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世界最強のゲーマー
レベル6
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翌朝、何やら顔を赤くしたサテラを弄り、宿の朝食を食べた後にギルドへ足を運んだ。
3人には食堂で待ってもらう。
金を渡して。
「ギルドマスター。ノゾミです」
「やぁ!待っていたよ。どうぞ入って」
今日は機嫌がいいようだ。
声が昨日より明るい。
「さて、まずはこれを渡そうかな。白銀ランクの印さ」
首から掛けるタイプのアクセサリーのようだ。
前にもあったなぁ・・・こんなアイテム。
「ありがとうございます」
「いいよ。でね、王様が君と話したいって言うんだ。だから、王城に行ってくれないかな?」
王様?なんでまたそんな奴が。
はっ!まさか、俺をこの街に引き入れようと・・・!
こ、米じゃなければオーケーしないぞ!
「分かりました。これを見せればいいですか?」
「あぁ、白銀ランクの証なんて、どこの店でも国でも有効だからね」
☆☆★★
「・・・おい」
「はっ!兄者!」
「ご、ご主人様・・・!」
「ち、違うのじゃ!」
何が違うんだよ。
見たまんまじゃねぇか。
「お前ら俺と朝飯食ったよな?」
あんだけ食っといて・・・なんで金を使い切る?
1千万は渡したぞ?おかしくないか?
と言うかギルドにそんなに蓄えがある方が驚きだよ!(食材)
「・・・まぁいい。行くぞ」
もう二度とこいつらに金は渡さん。
いい教訓になったと思おう。
王城はなかなかデカかった。
少し色落ちはしているが、真っ白だったと思われる城壁に装飾の付いた窓が見える。
「誰だ貴様!・・・は、白銀ランク!?」
おぉ、びびってらぁ。
そんなにアレな奴なのか?白銀ランクって。
「失礼いたしました!どうぞお入りください!」
スゲーな。
なんか、スゲーな。
城の中に入ると、メイドが迎えてくれた。
・・・あれ?サテラと遜色ない?
コイツ、かなり出来るやつだったのか・・・
「国王様、ノゾミ様がお見えです」
「うむ、入り給え」
なんだ、偉そうな奴だな。
いや、偉いのか。
「初めまして、ノゾミと申します」
「うむ、ザルータだ」
後ろの3人はスルーで俺に座る様に言う国王。
ありがたい。説明が面倒だ。
エルドラドを膝の上に乗せ、落ち着いた所で話を聞く。
「取り敢えず白銀ランク昇格おめでとうと言っておこうか。此度の戦績にそこの従者。ただの小僧では無いようだ」
「ハッハッハ。そう言う国王も見る目があるご様子」
キラリと光る国王の目。
あっはー、本当に光る人居るんだ。
「・・・今回お主を呼んだのは他でもない。儂の家に婿に来て欲しい」
あ、エルドラドがビクッとした。
次いでにサテラ、殺気が漏れてる。
「・・・随分と急ですね。私にそこまでの価値などございませんよ?」
「何を言う!9000の単独撃破にそこまでの従者を揃える手前。泳がせておくのは勿体ないだろう?」
俺の場合は散歩してるんだけどなぁ・・・
・・・婿入りは嫌だな。
嫁なら貰わなくもない。
「婿入りは嫌ですが、嫁入りは大歓迎ですよ」
「そう言うと思ってな。色々用意して居るのだ」
そう言って紙を差し出す王様。
そこには、一千兆のギルと侯爵の爵位を与えるみたいな事が書いてあった。
「・・・えっと・・・すみません、お金はちょっと・・・」
「なんだ?不満か?」
・・・正直に言うか?
でも・・・いいや、面倒だし。
「ええっと、実は、手持ちはこれだけありまして・・・」
そう言って、紙に9を70万個書く。
というのは嘘だが、9×70万と書いた。
これは勿論、事実だ。
何度現実と変化しないかと思った事か・・・
まぁ、変わった所でこうなるだけだ。
その旨を伝えると、王様は愕然として呆然と口を半開きにする。
そりゃあそうだろう。
この世界のもの全部買ったって余りある金だ。
盗んでも盗んでも無くならないもんだから、盗む気にもならねぇってんだ。
「コホン・・・いやはや、まさかここまでとは・・・」
「?何か知ったような口ですね」
少し緩んだ顔をする国王。
椅子に背を預け、天井を見上げながら話し始めた。
「まずは比例を詫びよう。ノゾミよ、お主の事はギルドマスターから聞いて居る。オークディザスターを従え、教養もある。不思議な者だとな。試した訳では無いが、それに近しい事をした。婿入れは嘘ではないが、娘とお主の意思もあるだろう。冗談だと許してくれ」
「・・・まぁ、構いませんが・・・」
だから、驚いて居たのか。
確かに、知らない事を知ると驚くよなぁ。
俺も、ゲーマスが女の子だったのはガチでビビった。
「・・・ふむ、他の白銀ランクとは違うようだ」
「他の・・・あぁ・・・」
昨日の眠たげ少女を思い出す。
確かに、性格に癖はありそうだな。
「他の白銀ランクにも同じような話をしたのだがな、娘と息子を一目見て涎を垂らすものが多すぎて・・・お主なら、と思うのだが?」
「貰えるのなら、と言っておきます」
小さく笑う王様。
なんか、王様っぽくないな。
「・・・さて、本題は話したが、もう一つあるのだ。実はな、毎年隣国で開催される白銀ランクの集会があるのだが、行って貰えるだろうか?」
「隣国・・・ですか。分かりました」
一つ頷いて、もう帰っていいと言われた。
なんか、サッパリした終わり方だなーと思ったが、他の白銀ランクの評価から見ても、かなり苦労していたのだろう。
城の中は広く、出るのに時間が掛かった。
カルマは興味津々で辺りを眺めて居たが、エルドラドとサテラは念話で話しているようだった。
舐めるなよ?スキルの発動くらい感知は容易いんだ。
3人には食堂で待ってもらう。
金を渡して。
「ギルドマスター。ノゾミです」
「やぁ!待っていたよ。どうぞ入って」
今日は機嫌がいいようだ。
声が昨日より明るい。
「さて、まずはこれを渡そうかな。白銀ランクの印さ」
首から掛けるタイプのアクセサリーのようだ。
前にもあったなぁ・・・こんなアイテム。
「ありがとうございます」
「いいよ。でね、王様が君と話したいって言うんだ。だから、王城に行ってくれないかな?」
王様?なんでまたそんな奴が。
はっ!まさか、俺をこの街に引き入れようと・・・!
こ、米じゃなければオーケーしないぞ!
「分かりました。これを見せればいいですか?」
「あぁ、白銀ランクの証なんて、どこの店でも国でも有効だからね」
☆☆★★
「・・・おい」
「はっ!兄者!」
「ご、ご主人様・・・!」
「ち、違うのじゃ!」
何が違うんだよ。
見たまんまじゃねぇか。
「お前ら俺と朝飯食ったよな?」
あんだけ食っといて・・・なんで金を使い切る?
1千万は渡したぞ?おかしくないか?
と言うかギルドにそんなに蓄えがある方が驚きだよ!(食材)
「・・・まぁいい。行くぞ」
もう二度とこいつらに金は渡さん。
いい教訓になったと思おう。
王城はなかなかデカかった。
少し色落ちはしているが、真っ白だったと思われる城壁に装飾の付いた窓が見える。
「誰だ貴様!・・・は、白銀ランク!?」
おぉ、びびってらぁ。
そんなにアレな奴なのか?白銀ランクって。
「失礼いたしました!どうぞお入りください!」
スゲーな。
なんか、スゲーな。
城の中に入ると、メイドが迎えてくれた。
・・・あれ?サテラと遜色ない?
コイツ、かなり出来るやつだったのか・・・
「国王様、ノゾミ様がお見えです」
「うむ、入り給え」
なんだ、偉そうな奴だな。
いや、偉いのか。
「初めまして、ノゾミと申します」
「うむ、ザルータだ」
後ろの3人はスルーで俺に座る様に言う国王。
ありがたい。説明が面倒だ。
エルドラドを膝の上に乗せ、落ち着いた所で話を聞く。
「取り敢えず白銀ランク昇格おめでとうと言っておこうか。此度の戦績にそこの従者。ただの小僧では無いようだ」
「ハッハッハ。そう言う国王も見る目があるご様子」
キラリと光る国王の目。
あっはー、本当に光る人居るんだ。
「・・・今回お主を呼んだのは他でもない。儂の家に婿に来て欲しい」
あ、エルドラドがビクッとした。
次いでにサテラ、殺気が漏れてる。
「・・・随分と急ですね。私にそこまでの価値などございませんよ?」
「何を言う!9000の単独撃破にそこまでの従者を揃える手前。泳がせておくのは勿体ないだろう?」
俺の場合は散歩してるんだけどなぁ・・・
・・・婿入りは嫌だな。
嫁なら貰わなくもない。
「婿入りは嫌ですが、嫁入りは大歓迎ですよ」
「そう言うと思ってな。色々用意して居るのだ」
そう言って紙を差し出す王様。
そこには、一千兆のギルと侯爵の爵位を与えるみたいな事が書いてあった。
「・・・えっと・・・すみません、お金はちょっと・・・」
「なんだ?不満か?」
・・・正直に言うか?
でも・・・いいや、面倒だし。
「ええっと、実は、手持ちはこれだけありまして・・・」
そう言って、紙に9を70万個書く。
というのは嘘だが、9×70万と書いた。
これは勿論、事実だ。
何度現実と変化しないかと思った事か・・・
まぁ、変わった所でこうなるだけだ。
その旨を伝えると、王様は愕然として呆然と口を半開きにする。
そりゃあそうだろう。
この世界のもの全部買ったって余りある金だ。
盗んでも盗んでも無くならないもんだから、盗む気にもならねぇってんだ。
「コホン・・・いやはや、まさかここまでとは・・・」
「?何か知ったような口ですね」
少し緩んだ顔をする国王。
椅子に背を預け、天井を見上げながら話し始めた。
「まずは比例を詫びよう。ノゾミよ、お主の事はギルドマスターから聞いて居る。オークディザスターを従え、教養もある。不思議な者だとな。試した訳では無いが、それに近しい事をした。婿入れは嘘ではないが、娘とお主の意思もあるだろう。冗談だと許してくれ」
「・・・まぁ、構いませんが・・・」
だから、驚いて居たのか。
確かに、知らない事を知ると驚くよなぁ。
俺も、ゲーマスが女の子だったのはガチでビビった。
「・・・ふむ、他の白銀ランクとは違うようだ」
「他の・・・あぁ・・・」
昨日の眠たげ少女を思い出す。
確かに、性格に癖はありそうだな。
「他の白銀ランクにも同じような話をしたのだがな、娘と息子を一目見て涎を垂らすものが多すぎて・・・お主なら、と思うのだが?」
「貰えるのなら、と言っておきます」
小さく笑う王様。
なんか、王様っぽくないな。
「・・・さて、本題は話したが、もう一つあるのだ。実はな、毎年隣国で開催される白銀ランクの集会があるのだが、行って貰えるだろうか?」
「隣国・・・ですか。分かりました」
一つ頷いて、もう帰っていいと言われた。
なんか、サッパリした終わり方だなーと思ったが、他の白銀ランクの評価から見ても、かなり苦労していたのだろう。
城の中は広く、出るのに時間が掛かった。
カルマは興味津々で辺りを眺めて居たが、エルドラドとサテラは念話で話しているようだった。
舐めるなよ?スキルの発動くらい感知は容易いんだ。
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