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安堂 薫
『彼に会いたい』(3)
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日差しが少し高くなり、顔に当たって目が覚めた薫。
寝起きで少し呆然としていたが、ジャックの事を思い出しガバっと起き上がった。
周りを見ると、ベットの上には服を着た自分だけだった。
昨夜の事は夢だったのかと不安になり、
「ジャック………?」と小さな声を出すと、隣の部屋から足音が聞こえてきた。
ドアが開くと、水色のYシャツに紺のスラックスを着たジャックが立っていた。
『おはよう、お寝坊さんなカオル』
「お、おはようジャック」
『ふふっ、この世界の時間軸はまだあまり分かって無いけど、おはようはとっくに過ぎてる事だけは分かるよ。』
そう伝えながら近づいてくるジャックに薫は顔を赤らめ、見られまいとシーツの中に顔を隠した。
『ほらほら、ベットの中に隠れようとしないで。ついさっき、冷えた不思議な箱の中にあった食材使ってご飯を作ったんだ。一緒に食べよう。』
「え?ジャックの作ったご飯?」
『そうだよ。味の保証はできないけどね。それとも、あの不思議な箱の中の食材は、使っちゃ駄目だったかな?』
「ううん、そんな事ないよ。むしろ、ありがとう。」
『どういたしまして。お返しといったらなんだけど、食事しながらこの世界の事を少し教えて欲しいな。良いかな?』
「もちろん、私で答えられる事だったら何でも教えるよ。」
『ありがとう、それじゃ食事にしよう。おいで、カオル。』
薫は、差し出された手をとり、ベットから出た。
『あぁ、そういえばこの服、洋服棚の中の隅に置いてあったけど、着て大丈夫だった?』
ジャックは思い出したように聞いてきた。
「あ…うん、もういらない服だったし、全然問題ないよ。」
『ふぅん、そっか。じゃあ行こう。』
その後2人は、ジャックが作ってくれた料理に舌鼓をうちながら、様々な会話をした。
この世界の事や、どんな文明なのか、社会の仕組みなど、薫の説明出来る範囲で教えていた。
食事を済ませ、作ってくれたお礼に、薫は食器を洗っている。ジャックは、そんな薫の動作を興味津々な表情で見ている。
「ジャック、そんなに見られると、恥ずかしいよ。」
『そんな事言わないで。僕にとっては、この瞬間でさえも、とても素晴らしいものなんだから。』
「も~、言っても聞かないんだから。」
『それにしても、本当に凄いね。特にあのレイゾウコ?だっけ、本当に不思議だよ。動力は一体何なの?』
「電気だよ。ジャックの世界でいうところの雷属性って言った方が早いかな?」
『え?そうなの?』
「そうだよ。この世界では電気が無ければ困る事がたくさんあるの。」
『そうなんだね。それなら僕の風属性は、あまり役に立たないかもしれないね。』
「そんな事ないよ、洗濯物の時とか絶対役立つよ。」
『ほんとに?じゃあ今度試してみたいな。』
「それに、風の力を電気に変える技術もあるのよ。」
『そんな事も出来るのかい?やっぱりこの世界の文明は、本当に進んでるんだね。』
ジャックはゲームの世界では、元騎士団の副団長をしていたが、怪我が原因で若くして引退せざるを得なかった。
退団後は、持ち前の明るさと、人脈で商業ギルドと情報ギルドを経営していた。
この世界は、ジャックの知識欲を刺激するには、もってこいの場所だったらしい。
洗い物も一通り終わり、一息ついた薫。
「ねぇジャック、一緒にお買い物に行かない?」
『買い物?どうして?』
「だってジャックが此処で、生活するなら、色々と必要な物がたくさんあるでしょ?」
『確かに…そうだね。僕は何も分からないから、カオルが選んでくれると嬉しいな。』
ジャックは、考え込む仕草をしたあと、薫を見つめてそう答えた。
「もちろん、任せて!」
薫は、早急に必要な物を、頭の中でリストアップした。
『じゃあ、ここで待ってるから、着替えてきておいで。その格好は、この世界でいう寝巻きなんでしょ?』
