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*三年前* その背中を追いかけて
51 待て(※)
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カノンを怒らせたくない。
甲羅から首を出す亀のように、リュンクスはおずおずと布団から顔を出した。見上げると、カノンは呆れた顔をしている。
「リュンクス、子供じゃないんだから」
「……ノクト先輩は俺にとって必要な人で、どちらか選べと言われたら困る。でも、カノンに嫌われたくないんだ」
もやもやしている心の裡を吐き出す。
カノンは、予想に反してプッと吹き出した。
「なんだ、そんなことか」
「!」
「リュンクス、忘れているようだが、俺は何人もサーヴァントを抱いている」
卑怯なのは俺の方だ、とカノンは自嘲した。
布団ごとリュンクスを引っ張りあげて、口付けを落とす。熱い手が脇腹と背中を撫でて、臀部をつかんだ。
「ぅ、あ……」
待ち望んだ手に、リュンクスは身悶えする。
「食べ頃だな」
カノンは、口の端を吊り上げて笑みを浮かべた。
「止めないで……もっと」
躰が熱い。気が狂いそうなほど、カノンに触れて欲しかった。
唇を合わせると、飢えが少し収まる。
魔力が欲しくて自分から舌を伸ばす。
リュンクスの痴態を、カノンは目を細めて観察する。寄せては返す波のように長く快楽を貪っていたが、一度、断ち切るように唇を離した。
「足を広げろ」
命じられるままに服を脱ぎ、股を開く。
羞恥心と共に自虐的な快感が堪らない。
自分はカノンの奴隷だという確認が、リュンクスを興奮させる。
カノンの手が内股をなぞり、慎み深く閉じた後穴を行ったり来たりする。滑りを良くし、怪我を避けるための油薬からは、薄荷の香りがする。薬学が得意なリュンクス作成の品だ。自分を犯すための薬を作らされるのは少しおかしくて、自虐的な快感を煽った。
柔らかいタッチが段々深くなっていく。
「もう良いから、突っ込んでくれよ」
「駄目だ」
カノンは責める手を緩めずに言った。
「君はもう少し、待てを覚えた方がいい」
(※カノン視点)
ゆっくり味合わないともったいない。
菊門に指を入れて何度も奥を探る。リュンクスが「もう嫌だ」と泣きを入れても、わざとらしく焦らした。
「しつけだ」
「っ、なんで」
「最近、俺の言うことを聞かないから」
それは口実に過ぎない。
だが発情して追い詰められているリュンクスは、気付かずに涙をポロポロ流す。
実のところ、サリナを逃した事はもう怒っていない。どころか、止めてくれて良かったとリュンクスに感謝している。あのまま激情に任せて先輩に乱暴すると、後が大変だった。
「ここも甘そうだ」
「やっ……んぅ」
熟れた果実のような乳首を舐める。
理性を失い快感の受け皿と化したリュンクスの瞳は、まるで蜂蜜のようにトロリと蕩けている。
猫のようにしなやかな体を、カノンは丁寧に愛でる。
「カノンがいじめる……」
「俺が嫌いになったか」
リュンクスは首を横に振る。
「じゃあ、苛められて嬉しいか……?」
耳元でささやくと、リュンクスは身をよじって震えた。答えは聞かなくても分かる。カノンはその反応に満足した。
甲羅から首を出す亀のように、リュンクスはおずおずと布団から顔を出した。見上げると、カノンは呆れた顔をしている。
「リュンクス、子供じゃないんだから」
「……ノクト先輩は俺にとって必要な人で、どちらか選べと言われたら困る。でも、カノンに嫌われたくないんだ」
もやもやしている心の裡を吐き出す。
カノンは、予想に反してプッと吹き出した。
「なんだ、そんなことか」
「!」
「リュンクス、忘れているようだが、俺は何人もサーヴァントを抱いている」
卑怯なのは俺の方だ、とカノンは自嘲した。
布団ごとリュンクスを引っ張りあげて、口付けを落とす。熱い手が脇腹と背中を撫でて、臀部をつかんだ。
「ぅ、あ……」
待ち望んだ手に、リュンクスは身悶えする。
「食べ頃だな」
カノンは、口の端を吊り上げて笑みを浮かべた。
「止めないで……もっと」
躰が熱い。気が狂いそうなほど、カノンに触れて欲しかった。
唇を合わせると、飢えが少し収まる。
魔力が欲しくて自分から舌を伸ばす。
リュンクスの痴態を、カノンは目を細めて観察する。寄せては返す波のように長く快楽を貪っていたが、一度、断ち切るように唇を離した。
「足を広げろ」
命じられるままに服を脱ぎ、股を開く。
羞恥心と共に自虐的な快感が堪らない。
自分はカノンの奴隷だという確認が、リュンクスを興奮させる。
カノンの手が内股をなぞり、慎み深く閉じた後穴を行ったり来たりする。滑りを良くし、怪我を避けるための油薬からは、薄荷の香りがする。薬学が得意なリュンクス作成の品だ。自分を犯すための薬を作らされるのは少しおかしくて、自虐的な快感を煽った。
柔らかいタッチが段々深くなっていく。
「もう良いから、突っ込んでくれよ」
「駄目だ」
カノンは責める手を緩めずに言った。
「君はもう少し、待てを覚えた方がいい」
(※カノン視点)
ゆっくり味合わないともったいない。
菊門に指を入れて何度も奥を探る。リュンクスが「もう嫌だ」と泣きを入れても、わざとらしく焦らした。
「しつけだ」
「っ、なんで」
「最近、俺の言うことを聞かないから」
それは口実に過ぎない。
だが発情して追い詰められているリュンクスは、気付かずに涙をポロポロ流す。
実のところ、サリナを逃した事はもう怒っていない。どころか、止めてくれて良かったとリュンクスに感謝している。あのまま激情に任せて先輩に乱暴すると、後が大変だった。
「ここも甘そうだ」
「やっ……んぅ」
熟れた果実のような乳首を舐める。
理性を失い快感の受け皿と化したリュンクスの瞳は、まるで蜂蜜のようにトロリと蕩けている。
猫のようにしなやかな体を、カノンは丁寧に愛でる。
「カノンがいじめる……」
「俺が嫌いになったか」
リュンクスは首を横に振る。
「じゃあ、苛められて嬉しいか……?」
耳元でささやくと、リュンクスは身をよじって震えた。答えは聞かなくても分かる。カノンはその反応に満足した。
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