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仕返し編
序 今日は15歳の誕生日でした
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――世の中は常に巡る。
栄えればいずれ滅びもくる。栄枯盛衰。世とは常にそういう流れだ。
……うん、まぁ。それは分かっていたつもりだけれど。
それでも、15歳の誕生日にそれを実感することになるとは思わなかったなぁ……。
そう内心で溜息を着きながら、私はぼんやりと視界をめぐらせた。
私――エレスメイラ・ルーメル・ブランテはこのブランテ王国の王女だ。
この国では王族は精霊を使役する力を持って生まれる。といっても、その力は個人差があり王族の中でも一番力が強いものが代々王となるしきたりだ。まだ幼いながらも強大な力を誇っていた私は、いずれ王位を継ぐ存在になると言われていた。
そして今日、私はその王位を継ぐ筈……だった。
15歳の誕生日。それが私の即位式の日だったのだ。
――しかし。その記念すべき日の舞台になるはずだった城は今、炎に包まれている。
目に入るあらゆるもの、視界一面が真っ赤に燃え盛る炎。
しかも火の手はすぐそこまで迫っていて、逃げ場がない。
私はその中で、数名の侍女ともに控えの間に立て篭もっていた。
「殿下だけでもお逃げください! 暖炉の下には地下へ続く隠し通路がございます。まだ地下までは火の手が伸びていないはずです! 殿下だけでもお早く!」
顔色が蒼白だが、それでも毅然とした表情で告げる侍女の言葉に、私は苦笑を返した。
それが出来るならどれだけよかったであろうか。
「メリラ、それにみんな。あなた達を置いて逃げることなんてできないわ。それに今の私は足でまといになるだけよ。あなた達こそ、私を置いて逃げなさい」
先程、火柱が上がって崩れた柱が落ちてきて、私の両足は巻き添えを食らった。
侍女たちの決死の救出でなんとか抜け出すことは出来た。けれどピクリとも動かなくなった両足はもう使い物にならない。先程から動かそうと試みてはいるのだが、すでに太ももから下の感覚がない。
こうなっては精霊を呼んでも治癒は間に合わない。細胞自体が死滅している可能性があり、既に死した部分を再生させるだけの力を持つ精霊を召喚することは今の私にはできない。あちこちに負った火傷の痛みのせいで集中できず、力を上手く使うことも出来ないのだ。
さすがにもうここまでだと思う。私のせいでまだ助かる余地のある者達を巻き込む訳にはいかない。即位式こそ出来なかったが、私はこの国の女王になったのだ。国民を守る義務がある。
「あなた達は避難しなさい。私はここで捨てていきなさい。もうこの傷だもの。ただのお荷物よ」
「そんな、殿下! 置いていくことなんてできません!!」
ここに居るのは幼少時から側妃であったお母様を慕い、私に仕えて世話をして、慕ってくれた者達ばかりだ。
置いていけと命令している私の方が残酷かもしれない。
涙を流しながら一向に動こうとしない侍女達にどうしたものかと嘆息していると。
「殿下! ご無事か!!」
暖炉の下の隠し通路が開き、一人の男性が顔を覗かせた。
「宰相様!!」
「ああ、ご無事で良かった。怪我をされているのか。なら私が殿下を運ぼう。君たちは早く中へ。直に地下道も炎に包まれるぞ!」
「分かりました、殿下を頼みます!」
素早く暖炉から出てきて身を起こした宰相に促されるがまま、侍女達はホッとしたように次々に暖炉の下へ潜り込んでいく。
よかった。これでみんなは助かるわ。
