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第2章
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「ショウタロウくんは本当にいい人だよなあ。調査書どおりだ」
と、エビアニイさんは僕を見て言った。
「うん、うまい。炊き立てだ」
「そりゃ、僕がさっき米を研いで炊いたから」
「熱いご飯に鯖の味噌煮は、非常に幸せになるね」
エビアニイさんがあまりにもうっとりしながらご飯を食べていたせいか、僕の腹も勢いよく鳴っていた。
仕方ないので、僕は折り畳み椅子を持って行ってエビアニイさんの脇でごはんを食べることにした。
何かさっぱりしたものが欲しくて、冷蔵庫からきゅうりを出して水でさっと洗い、塩をすりこむ。
切ったきゅうりをつまんで食べると、しゃきしゃきとした歯応えと真っ直ぐな味がした。
きゅうりを皿に入れ、テーブルに持っていく。
そして鯖の味噌煮缶をもう一つ開ける。
「あっ、ショウタロウくんも食べるんだ」
「あったり前だろう。なんでおまえだけ美味しい思いするんだよ。ほらきゅうりも食えよ」
僕はエビアニイさんがきゅうりを食べるのを確認すると、鯖をご飯と一緒に食べた。
「しかしいい人だなあ」
しばらくすると、エビアニイさんは改めて言った。
「僕が?」
と聞くと、
「もちろん」
とエビアニイさんは答えた。
「だから利用される」
と、僕は口の端を曲げて笑った。
「利用?」
と、エビアニイさんは首を傾けた。
僕は心の中で舌打ちする。やはり美味しいご飯を食べると心の鍵がゆるんでしまう。
「まあ、利用は利用だ。ほら、お人好しだと配分される仕事の量が自然と増えるとか、そういう感じのこと」
「でもショウタロウくんの、その、思いやりって好きだな」と、エビアニイさんは言った。
「そうかね」
「そうだよ」
思いやり。
優しい。
いい人。
こいつの調査書には、
僕に好きな女の人がいて、僕の友達もその気持ちを知っていて、友達は僕の相談とかに乗ってくれていて、でも影で”あいつやめとけよ、つきあうような人間じゃないさ”と、僕の好きな女の人に言っていた、
とか、そういうことは書いてないだろうか。
要するに僕の友達も同じ女の人のことが好きだった、そして僕を裏切って恋の邪魔をしてくれた、ということだけど。
「エビアニイさんは恋愛しないの?」
と、僕は聞いてみた。
「恋愛?したことあるよ」
とエビアニイさんはすぐに答えた。
「へえ」
「25回くらい恋愛したな」
僕はしばらく考える。
「なんか多くない?」
と、思ったことを聞いた。
「そうかな。恋愛はまあ、趣味のひとつだよ。本が好きな人は、それくらい本を読むだろう。映画が好きな人は、それくらい映画を見るだろう」
と、エビアニイさんは言った。
「まあ、そう言われれば、そうか」
「好きな人がいるならさ、俺が帰ったあとで玉に祈ればいい」
エビアニイさんは明るい軽い口調で言った。
僕は、鯖の味噌煮をひとくち食べて言った。
「なあ、おまえの国から来た人の玉を使って恋愛の願いを叶えた人のことを知ってる。僕と同じ会社にいる」
「ふうん」
「その人、三角関係っぽくて、彼女のほうは別の男のことが好きだったみたいなんだよな。でもその人は、玉の力を使って、彼女の心を変えて自分の方へ向けた。そう自分で言ってた。そんなことできるなんてすごいよなあ。でも変じゃないか?たかが玉なんだよ。たかが玉が人の気持ちを変えるなんて変じゃないか?気持ちってそんなふうに変えられて良いものなのか?三角関係のもう一方の男は、新しい彼女ができて、それなりに幸せそうなんだけどさ」