「分かった。ちょっとだけ待っててね。」
こうして、薫は出掛ける身支度を始めた。
寝起きで少し呆然としていたが、ジャックの事を思い出しガバっと起き上がった。
周りを見ると、ベットの上には服を着た自分だけだった。
昨夜の事は夢だったのかと不安になり、
「ジャック………?」と小さな声を出すと、隣の部屋から足音が聞こえてきた。
ドアが開くと、水色のYシャツに紺のスラックスを着たジャックが立っていた。
『おはよう、お寝坊さんなカオル』
「お、おはようジャック」
『ふふっ、この世界の時間軸はまだあまり分かって無いけど、おはようはとっくに過ぎてる事だけは分かるよ。』
そう伝えながら近づいてくるジャックに薫は顔を赤らめ、見られまいとシーツの中に顔を隠した。
『ほらほら、ベットの中に隠れようとしないで。ついさっき、冷えた不思議な箱の中にあった食材使ってご飯を作ったんだ。一緒に食べよう。』
「え?ジャックの作ったご飯?」
『そうだよ。味の保証はできないけどね。それとも、あの不思議な箱の中の食材は、使っちゃ駄目だったかな?』
「ううん、そんな事ないよ。むしろ、ありがとう。」
『どういたしまして。お返しといったらなんだけど、食事しながらこの世界の事を少し教えて欲しいな。良いかな?』
「もちろん、私で答えられる事だったら何でも教えるよ。」
『ありがとう、それじゃ食事にしよう。おいで、カオル。』
薫は、差し出された手をとり、ベットから出た。
『あぁ、そういえばこの服、洋服棚の中の隅に置いてあったけど、着て大丈夫だった?』
ジャックは思い出したように聞いてきた。
「あ…うん、もういらない服だったし、全然問題ないよ。」
『ふぅん、そっか。じゃあ行こう。』
その後2人は、ジャックが作ってくれた料理に舌鼓をうちながら、様々な会話をした。
この世界の事や、どんな文明なのか、社会の仕組みなど、薫の説明出来る範囲で教えていた。
食事を済ませ、作ってくれたお礼に、薫は食器を洗っている。ジャックは、そんな薫の動作を興味津々な表情で見ている。
「ジャック、そんなに見られると、恥ずかしいよ。」
『そんな事言わないで。僕にとっては、この瞬間でさえも、とても素晴らしいものなんだから。』
「も~、言っても聞かないんだから。」
『それにしても、本当に凄いね。特にあのレイゾウコ?だっけ、本当に不思議だよ。動力は一体何なの?』
「電気だよ。ジャックの世界でいうところの雷属性って言った方が早いかな?」
『え?そうなの?』
「そうだよ。この世界では電気が無ければ困る事がたくさんあるの。」
『そうなんだね。それなら僕の風属性は、あまり役に立たないかもしれないね。』
「そんな事ないよ、洗濯物の時とか絶対役立つよ。」
『ほんとに?じゃあ今度試してみたいな。』
「それに、風の力を電気に変える技術もあるのよ。」
『そんな事も出来るのかい?やっぱりこの世界の文明は、本当に進んでるんだね。』
ジャックはゲームの世界では、元騎士団の副団長をしていたが、怪我が原因で若くして引退せざるを得なかった。
退団後は、持ち前の明るさと、人脈で商業ギルドと情報ギルドを経営していた。
この世界は、ジャックの知識欲を刺激するには、もってこいの場所だったらしい。
洗い物も一通り終わり、一息ついた薫。
「ねぇジャック、一緒にお買い物に行かない?」
『買い物?どうして?』
「だってジャックが此処で、生活するなら、色々と必要な物がたくさんあるでしょ?」
『確かに…そうだね。僕は何も分からないから、カオルが選んでくれると嬉しいな。』
ジャックは、考え込む仕草をしたあと、薫を見つめてそう答えた。
「もちろん、任せて!」
薫は、早急に必要な物を、頭の中でリストアップした。
『じゃあ、ここで待ってるから、着替えてきておいで。その格好は、この世界でいう寝巻きなんでしょ?』
「分かった。ちょっとだけ待っててね。」
こうして、薫は出掛ける身支度を始めた。
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