3 / 19
大人の言う事は聞いた方が大体上手くいく
しおりを挟む
港町 バッカニア
漁師が多い為、人々は体格が大きく、荒くれ者が多い町だが、基本的には豪快で優しい。
が、キング・キメラを連れた旅人が来れば話が違う。
「と、止まれぇ!!」
当然、門番兵に囲まれる。
優は、頭を抱えた。
メリーは、優に身を寄せて震えている。
キー君は、我関せずという表情だ。
ウサチュー達は、メリーを心配するように顔を伺っている。
「だーかーら、馬に変化しとけって言ったろうが………。」
「こ、この人たちこわいです…。」
「主従を結んだのだ。関係ないであろう。安心せよ、我が主メリーよ。お主はワシが必ず守ろう。」
「メリーだけかよ。俺は?守ってくれよ。」
三者三様の仕草だ。
門番兵たちは戸惑いながらも、一同と距離をとっている。
他の旅人や、冒険者達からざわついた声が聞こえる。
「おい、あれキメラか?」
「にしては、デカいぞ。蛇も普通は1尾だ。」
「翼も普通はもっと、灰色だったような……。」
「ってことは、キメラより上位の………。」
「いやいやいや!そんな事あり得ないだろ。」
様々な声が聞こえてくるなか、門番兵の群衆から一際体格の良い男が出てきた。おそらく、隊長といったところか。
「そこの商業者よ!名を名乗れ!」
「俺は優、こっちの子はメリー、んで、荷馬車引いてんのがキー君だ。」
話しを聞いていた人達は、ズッコケそうになった。
(((キー君?キメラに?なんでそんな安直な名前付けた?)))
「そ、そうか。私は、バッカニア所属の国軍隊長、ルキアスだ。そちらのキング・キメラは、スグル殿の使い魔で合っているか?」
「いや、俺の使い魔じゃない。コイツの主は、メリーだ。」
「「「は?」」」
その場にいた人達は、混乱した。
(((キメラの主が子供?しかもやっぱりキング・キメラじゃねーか!名前の安直さは納得出来たけど!!)))
「で、ではメリーとやら。フードを脱いで顔を確認させてほしい。」
メリーは、それを聞いてあからさまにビクッと反応した。
優は、メリーの頭に手を置き落ち着かせるように撫でた。
「悪いな、隊長さん。この子ちょっと恥ずかしがり屋なもんで。」
「そ、そうか…。だが、全ての通行人はフードを脱ぐ決まりとなっている。申し訳ないがお願い出来ないか?」
「メリー、フード脱げるか?大丈夫だ、俺達がいるから。」
「わ、分かりました。」
メリーは、恐る恐るフードを外した。
ピョコっと生えた黒い獣耳。
鮮血のような眩しいほどの赤毛。
ルビーのような輝く瞳。
一同は人間と亜人のハーフである事を忘れ、メリーを見続けていた。
メリーは、視線が自分に集中している事に気が付き、慌てて優に引っ付いた。
「という訳だ。そろそろ通りたいんだが……。どうすりゃ良いんだ?」
優苦笑いをしながら、隊長ルキアスに質問した。
「う、うむ。主が分かったなら話は早い。流石にその大きさの使い魔は街では不便である上に、住人達が恐れてしまう。」
「そりゃそうだ。」
「キメラ族ならば、他の魔物に変化出来る筈だ。変化してもらうと、お互い助かるであろう。」
「だとさ。メリー、出来るか?」
「うん……、やってみる。」
「助かる。やり方は頭で念じれば、思考が伝わって変化する筈だ。」
メリーは緊張しながらも、念じた。
すると、キー君は光だし、変化していった。
漆黒の毛を持ち、尻尾だけが白い狼だった。
「ジャイアント・ウルフか。それならば問題ないであろう。」
「ありがとよ、隊長さん。」
優は、通行料銀貨3枚を門番に渡し、商業ギルドの身分証を見せた。
「と、通っていいぞ!」
検問兵は、キー君に怯えつつ、身分証を返した。
ジャイアント・ウルフの尻尾が気のせいか、3つに分かれて揺れている気がする。
「どうも。」
一同は無事(?)街へ入る事が出来たのだった。
漁師が多い為、人々は体格が大きく、荒くれ者が多い町だが、基本的には豪快で優しい。
が、キング・キメラを連れた旅人が来れば話が違う。
「と、止まれぇ!!」
当然、門番兵に囲まれる。
優は、頭を抱えた。
メリーは、優に身を寄せて震えている。
キー君は、我関せずという表情だ。
ウサチュー達は、メリーを心配するように顔を伺っている。
「だーかーら、馬に変化しとけって言ったろうが………。」
「こ、この人たちこわいです…。」
「主従を結んだのだ。関係ないであろう。安心せよ、我が主メリーよ。お主はワシが必ず守ろう。」
「メリーだけかよ。俺は?守ってくれよ。」
三者三様の仕草だ。
門番兵たちは戸惑いながらも、一同と距離をとっている。
他の旅人や、冒険者達からざわついた声が聞こえる。
「おい、あれキメラか?」
「にしては、デカいぞ。蛇も普通は1尾だ。」
「翼も普通はもっと、灰色だったような……。」
「ってことは、キメラより上位の………。」
「いやいやいや!そんな事あり得ないだろ。」
様々な声が聞こえてくるなか、門番兵の群衆から一際体格の良い男が出てきた。おそらく、隊長といったところか。
「そこの商業者よ!名を名乗れ!」
「俺は優、こっちの子はメリー、んで、荷馬車引いてんのがキー君だ。」
話しを聞いていた人達は、ズッコケそうになった。
(((キー君?キメラに?なんでそんな安直な名前付けた?)))