あのままいられては死んでも死にきれない。少し安心して、私は激痛に顔を歪ませながらも起こしていた上半身を床に横たえた。
「殿下」
「ありがとう。ラキウス。メリラ達を助けてくれて」
床に横たわったこちらを、金色の髪を無造作に流したまま覗き込む宰相。普段は冷静な表情を崩さないのに、今はエメラルドの瞳を心配そうに揺らしている。
宰相――ラキウスは私の婚約者だ。
即位式の一週間後に私はラキウスと結婚する予定だった。でもそれも無理だろう。私はもう生きられない。
「ごめんなさい、ラキウス。私はもう助からないわ。もう精霊を呼ぶ力も残ってないし、炎も消せない。だからあなたは私を置いて逃げて」
「殿下……」
ラキウスは肩を震わせながらその場で黙り込んだ。
背に流れたままの長い金髪が顔にかかり、彼の表情を隠す。
もうそこまで火の手が迫っている。このままここにいては彼まで巻き込まれてしまう。
私は早く逃げてと言うために口を開こうとした。
その時。
「……そうか。もう精霊も呼べないのか。なら、このままここに放っておいてもお前は死ぬという事だな」
「ラキウス……?」
彼から発せられた今まで聞いたこともないような感情の篭っていない低い声に、戦慄を覚えた。
私の呼びかけに、彼が顔を上げる。
私はその表情を見て、絶句した。
ラキウスは笑っていた。
いや、違う。これは笑っているのではない。
これは嘲笑だ。人を見下して嘲るための笑みだ。
何故彼がこんな顔をするのか、さっぱり分からない。
「……生きているようならトドメを刺してやろうと思ったが、これならこのまま転がしておいてもいいな。そのままでもお前はもうすぐ死ぬのだから」
「ラキ、ウス……?」
訳が分からない。何故彼は心底不快なものを見るような目を向けてくるのだろう。
何故嘲笑を向けられているのだろう。
絶え間なく襲ってくる激痛と突然の事態に思考が上手く働かない。
「愚かな女だ。自分が婚約者に裏切られたことにも気づかず、このままここで生涯を終えるのだからな」
「――え?」
ラキウスが告げた言葉に私の思考は完全に止まった。
裏切られた? 私が? 誰に?
ラキウスはなんと今言った?
「婚約者に裏切られた」
と、そう言わなかったか。
……ラキウスが、私を裏切った?
なんで?
ただ浮かんだその疑問に答えるように、ラキウスが冷たく私を見下ろしたまま言葉を紡ぐ。
「ブランテ王国では女王は婿をとり、婿となった夫は女王に一生の忠誠を誓う。死ぬまでな。俺は、お前みたいな小娘に忠誠を誓って一生こき使われるなんて真っ平御免だ」
「……」
吐き捨てるように告げられた言葉に、もう何も言えなかった。
ただ彼が告げている言葉が信じられなくて、呆然とする。
「そもそもこの国は在り方がおかしいんだ。王の権力が強すぎる。宰相なんてお飾りでしかない。どんなに有用な政策を打ち立てても、王が拒否すれば一気におじゃんだ。何故王のご機嫌取りをしながら政治を行わなければならない?」
「それ、は……」
「なあエレスメイラ。おかしいと思わないか?だから俺はこの国を変えようと思うんだ。だからこの城も、全て燃やす。お前はそのための贄になってくれ。お前の愛しい婚約者殿の願いだ。聞いてくれるだろう?」
目を細め、上からこちらを覗き込んでくるラキウスに私は怖くなった。
彼は、私の知っている彼ではなかった。
いつもニコニコしていて私のわがままを聞いてくれたあの優しいラキウスの面影は、どこにもない。
彼の表情にあるのはただの嘲り。
私は、彼に利用されていただけなの?
私を真摯に見つめて愛しているよと言ってくれたのは、あの言葉は、あの眼差しは、全て嘘だったの?
ラキウスは私を愛してくれていなかったの?