「人の気持ちは変わるものだ。昨日は本が好きかもしれない。明日は音楽を聴くことがもっと好きになるかもしれない。そうやって予想もできない方向へ流れていくものだよ。そこに多少「魔法の玉」の力が加わるだけさ。君が気にすることではない」
僕は何もつけずに、白いご飯をぱくっと食べた。
「でもさ」
と、僕は自分の顔が少し意地悪くなったように感じながら言った。
「おまえの国ってさ、恋愛して結婚するような”原始的なこと”はしない気がする」
「ふむ」
とエビアニイさんは何度かうなずいた。
「なんとなく、色々科学的に魔法的に調査して、合理的に相手を選んで結婚している気がする」
「そうだね」
と、エビアニイさんはあっさり言った。
「我々にとって一番良い未来のために、俺たちは行動するんだ」
「やっぱり。だから、ちょっと下等な地球人のところに遊びに来たりするわけだ」
「どういうこと?」
と、エビアニイさんは聞いた。
僕は、きゅうりのかけらを二つぽいぽいと口に入れて食べた。
「僕らがペットを愛でるような目で、エビアニイさんたちは僕のことを見ているんじゃないかなと思っただけだよ」
「君はやはり賢い」
と、エビアニイさんは言った。その笑みを浮かべた目は僕をピンで刺すように、しっかり捉えていた。
僕はそのピンを外そうとしたが失敗した。
「それは悪いことかな」
と、エビアニイさんはぽつりと言った。
「そういう存在がいないと、キツいこともある」
ふと、エビアニイさんが僕に刺さったピンをすっと外して、それをエビアニイさん自身に刺したような気分になった。
おい待てよ、そんなつもりで言ったわけじゃない。
「ショウタロウくん」
と、エビアニイさんはもう一度僕の目をじいっと見た。
「なんだよ」
「きゅうりも実に美味い」
エビアニイさんが帰る前日、なんと僕の部屋の掃除をしてくれた。午前は会社に行き、昼から休みをとった僕が家に帰ると、こいつは掃除機をかけていたんだ。
「まあお礼だよ、世話になったし」
と、驚く僕にエビアニイさんは言った。
開けた窓からは、秋の透明な風が流れこんでいた。
掃除が終わると、エビアニイさんは近くのスーパーで買ったという「おはぎ」を出した。
「このスーパーのおはぎは、甘さ控えめで美味しいってガイドブックに書いてあってさ」
そうやって、自分のスマートフォンを振ってみせる。向こうの国のスマートフォンだからよくわからないが、そこにガイドブックが入っていて、僕の家の近所のスーパーのことも書いてあるのだろう。
「一緒に食べようよ」
とエビアニイさんは言った。
僕は「ありがとう」と言うと、湯を沸かし、少し冷まして煎茶を入れた。
僕はまた折り畳み椅子を持っていき、エビアニイさんの脇に座る。
「この米のつぶつぶ感が良いよな」とエビアニイさんは言った。
僕はおはぎの米のつぶつぶ感が好きではなかった。おはぎの中のごはんの役割は菓子を演じることだ。
米という正体を隠してほしいと思っていたのだ。だが、エビアニイさんにしみじみ言われると、つぶつぶも悪くはないと思った。
「煎茶うまいよ。ありがとう」
と、エビアニイさんは言った。
僕はしばらくなんと言って良いかわからなかったが、やがて頭と口が連動し、
「うまいのは、当然」
と、言った。
エビアニイさんはふふん、と言った。
エビアニイさんは次の日帰って行った。玄関口で「忘れ物するなよ」と言って別れたが、バス停まで送ればよかったかなあと少しだけ思った。
エビアニイさんの残していった玉を見る。
それは占い師の使う水晶玉のような大きさだった。片手に持つとスマートフォンが三つくらい乗ったのではないかと思えるくらいの、なかなかの重さだった。