「そ、そうか。私は、バッカニア所属の国軍隊長、ルキアスだ。そちらのキング・キメラは、スグル殿の使い魔で合っているか?」
「いや、俺の使い魔じゃない。コイツの主は、メリーだ。」
「「「は?」」」
その場にいた人達は、混乱した。
(((キメラの主が子供?しかもやっぱりキング・キメラじゃねーか!名前の安直さは納得出来たけど!!)))
「で、ではメリーとやら。フードを脱いで顔を確認させてほしい。」
メリーは、それを聞いてあからさまにビクッと反応した。
優は、メリーの頭に手を置き落ち着かせるように撫でた。
「悪いな、隊長さん。この子ちょっと恥ずかしがり屋なもんで。」
「そ、そうか…。だが、全ての通行人はフードを脱ぐ決まりとなっている。申し訳ないがお願い出来ないか?」
「メリー、フード脱げるか?大丈夫だ、俺達がいるから。」
「わ、分かりました。」
メリーは、恐る恐るフードを外した。
ピョコっと生えた黒い獣耳。
鮮血のような眩しいほどの赤毛。
ルビーのような輝く瞳。
一同は人間と亜人のハーフである事を忘れ、メリーを見続けていた。
メリーは、視線が自分に集中している事に気が付き、慌てて優に引っ付いた。
「という訳だ。そろそろ通りたいんだが……。どうすりゃ良いんだ?」
優苦笑いをしながら、隊長ルキアスに質問した。
「う、うむ。主が分かったなら話は早い。流石にその大きさの使い魔は街では不便である上に、住人達が恐れてしまう。」
「そりゃそうだ。」
「キメラ族ならば、他の魔物に変化出来る筈だ。変化してもらうと、お互い助かるであろう。」
「だとさ。メリー、出来るか?」
「うん……、やってみる。」
「助かる。やり方は頭で念じれば、思考が伝わって変化する筈だ。」
メリーは緊張しながらも、念じた。
すると、キー君は光だし、変化していった。
漆黒の毛を持ち、尻尾だけが白い狼だった。
「ジャイアント・ウルフか。それならば問題ないであろう。」
「ありがとよ、隊長さん。」
優は、通行料銀貨3枚を門番に渡し、商業ギルドの身分証を見せた。
「と、通っていいぞ!」
検問兵は、キー君に怯えつつ、身分証を返した。
ジャイアント・ウルフの尻尾が気のせいか、3つに分かれて揺れている気がする。
「どうも。」
一同は無事(?)街へ入る事が出来たのだった。
243
あなたにおすすめの小説
銀眼の左遷王ケントの素人領地開拓&未踏遺跡攻略~だけど、領民はゼロで土地は死んでるし、遺跡は結界で入れない~
雪野湯
ファンタジー
王立錬金研究所の研究員であった元貴族ケントは政治家に転向するも、政争に敗れ左遷された。
左遷先は領民のいない呪われた大地を抱く廃城。
この瓦礫に埋もれた城に、世界で唯一無二の不思議な銀眼を持つ男は夢も希望も埋めて、その謎と共に朽ち果てるつもりでいた。
しかし、運命のいたずらか、彼のもとに素晴らしき仲間が集う。
彼らの力を借り、様々な種族と交流し、呪われた大地の原因である未踏遺跡の攻略を目指す。
その過程で遺跡に眠っていた世界の秘密を知った。
遺跡の力は世界を滅亡へと導くが、彼は銀眼と仲間たちの力を借りて立ち向かう。
様々な苦難を乗り越え、左遷王と揶揄された若き青年は世界に新たな道を示し、本物の王となる。
水神飛鳥の異世界茶会記 ~戦闘力ゼロの茶道家が、神業の【陶芸】と至高の【和菓子】で、野蛮な異世界を「癒やし」で侵略するようです~
月神世一
ファンタジー
「剣を下ろし、靴を脱いでください。……茶が入りましたよ」
猫を助けて死んだ茶道家・水神飛鳥(23歳)。
彼が転生したのは、魔法と闘気が支配する弱肉強食のファンタジー世界だった。
チート能力? 攻撃魔法?