私は……。
最初から彼に愛されてなどいなかったのだ。ただの利用される駒でしかなかったのか。
悔しくて悲しくて、涙が溢れて止まらなくなった。
体はもう動かない。両足に至ってはもう感覚が全て消えうせてしまっている。
私は、このまま死ぬんだ。この裏切り者の手によって。
悔しい。悔しい。
「この、裏切り者……」
悔しくて悔しくて、このままでは死んでも死にきれない。しかし私の思いとは裏腹に身体からは力が抜けていく。
ならばせめてとばかりに最後の力を振り絞ってラキウスを睨みつければ、彼は極上の笑みを持って私を見下ろした。
「私の愚かな可愛い捨て駒。来世でいい人生を送れるといいな。さようなら、エレスメイラ・ルーメル・ブランテ女王」
燃え盛る城の中で高らかに響き渡るラキウスの笑い声を恨めしく聞きながら、ただひたすら裏切り者と繰り返しつぶやき、私は15歳という短い生涯を終えた。
栄えればいずれ滅びもくる。栄枯盛衰。世とは常にそういう流れだ。
……うん、まぁ。それは分かっていたつもりだけれど。
それでも、15歳の誕生日にそれを実感することになるとは思わなかったなぁ……。
そう内心で溜息を着きながら、私はぼんやりと視界をめぐらせた。
私――エレスメイラ・ルーメル・ブランテはこのブランテ王国の王女だ。
この国では王族は精霊を使役する力を持って生まれる。といっても、その力は個人差があり王族の中でも一番力が強いものが代々王となるしきたりだ。まだ幼いながらも強大な力を誇っていた私は、いずれ王位を継ぐ存在になると言われていた。
そして今日、私はその王位を継ぐ筈……だった。
15歳の誕生日。それが私の即位式の日だったのだ。
――しかし。その記念すべき日の舞台になるはずだった城は今、炎に包まれている。
目に入るあらゆるもの、視界一面が真っ赤に燃え盛る炎。
しかも火の手はすぐそこまで迫っていて、逃げ場がない。
私はその中で、数名の侍女ともに控えの間に立て篭もっていた。
「殿下だけでもお逃げください! 暖炉の下には地下へ続く隠し通路がございます。まだ地下までは火の手が伸びていないはずです! 殿下だけでもお早く!」
顔色が蒼白だが、それでも毅然とした表情で告げる侍女の言葉に、私は苦笑を返した。
それが出来るならどれだけよかったであろうか。
「メリラ、それにみんな。あなた達を置いて逃げることなんてできないわ。それに今の私は足でまといになるだけよ。あなた達こそ、私を置いて逃げなさい」
先程、火柱が上がって崩れた柱が落ちてきて、私の両足は巻き添えを食らった。
侍女たちの決死の救出でなんとか抜け出すことは出来た。けれどピクリとも動かなくなった両足はもう使い物にならない。先程から動かそうと試みてはいるのだが、すでに太ももから下の感覚がない。
こうなっては精霊を呼んでも治癒は間に合わない。細胞自体が死滅している可能性があり、既に死した部分を再生させるだけの力を持つ精霊を召喚することは今の私にはできない。あちこちに負った火傷の痛みのせいで集中できず、力を上手く使うことも出来ないのだ。
さすがにもうここまでだと思う。私のせいでまだ助かる余地のある者達を巻き込む訳にはいかない。即位式こそ出来なかったが、私はこの国の女王になったのだ。国民を守る義務がある。
「あなた達は避難しなさい。私はここで捨てていきなさい。もうこの傷だもの。ただのお荷物よ」
「そんな、殿下! 置いていくことなんてできません!!」
ここに居るのは幼少時から側妃であったお母様を慕い、私に仕えて世話をして、慕ってくれた者達ばかりだ。
置いていけと命令している私の方が残酷かもしれない。
涙を流しながら一向に動こうとしない侍女達にどうしたものかと嘆息していると。
「殿下! ご無事か!!」
暖炉の下の隠し通路が開き、一人の男性が顔を覗かせた。
「宰相様!!」
「ああ、ご無事で良かった。怪我をされているのか。なら私が殿下を運ぼう。君たちは早く中へ。直に地下道も炎に包まれるぞ!」
「分かりました、殿下を頼みます!」
素早く暖炉から出てきて身を起こした宰相に促されるがまま、侍女達はホッとしたように次々に暖炉の下へ潜り込んでいく。
よかった。これでみんなは助かるわ。
あのままいられては死んでも死にきれない。少し安心して、私は激痛に顔を歪ませながらも起こしていた上半身を床に横たえた。
「殿下」
「ありがとう。ラキウス。メリラ達を助けてくれて」
