転生からの魔法失敗で、1000年後に転移かつ獣人逆ハーレムは盛りすぎだと思います!

ゴルゴンゾーラ三国

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第三部

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「そんなに警戒しなくても、もう口説いたりしないって」

 あっけらかんと笑いながらジグターさんが言う。正直、この人の態度は軽すぎて、あんまり信用ならない。
 でも、なんとなく、あの三人組――いや、実質会ったのは二人だけれど、彼らとは、目が違う気がした。あの二人はどろどろと、欲に濁っていた気がする。
 それがこの人が元々そこまで本気で『運命』だなんて言っていなかったからか、軽い性格だからなのかは分からないけど。

 とはいえ信用ならない。だって、初対面でヴィルフさんに「そんな出来損ない」と言ってのけたのだ。フィジャがあの三人組に害されたように、ヴィルフさんもジグターさんに傷付けられるようなことがあるかも……いや、あるかなあ?
 正直、よく考えてみれば、ヴィルフさんはしれっと返り討ちにしている様子しか思い浮かばない。

「だって魔法なんて信じてるんでしょ? 夢見がちな子はちょっとなー。まあ、マレーゼちゃん美人だから。話してる分には楽しいからちょっかいは出すけど」

 魔法『なんて』。そう言われてカチンときたものの、ないと思っているのならその方がいい。魔法があると信じて周りに話される方のが面倒だ。
 目の前で送電〈サンナール〉と身体強化〈ストフォール〉を使ったけれど、なにか裏で仕組みがあると思っているらしい。

 言い返したいけれど、言い返すわけにはいかない。わたしは適当に話をを流す。

「研究所の人間もあっさり信じちゃってさあ。まあでも、そういう人間じゃないと、前文明なんて、不確かなものを研究しようなんて思わないのかもね。俺は冒険者として恩恵を受けてるからありがたい話だけど」

 体を洗う為の布を初め、冒険者としての必需品と言われるような品物の中には、研究所が前文明を調べ、研究し、再現した品物がいくつもあるという。だからこそ、馬鹿にするつもりはないけれど、魔法を素直に信じるかどうかは別の話、らしい。

 まあでも、この方が普通の反応なのかな。
 わたしは魔法が当たり前にある世界に生まれ直したから、抵抗なく信じられた――というよりは信じるほかなかったのだが、そんなものはあり得ない、と思っている人間が魔法を信じるようになるのはなかなか難しいのかも。

「まあ、俺には出来ないようなことを出来る奴は、みんな凄いと思うけどね」

 そう言うジグターさんの言葉には、嫌味のようなものは感じられない。心の底からそう思っているのだろう。
 うーん……意外と悪い人じゃない、のかも……?

「マレーゼちゃんも、あの『オオカミ』野郎と仲いいでしょ? 俺には絶対無理ー! 自発的に会話しようとするだけで尊敬するわ」

 手をひらひらとさせながら、今度は心底嫌味くさく言う。
 前言撤回、めちゃくちゃ嫌な奴だった。
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