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第三章
第55話 心ときめく贈り物!
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流星群の興奮さめやらぬ中、私達はぺちゃくちゃとおしゃべりしながら広間へと戻った。全員がどっとテーブルに殺到し、すぐさまパーティが再開される。
「うっし、今年初の乾杯だーっ!」
イアンとメイベルは嬉しそうにジョッキを合わせ、エリオットとディアドラはお皿に料理を山と盛りつけ始めた。まだまだ元気の有り余っている友人達に苦笑して、ガイウス陛下と顔を見合わせる。
「リリアーナも何か食べるか?」
「ううん……やめておくわ。こんな時間に食べたら胃もたれ間違いなしだもの」
笑って断りながらも、きょろきょろと辺りを見回した。
むしろ私が今欲しいのは、冷えた身体を温める――……
「どぉぞ姫ちゃんっ! 超超超薄めのウイスキーお湯割りだよぉ! はちみつ入りだから甘々で美味しいよっ」
跳ねるように駆け寄ってきた料理長のデニスが、湯気の立つカップを私に差し出した。そばかすいっぱいの顔をほころばせる。
「わっ、ありがとう! ちょうどこういうのが飲みたいなって思ってたの!」
「ま、待てリリアーナ! これ以上の飲酒は危険……っ」
慌ててカップを没収しようとした陛下から身を躱し、思いっきりあかんべえする。
「超超超薄めだから大丈夫ですっ! いっただきま~す!」
これ見よがしにずずっとすすると、途端に身体がぽかぽか――……は、一応してはくるんだけども。えっと、これは……。
じっと考え込み、恨めしげにデニスを見やった。
「お酒の味なんてほとんどしないわ。ちょっと控えめすぎなんじゃない?」
「姫ちゃん意外に酒豪だね!?」
ずっこけるデニスの後ろから、「飲み過ぎはよくないぞ、リリアーナ姫」と強面ヴィー君もやってきた。ひょいと真っ白な箱を私に手渡す。
「……え?」
「新年の贈り物だ。開けてみてくれ」
いかめしく告げられて、大急ぎでカップをテーブルに置いた。わくわくと箱を開くと、赤と白のしましま模様のキャンディが出てきた。
「わっ、可愛い! ありがとうヴィー君っ!」
「ヴィー君!?」
なぜだか陛下が鬣を逆立てて絶叫する。きょとんと彼を振り返った。
「どうかされました?」
「……いや。何でも……」
呟くように答えたかと思うと、今度はぺしゃんこに巨体を縮めてしまう。ああっ、せっかくの毛並みがっ!
わしゃわしゃと一生懸命に手櫛で掻き回せば、少しずつふかふかが復活してきた。しおたれた丸いお耳もひと撫でして、やっと満足して身体を離す。
「ヴィー君にはお菓子作りでお世話になったんです。――そうだわ!」
忘れてた!
私もクッキーを配らないと!
贈り物を入れた籠は自室に置いたままだ。取りに戻ろうと踵を返しかけたところで、「探しものはこれですかぁ!?」とメイベルが両手で抱えた籠を差し出した。
あら、と嬉しくなって籠を掴む。
「持ってきてくれたの?」
「ええ、あたしも自分の分を取りに行かなきゃならなかったので! ジョッキ一気飲みしてすぐ行ってきたんですよぅ!」
ケタケタと楽しそうに笑う。……うん、さすがメイベルは酔っぱらっててもデキる侍女だわ。
感謝と共に、メイベル用のクッキーを取り出した。彼女の華奢な手にぽんと載せる。
ふんわりとドレスをつまみ、丁寧に辞儀をした。
「昨年は本当にお世話になりました。メイベルが付いてきてくれたから、私とっても心強かったわ」
「リリアーナ殿下……っ!」
紫紺の瞳をまんまるに見開いたメイベルは、感極まったように声を詰まらせる。ぐしぐしと目をこすりながら、何度も何度も頷いた。
「こちらこそ……っ。あたしの方が毎日楽しくて、もうランダールに骨を埋めるつもりになってるんですよ。これからもどうぞ、よろしくお願いします……!」
「メイベル……!」
二人で手を取り合って泣いていると、「泣きジョーゴの酔っぱらい主従だねっ!」とデニスが余計な茶々を入れてきた。感動の場面に水を差すんじゃないわよそこ。
メイベルは照れくさそうに居住まいを正すと、一抱えほどもある大きな包みを持ってくる。「どうぞ」とはにかみながら差し出した。
「ありがとう! 何かしら――……あら!」
クリーム色の、ふかふかとやわらかな枕が出てくる。飾り文字で『リリアーナ』と刺繍してあり、名前の横に添えられたお花の刺繍も愛らしい。
感嘆の吐息をついて、色鮮やかな刺繍糸を指でなぞる。
「とても上手ね……! 早速明日……じゃなくて、もう今日ね。今日のお昼寝から使わせてもらうわ!」
はしゃぎながら枕をくるりと裏返す。……んん?
