそうだ。一緒にいく?』
「あんっ……涼真、さぁん、一緒にいきたいっ……ん、んあぁ……っ」
はあっ、はっと電話越しに伝わる涼真の荒い息遣いに結衣も身体が熱くなる。
二人の呼吸が重なって、結衣は身体を大きく反らせた。
『結衣さん……』
「は……い?」
『大好きです』
目を閉じたら、側で囁かれているようだ。
「涼真さん、側にいるみたい。でも、いないんですね。私も好きじゃなかったら……こんなこと、しな……」
『結衣さん? 眠いの?』
「ん……だいじょぶ……」
結衣には刺激的過ぎて、気付いたら、眠ってしまっていたのだ。
電話の向こうの涼真がくすりと笑って、『愛してますよ。結衣さん、おやすみなさい』と言ったのは、結衣には聞こえていなかった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】育てた後輩を送り出したらハイスペになって戻ってきました
藤浪保
恋愛
大手IT会社に勤める早苗は会社の歓迎会でかつての後輩の桜木と再会した。酔っ払った桜木を家に送った早苗は押し倒され、キスに翻弄されてそのまま関係を持ってしまう。
次の朝目覚めた早苗は前夜の記憶をなくし、関係を持った事しか覚えていなかった。
定時で帰りたい私と、残業常習犯の美形部長。秘密の夜食がきっかけで、胃袋も心も掴みました
藤森瑠璃香
恋愛
「お先に失礼しまーす!」がモットーの私、中堅社員の結城志穂。
そんな私の天敵は、仕事の鬼で社内では氷の王子と恐れられる完璧美男子・一条部長だ。
ある夜、忘れ物を取りに戻ったオフィスで、デスクで倒れるように眠る部長を発見してしまう。差し入れた温かいスープを、彼は疲れ切った顔で、でも少しだけ嬉しそうに飲んでくれた。
その日を境に、誰もいないオフィスでの「秘密の夜食」が始まった。
仕事では見せない、少しだけ抜けた素顔、美味しそうにご飯を食べる姿、ふとした時に見せる優しい笑顔。
会社での厳しい上司と、二人きりの時の可愛い人。そのギャップを知ってしまったら、もう、ただの上司だなんて思えない。
これは、美味しいご飯から始まる、少し大人で、甘くて温かいオフィスラブ。
恋に異例はつきもので ~会社一の鬼部長は初心でキュートな部下を溺愛したい~
泉南佳那
恋愛
「よっしゃー」が口癖の
元気いっぱい営業部員、辻本花梨27歳
×
敏腕だけど冷徹と噂されている
俺様部長 木沢彰吾34歳
ある朝、花梨が出社すると
異動の辞令が張り出されていた。
異動先は木沢部長率いる
〝ブランディング戦略部〟
なんでこんな時期に……
あまりの〝異例〟の辞令に
戸惑いを隠せない花梨。
しかも、担当するように言われた会社はなんと、元カレが社長を務める玩具会社だった!
花梨の前途多難な日々が、今始まる……
***
元気いっぱい、はりきりガール花梨と
ツンデレ部長木沢の年の差超パワフル・ラブ・ストーリーです。
甘過ぎるオフィスで塩過ぎる彼と・・・
希花 紀歩
恋愛
24時間二人きりで甘~い💕お仕事!?
『膝の上に座って。』『悪いけど仕事の為だから。』
小さな翻訳会社でアシスタント兼翻訳チェッカーとして働く風永 唯仁子(かざなが ゆにこ)(26)は頼まれると断れない性格。
ある日社長から、急ぎの翻訳案件の為に翻訳者と同じ家に缶詰になり作業を進めるように命令される。気が進まないものの、この案件を無事仕上げることが出来れば憧れていた翻訳コーディネーターになれると言われ、頑張ろうと心を決める。
しかし翻訳者・若泉 透葵(わかいずみ とき)(28)は美青年で優秀な翻訳者であるが何を考えているのかわからない。
彼のベッドが置かれた部屋で二人きりで甘い恋愛シミュレーションゲームの翻訳を進めるが、透葵は翻訳の参考にする為と言って、唯仁子にあれやこれやのスキンシップをしてきて・・・!?
過去の恋愛のトラウマから仕事関係の人と恋愛関係になりたくない唯仁子と、恋愛はくだらないものだと思っている透葵だったが・・・。
*導入部分は説明部分が多く退屈かもしれませんが、この物語に必要な部分なので、こらえて読み進めて頂けると有り難いです。
<表紙イラスト>
男女:わかめサロンパス様
背景:アート宇都宮様
氷の上司に、好きがバレたら終わりや
naomikoryo
恋愛
──地方から本社に異動してきた29歳独身OL・舞子。
お調子者で明るく、ちょっとおせっかいな彼女の前に現れたのは、
“氷のように冷たい”と社内で噂される40歳のイケメン上司・本庄誠。
最初は「怖い」としか思えなかったはずのその人が、
実は誰よりもまっすぐで、優しくて、不器用な人だと知ったとき――
舞子の中で、恋が芽生えはじめる。
でも、彼には誰も知らない過去があった。
そして舞子は、自分の恋心を隠しながら、ゆっくりとその心の氷を溶かしていく。
◆恋って、“バレたら終わり”なんやろか?
◆それとも、“言わな、始まらへん”んやろか?
そんな揺れる想いを抱えながら、仕事も恋も全力投球。
笑って、泣いて、つまずいて――それでも、前を向く彼女の姿に、きっとあなたも自分を重ねたくなる。
関西出身のヒロイン×無口な年上上司の、20話で完結するライト文芸ラブストーリー。
仕事に恋に揺れるすべてのOLさんたちへ。
「この恋、うちのことかも」と思わず呟きたくなる、等身大の恋を、ぜひ読んでみてください。
【書籍化】Good day ! 2
葉月 まい
恋愛
『Good day ! 』シリーズVol.2
人一倍真面目で努力家のコーパイ 恵真と イケメンのエリートキャプテン 大和 結ばれた二人のその後は?
伊沢、ごずえ、野中キャプテン… 二人を取り巻く人達の新たな恋の行方は?
꙳⋆ ˖𓂃܀✈* 登場人物 *☆܀𓂃˖ ⋆꙳
日本ウイング航空(Japan Wing Airline)
副操縦士 藤崎 恵真(28歳) Fujisaki Ema
機長 佐倉 大和(36歳) Sakura Yamato
一夜限りのお相手は
栗原さとみ
恋愛
私は大学3年の倉持ひより。サークルにも属さず、いたって地味にキャンパスライフを送っている。大学の図書館で一人読書をしたり、好きな写真のスタジオでバイトをして過ごす毎日だ。ある日、アニメサークルに入っている友達の亜美に頼みごとを懇願されて、私はそれを引き受けてしまう。その事がきっかけで思いがけない人と思わぬ展開に……。『その人』は、私が尊敬する写真家で憧れの人だった。R5.1月
そういう目で見ています
如月 そら
恋愛
プロ派遣社員の月蔵詩乃。
今の派遣先である会社社長は
詩乃の『ツボ』なのです。
つい、目がいってしまう。
なぜって……❤️
(11/1にお話を追記しました💖)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる