7 / 18
好きを伝える方法
しおりを挟む
「美味しいね~」
「ん~」
間宮優一と付き合い始めて1ヶ月。映画の帰りに焼き肉に来ていた。
優一が苦笑した。「ん~ってどっちなのさ。美味しい?美味しくない?」
「美味しいよ。」
「ほんとかなぁ、美智留はいつも俺に対して受け身だし、どっか冷めてるよね。俺の事好き?」
「好き」言うが、棒読みになってしまう。それを優一も見抜いたようで、溜め息をつく。
「やっぱ、前の彼氏の事?」言葉に詰まる。正直啓の事はまだ忘れていない。女は次の彼氏ができたら前の彼氏の事なんか黒歴史になると言った奴は誰だ。私は女だが全然当てはまらないぞ。
「やっぱ俺が至らないのかなぁ…」しょぼくれてしまう優一に慌ててフォローを入れる。
「そんなことないよ。優一はよくやってくれてる。デートの行き先だってちゃんと候補持ってきて私に聞いてくれるし、私があんま話せない時も話題を振ってくれるし、気も使ってくれる。」
「なんか褒め方が仕事みたいなんだよなぁ…」
ぶつぶつ言う優一。彼の言いたい事は大いに分かる。恋人なら当然の「あなたがとにかく好き!」という気持ちを感じたいのだろう。優一はそうな訳だし。しかしもともと恋人にぞっこんになるタイプじゃないのと、啓の事があってどうも優一という存在に集中できない。
「サバサバもここまでくると…せめてツンデレにできない?デレが欲しいです。」冗談めかして言ってるけど、本気なんだろう。
しかしこれは結構深刻な問題だ。恋人と言えない関係になりかねない。何とかできないだろうか。
そうだ!優一の良いところに目を向ければいいんだ。恋人的な良いところ。普通好きで付き合ってるんだったら意識しなくてもできる気がするけど、嫌いな人の良いところを上げてったらいつの間にか好きになってた的な心理もあるし。いや、優一の事は別に嫌いな訳じゃないんだけどね。興味が持てないだけで。とりあえず優一の良いところを本人に伝えてみよう。
「優一ってさ…」
「ん?」
「…イケメンだよね」
「何さ今更。あと何で嫌そうなの?」
失敗した。心理学は当てにならない。あなたが好き!という気持ちは態度で感じるものだよな…
あと私がイケメン基本的に嫌いなのがバレてしまった。
ええい、最終手段だ。「ん!」手を伸ばす。
「ん?」
「繋ぐの!手!」
「何で焼肉屋で食事中に?」優一は言いながらもとりあえず私の手を握った。
ぶんぶん振ってから離すと、優一は嬉しそうに笑っていた。
「美智留は不思議な娘だなあ、今のが気持ちってことね。」
とりあえず切り抜けられた。やっぱ言葉で無理ならスキンシップ…なのかな?
「ん~」
間宮優一と付き合い始めて1ヶ月。映画の帰りに焼き肉に来ていた。
優一が苦笑した。「ん~ってどっちなのさ。美味しい?美味しくない?」
「美味しいよ。」
「ほんとかなぁ、美智留はいつも俺に対して受け身だし、どっか冷めてるよね。俺の事好き?」
「好き」言うが、棒読みになってしまう。それを優一も見抜いたようで、溜め息をつく。
「やっぱ、前の彼氏の事?」言葉に詰まる。正直啓の事はまだ忘れていない。女は次の彼氏ができたら前の彼氏の事なんか黒歴史になると言った奴は誰だ。私は女だが全然当てはまらないぞ。
「やっぱ俺が至らないのかなぁ…」しょぼくれてしまう優一に慌ててフォローを入れる。
「そんなことないよ。優一はよくやってくれてる。デートの行き先だってちゃんと候補持ってきて私に聞いてくれるし、私があんま話せない時も話題を振ってくれるし、気も使ってくれる。」
「なんか褒め方が仕事みたいなんだよなぁ…」
ぶつぶつ言う優一。彼の言いたい事は大いに分かる。恋人なら当然の「あなたがとにかく好き!」という気持ちを感じたいのだろう。優一はそうな訳だし。しかしもともと恋人にぞっこんになるタイプじゃないのと、啓の事があってどうも優一という存在に集中できない。
「サバサバもここまでくると…せめてツンデレにできない?デレが欲しいです。」冗談めかして言ってるけど、本気なんだろう。
しかしこれは結構深刻な問題だ。恋人と言えない関係になりかねない。何とかできないだろうか。
そうだ!優一の良いところに目を向ければいいんだ。恋人的な良いところ。普通好きで付き合ってるんだったら意識しなくてもできる気がするけど、嫌いな人の良いところを上げてったらいつの間にか好きになってた的な心理もあるし。いや、優一の事は別に嫌いな訳じゃないんだけどね。興味が持てないだけで。とりあえず優一の良いところを本人に伝えてみよう。
「優一ってさ…」
「ん?」
「…イケメンだよね」
「何さ今更。あと何で嫌そうなの?」
失敗した。心理学は当てにならない。あなたが好き!という気持ちは態度で感じるものだよな…
あと私がイケメン基本的に嫌いなのがバレてしまった。
ええい、最終手段だ。「ん!」手を伸ばす。
「ん?」
「繋ぐの!手!」
「何で焼肉屋で食事中に?」優一は言いながらもとりあえず私の手を握った。
ぶんぶん振ってから離すと、優一は嬉しそうに笑っていた。
「美智留は不思議な娘だなあ、今のが気持ちってことね。」
とりあえず切り抜けられた。やっぱ言葉で無理ならスキンシップ…なのかな?
0
あなたにおすすめの小説
繰り返す夜と嘘 〜【実録】既婚の僕と後輩の彼女、あの夜のキスから始まった13年の秘密〜
まさき
恋愛
結婚して半年の僕と、同じ職場の彼女。
出会った頃は、ただの先輩と新入社員だった。
互いに意識しながらも、
数年間、距離を保ち続けた。
ただ見つめるだけの関係。
けれど――
ある夏の夜。
納涼会の帰り道。
僕が彼女の手を握った瞬間、
すべてが変わった。
これは恋でも、友情でもない。
けれど理性では止められない、
名前のない関係。
13年続いた秘密。
誓約書。
そして、5年の沈黙。
これは――
実際にあった「夜」の記録。
背徳のミラールージュ(母と子 それぞれが年の差恋愛にのめり込んでいく鏡写し)
MisakiNonagase
恋愛
24歳の市役所職員・中村洋平には、自慢の恋人がいた。2歳年上の小学校教師、夏海。誰もが羨む「正解」の幸せの中にいたはずだった。
しかし、50歳になる母・美鈴が21歳の青年・翔吾と恋に落ちたとき、歯車は狂い出す。
母の恋路を「不潔だ」と蔑んでいた洋平だったが、気づけば自分もまた、抗えない引力に引き寄せられていた。
その相手は、母の恋人の母親であり、二回りも年上の柳田悦子。
純愛か、背徳か。4年付き合った恋人を捨ててまで、なぜ僕は「彼女」を求めてしまうのか。
交差する二組の親子。歪な四角関係の果てに、彼らが見つける愛の形とは――。
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
籠の鳥〜見えない鎖に囚われて✿❦二人の愛から…逃れられない。
クラゲ散歩
恋愛
私。ユリアナ=オリーブ(17)は、自然豊かなオータム国にあるグローパー学院に在籍している。
3年生になって一ヶ月が経ったある日。学院長に呼ばれた。技術と魔術の発展しているフォール国にある。姉妹校のカイト学院に。同じクラスで3年生の男子3名と女子3名(私を含め)。計6名で、半年の交換留学をする事になった。
ユリアナは、気楽な気持ちで留学をしたのだが…まさか学院で…あの二人に会うなんて。これは…仕組まれていたの?幼い頃の記憶。
「早く。早く。逃げなきゃ。誰か〜私を…ここから…。」
いつか優しく終わらせてあげるために。
イチイ アキラ
恋愛
初夜の最中。王子は死んだ。
犯人は誰なのか。
妃となった妹を虐げていた姉か。それとも……。
12話くらいからが本編です。そこに至るまでもじっくりお楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる