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挿話
Bitter Sweet Whiteday.
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こちらのエピソードは時系列的に外伝『I'll be with you in the spring.』1話目の前日譚です。あの方々の「ホワイトデー」の一幕を楽しみいただけますように。
- - - - - - - - -
マーケットのテントにざぁざぁと激しい雨が打ち付けている。屋台の店主に聞こえるようにと張り上げた声すら掻き消されそうなほどだ。
「Thank you alwayss, Masa.This is a bonus, give it to Kana. 」
「Likewise!」
店主に頼んで取り寄せていた飴、そしてオマケが入った紙袋を彼の手から受け取った。このお店はEU圏に伝手があるらしく、店頭に並ぶ商品もヨーロッパ由来の品物が多い。イギリスで育った俺は懐かしさからここを贔屓にしている。購入品が詰まった複数の袋を胸に抱えて踵を返す瞬間、視線がかち合った店主が笑顔で手を振っていた。
「Bring Japanese souvenirs!」
店主の優し気な表情に俺もにこやかに笑みを返し、ゆっくりと手を振り返した。そのまま曇天の空を眺めて小さくため息を吐きだす。
(……雨、すご…)
先ほどから相変わらず叩きつけるような強い雨が降り注いでいる。空いた手でレインコートのフードを掴み、それを深く被って一歩を踏み出した。足元は見事にぬかるんでいて、足を進めるたびに赤土が粘土のように靴底にへばりつく感覚を拾っていく。
タンザニアの3月は大雨季。日本の梅雨時のように1日中雨が降るわけではなく、こうした午後の数時間に強い通り雨が降る。整備されていない道が多いこの地域は一瞬で洪水に遭ったかのように水没してしまう。
早く帰らなければ、先日のように水が引くまで足止めされる。あの日はマーケットの一角で雨宿りをしながら、左の肩口の鈍痛に苛まれるだけの時間を過ごした。……独りで耐える痛みは、より一層、精神を蝕むことを思い知った。
あのクリスマスの日。カナさんの手で塗り替えられた雨の日の印象。けれど、それはカナさんと一緒にいたから塗り替えることが出来たにすぎなくて。やっぱり、独りで過ごす雨の日は――――嫌い、だ。
(……驚いて…くれる、かなぁ)
そんなざらりとしたモノクロの追憶を振り払うように頭を振り、琥珀色の瞳がまん丸に開かれる光景を脳裏に思い浮かべる。俺は彼女にいつだって振り回されて驚かされてばかりだから、今日くらいは俺が驚かせたい。彼女のそんな表情を想像するだけで、なんとも気分が良くなる。
ぎゅ、と、胸元の紙袋を握り締める。足元の靴がざぶんと水溜まりを蹴った瞬間、なぜだか童心に戻った気がして、ふっと口元が緩んだ。
(……帰ろ)
早く帰って、『ただいま』と口にしよう。遠回りしてやっと手にしたあたたかな温もりを、そっと噛み締めよう。ただただその想いで、俺は帰路を急いだ。
***
「ただい――ッ!?」
レインコートのフードを下ろしながらゆっくりと自宅の玄関を開き、ただいま、と声をあげようとした瞬間。ばふっと乾いた音を立て、視界が真っ白に染まる。何が起こったのか全く把握できず、思わず目を白黒させた。その途端、ワシャワシャと音を立てて視界が揺すられる。一瞬遅れて、玄関先で待っていたカナさんがタオルで濡れた髪を拭いてくれているのだ、と理解した。コートを着ていたとはいえ少しも濡れていないわけではない。彼女の気遣いは本当にありがたいこと――だけれど。
「ちょ、っと……カナさん。びっくりさせないでよ…」
その動きを制止しようと頭上に添えられた彼女の華奢な手を掴もうと腕を伸ばす。けれど、俺のその動きよりも一瞬早く、カナさんの手によって顔の前のタオルが払われた。明るくなった視界に映るのは、いつものように悪戯っぽく細められた琥珀色の瞳。その表情に、思わずじと目になる。
今日こそは俺が驚かそうと思ったのに。これではいつもと同じではないか。じと目のまま抗議の声を上げようとすると、カナさんの華奢な人差し指が俺の唇に押し当てられた。直後、その指先がカナさんの耳元に向けられる。彼女の意図が掴めず、ゆっくりと目を瞬かせながらカナさんの指先に視線を向けた。
「あ、兄さん?」
視線の先の彼女は肩でスマートフォンを挟んでいた。きっと、電話をかけようとしたタイミングで俺が帰宅したことに気付いたのだろう。彼女の言葉から察するに、電話をかけた相手は彼女の兄であるマスター。仕事のことなのだろうか、とぼんやり考えていると、目の前のカナさんはくるりと踵を返しリビングへと足を向けていた。緩やかに揺れた麻のマキシ丈スカートが、彼女の歩みに合わせて小さく膨らんだ。
「来週なんだけど、ちょっと野暮用でマサと一緒にそっちに帰るから。店休日、予定空けといてちょうだいね。じゃ、また連絡するから」
なんということはない、という風に、彼女は一気に言葉を紡いでスマホを耳元から離した。彼女の手の中の電話口から少し上擦ったようなマスターの声が聞こえ、プツリと途切れる。そのまま彼女は数歩歩いた先で、くるりと俺を振り返った。
「おかえり、マサ」
にこり、と。こちらを振り返った彼女は目尻を下げ、柔和に微笑んでいた。相変わらず、このひとは身内相手となると突拍子もない応対をする。ペガサスな彼女らしい、といえばらしいけれど。
「……ん。ただいま」
彼女がマスターに伝えていた言葉に、面映ゆい気持ちが湧き上がってくる。あと数日で、俺たちは『一緒になる』公的手続きを進めるためしばらくタンザニアを離れることになっている。国際結婚となるから手続きは煩雑で、日本に戻る前にイギリスに立ち寄っていろいろと書類を揃えなければならないけれど。ゆっくりと近づいてくるその瞬間を意識すると、どうにも表現できない感情に胸の奥が包まれていく。
口元がにやけそうになるのを必死に堪えながらコートを脱ぎ、カナさんがかけてくれたタオルで髪を拭く。その動作の合間で視界の端に映った数歩先の彼女は、こちらに向かって手のひらを差し出していた。
「……?」
彼女のその仕草に、ふたたび目を瞬かせる。カナさんは琥珀色の瞳を優しく細めながら、心底楽しそうに、まるで歌うように言葉を続けていく。
「今日。ホワイトデーでしょう?」
「……え」
カナさんのふっくらとした唇から飛び出した想定外の言葉に、紙袋を胸元に抱えたまま面を喰らう。俺のその表情に、ふふふ、と。目の前の彼女は艶っぽく笑った。
「先月のバレンタイン。私、あげるの忘れちゃってたけど、マサならきっと買ってきてくれていると思うの。違う?」
ふわり、と、アーモンド色の髪が揺れた。小さく首を傾げたカナさんは揶揄うように、それでいて確認するように俺に向かって視線を投げかけている。彼女の言葉を噛み砕き、理解した瞬間。含んだ笑みに思わず眉間に皺を寄せながらタオルごと額を押さえた。
俺はいつもペガサスなカナさんに振り回されて、驚かされてばかり。だから今日だけは俺が驚かせようと思ってあの店主に相談し、ロンドンバスの形をしたデザイン缶に詰まった飴を取り寄せ、用意周到に準備してきたというのに。
(バレてる……)
その甲斐もなく、彼女には結局、バレてしまっていた。俺はカナさんに隠し事なんかできないのだと改めて実感すると、なんだか納得がいかなくて。
「……夕食のあと、ね」
「えぇ~?」
目の前に立つカナさんの身体をくるりと半転させ、その背中とともにリビングに滑り込んだ。低い位置にあるむくれた彼女の表情を見遣り、胸元の紙袋から食品や生活用品などを棚に仕舞いながらカナさんの悪癖を咎める。
「だってカナさん、甘いのはずっと食べちゃうでしょ?」
「甘いもの食べないとエンジンがかからないの。こればっかりは仕方ないと思うわ?」
「仕方なくない。身体に悪いんだって」
お昼時の彼女の発案で先ほど買いに行った小麦粉をテーブルに置き、その流れで冷蔵庫を開く。淡々と夕食の準備を進める俺に、カナさんはぷくりと頬を膨らませてダイニングテーブルに腰かけた。
「もう。マサは甘いものが嫌いだからわからないだけなのよ」
「わからなくていいってば……」
彼女の主張にげんなりと肩を落とす。常に甘いものを口にしていてもそこらの女性よりも細身という、超人めいたカナさんの主張は、正当とは一切思えない。
そんな応酬を交わしながらも冷蔵庫から取り出した卵をそっとテーブルの上に置き、不満げに細められた琥珀色の瞳をじっと見つめる。
「……ほら。冷蔵庫片付けるからお好み焼き作ろうって、カナさんが言ったでしょ?」
彼女の手のひらの上で転がされ、突拍子もない彼女の言動に振り回される日々、だけれど。そんな日々も、悪くはない、と思っていることも――変えられない、本心で。
「……ん。久しぶりに関西風が食べたいって思ってたの」
「あ。俺も今日は関西風が食べたいって思ってた」
