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46 光明
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「汝は信頼に値する者か?」
龍が某を見ている。
まるで喰うかのように大きな瞳で某を見ている。
だがその恐ろしい瞳の奥に何かが見えた。
「痛いか?人間に裏切られたことに?」
その言葉に龍神は語り出した。
「5000ネン前、1人の王子がこの楽園にやって来た。その者は滅ぼされた国から大勢の民を逃がし、ここまでやって来た。そしてその者は我らに、民が安心して生活できる場所を与えて欲しいと願った」
某の後ろにあった建物を見た。
かつて王国が栄華を極めたのだろう。
今はなんとも哀れな姿になっている。
「信じようと思った。だが小さな傲慢、と大きな恐怖から我らを裏切り我らの素石を使い強力な人造モンスターを作ろうとした。汝らは小さいくせに無理矢理大きくなりたがる」
「人間が嫌いか?だが、その数珠を貴方の右腕につけたのは1人の人間であろう?」
某は龍の腕についた竜胆の家紋が掘られた数珠を指さした。
「100ネン前、1人の男がここに来た。そして「立派な人間になるために稽古をつけてほしい」と願った。彼は100日いた。そして我らと一騎打ちの末、我らは彼に素石を与えた。そして彼は真の力で世界を統べた」
「その100ネン前の人間と5000ネン前の人間は信じておったのか?」
龍は頷いた。
「我らはその者達に問うた。汝は我らの力で汝らだけでなく世界中の種族たちが調和して生きる世界が創れる世界の王になれるか?とその者達は約束した。そして守った。5000ネン前の人間は我らの力でこの場所で大きな繁栄を遂げ、世界の王になることができた。
この数珠は30年後再びやって来た100ネン前の人間が、感謝と友好の印に我らに与えたものだ」
「貴方達は、この世界の貴重な存在だそうだな」
「その通り。アルブティガーもハサルトも、イーミーも。人間が思っている以上に貴重な存在だ。それを知って我らの素石を欲しがるのか?」
「ああ欲しいよ。小さいくせにここまで来たのだ。だったら欲しいよ。貴方達の素石を」
心配そうに見ているルナどのを見た。
ルナどのは自分の国を守るため、サハリどのに鍛えて貰い必死になって某と共にここまで来たのだ。
ジャラ。
イーミー、ハサルト、アルブティガーの素石を龍神に見せた。
「正直申し上げると某はその古の王や、その武士のような人間かどうか自信はない。だが今、大きな戦が起きようとしている。いち武士に過ぎぬ某はルナどのと約束した。だからここまで来た。大きくて強い貴方達はその小さな約束に価値などないか?」
「・・・・・・」
龍神は黙っている。
「もう1人、約束を守ろうとした者がいる」
某は童が守っていた指輪を龍神に差し出した。
龍神はその指輪と取ると瞳が優しくなった。
「ピピル・・・。我が先祖が言っていた。この国が終わる前、1人の少年が我らの約束を守ろうと必死になって国王に説得した。国王はその少年を殺した。先祖は真の友を殺した国王を殺した」
龍神は己の爪を心臓に突き刺した。
「その少年は汝を信じた。汝を信じよう。我が素石を持って、その女との約束を守るために戦え」
龍神は光に包まれ、水色の中に蒼く光る無数の玉が入った素石が現れた。
某は龍の素石を手に入れた。
龍神は消え、数珠と指輪が残された。
1匹の龍がその数珠と指輪をつかんだ。
某はその龍に指輪を渡した。
そしてその龍に深々と頭を下げた。
その龍は某の頭に手を置いた。
そして龍は飛び去った。
「ん・・・あ!?」
「おう、武士!」
気がつけばハンツどのがいた。
「サハリから言われてね。イーミーの背中に乗ってここまで来た。・・・安全なところで見ていたよ」
「そうか」
「虎吉のために最強の太刀を作ってくれと言われた。四聖獣の素石を集めたのか?」
「ああ。ハンツどの、四聖獣の素石だこれでこの太刀を最強にしてくれ」
ハンツどのに4つの素石とマカミどのからいただいた天狗の太刀を渡した。
「ワシが作ったメタルタートルの太刀はどうした?」
「折れてしまった」
「何だと!?」
「申し訳ない!」
バン!
