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第1巻 1期目 臨時国会
ニートが決起する日①若者就職相談会
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朝まで生討論を文字通り朝まで見て5時頃寝たのだが、もう既に昼の2時頃だった。窓の外は太陽ががんがんに照っている。その時間になっても、まだ頭がボーっとして起き上がらず、唸っているところにスマホが鳴り始めた。
ルールンルルルル・ル・ル・ル・ル・ル
調子のいい着信音が余計頭に触る。
布団を頭に被りながら、桃山鉄道のホームドアの件以来、このところ土日は何かしら用事ができるなあと、うっとおしく思ったが、「政治家は土日こそ政治活動するべきだ」の渦川の一言がひっかかりもする。例えば、九州や北海道など東京から遠い地方の議員は金帰火来と言って、金曜に地元に帰り、国会のない土日に地元の支援者巡りをして火曜日に東京に戻って来るという(この言葉には月曜日はどうしたんだ?という謎が残る)。つまり休日など返上して政治活動をする日常を送っているということだ。それに比べれば、たまに用事が入るくらい大したことはないかもしれない。とまで思考を巡らして、ようやくスマホに出る気になった。
「もしもし」
と寝ぼけた声で答える。
「なんか眠そうだな。徹夜で日本国憲法の勉強でもしてたのか?」
電話の主は中学の同級生だった安富だ。
「その話はもう勘弁してくれ」
同窓会で社会科の先生に日本国憲法再テストの常連だと暴露され、自分が国会議員であることが同級生に対しても後ろめたい。
「同窓会の二次会のときいい話があったら教えてくれって言ったじゃん」
そんな話もしたな。酒の席での話を安富は覚えていたらしい。
「ああ。言った。待機児童問題の件で何か話あった?」
「いや、待機児童の件じゃないんだ。てゆうか古味、お前独身じゃん。こういっちゃなんだけど、あんまり関係ないじゃん」
むむむ、選挙の時はなりふり構わず社会で問題になっている話題について言って歩いたのだが、俺は確かに独身だ。当然子供もいない。
「それよりも、お前にぴったりの話を持ってきたんだ。市役所主催で若者就職相談会ってのを明日やるんだ。平たく言うとニートの就業支援だな」
それも、俺は当事者でないだろと言いたいが、言っても突っ込まれるのが落ちなので黙って聞く。
「そこで、若者就業支援をしているNPOの人が来て、就業していない人達の自立支援について講演をするんだけど、古味も国会議員として何か話をしてもいいぜ」
なんと、安富は俺に大勢のニートに対し、国会議員として説教して来いと言いたいらしい。お前も選挙に落ちたらニートだろと言われるだけではないだろうか。
「俺が偉そうなこと言えると思うか?」
国会議員の身分を忘れ自虐的に安富を問い詰める。
「確かに古味。お前が人間としての中身が世にいるニートと大差ないのは同級生だった俺がよく知ってる。それでも、勇気を出して選挙に立候補したじゃん。当選したじゃん。そして今、政治家として生きてるわけじゃん。このことがニートが勇気を持って社会に飛び出し、立ち直るきっかけになるんじゃないかと俺は思うんだよ」
俺が選挙に自分勝手に立候補して当選してしまったことがニートの人生に参考になるのか?世の中、運も実力のうちとでも言うのだろうか。
まだ、あまり乗り気ではないが、先日、ニース22で見た、若者の就業問題の特集を思い出す。そのときは何かきっかけを掴んで世に飛び出すことがニートに取って大事じゃないかと俺は考えた。家に閉じこもっていては何のきっかけも得られないからだ。俺が選挙に飛び出したときの経験や思いを語れば、ニートも世の中に飛び出すきっかけを何か掴めるかもしれない。。。俺はやっぱり講演を引き受けることを覚悟する。
「その若者就職相談会?に行ってもいいけど大した話はできないぜ」
「いいぜ古味。ありのままのお前を世の中に出ることに怖気づいているニート達にぶつけてやれ。
場所は公民館のメインホール。それでも200人ぐらいは入るから覚悟しておけ。時間は午前11時からだから、少し早め。。。1時間前ぐらいには来といてくれ」