隅の方に黒い文字で何かが書き連ねられていた。これも刺繍で、よくこんなに小さな文字が縫えるものだと感心してしまう。
顔を近付け、よくよく覗き込み――……
「…………」
「どうですかぁ!? ひと針ひと針、怨念を込めて縫ってみたんですぅ!」
メイベルの言葉が耳を素通りする。わなわなと震えながら、枕を強く抱き締めた。
そこには、こう記されていた。
――健やかなお昼寝を。寝息いびき歯ぎしり退散。
「……素晴らしいわ、メイベル……!」
これでもう、「ふしゅーるふしゅーる」な寝息を心配せずに済むというものっ!
大喜びで枕ごと彼女に抱き着くと、メイベルも安堵したように頬をゆるめた。
「よかった。これでもう、あたしも『ちょっとでも寝息を立ててたら起こしてねっ』なぁんて面倒な命令を守らなくていいですね?」
「もちろんよっ。今この時をもって撤回するわ!」
ふんぞり返って宣言して、それから二人同時に噴き出した。声を上げて笑っていると、賑やかに騒ぎながらイアン達もやってきた。
「よお姫さんっ。オレからの贈り物だぜ!」
……ああ、語尾が「だぜ」の券ね。
お礼を言って封筒を受け取る。そしてエリオット作のリボンでおめかしした蛇の像と、ディアドラ作の城下町の地図も。
広間のそこかしこで、楽しそうにプレゼント交換が行われていた。私も収穫にほくほくしながら、山程作ったクッキーを配って回る。
金色リボンの最後の一箱だけを残し、よし、と笑顔でガイウス陛下に駆け寄った。
「――ガイウス陛下っ。今から私と逢い引きしませんかっ?」
「うっし、今年初の乾杯だーっ!」
イアンとメイベルは嬉しそうにジョッキを合わせ、エリオットとディアドラはお皿に料理を山と盛りつけ始めた。まだまだ元気の有り余っている友人達に苦笑して、ガイウス陛下と顔を見合わせる。
「リリアーナも何か食べるか?」
「ううん……やめておくわ。こんな時間に食べたら胃もたれ間違いなしだもの」
笑って断りながらも、きょろきょろと辺りを見回した。
むしろ私が今欲しいのは、冷えた身体を温める――……
「どぉぞ姫ちゃんっ! 超超超薄めのウイスキーお湯割りだよぉ! はちみつ入りだから甘々で美味しいよっ」
跳ねるように駆け寄ってきた料理長のデニスが、湯気の立つカップを私に差し出した。そばかすいっぱいの顔をほころばせる。
「わっ、ありがとう! ちょうどこういうのが飲みたいなって思ってたの!」
「ま、待てリリアーナ! これ以上の飲酒は危険……っ」
慌ててカップを没収しようとした陛下から身を躱し、思いっきりあかんべえする。
「超超超薄めだから大丈夫ですっ! いっただきま~す!」
これ見よがしにずずっとすすると、途端に身体がぽかぽか――……は、一応してはくるんだけども。えっと、これは……。
じっと考え込み、恨めしげにデニスを見やった。
「お酒の味なんてほとんどしないわ。ちょっと控えめすぎなんじゃない?」
「姫ちゃん意外に酒豪だね!?」
ずっこけるデニスの後ろから、「飲み過ぎはよくないぞ、リリアーナ姫」と強面ヴィー君もやってきた。ひょいと真っ白な箱を私に手渡す。
「……え?」
「新年の贈り物だ。開けてみてくれ」
いかめしく告げられて、大急ぎでカップをテーブルに置いた。わくわくと箱を開くと、赤と白のしましま模様のキャンディが出てきた。
「わっ、可愛い! ありがとうヴィー君っ!」
「ヴィー君!?」
なぜだか陛下が鬣を逆立てて絶叫する。きょとんと彼を振り返った。
「どうかされました?」
「……いや。何でも……」
呟くように答えたかと思うと、今度はぺしゃんこに巨体を縮めてしまう。ああっ、せっかくの毛並みがっ!