ハンツどのが某の肩を思いっきり叩いた。
「大したもんじゃねぇか。メタルタートルの素石は、よほどの強敵と戦わない限り、折れることは無い。お前、確実に強くなってるぜ!」
ハンツどのは最上級の笑顔を見せて喜んでいた。
「その太刀は何だ?」
ハンツどのにマカミどのからいただいた太刀を見せた。
「こいつは天狗の太刀か!」
さすがハンツどの。一発で見抜いた。
「天狗どもらは不思議な存在でな。奴らの技術で作るものは鍛冶職人のワシも気になっている・・・15日後にはできる!」
「かたじけない」
「キュアアア」
フウカが吠えている。
背中に乗れと言っているのだろうか。
我らは背中に乗った。
フウカは飛び立った。
「マカミから許しを得ている。人狼の鍛冶場を使わせてもらえる。そこで鍛えてやる」
「かたじけない!」
我らはアルブの森へと戻った。
フウカはすぐに降りなかった。
高い上空でアルブティガーがいないか警戒していた。
「ここだ。アルブティガーはいやしねえよ!」
だが、森で手を振っているマカミどのを発見すると、フウカはそこに降りた。
「おお、やりやがったか!」
マカミどのに龍の素石を見せると、マカミどのは「でかした」と某の肩を強く何度も叩いた。
ハンツどのは四聖獣の素石と天狗の太刀を持って人狼の村にある鍛冶場を借りて最強の太刀づくりに入った。
「虎吉様・・・」
「おお、これは?」
出された今晩のルナどの手料理は何かを葉で包み汁をかけた肉の良い匂いがしていた。
「ゆでて柔らかくした『アルブの葉』でこねたホーンの肉を包みました。食べてください!」
そして15日後。
ハンツどのから受け取った。
「これか・・・」
白い刀身に4つの波紋が走っていた。
間違いなく4代目が持っていた『暁』と同じだ。
「振ってみろ」
ハンツどのに言われ太刀を構えた。
ヒュウウウ・・・。
構えたとき、某に周辺に何かの力が集まった。
そして太刀を振り下ろすと光が走って行った。
「四聖獣の加護の光だ。ワシにとっても今まで作った中でもっともふるえた最高傑作だ。向こうが『暁』なら、こっちは『光明』だ」
「かたじけない。ハンツどの!」
* * *
「帝王これはどういうことです?」
虎吉とルナが最強の太刀を手に入れていたとき、帝国が首都ギケイから西にある、砂漠のオアシスにある小国に帝国軍3万が攻めてきた。
この小国こそルナの故国、セレーネ国である。
「我々が一体何をしたと言うのです。なぜ我が国を攻めたのです?」
「セレーネ国の宝をもらいに来た。世界のためだ」
シャイン国王は突然、攻めてきた帝国軍になすすべも無く、国を制圧された。
「あれは初代帝王からの我ら両国との取り決めのもと、飲んではならぬと戒めたもののはず!?」
「変わったのだ。今は私が帝王だ」
シャイン国王を捕虜として連行させながら、イズルはセレーネ国の首都マイアの王宮のとある場所へと向かった。
イズルは求めていた。
この先にある、初代帝王が手にしてはならぬと厳格に戒め、セレーネ国に守らせセレーネ国を帝国に守らせ続けた秘宝を。
イズルは王宮の中庭へと続く、廊下を早足で歩いていた。
「4代目、あなたは今日まで守り続けてきた我が国と初代帝王が交わした誓いを破る気か!?それは貴方が自信が帝国ひいては初代帝王を裏切ることになるぞ!」
縄に縛られて半ば引きずられるように歩いているシャイン国王が必死に止めようとした。
「だまらせろ!」
イズルの言葉に帝国兵士はシャイン国王のみぞおちに一撃を入れた。
「これか・・・」
イズルは王族しか入れない王宮の中庭へとたどり着いた。
光に照らされた木々の真ん中に月のように輝く綺麗な泉があった。
『月の清水』である。
「初代帝王、わたしはあなたの誓いを破ります。しかしそれは我らの帝国を守るために破るのです!」
イズルは器を取り出すと泉の水をすくった。
「そ、それを飲めば・・・あなたは・・・」
「お前達に見せてやる。俺こそが、この世界を治めるにふさわしいことを!」
イズルは清水を飲んだ。
「・・・・・・」
イズルは目を閉じた。
しばしの沈黙が流れた。
そしてイズルは目を開けた。
「ウゥオオオオ!」
イズルの雄叫びと共に王宮が揺れた。
イズルの身体から黒い覇気が漏れその覇気は黄金の覇気と共にイズルの身体を包み込んだ。
帝王が暁を抜いた。
その瞬間イズルの覇気が最大限に広がり、天まで届いた。
その姿にその場にいた者全員が震え、地面に両手をついた。
「我こそが、真の帝王なり!」
龍が某を見ている。
まるで喰うかのように大きな瞳で某を見ている。
だがその恐ろしい瞳の奥に何かが見えた。
「痛いか?人間に裏切られたことに?」
その言葉に龍神は語り出した。
「5000ネン前、1人の王子がこの楽園にやって来た。その者は滅ぼされた国から大勢の民を逃がし、ここまでやって来た。そしてその者は我らに、民が安心して生活できる場所を与えて欲しいと願った」