いいえ、彼が手にしたのは「茶道具一式」と「陶芸セット」が出せるスキルだけ。
「私がすべき事は、戦うことではありません。一服の茶を出し、心を整えることです」
ゴブリン相手に正座で茶を勧め、
戦場のど真ん中に「結界(茶室)」を展開して空気を変え、
牢屋にぶち込まれれば、そこを「隠れ家カフェ」にリフォームして看守を餌付けする。
そんな彼の振る舞う、異世界には存在しない「極上の甘味(カステラ・羊羹)」と、魔法よりも美しい「茶器」に、武闘派の獣人女王も、強欲な大商人も、次第に心を(胃袋を)掴まれていき……?
「野暮な振る舞いは許しません」
これは、ブレない茶道家が、殺伐とした異世界を「おもてなし」で平和に変えていく、一期一会の物語。
最強超人は異世界にてスマホを使う
萩場ぬし
ファンタジー
主人公、柏木 和(かしわぎ かず)は「武人」と呼ばれる武術を極めんとする者であり、ある日祖父から自分が世界で最強であることを知らされたのだった。
そして次の瞬間、自宅のコタツにいたはずの和は見知らぬ土地で寝転がっていた――
「……いや草」
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
【改訂版アップ】10日間の異世界旅行~帰れなくなった二人の異世界冒険譚~
ばいむ
ファンタジー
10日間の異世界旅行~帰れなくなった二人の異世界冒険譚~
大筋は変わっていませんが、内容を見直したバージョンを追加でアップしています。単なる自己満足の書き直しですのでオリジナルを読んでいる人は見直さなくてもよいかと思います。主な変更点は以下の通りです。
話数を半分以下に統合。このため1話辺りの文字数が倍増しています。
説明口調から対話形式を増加。
伏線を考えていたが使用しなかった内容について削除。(龍、人種など)
別視点内容の追加。
剣と魔法の世界であるライハンドリア・・・。魔獣と言われるモンスターがおり、剣と魔法でそれを倒す冒険者と言われる人達がいる世界。
高校の休み時間に突然その世界に行くことになってしまった。この世界での生活は10日間と言われ、混乱しながらも楽しむことにしたが、なぜか戻ることができなかった。
特殊な能力を授かるわけでもなく、生きるための力をつけるには自ら鍛錬しなければならなかった。魔獣を狩り、いろいろな遺跡を訪ね、いろいろな人と出会った。何度か死にそうになったこともあったが、多くの人に助けられながらも少しずつ成長し、なんとか生き抜いた。
冒険をともにするのは同じく異世界に転移してきた女性・ジェニファー。彼女と出会い、ともに生き抜き、そして別れることとなった。
2021/06/27 無事に完結しました。
2021/09/10 後日談の追加を開始
2022/02/18 後日談完結しました。
2025/03/23 自己満足の改訂版をアップしました。
緑の指を持つ娘
Moonshine
恋愛
べスは、田舎で粉ひきをして暮らしている地味な女の子、唯一の趣味は魔法使いの活躍する冒険の本を読むことくらいで、魔力もなければ学もない。ただ、ものすごく、植物を育てるのが得意な特技があった。
ある日幼馴染がべスの畑から勝手に薬草をもっていった事で、べスの静かな生活は大きくかわる・・
俺様魔術師と、純朴な田舎の娘の異世界恋愛物語。
第1章は完結いたしました!第2章の温泉湯けむり編スタートです。
ちょっと投稿は不定期になりますが、頑張りますね。
疲れた人、癒されたい人、みんなべスの温室に遊びにきてください。温室で癒されたら、今度はベスの温泉に遊びにきてくださいね!作者と一緒に、みんなでいい温泉に入って癒されませんか?
異世界だろうがソロキャンだろう!? one more camp!
ちゃりネコ
ファンタジー
ソロキャン命。そして異世界で手に入れた能力は…Awazonで買い物!?
夢の大学でキャンパスライフを送るはずだった主人公、四万十 葦拿。
しかし、運悪く世界的感染症によって殆ど大学に通えず、彼女にまでフラれて鬱屈とした日々を過ごす毎日。
うまくいかないプライベートによって押し潰されそうになっていた彼を救ったのはキャンプだった。
次第にキャンプ沼へのめり込んでいった彼は、全国のキャンプ場を制覇する程のヘビーユーザーとなり、着実に経験を積み重ねていく。
そして、知らん内に異世界にすっ飛ばされたが、どっぷりハマっていたアウトドア経験を駆使して、なんだかんだ未知のフィールドを楽しむようになっていく。
遭難をソロキャンと言い張る男、四万十 葦拿の異世界キャンプ物語。
別に要らんけど異世界なんでスマホからネットショッピングする能力をゲット。
Awazonの商品は3億5371万品目以上もあるんだって!
すごいよね。
―――――――――
以前公開していた小説のセルフリメイクです。
アルファポリス様で掲載していたのは同名のリメイク前の作品となります。
基本的には同じですが、リメイクするにあたって展開をかなり変えているので御注意を。
1話2000~3000文字で毎日更新してます。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる