ゲーム転生〜ゲームで最強になったら特典で異世界に行けた〜

最強願望者

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世界最強のゲーマー

レベル3

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「いらっしゃいま・・・せ・・・」

あれ?元気に迎えられたと思ったら固まってしまった。
このフェイスに見蕩れたのかな?
まぁ、絶対無いけど。

「登録と何かご飯を下さい」

「・・・は!はい!ただいま!」

面白い人だな。
犬耳と尻尾を振って・・・
あれ?獣人?
おープレイヤー以外で始めて見た。

あんまり変わんないんだ。

「で、では、こちらの用紙に記入をお願いします」

「はい」

えーっと、名前・・・アバター名でいいよな?
・・・いいや、恥ずかしいから名前にしよう。

得意な武器は・・・一応、何でもできるしなぁ・・・
全部にしておこう。
得意な魔法・・・全部だな。
好きな食べ物・・・?・・・魚かな。
職業・・・?武神だっけ?いいや、不明っと。

「・・・はい。ノゾミさまですね・・・ギルドの説明を致します」

「お願いします」

省略すると、こんな感じだ。

ギルドにはランクが存在し、銅、銀、金、ダイヤモンドの順で登っていく。
ダイヤモンドの更に上に黒金があり、それより上は『英雄』の称号が与えられ、白銀のランクが与えられる。

ランクは一定数の依頼をクリアするか、緊急依頼の活躍度によって昇格する。
ダイヤモンド以上になるには相当な努力が必要って事か。

この世界に黒金以上の冒険者は10人しかいないらしい。

「ありがとうございました。では、早速依頼を・・・」

言いかけた時だった。

『緊急依頼!緊急依頼!王都に魔物の群れが接近中!冒険者は早急に西門に集まって下さい!』

「・・・と思ったけどやっぱりいいです」

俺は走り出す冒険者の後を追って門へ向かう。

★☆☆☆

「集まってくれた諸君!落ち着いて聞いて欲しい!今急速に向かって来ている魔物達の数は約9000体だ!ゴブリンからドラゴンまで勢揃いだ!」

おぉ、かなり大所帯だな。
前にもこんなイベントあったな・・・
そん時は俺だけ取り残されて・・・いやぁ大変だった。

「しかし!恐れることはない!今この場には白銀ランクがいる!恐れずに掛かれ!」

湧き上がる冒険者。
急速に冷めていく俺の心。
白銀って・・・そこにいる女だろう?
・・・ぶっちゃけ、俺の10分の1にも満たない魔力しか持ってねぇよ?

「・・・あー・・・ちょっといいか?」

俺は手を上げて発言する。
途端に周りは静かになり、俺は注目を集める。

「今回の件・・・俺に任せて貰って構わないか?」

「なんだと?貴様1人で何が出来る?」

周りの冒険者も頷く。
いや、何でもできるけど・・・

「・・・私のランクに文句があるの?」

眠たげな白銀ランクの少女。
ピクリと瞼が上がるが、俺は首を横に振る。

「いや、俺の実力が知りたくてさ」

それに、なんだか懐かしい臭いがする。

「・・・命知らずが・・・後悔するなよ・・・」

司会進行がそう言う。
まぁ、俺の人生なんだ。
誰も邪魔出来やしないさ。

「俺が最初に突っ走る。俺が倒れたらお前らが行けばいい」

「・・・ちっ、分かった」

さて、準備完了だ。

★★★★

・・・この魔力・・・いや・・・それはないか・・・

「帝王・・・準備が整いました・・・」

「・・・出撃だ」

オークキング・・・その上位の魔物。
豚頭帝王の名を持つ魔物。
かつての主人を探してはや数百年、ここまで上り詰めてしまった。

約9000の軍勢。
それを遠くから見つめる影と、面白そうに眺める影。
そのどちらも、誰にも気取られること無く放観しているのだった。

☆★★☆

・・・お腹減った・・・昼飯を登録してから食べようと思っていたから、昼抜きで戦うことになってしまった。

「・・・瞬殺だな」

それしかない・・・うん。
さっさと殺して飯を食おう。

「・・・来たな・・・」

総勢9000の魔物・・・纏めている魔物は見えない。
まぁ、全部殺せば出てくるだろう。

「・・・インベントリ・・・『夜叉丸』『白狐丸』うし」

2丁の銃を取り出し、装備する。
この装備はレイドボスのドロップで確率は1億分の1だったものだ。
絶対手に入らないだろとおもったが、3回で二つ共出た。
その時は本気で恐怖したね。

「スキル『無限弾』、標準オート、スキル『増幅』発動」

よし、一回引き金を引けば4000発撃ち込まれるようになった。
我ながらチートだと思うが、無限弾のスキルが無いと使えないんだ。

先頭との距離30m・・・20・・・10・・・
よし!

「『捕食開始』!」

エクストラスキルの発動スペルを叫び、引き金を引きまくる。
筋力なども全て普通より強いから、反動もブレもない。
1秒間に30回引き金を引く。
4000を1秒間に30回だ。
もはや鉛の壁が目の前に迫って居ると言っても過言じゃない。
ま、弾は魔力で出来てるんだけど。

「んー・・・一体一体のEXPはあんまり美味しくないかなぁ・・・」

敵が怯んで足を止めるのに掛かった時間は、実に5秒。
9000が半分以下になるのが20秒。

残りの敵の数が1000体を切るかなぁと思ったら、急に影が地面を覆った。

「おおおおぉおおぉぉぉお!!!!!」

ソイツは大きな声で叫び、黒塗りの剣を振るってきた。
俺は後ろに飛び、後ろを確認する。
全員ポカーンと口を開けてこちらを眺めている。
あれ?やり過ぎた?

「・・・強者と戦うのは戦士の誉れ!いざ尋常に・・・」

「あれ?お前カルマ?」

ここで一つ、思い出を話そう。

俺がゲームを始めた頃、俺はガチャを回してある魔物を手に入れた。
ソイツの種族名は『オーク』。
当時8歳だった俺と同じ背丈のオーク。
ただならぬ運命を感じた俺は先日1位になるまで一生懸命育てた。
結局進化はさせてあげられなかったが、俺が持っていた従魔の中では一番強かった。

ちなみに、あのゲームではNPC全てにAIが搭載されており、名付けから性格まで俺の育て方次第だった。
こっちの世界に来て一番絶望した事だったが、まさか、ここで会えるとは・・・
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