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16.このまま、時間が止まってくれないだろうか
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しおりを挟む微睡みながら遮断剤を口に含んだ。
理央の頬を指の背で撫でる。
「ン、」
「…」
「やまと、…?」
「…はい」
不意に堪らなくなって裸の理央の肩を掴んで抱き寄せ、口付けた。
「あ、」
俺の欲が太腿に触れるのに気付いた理央が身体を起こして俺の肩を押す。
ベッドに沈み、理央を見上げた。
俺のシャツの釦を外し、理央はしばらく俺の胸や腹、鎖骨や臍を目で追いながら手のひらで撫で、俺のボトムのフロントをくつろげると迷わず口に含んだ。
「…ッ、理央、」
「ン、ぅ、」俺はなぜ、理央の奉仕を受けているのだろう。
奉仕すべきは自分であるはずなのに。
擦れて赤くなった唇と見え隠れする濡れた舌が俺の器官を愛撫する。
「…理央、」
「…っ、気持ちいいか、」
身体を起こし、理央の髪に指を通した。
「いいですから、もう離して、」
「俺が、…っしてやるから、」
「…、っ理央、」
温かい咥内と喉のキツい感触に耐えられずに吐精する。
理央は躊躇いもせずに全部飲んで、俺の臍にキスした。
その柔らかな髪に指を通したら、理央は顔を上げて俺の手のひらに口付ける。
思わず抱きしめてキスした。
(嗚呼。…そんなにもあなたが求めておられるのが誰なのか、それがわかれば、もっと…)
上手く愛して差し上げられるのに。
足りない、というように押し付けられる理央の身体はしなやかで、けれど色付く粘膜の感触は柔らかく、触れてしまえば夢中になる。
(誰かの代わりでいい。一言、命令をくだされば、望むようにして差し上げられる。暁と剱という関係の特性上、性的行為を望まれた時の対応も教育されている)
充血して震えている理央の器官に触れたら、理央の手が俺の手を掴んで止めた。
「…やめろ、」
「…失礼しました、」
やはり、俺に触れられるのはあまり喜ばれない。
求められているのは自分ではないのだと自覚して、代わりにシーツを握りしめる。
「やまと」
俺の左の目蓋を理央の白い指が撫でて、その手を掴んで口付けた。
俺が触れて許されるのは、本来ここまで。
「…理央」
慈悲を乞うつもりで呼んだ。
理央は小さく吐息すると俺の目蓋にキスして、それから俺の唇にもキスしてくれた。
馴れた動物のように押し付けられる理央の身体の感触に、理性がとびそうになる。
本気で理央の身体を掴もうとしたとき、携帯端末が鳴った。
瞬間、頭が冷えて、代わりに理性を掴んだ。
おそらくは紫香楽からの着信に、理央の身体を離し、携帯端末を手に取った。
それでも身を寄せてくる理央に、求められているのは自分ではないとわかっていても頬が緩む。
美しい黒髪に指を通し、後頭部を撫でた。
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