乙女ゲームの主人公に転生した私は、BADENDを避ける為に悪役令嬢と仲良くしようと思います

ヨッシー

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第一章 魔法学校入学前

10.歩く絶望

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 近くなり傭兵の拘束具の正体に勘付く。
 傭兵を両手を後ろで縛っている拘束具は〝天使の縄〟
 伝説級アイテム〝光の絹〟で編まれた〝魔道具〟
【光属性=無効耐性】を所持してなければ、絶対に解く事は叶わない。
【聖属性=無効耐性】であれば、信仰心の厚い者なら取得可能だろう。
 だが【光属性=無効耐性】は、生まれ持っての素質を問われる。
 仮初かりそめの力ではダメだ。
 努力と才能で開花させた力では。
 結論を言えば、人間の領域を凌駕する〝天使〟でなくてはならない。
 目の前で必死に足掻く傭兵達には申し訳ないが、足掻くだけ時間と労力の無駄だ。
 傭兵達は縄が解けぬと分かるや否や、顔を絶望に染めた。
 視線が私とアテナを交互する。
 まるでこの世の終わりのような表情だ。
 
 全く自分が狩られる立場になると、こうも弱いとは。
 今ままで自分が狩られる立場になると思わなかったのかな?
 自分が獅子かなんかだと?
 思い上がりも甚だしい。
 貴女達はシマウマ。
 百獣の王の前ではタダの餌ですよ。

 私はそんな事を考えながら、足を運ぶ。
 ゆっくり、ゆっくりと。
 砂の感触を確かめるように。
 徐々に絶望を与えるように。
 そして十分すぎる時間を掛け、傭兵の目の前まで辿り着く。
 傭兵は横に四人並べられていて、私が足を運んだのはその一番左。
 傭兵は私が辿り着くや否や、大口を開け、大声で叫んだ。

「助けてくれ!」
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