色は上から見ると青に近い緑っぽく、横から見ると赤っぽく、反対側の横から見ると、アイボリーに見える。
人さらいの噂のある古い遊園地の中にある、まさに人さらいに使われている占い館に滞在している気持ちになった。
「願いが叶う」
好きな子と結ばれる、か、裏切った友達をけちょんけちょんにする、か。
そんな気持ちは、今はかけらぐらいしか残っていなかった。
一度願ってしまうと、その玉は消える。そういう仕組みらしい。
玉が消える。そちらのほうが悲しいかなあと僕は思った。
*****
2ヶ月後。
僕はそろそろストーブを出そうかなと考えていた。
実は玉は僕の部屋に、まだ存在していた。
玉は、テレビの傍にタオルを敷かれちんまりと座っていた。
その日、玉からにゅっと腕がつきでた。
僕も心臓が胸からつきでそうだった。なんだこりゃ。
だが、数秒後に、この腕には見覚えがあると思った。
ごつごつしていて、適度に日焼けしていて、鯖の味噌煮缶詰を0.3秒で開ける手だ。
「なにやってんの」
と僕は聞いた。
「この玉はね、俺の国と通路が通じてるんだ。だから俺たちの”ちから”が君たちの国に及ぶ。今回、”ちから”ではなく俺自身がそこを通ってやってきたわけだよ」
「なるほど、もう帰っていいよ」
「いや、まだ手しか来てないから」
「何しに来たんだよ」
と、僕はできるだけぶっきらぼうに言った。
「1週間、休暇とったんだ」
と、エビアニイさんの声がした。
僕は肩をすくめた。
「君が玉をそのままにしていたから、この通路が使えたよ。ありがとう。バスより金もかからないし、時間もかからない。ショートカットできる」
「おまえがお礼を言うと奇妙な気持ちになる」
「お礼ぐらい言うさ」
僕はしばらく何を言おうか悩んだ。エビアニイさんの指は空気をつかんだり、離したりしていた。
空中でピアノを弾いてるみたいだな、と思った。
そして、やっと僕の頭と口が連動する。
「冷蔵庫に、残り物しかないけど」
と、エビアニイさんは僕を見て言った。
「うん、うまい。炊き立てだ」
「そりゃ、僕がさっき米を研いで炊いたから」
「熱いご飯に鯖の味噌煮は、非常に幸せになるね」
エビアニイさんがあまりにもうっとりしながらご飯を食べていたせいか、僕の腹も勢いよく鳴っていた。
仕方ないので、僕は折り畳み椅子を持って行ってエビアニイさんの脇でごはんを食べることにした。
何かさっぱりしたものが欲しくて、冷蔵庫からきゅうりを出して水でさっと洗い、塩をすりこむ。
切ったきゅうりをつまんで食べると、しゃきしゃきとした歯応えと真っ直ぐな味がした。
きゅうりを皿に入れ、テーブルに持っていく。
そして鯖の味噌煮缶をもう一つ開ける。
「あっ、ショウタロウくんも食べるんだ」
「あったり前だろう。なんでおまえだけ美味しい思いするんだよ。ほらきゅうりも食えよ」
僕はエビアニイさんがきゅうりを食べるのを確認すると、鯖をご飯と一緒に食べた。
「しかしいい人だなあ」
しばらくすると、エビアニイさんは改めて言った。
「僕が?」
と聞くと、
「もちろん」
とエビアニイさんは答えた。
「だから利用される」
と、僕は口の端を曲げて笑った。
「利用?」
と、エビアニイさんは首を傾けた。
僕は心の中で舌打ちする。やはり美味しいご飯を食べると心の鍵がゆるんでしまう。
「まあ、利用は利用だ。ほら、お人好しだと配分される仕事の量が自然と増えるとか、そういう感じのこと」
「でもショウタロウくんの、その、思いやりって好きだな」と、エビアニイさんは言った。
「そうかね」
「そうだよ」
思いやり。
優しい。
いい人。
こいつの調査書には、