優しく弧を描いた赤い唇から紡がれた、些細な一言。同じことを考えていたのだと知れば、込み上げてくるのは、途方もない愛おしさ、だけ、で。
ふっと吐息を小さく吐き出す。ありあまる幸せを嚙み締めるように――へにゃりと、笑みを零した。
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マーケットのテントにざぁざぁと激しい雨が打ち付けている。屋台の店主に聞こえるようにと張り上げた声すら掻き消されそうなほどだ。
「Thank you alwayss, Masa.This is a bonus, give it to Kana. 」
「Likewise!」
店主に頼んで取り寄せていた飴、そしてオマケが入った紙袋を彼の手から受け取った。このお店はEU圏に伝手があるらしく、店頭に並ぶ商品もヨーロッパ由来の品物が多い。イギリスで育った俺は懐かしさからここを贔屓にしている。購入品が詰まった複数の袋を胸に抱えて踵を返す瞬間、視線がかち合った店主が笑顔で手を振っていた。
「Bring Japanese souvenirs!」
店主の優し気な表情に俺もにこやかに笑みを返し、ゆっくりと手を振り返した。そのまま曇天の空を眺めて小さくため息を吐きだす。
(……雨、すご…)
先ほどから相変わらず叩きつけるような強い雨が降り注いでいる。空いた手でレインコートのフードを掴み、それを深く被って一歩を踏み出した。足元は見事にぬかるんでいて、足を進めるたびに赤土が粘土のように靴底にへばりつく感覚を拾っていく。
タンザニアの3月は大雨季。日本の梅雨時のように1日中雨が降るわけではなく、こうした午後の数時間に強い通り雨が降る。整備されていない道が多いこの地域は一瞬で洪水に遭ったかのように水没してしまう。
早く帰らなければ、先日のように水が引くまで足止めされる。あの日はマーケットの一角で雨宿りをしながら、左の肩口の鈍痛に苛まれるだけの時間を過ごした。……独りで耐える痛みは、より一層、精神を蝕むことを思い知った。
あのクリスマスの日。カナさんの手で塗り替えられた雨の日の印象。けれど、それはカナさんと一緒にいたから塗り替えることが出来たにすぎなくて。やっぱり、独りで過ごす雨の日は――――嫌い、だ。
(……驚いて…くれる、かなぁ)
そんなざらりとしたモノクロの追憶を振り払うように頭を振り、琥珀色の瞳がまん丸に開かれる光景を脳裏に思い浮かべる。俺は彼女にいつだって振り回されて驚かされてばかりだから、今日くらいは俺が驚かせたい。彼女のそんな表情を想像するだけで、なんとも気分が良くなる。
ぎゅ、と、胸元の紙袋を握り締める。足元の靴がざぶんと水溜まりを蹴った瞬間、なぜだか童心に戻った気がして、ふっと口元が緩んだ。
(……帰ろ)
早く帰って、『ただいま』と口にしよう。遠回りしてやっと手にしたあたたかな温もりを、そっと噛み締めよう。ただただその想いで、俺は帰路を急いだ。
***
「ただい――ッ!?」
レインコートのフードを下ろしながらゆっくりと自宅の玄関を開き、ただいま、と声をあげようとした瞬間。ばふっと乾いた音を立て、視界が真っ白に染まる。何が起こったのか全く把握できず、思わず目を白黒させた。その途端、ワシャワシャと音を立てて視界が揺すられる。一瞬遅れて、玄関先で待っていたカナさんがタオルで濡れた髪を拭いてくれているのだ、と理解した。コートを着ていたとはいえ少しも濡れていないわけではない。彼女の気遣いは本当にありがたいこと――だけれど。
「ちょ、っと……カナさん。びっくりさせないでよ…」
その動きを制止しようと頭上に添えられた彼女の華奢な手を掴もうと腕を伸ばす。けれど、俺のその動きよりも一瞬早く、カナさんの手によって顔の前のタオルが払われた。明るくなった視界に映るのは、いつものように悪戯っぽく細められた琥珀色の瞳。その表情に、思わずじと目になる。
今日こそは俺が驚かそうと思ったのに。これではいつもと同じではないか。じと目のまま抗議の声を上げようとすると、カナさんの華奢な人差し指が俺の唇に押し当てられた。直後、その指先がカナさんの耳元に向けられる。彼女の意図が掴めず、ゆっくりと目を瞬かせながらカナさんの指先に視線を向けた。
「あ、兄さん?」
視線の先の彼女は肩でスマートフォンを挟んでいた。きっと、電話をかけようとしたタイミングで俺が帰宅したことに気付いたのだろう。彼女の言葉から察するに、電話をかけた相手は彼女の兄であるマスター。仕事のことなのだろうか、とぼんやり考えていると、目の前のカナさんはくるりと踵を返しリビングへと足を向けていた。緩やかに揺れた麻のマキシ丈スカートが、彼女の歩みに合わせて小さく膨らんだ。
