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学校
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おはようございます。
私は8歳になりました。目の前には、大きなドア。
今日は、学校に行きたいとお父様に言おうと思っています。
胸がドキドキしてうるさい。
ちなみに、お母様からは、了承をもらっているからあとは、お父様だけ!
そして、学校へ入学をしたら、冒険者になります。そうです。この世界には冒険者という職業があるんです!夢が膨らむ!
あ、もちろん正体がバレないように、男装でもして。こっちが本命なんてことはありません。ふふふ。
私は、ニヤけた顔を引き締め、深呼吸をし、ノックをする。
「どうぞ。」
了承を得たので、ドアを開く。
そこは執務室で、書類が山のようにつまれている。
「おはようございます、お父様。朝から申し訳ございません。私からお父様にご相談があるのですが、今よろしいですか?」
あっ、言い忘れていましたが、この4年で貴族のマナーも学びました。もちろん言葉使いも。
「ん?なんだい?」
今日も父様の笑顔は眩しいですね!
「わたくし、9歳に成りましたら、王都ミルファネア学園へ入学をしたいと思っておりますの。駄目・・・でしょうか?」
ミルファネア学園とは、剣術、魔法、知識のどれかが優れていれば、例え平民だろうと差別無く入学出来る、超エリート学園。
王都には、貴族のなかでも高位な者しか入れない学校もある中、やっていけているのは、平民からも募集をして、エリートをどこの学校よりも出しているからだろう。
しかし、正面から言ってくる貴族はいる。
獣人は入れるべきではないと。
そう、このミルファネア学園は平民だけでなく、獣人も入れる。
そう、獣人を。ミルファネア学園には、獣人がいるんだよぉぉぉおおおおおおおおお!!!
うっんん。
しかし、いや、やはりと言うべきか、お父様の笑顔は固まっていく。
「なっ何故だい?エヴァ。兄弟は全員、王都クラウン学園へ行っているというのに。
私やお母さんだってそうだ。あそこは、社交界へ出た時にも、頼りになる友人が作れる唯一無二の場所だ。
何故ミルファネアへ行きたいのか、理由を教えてくれるかい?」
お父様が少し焦ったように言う。
王都クラウン学園、そこが私の兄様、姉様が行っているさっき言った貴族の中でも高位な者しか入れない、学校内でプチ貴族社会が出来上がっている学園。
私ももちろん、貴族社会のことについても習っていて、愛想笑いももう笑顔が引き攣ることはない。もう感情が表情にでないことが、少し悲しかったけど、お母様と先生は喜んでくれた。私は他にも色々と貴族に必要なことを教えこまれ、クラウン学園へ行っても問題はないのだろう。
しかし、
「行きたい理由もなにも、私の存在は1歳の誕生日から世間へ知らされていません。今では、『深海の姫』と呼ばれている様です。
私は、この7年間隠されてきた。そのせいで、私の容姿を知る人は城の中でも極わずか。そんな私の容姿を今公開するのですか。
私は、自分の容姿を理解しているつもりです。もしクラウン学園へ行ったら婚約者もすぐに出来るでしょう。しかし、そこでどこぞの貴族に取られるよりは、まだ私を手元に残しておいても損はしないかと。
貴族同士の取引は、切り札の多さで決まると習いました。私というカードはまだ切らない方がいいかと。
ましてや、切り札としても使わないのならば。」
「うーん。」
「ミルファネア学園では変装をするつもりでいます。魔法も風と治癒だけ使いましょう。治癒メインで。
魔力も魔法で入るなら合格ラインではなく、剣士志望という設定で。」
「うーん。」
「?他に心配なことが?」
「しかし、ミルファネア学園でも王族となれば皆、敬意を示すだろう?それに求婚も、貴族ではない者達がいるからいくらかは減るだろうが、いるはずだ。あまり状況は変わるまい。」
どうやら、お父様は変装の意味がわかっていないみたい。
「変装をすると言ったでしょう?私は、男爵家の息子です。」
「・・・なっ?!」
驚いてる、驚いてる。
ここでお父様のお許しが出れば、男装が堂々と出来る!
前世では普通の顔だから諦めてたけど、男装して女子達から黄色い声援を受けてみたかったのだよ!『きゃぁあー』とか、『こっち向いてぇー』とか言われてみたいじゃん!
何故男じゃないといけないのかって?女子で男子から声援を受けたら、ほかの女子達から嫌われるのは目に見えてます。目線を集めたいけど、嫉妬の目線は、ごめんです。
まあ、今はちゃんとした理由があるからやるんだけどね!
「男となれば、男は集まってこないでしょう?男が寄ってきてもそれは、男友達。結婚目的ではありません。
そうすれば、私のことも王族と明かさないで済む。私は全く違う人物としてミルファネア学園へ行こうと思っています。
そして1つ、仕事をしましょう。本当に獣人の奴隷をなくすために、ミルファネア学園では、どうやって人間と獣人が、仲を築いているのかお父様に伝えようと思います。」
「うむ。それならば結婚を申込みされることなく、王族ともバラさないですむ・・・か。だがーーー」
?完璧な計画だと思ったんだけど。
「ーーーいや、なんでもない。8歳でこのことを知るのは余りに酷なことか。貴族の女性は一生知らなくていいことだしな。
まあ、私はこんなに頭の回る8歳は知らないが。」
ええ。思考や、精神年齢は8歳じゃないですから。
というか一生知らなくていいことってなんだろう?
まあ、いいか。
男装していいって言われたし。
「あっそうそう。お母様にも話しておくのだぞ?」
「もう、返事はもらっていますよ、お父様。」
あっ、あの顔は、お母様に止めてもらうつもりだったんだな。残念、今日は私の完全勝利です!
