ゲーム転生〜ゲームで最強になったら特典で異世界に行けた〜

最強願望者

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世界最強のゲーマー

レベル8

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「・・・それは、君が2人を下し、使役してるという事かな?」

「いや、産まれた時からコイツら俺のだし」

おかしな事言ってねぇよ?
マジでガチャ引いた時からの付き合いだし、育てたのも俺だし。

「・・・産まれた時から?それは、君の年齢が果てしないと言っている様な物だよ?」

「どうなんだ?」

俺はエルドラドに聞いてみる。
こっちの世界に飛ばされる前はかなり時間が経っているらしいし。
俺もよく分かってないんだよね。

「主様は・・・万は悠に越えておるぞ?」

サテラと2人、一緒に頷くエルドラド。
いや、それってお前らもそういう事になるから。墓穴ほってるから。

「だってさ。俺人間じゃねぇしなぁ・・・」

あ、あの女がビビったのって、俺のステータス覗いたからか?
チラリと目を向けると慌てて目を背ける女。
・・・ウゼェな。

「・・・まぁ、いいや。今年の会議は終了。各自魔王に気を付けるように」

それぞれが帰って行く中、筋肉が膨張した男がサテラに絡む。
・・・馬鹿だなぁ・・・

「なぁ姉ちゃん。そんなひ弱そうな男じゃなくて俺に奉仕してくれねぇか?」

そうして手を伸ばす筋肉。
コイツ白銀ランクなんだよな?
あ・・・あぁ・・・(察し)

「触るな人間。人間如きがご主人様の私を触っていいと思っているのか?」

おーい、一応俺も人間だよ?上位の存在なだけで。
次いでに恥ずかしい事言わないで貰えますー?

「が、は・・・!」

手首を捕まれ、逃げられない男。
あちゃー・・・俺はカルマの目をふさいで見えないようにする。

劈くような悲鳴にボキボキ、ブチブチ、ビシャビシャという音が聞こえる。
スゲェ・・・握力だけで千切りやがった・・・
あ、俺頭蓋骨素手で握りつぶせるわ。

「ぐぅ・・・ああぁあ・・・」

どんまい・・・取り敢えず、俺以外が触ろうとしてもあんな感じだ。
唯一家族である従魔だけは辛うじて許すが、こういうヤツらには拒否反応を示す。

「ふん・・・ご主人様、かなり恥ずかしかったので慰めてください」

めちゃくちゃ変わり身が早いのもコイツのいい所かもな。
顔を真っ赤にして胸に顔を埋めるサテラ。
可愛い奴め。
頭を撫で、立ち直った所で城を出る。

★★☆★

白銀ランク、序列4番の私。
『悔恨のマリユス』と呼ばれているけど、別にそこまで強い訳じゃない。
『看破』の魔眼を持っているだけで、ブラフと運でここまで勝ち上がってきた。

そして、見てしまった。
新しく白銀ランクになったノゾミ君。
不思議な見た目だから、少し気になってステータスを覗いちゃったのが悪かった。

流れ込んできたのは、有り得ないレベルとステータスの詳細。
そして、無限とも思えるスキルの数に加護の量。

(普通じゃない)

年齢はエラーで見えなかった。
従魔の人達は妨害が強すぎて見えなかった。
ふと、気になる加護を見つけて、詳細を見てしまった。

「──ヒッ」

思わず声が出てしまった。
その内容は、とても信じられる物ではなく、信じてはいけないものだった。

『●●●●の加護』

●●●の解放。
●●●●の従僕化。
●の●化。
世界の終焉化。

それだけで、恐ろしくなった。
よく見ると、見えない文字や加護、スキルや称号などが沢山あった。
だけど、ここまで見えないと、逆に怖くなる。

世界の終焉化・・・加護でそれを手に入れる事が出来るのは・・・

『魔王』と言う存在だけなのに・・・

☆★☆☆

デモニウム城 会議室

丸いテーブルを囲む6人の魔王。
それぞれ仮面をしており、顔は伺えない。

「・・・あらたな英雄が誕生した。近々魔王が産まれるぞ」

「ケッヒヒヒ!確かにねぇ、わっちも探して入るんだけどねぇ」

泣いた顔をした仮面をした男と笑顔の仮面の女。

「・・・・・・加護を・・・探さないと・・・」

表情の無い仮面をした静かな声の女。
加護・・・魔王のみが持つ加護を、誰が持っているのか。

「恐らく、人間だろうな。確証はないが」

そう言ったのは、怒った顔の男。

「でも、そろそろここに来るよ。きっとね」

そう言ったのが、ピエロのような仮面をした身長の低い少女。

「・・・」

始終言葉を発さない大男。
仮面は目を伏せた様な顔。

それぞれに名前があり、呼称があった。

泣いた顔の仮面が『悲哀』

笑顔の仮面が『優越』

無表情の仮面が『虚無』

怒った顔の仮面が『憤怒』

ピエロの様な顔の仮面が『絶望』

目を伏せた顔の仮面が『猜疑』

それぞれ、自らの人生を垣間見、自ら付けた名前だ。

ある者は自分と真逆の名を。
ある者は自分にしか合わない名を。

そこに、新たな名が加わらない事を、彼らは知らない。

新たな名ではなく。
新たな存在だと言う事を。
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