「来週なんだけど、ちょっと野暮用でマサと一緒にそっちに帰るから。店休日、予定空けといてちょうだいね。じゃ、また連絡するから」
なんということはない、という風に、彼女は一気に言葉を紡いでスマホを耳元から離した。彼女の手の中の電話口から少し上擦ったようなマスターの声が聞こえ、プツリと途切れる。そのまま彼女は数歩歩いた先で、くるりと俺を振り返った。
「おかえり、マサ」
にこり、と。こちらを振り返った彼女は目尻を下げ、柔和に微笑んでいた。相変わらず、このひとは身内相手となると突拍子もない応対をする。ペガサスな彼女らしい、といえばらしいけれど。
「……ん。ただいま」
彼女がマスターに伝えていた言葉に、面映ゆい気持ちが湧き上がってくる。あと数日で、俺たちは『一緒になる』公的手続きを進めるためしばらくタンザニアを離れることになっている。国際結婚となるから手続きは煩雑で、日本に戻る前にイギリスに立ち寄っていろいろと書類を揃えなければならないけれど。ゆっくりと近づいてくるその瞬間を意識すると、どうにも表現できない感情に胸の奥が包まれていく。
口元がにやけそうになるのを必死に堪えながらコートを脱ぎ、カナさんがかけてくれたタオルで髪を拭く。その動作の合間で視界の端に映った数歩先の彼女は、こちらに向かって手のひらを差し出していた。
「……?」
彼女のその仕草に、ふたたび目を瞬かせる。カナさんは琥珀色の瞳を優しく細めながら、心底楽しそうに、まるで歌うように言葉を続けていく。
「今日。ホワイトデーでしょう?」
「……え」
カナさんのふっくらとした唇から飛び出した想定外の言葉に、紙袋を胸元に抱えたまま面を喰らう。俺のその表情に、ふふふ、と。目の前の彼女は艶っぽく笑った。
「先月のバレンタイン。私、あげるの忘れちゃってたけど、マサならきっと買ってきてくれていると思うの。違う?」
ふわり、と、アーモンド色の髪が揺れた。小さく首を傾げたカナさんは揶揄うように、それでいて確認するように俺に向かって視線を投げかけている。彼女の言葉を噛み砕き、理解した瞬間。含んだ笑みに思わず眉間に皺を寄せながらタオルごと額を押さえた。
俺はいつもペガサスなカナさんに振り回されて、驚かされてばかり。だから今日だけは俺が驚かせようと思ってあの店主に相談し、ロンドンバスの形をしたデザイン缶に詰まった飴を取り寄せ、用意周到に準備してきたというのに。
(バレてる……)
その甲斐もなく、彼女には結局、バレてしまっていた。俺はカナさんに隠し事なんかできないのだと改めて実感すると、なんだか納得がいかなくて。
「……夕食のあと、ね」
「えぇ~?」
目の前に立つカナさんの身体をくるりと半転させ、その背中とともにリビングに滑り込んだ。低い位置にあるむくれた彼女の表情を見遣り、胸元の紙袋から食品や生活用品などを棚に仕舞いながらカナさんの悪癖を咎める。
「だってカナさん、甘いのはずっと食べちゃうでしょ?」
「甘いもの食べないとエンジンがかからないの。こればっかりは仕方ないと思うわ?」
「仕方なくない。身体に悪いんだって」
お昼時の彼女の発案で先ほど買いに行った小麦粉をテーブルに置き、その流れで冷蔵庫を開く。淡々と夕食の準備を進める俺に、カナさんはぷくりと頬を膨らませてダイニングテーブルに腰かけた。
「もう。マサは甘いものが嫌いだからわからないだけなのよ」
「わからなくていいってば……」
彼女の主張にげんなりと肩を落とす。常に甘いものを口にしていてもそこらの女性よりも細身という、超人めいたカナさんの主張は、正当とは一切思えない。
そんな応酬を交わしながらも冷蔵庫から取り出した卵をそっとテーブルの上に置き、不満げに細められた琥珀色の瞳をじっと見つめる。
「……ほら。冷蔵庫片付けるからお好み焼き作ろうって、カナさんが言ったでしょ?」
彼女の手のひらの上で転がされ、突拍子もない彼女の言動に振り回される日々、だけれど。そんな日々も、悪くはない、と思っていることも――変えられない、本心で。
「……ん。久しぶりに関西風が食べたいって思ってたの」
「あ。俺も今日は関西風が食べたいって思ってた」
優しく弧を描いた赤い唇から紡がれた、些細な一言。同じことを考えていたのだと知れば、込み上げてくるのは、途方もない愛おしさ、だけ、で。
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