僕に好きな女の人がいて、僕の友達もその気持ちを知っていて、友達は僕の相談とかに乗ってくれていて、でも影で”あいつやめとけよ、つきあうような人間じゃないさ”と、僕の好きな女の人に言っていた、
とか、そういうことは書いてないだろうか。
要するに僕の友達も同じ女の人のことが好きだった、そして僕を裏切って恋の邪魔をしてくれた、ということだけど。
「エビアニイさんは恋愛しないの?」
と、僕は聞いてみた。
「恋愛?したことあるよ」
とエビアニイさんはすぐに答えた。
「へえ」
「25回くらい恋愛したな」
僕はしばらく考える。
「なんか多くない?」
と、思ったことを聞いた。
「そうかな。恋愛はまあ、趣味のひとつだよ。本が好きな人は、それくらい本を読むだろう。映画が好きな人は、それくらい映画を見るだろう」
と、エビアニイさんは言った。
「まあ、そう言われれば、そうか」
「好きな人がいるならさ、俺が帰ったあとで玉に祈ればいい」
エビアニイさんは明るい軽い口調で言った。
僕は、鯖の味噌煮をひとくち食べて言った。
「なあ、おまえの国から来た人の玉を使って恋愛の願いを叶えた人のことを知ってる。僕と同じ会社にいる」
「ふうん」
「その人、三角関係っぽくて、彼女のほうは別の男のことが好きだったみたいなんだよな。でもその人は、玉の力を使って、彼女の心を変えて自分の方へ向けた。そう自分で言ってた。そんなことできるなんてすごいよなあ。でも変じゃないか?たかが玉なんだよ。たかが玉が人の気持ちを変えるなんて変じゃないか?気持ちってそんなふうに変えられて良いものなのか?三角関係のもう一方の男は、新しい彼女ができて、それなりに幸せそうなんだけどさ」
「人の気持ちは変わるものだ。昨日は本が好きかもしれない。明日は音楽を聴くことがもっと好きになるかもしれない。そうやって予想もできない方向へ流れていくものだよ。そこに多少「魔法の玉」の力が加わるだけさ。君が気にすることではない」
僕は何もつけずに、白いご飯をぱくっと食べた。
「でもさ」
と、僕は自分の顔が少し意地悪くなったように感じながら言った。
「おまえの国ってさ、恋愛して結婚するような”原始的なこと”はしない気がする」
「ふむ」
とエビアニイさんは何度かうなずいた。
「なんとなく、色々科学的に魔法的に調査して、合理的に相手を選んで結婚している気がする」
「そうだね」
と、エビアニイさんはあっさり言った。
「我々にとって一番良い未来のために、俺たちは行動するんだ」
「やっぱり。だから、ちょっと下等な地球人のところに遊びに来たりするわけだ」
「どういうこと?」
と、エビアニイさんは聞いた。
僕は、きゅうりのかけらを二つぽいぽいと口に入れて食べた。
「僕らがペットを愛でるような目で、エビアニイさんたちは僕のことを見ているんじゃないかなと思っただけだよ」
「君はやはり賢い」
と、エビアニイさんは言った。その笑みを浮かべた目は僕をピンで刺すように、しっかり捉えていた。
僕はそのピンを外そうとしたが失敗した。
「それは悪いことかな」
と、エビアニイさんはぽつりと言った。
「そういう存在がいないと、キツいこともある」
ふと、エビアニイさんが僕に刺さったピンをすっと外して、それをエビアニイさん自身に刺したような気分になった。
おい待てよ、そんなつもりで言ったわけじゃない。
「ショウタロウくん」
と、エビアニイさんはもう一度僕の目をじいっと見た。
「なんだよ」
「きゅうりも実に美味い」
エビアニイさんが帰る前日、なんと僕の部屋の掃除をしてくれた。午前は会社に行き、昼から休みをとった僕が家に帰ると、こいつは掃除機をかけていたんだ。
「まあお礼だよ、世話になったし」
と、驚く僕にエビアニイさんは言った。
開けた窓からは、秋の透明な風が流れこんでいた。
掃除が終わると、エビアニイさんは近くのスーパーで買ったという「おはぎ」を出した。
「このスーパーのおはぎは、甘さ控えめで美味しいってガイドブックに書いてあってさ」
そうやって、自分のスマートフォンを振ってみせる。向こうの国のスマートフォンだからよくわからないが、そこにガイドブックが入っていて、僕の家の近所のスーパーのことも書いてあるのだろう。
「一緒に食べようよ」
とエビアニイさんは言った。
僕は「ありがとう」と言うと、湯を沸かし、少し冷まして煎茶を入れた。
僕はまた折り畳み椅子を持っていき、エビアニイさんの脇に座る。
「この米のつぶつぶ感が良いよな」とエビアニイさんは言った。
僕はおはぎの米のつぶつぶ感が好きではなかった。おはぎの中のごはんの役割は菓子を演じることだ。
米という正体を隠してほしいと思っていたのだ。だが、エビアニイさんにしみじみ言われると、つぶつぶも悪くはないと思った。
「煎茶うまいよ。ありがとう」
と、エビアニイさんは言った。
僕はしばらくなんと言って良いかわからなかったが、やがて頭と口が連動し、
「うまいのは、当然」
と、言った。
エビアニイさんはふふん、と言った。
エビアニイさんは次の日帰って行った。玄関口で「忘れ物するなよ」と言って別れたが、バス停まで送ればよかったかなあと少しだけ思った。
エビアニイさんの残していった玉を見る。
それは占い師の使う水晶玉のような大きさだった。片手に持つとスマートフォンが三つくらい乗ったのではないかと思えるくらいの、なかなかの重さだった。
色は上から見ると青に近い緑っぽく、横から見ると赤っぽく、反対側の横から見ると、アイボリーに見える。
人さらいの噂のある古い遊園地の中にある、まさに人さらいに使われている占い館に滞在している気持ちになった。
「願いが叶う」
好きな子と結ばれる、か、裏切った友達をけちょんけちょんにする、か。
そんな気持ちは、今はかけらぐらいしか残っていなかった。
一度願ってしまうと、その玉は消える。そういう仕組みらしい。
玉が消える。そちらのほうが悲しいかなあと僕は思った。
*****
2ヶ月後。
僕はそろそろストーブを出そうかなと考えていた。
実は玉は僕の部屋に、まだ存在していた。
玉は、テレビの傍にタオルを敷かれちんまりと座っていた。
その日、玉からにゅっと腕がつきでた。
僕も心臓が胸からつきでそうだった。なんだこりゃ。
だが、数秒後に、この腕には見覚えがあると思った。
ごつごつしていて、適度に日焼けしていて、鯖の味噌煮缶詰を0.3秒で開ける手だ。
「なにやってんの」
と僕は聞いた。
「この玉はね、俺の国と通路が通じてるんだ。だから俺たちの”ちから”が君たちの国に及ぶ。今回、”ちから”ではなく俺自身がそこを通ってやってきたわけだよ」
「なるほど、もう帰っていいよ」
「いや、まだ手しか来てないから」
「何しに来たんだよ」
と、僕はできるだけぶっきらぼうに言った。
「1週間、休暇とったんだ」
と、エビアニイさんの声がした。
僕は肩をすくめた。
「君が玉をそのままにしていたから、この通路が使えたよ。ありがとう。バスより金もかからないし、時間もかからない。ショートカットできる」
「おまえがお礼を言うと奇妙な気持ちになる」
「お礼ぐらい言うさ」
僕はしばらく何を言おうか悩んだ。エビアニイさんの指は空気をつかんだり、離したりしていた。
空中でピアノを弾いてるみたいだな、と思った。
そして、やっと僕の頭と口が連動する。
「冷蔵庫に、残り物しかないけど」
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