床に横たわったこちらを、金色の髪を無造作に流したまま覗き込む宰相。普段は冷静な表情を崩さないのに、今はエメラルドの瞳を心配そうに揺らしている。
宰相――ラキウスは私の婚約者だ。
即位式の一週間後に私はラキウスと結婚する予定だった。でもそれも無理だろう。私はもう生きられない。
「ごめんなさい、ラキウス。私はもう助からないわ。もう精霊を呼ぶ力も残ってないし、炎も消せない。だからあなたは私を置いて逃げて」
「殿下……」
ラキウスは肩を震わせながらその場で黙り込んだ。
背に流れたままの長い金髪が顔にかかり、彼の表情を隠す。
もうそこまで火の手が迫っている。このままここにいては彼まで巻き込まれてしまう。
私は早く逃げてと言うために口を開こうとした。
その時。
「……そうか。もう精霊も呼べないのか。なら、このままここに放っておいてもお前は死ぬという事だな」
「ラキウス……?」
彼から発せられた今まで聞いたこともないような感情の篭っていない低い声に、戦慄を覚えた。
私の呼びかけに、彼が顔を上げる。
私はその表情を見て、絶句した。
ラキウスは笑っていた。
いや、違う。これは笑っているのではない。
これは嘲笑だ。人を見下して嘲るための笑みだ。
何故彼がこんな顔をするのか、さっぱり分からない。
「……生きているようならトドメを刺してやろうと思ったが、これならこのまま転がしておいてもいいな。そのままでもお前はもうすぐ死ぬのだから」
「ラキ、ウス……?」
訳が分からない。何故彼は心底不快なものを見るような目を向けてくるのだろう。
何故嘲笑を向けられているのだろう。
絶え間なく襲ってくる激痛と突然の事態に思考が上手く働かない。
「愚かな女だ。自分が婚約者に裏切られたことにも気づかず、このままここで生涯を終えるのだからな」
「――え?」
ラキウスが告げた言葉に私の思考は完全に止まった。
裏切られた? 私が? 誰に?
ラキウスはなんと今言った?
「婚約者に裏切られた」
と、そう言わなかったか。
……ラキウスが、私を裏切った?
なんで?
ただ浮かんだその疑問に答えるように、ラキウスが冷たく私を見下ろしたまま言葉を紡ぐ。
「ブランテ王国では女王は婿をとり、婿となった夫は女王に一生の忠誠を誓う。死ぬまでな。俺は、お前みたいな小娘に忠誠を誓って一生こき使われるなんて真っ平御免だ」
「……」
吐き捨てるように告げられた言葉に、もう何も言えなかった。
ただ彼が告げている言葉が信じられなくて、呆然とする。
「そもそもこの国は在り方がおかしいんだ。王の権力が強すぎる。宰相なんてお飾りでしかない。どんなに有用な政策を打ち立てても、王が拒否すれば一気におじゃんだ。何故王のご機嫌取りをしながら政治を行わなければならない?」
「それ、は……」
「なあエレスメイラ。おかしいと思わないか?だから俺はこの国を変えようと思うんだ。だからこの城も、全て燃やす。お前はそのための贄になってくれ。お前の愛しい婚約者殿の願いだ。聞いてくれるだろう?」
目を細め、上からこちらを覗き込んでくるラキウスに私は怖くなった。
彼は、私の知っている彼ではなかった。
いつもニコニコしていて私のわがままを聞いてくれたあの優しいラキウスの面影は、どこにもない。
彼の表情にあるのはただの嘲り。
私は、彼に利用されていただけなの?
私を真摯に見つめて愛しているよと言ってくれたのは、あの言葉は、あの眼差しは、全て嘘だったの?
ラキウスは私を愛してくれていなかったの?
私は……。
最初から彼に愛されてなどいなかったのだ。ただの利用される駒でしかなかったのか。
悔しくて悲しくて、涙が溢れて止まらなくなった。
体はもう動かない。両足に至ってはもう感覚が全て消えうせてしまっている。
私は、このまま死ぬんだ。この裏切り者の手によって。
悔しい。悔しい。
「この、裏切り者……」
悔しくて悔しくて、このままでは死んでも死にきれない。しかし私の思いとは裏腹に身体からは力が抜けていく。
ならばせめてとばかりに最後の力を振り絞ってラキウスを睨みつければ、彼は極上の笑みを持って私を見下ろした。
「私の愚かな可愛い捨て駒。来世でいい人生を送れるといいな。さようなら、エレスメイラ・ルーメル・ブランテ女王」
燃え盛る城の中で高らかに響き渡るラキウスの笑い声を恨めしく聞きながら、ただひたすら裏切り者と繰り返しつぶやき、私は15歳という短い生涯を終えた。
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