わしゃわしゃと一生懸命に手櫛で掻き回せば、少しずつふかふかが復活してきた。しおたれた丸いお耳もひと撫でして、やっと満足して身体を離す。
「ヴィー君にはお菓子作りでお世話になったんです。――そうだわ!」
忘れてた!
私もクッキーを配らないと!
贈り物を入れた籠は自室に置いたままだ。取りに戻ろうと踵を返しかけたところで、「探しものはこれですかぁ!?」とメイベルが両手で抱えた籠を差し出した。
あら、と嬉しくなって籠を掴む。
「持ってきてくれたの?」
「ええ、あたしも自分の分を取りに行かなきゃならなかったので! ジョッキ一気飲みしてすぐ行ってきたんですよぅ!」
ケタケタと楽しそうに笑う。……うん、さすがメイベルは酔っぱらっててもデキる侍女だわ。
感謝と共に、メイベル用のクッキーを取り出した。彼女の華奢な手にぽんと載せる。
ふんわりとドレスをつまみ、丁寧に辞儀をした。
「昨年は本当にお世話になりました。メイベルが付いてきてくれたから、私とっても心強かったわ」
「リリアーナ殿下……っ!」
紫紺の瞳をまんまるに見開いたメイベルは、感極まったように声を詰まらせる。ぐしぐしと目をこすりながら、何度も何度も頷いた。
「こちらこそ……っ。あたしの方が毎日楽しくて、もうランダールに骨を埋めるつもりになってるんですよ。これからもどうぞ、よろしくお願いします……!」
「メイベル……!」
二人で手を取り合って泣いていると、「泣きジョーゴの酔っぱらい主従だねっ!」とデニスが余計な茶々を入れてきた。感動の場面に水を差すんじゃないわよそこ。
メイベルは照れくさそうに居住まいを正すと、一抱えほどもある大きな包みを持ってくる。「どうぞ」とはにかみながら差し出した。
「ありがとう! 何かしら――……あら!」
クリーム色の、ふかふかとやわらかな枕が出てくる。飾り文字で『リリアーナ』と刺繍してあり、名前の横に添えられたお花の刺繍も愛らしい。
感嘆の吐息をついて、色鮮やかな刺繍糸を指でなぞる。
「とても上手ね……! 早速明日……じゃなくて、もう今日ね。今日のお昼寝から使わせてもらうわ!」
はしゃぎながら枕をくるりと裏返す。……んん?
隅の方に黒い文字で何かが書き連ねられていた。これも刺繍で、よくこんなに小さな文字が縫えるものだと感心してしまう。
顔を近付け、よくよく覗き込み――……
「…………」
「どうですかぁ!? ひと針ひと針、怨念を込めて縫ってみたんですぅ!」
メイベルの言葉が耳を素通りする。わなわなと震えながら、枕を強く抱き締めた。
そこには、こう記されていた。
――健やかなお昼寝を。寝息いびき歯ぎしり退散。
「……素晴らしいわ、メイベル……!」
これでもう、「ふしゅーるふしゅーる」な寝息を心配せずに済むというものっ!
大喜びで枕ごと彼女に抱き着くと、メイベルも安堵したように頬をゆるめた。
「よかった。これでもう、あたしも『ちょっとでも寝息を立ててたら起こしてねっ』なぁんて面倒な命令を守らなくていいですね?」
「もちろんよっ。今この時をもって撤回するわ!」
ふんぞり返って宣言して、それから二人同時に噴き出した。声を上げて笑っていると、賑やかに騒ぎながらイアン達もやってきた。
「よお姫さんっ。オレからの贈り物だぜ!」
……ああ、語尾が「だぜ」の券ね。
お礼を言って封筒を受け取る。そしてエリオット作のリボンでおめかしした蛇の像と、ディアドラ作の城下町の地図も。
広間のそこかしこで、楽しそうにプレゼント交換が行われていた。私も収穫にほくほくしながら、山程作ったクッキーを配って回る。
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