俺は結局安富の口車に乗り、市役所主催の若者就職相談会での講演を引き受けることにした。
だが、このことが後に国会を揺るがす大騒動のきっかけになってしまうのだが。。。
ルールンルルルル・ル・ル・ル・ル・ル
調子のいい着信音が余計頭に触る。
布団を頭に被りながら、桃山鉄道のホームドアの件以来、このところ土日は何かしら用事ができるなあと、うっとおしく思ったが、「政治家は土日こそ政治活動するべきだ」の渦川の一言がひっかかりもする。例えば、九州や北海道など東京から遠い地方の議員は金帰火来と言って、金曜に地元に帰り、国会のない土日に地元の支援者巡りをして火曜日に東京に戻って来るという(この言葉には月曜日はどうしたんだ?という謎が残る)。つまり休日など返上して政治活動をする日常を送っているということだ。それに比べれば、たまに用事が入るくらい大したことはないかもしれない。とまで思考を巡らして、ようやくスマホに出る気になった。
「もしもし」
と寝ぼけた声で答える。
「なんか眠そうだな。徹夜で日本国憲法の勉強でもしてたのか?」
電話の主は中学の同級生だった安富だ。
「その話はもう勘弁してくれ」
同窓会で社会科の先生に日本国憲法再テストの常連だと暴露され、自分が国会議員であることが同級生に対しても後ろめたい。
「同窓会の二次会のときいい話があったら教えてくれって言ったじゃん」
そんな話もしたな。酒の席での話を安富は覚えていたらしい。
「ああ。言った。待機児童問題の件で何か話あった?」
「いや、待機児童の件じゃないんだ。てゆうか古味、お前独身じゃん。こういっちゃなんだけど、あんまり関係ないじゃん」
むむむ、選挙の時はなりふり構わず社会で問題になっている話題について言って歩いたのだが、俺は確かに独身だ。当然子供もいない。
「それよりも、お前にぴったりの話を持ってきたんだ。市役所主催で若者就職相談会ってのを明日やるんだ。平たく言うとニートの就業支援だな」
それも、俺は当事者でないだろと言いたいが、言っても突っ込まれるのが落ちなので黙って聞く。
「そこで、若者就業支援をしているNPOの人が来て、就業していない人達の自立支援について講演をするんだけど、古味も国会議員として何か話をしてもいいぜ」
なんと、安富は俺に大勢のニートに対し、国会議員として説教して来いと言いたいらしい。お前も選挙に落ちたらニートだろと言われるだけではないだろうか。
「俺が偉そうなこと言えると思うか?」
国会議員の身分を忘れ自虐的に安富を問い詰める。
「確かに古味。お前が人間としての中身が世にいるニートと大差ないのは同級生だった俺がよく知ってる。それでも、勇気を出して選挙に立候補したじゃん。当選したじゃん。そして今、政治家として生きてるわけじゃん。このことがニートが勇気を持って社会に飛び出し、立ち直るきっかけになるんじゃないかと俺は思うんだよ」
俺が選挙に自分勝手に立候補して当選してしまったことがニートの人生に参考になるのか?世の中、運も実力のうちとでも言うのだろうか。
まだ、あまり乗り気ではないが、先日、ニース22で見た、若者の就業問題の特集を思い出す。そのときは何かきっかけを掴んで世に飛び出すことがニートに取って大事じゃないかと俺は考えた。家に閉じこもっていては何のきっかけも得られないからだ。俺が選挙に飛び出したときの経験や思いを語れば、ニートも世の中に飛び出すきっかけを何か掴めるかもしれない。。。俺はやっぱり講演を引き受けることを覚悟する。
「その若者就職相談会?に行ってもいいけど大した話はできないぜ」
「いいぜ古味。ありのままのお前を世の中に出ることに怖気づいているニート達にぶつけてやれ。
場所は公民館のメインホール。それでも200人ぐらいは入るから覚悟しておけ。時間は午前11時からだから、少し早め。。。1時間前ぐらいには来といてくれ」
俺は結局安富の口車に乗り、市役所主催の若者就職相談会での講演を引き受けることにした。
だが、このことが後に国会を揺るがす大騒動のきっかけになってしまうのだが。。。
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