私は8歳になりました。目の前には、大きなドア。
今日は、学校に行きたいとお父様に言おうと思っています。
胸がドキドキしてうるさい。
ちなみに、お母様からは、了承をもらっているからあとは、お父様だけ!
そして、学校へ入学をしたら、冒険者になります。そうです。この世界には冒険者という職業があるんです!夢が膨らむ!
あ、もちろん正体がバレないように、男装でもして。こっちが本命なんてことはありません。ふふふ。
私は、ニヤけた顔を引き締め、深呼吸をし、ノックをする。
「どうぞ。」
了承を得たので、ドアを開く。
そこは執務室で、書類が山のようにつまれている。
「おはようございます、お父様。朝から申し訳ございません。私からお父様にご相談があるのですが、今よろしいですか?」
あっ、言い忘れていましたが、この4年で貴族のマナーも学びました。もちろん言葉使いも。
「ん?なんだい?」
今日も父様の笑顔は眩しいですね!
「わたくし、9歳に成りましたら、王都ミルファネア学園へ入学をしたいと思っておりますの。駄目・・・でしょうか?」
ミルファネア学園とは、剣術、魔法、知識のどれかが優れていれば、例え平民だろうと差別無く入学出来る、超エリート学園。
王都には、貴族のなかでも高位な者しか入れない学校もある中、やっていけているのは、平民からも募集をして、エリートをどこの学校よりも出しているからだろう。
しかし、正面から言ってくる貴族はいる。
獣人は入れるべきではないと。
そう、このミルファネア学園は平民だけでなく、獣人も入れる。
そう、獣人を。ミルファネア学園には、獣人がいるんだよぉぉぉおおおおおおおおお!!!
うっんん。
しかし、いや、やはりと言うべきか、お父様の笑顔は固まっていく。
「なっ何故だい?エヴァ。兄弟は全員、王都クラウン学園へ行っているというのに。
私やお母さんだってそうだ。あそこは、社交界へ出た時にも、頼りになる友人が作れる唯一無二の場所だ。
何故ミルファネアへ行きたいのか、理由を教えてくれるかい?」
お父様が少し焦ったように言う。
王都クラウン学園、そこが私の兄様、姉様が行っているさっき言った貴族の中でも高位な者しか入れない、学校内でプチ貴族社会が出来上がっている学園。
私ももちろん、貴族社会のことについても習っていて、愛想笑いももう笑顔が引き攣ることはない。もう感情が表情にでないことが、少し悲しかったけど、お母様と先生は喜んでくれた。私は他にも色々と貴族に必要なことを教えこまれ、クラウン学園へ行っても問題はないのだろう。
しかし、
「行きたい理由もなにも、私の存在は1歳の誕生日から世間へ知らされていません。今では、『深海の姫』と呼ばれている様です。
私は、この7年間隠されてきた。そのせいで、私の容姿を知る人は城の中でも極わずか。そんな私の容姿を今公開するのですか。
私は、自分の容姿を理解しているつもりです。もしクラウン学園へ行ったら婚約者もすぐに出来るでしょう。しかし、そこでどこぞの貴族に取られるよりは、まだ私を手元に残しておいても損はしないかと。
貴族同士の取引は、切り札の多さで決まると習いました。私というカードはまだ切らない方がいいかと。
ましてや、切り札としても使わないのならば。」
「うーん。」
「ミルファネア学園では変装をするつもりでいます。魔法も風と治癒だけ使いましょう。治癒メインで。
魔力も魔法で入るなら合格ラインではなく、剣士志望という設定で。」
「うーん。」
「?他に心配なことが?」
「しかし、ミルファネア学園でも王族となれば皆、敬意を示すだろう?それに求婚も、貴族ではない者達がいるからいくらかは減るだろうが、いるはずだ。あまり状況は変わるまい。」
どうやら、お父様は変装の意味がわかっていないみたい。
「変装をすると言ったでしょう?私は、男爵家の息子です。」
「・・・なっ?!」
驚いてる、驚いてる。
ここでお父様のお許しが出れば、男装が堂々と出来る!
前世では普通の顔だから諦めてたけど、男装して女子達から黄色い声援を受けてみたかったのだよ!『きゃぁあー』とか、『こっち向いてぇー』とか言われてみたいじゃん!
何故男じゃないといけないのかって?女子で男子から声援を受けたら、ほかの女子達から嫌われるのは目に見えてます。目線を集めたいけど、嫉妬の目線は、ごめんです。
まあ、今はちゃんとした理由があるからやるんだけどね!
「男となれば、男は集まってこないでしょう?男が寄ってきてもそれは、男友達。結婚目的ではありません。
そうすれば、私のことも王族と明かさないで済む。私は全く違う人物としてミルファネア学園へ行こうと思っています。
そして1つ、仕事をしましょう。本当に獣人の奴隷をなくすために、ミルファネア学園では、どうやって人間と獣人が、仲を築いているのかお父様に伝えようと思います。」
「うむ。それならば結婚を申込みされることなく、王族ともバラさないですむ・・・か。だがーーー」
?完璧な計画だと思ったんだけど。
「ーーーいや、なんでもない。8歳でこのことを知るのは余りに酷なことか。貴族の女性は一生知らなくていいことだしな。
まあ、私はこんなに頭の回る8歳は知らないが。」
ええ。思考や、精神年齢は8歳じゃないですから。
というか一生知らなくていいことってなんだろう?
まあ、いいか。
男装していいって言われたし。
「あっそうそう。お母様にも話しておくのだぞ?」
「もう、返事はもらっていますよ、お父様。」
あっ、あの顔は、お母様に止めてもらうつもりだったんだな。残念、今日は私の完全勝利です!
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