ランプの魔人は登場すらアヤシイ脇役令息を愛す

橘 咲帆

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09.ラシードと二つ目の願い事※

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「あ♡ あ♡ らしーどさまぁ♡」
「ジン、イメージだよ。目を瞑ってごらん。魔法的な感知も切るんだよ」

 ラシードは寝台の上で背中を壁に預け、魔人を膝の上に載せて後ろから抱き着いた。魔人の首筋にちゅちゅとリップ音を立てて細かいキスを落としながら、魔人の胸の尖りを引っ張った。

「ああっ♡ そんなに乳首をひっぱらないでぇ」
「痛い?」
「きもちがいいですぅ♡」
「僕の陰茎はどうなっている?」
「はい♡ 固く、雄々しく……」
「なあに?」
「お勃ちになられています……♡」
「これをどうしたい?」
「ジンの♡ ジンの♡ らしーどさまのおちんちんが欲しくて欲しくて堪らない、悪い子の穴に挿れてぇ♡」

 魔人の下半身はない。よって、陰茎もなければアナルもない。しかし、眞名を呼ばれながら、また、魔人自身でも眞名を口にしながら性的な話をすると、魔人の魂が茨で囚われるような錯覚を起こし、ちくちくとその茨から魂に媚薬が送り込まれるようになる。魔人は脳だけで達するのだ。
 魔人はラシードの方に向き直り、甘い蜜を垂らしたラシードの陰茎にむしゃぶりついた。

「お♡ お♡ お♡ ジンの口まんこ、きもちいいれすか?」
「んっ、気持ちいいよ。すごいね。あっ。そんなに奥まで」
「けむり♡ れすから」
「んあっ、ジン。イくっ」
「あ♡ お♡ んぐっ」

 びゅくっびゅるるるる。ラシードの精子が魔人の口の中に放たれると、魔人も身体を震わせた。

「甘イキしてるね? ジン」
「はい♡ きもちいの、とまんない。らしーどさまぁ」
「うん。いい子だね。ジン」
「大好きです。愛しています。らしーどさま」

 最初、積極的に迫ったのはもちろん魔人の方だった。ラシードは平凡厨の魔人にとって理想の平凡だったので、半ば強引に襲い受けをした魔人だが、今では魔人の想いと同程度にラシードも魔人の事を好もしく思っていた。

(僕、もう一生、ジンとしか性交をしたくないな)

 そんな考えを持つほどに、ラシードは魔人に夢中だった。

(そうなると、我が家の跡取り問題があるんだけどね)

 一人っ子のラシードだ。ラシードが子どもを作らなければ、家に跡取りはいなくなってしまう。しかし、魔人以外の、ましてや女を抱くなんて考えられなかった。

(僕、同性しか愛せないんだな……)

 ラシードはこの日、とうとう二つ目の願いを魔人に依頼することにした。

「ねえ、ジン。二つ目の願いを叶えてもらえる?」

 脳で達したばかりの魔人はぼんやりと頷いた。

「父上と母上を回春させて、弟を作ってほしい」

 魔人はにっこりと微笑み、「畏まりました」と呟き、ぐったりとラシードの胸に頭を預けた。
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