某の後ろにあった建物を見た。
かつて王国が栄華を極めたのだろう。
今はなんとも哀れな姿になっている。
「信じようと思った。だが小さな傲慢、と大きな恐怖から我らを裏切り我らの素石を使い強力な人造モンスターを作ろうとした。汝らは小さいくせに無理矢理大きくなりたがる」
「人間が嫌いか?だが、その数珠を貴方の右腕につけたのは1人の人間であろう?」
某は龍の腕についた竜胆の家紋が掘られた数珠を指さした。
「100ネン前、1人の男がここに来た。そして「立派な人間になるために稽古をつけてほしい」と願った。彼は100日いた。そして我らと一騎打ちの末、我らは彼に素石を与えた。そして彼は真の力で世界を統べた」
「その100ネン前の人間と5000ネン前の人間は信じておったのか?」
龍は頷いた。
「我らはその者達に問うた。汝は我らの力で汝らだけでなく世界中の種族たちが調和して生きる世界が創れる世界の王になれるか?とその者達は約束した。そして守った。5000ネン前の人間は我らの力でこの場所で大きな繁栄を遂げ、世界の王になることができた。
この数珠は30年後再びやって来た100ネン前の人間が、感謝と友好の印に我らに与えたものだ」
「貴方達は、この世界の貴重な存在だそうだな」
「その通り。アルブティガーもハサルトも、イーミーも。人間が思っている以上に貴重な存在だ。それを知って我らの素石を欲しがるのか?」
「ああ欲しいよ。小さいくせにここまで来たのだ。だったら欲しいよ。貴方達の素石を」
心配そうに見ているルナどのを見た。
ルナどのは自分の国を守るため、サハリどのに鍛えて貰い必死になって某と共にここまで来たのだ。
ジャラ。
イーミー、ハサルト、アルブティガーの素石を龍神に見せた。
「正直申し上げると某はその古の王や、その武士のような人間かどうか自信はない。だが今、大きな戦が起きようとしている。いち武士に過ぎぬ某はルナどのと約束した。だからここまで来た。大きくて強い貴方達はその小さな約束に価値などないか?」
「・・・・・・」
龍神は黙っている。
「もう1人、約束を守ろうとした者がいる」
某は童が守っていた指輪を龍神に差し出した。
龍神はその指輪と取ると瞳が優しくなった。
「ピピル・・・。我が先祖が言っていた。この国が終わる前、1人の少年が我らの約束を守ろうと必死になって国王に説得した。国王はその少年を殺した。先祖は真の友を殺した国王を殺した」
龍神は己の爪を心臓に突き刺した。
「その少年は汝を信じた。汝を信じよう。我が素石を持って、その女との約束を守るために戦え」
龍神は光に包まれ、水色の中に蒼く光る無数の玉が入った素石が現れた。
某は龍の素石を手に入れた。
龍神は消え、数珠と指輪が残された。
1匹の龍がその数珠と指輪をつかんだ。
某はその龍に指輪を渡した。
そしてその龍に深々と頭を下げた。
その龍は某の頭に手を置いた。
そして龍は飛び去った。
「ん・・・あ!?」
「おう、武士!」
気がつけばハンツどのがいた。
「サハリから言われてね。イーミーの背中に乗ってここまで来た。・・・安全なところで見ていたよ」
「そうか」
「虎吉のために最強の太刀を作ってくれと言われた。四聖獣の素石を集めたのか?」
「ああ。ハンツどの、四聖獣の素石だこれでこの太刀を最強にしてくれ」
ハンツどのに4つの素石とマカミどのからいただいた天狗の太刀を渡した。
「ワシが作ったメタルタートルの太刀はどうした?」
「折れてしまった」
「何だと!?」
「申し訳ない!」
バン!
ハンツどのが某の肩を思いっきり叩いた。
「大したもんじゃねぇか。メタルタートルの素石は、よほどの強敵と戦わない限り、折れることは無い。お前、確実に強くなってるぜ!」
ハンツどのは最上級の笑顔を見せて喜んでいた。
「その太刀は何だ?」
ハンツどのにマカミどのからいただいた太刀を見せた。
「こいつは天狗の太刀か!」
さすがハンツどの。一発で見抜いた。
「天狗どもらは不思議な存在でな。奴らの技術で作るものは鍛冶職人のワシも気になっている・・・15日後にはできる!」
「かたじけない」
「キュアアア」
フウカが吠えている。
背中に乗れと言っているのだろうか。
我らは背中に乗った。
フウカは飛び立った。
「マカミから許しを得ている。人狼の鍛冶場を使わせてもらえる。そこで鍛えてやる」
「かたじけない!」
我らはアルブの森へと戻った。
フウカはすぐに降りなかった。
高い上空でアルブティガーがいないか警戒していた。
「ここだ。アルブティガーはいやしねえよ!」
だが、森で手を振っているマカミどのを発見すると、フウカはそこに降りた。
「おお、やりやがったか!」
マカミどのに龍の素石を見せると、マカミどのは「でかした」と某の肩を強く何度も叩いた。
ハンツどのは四聖獣の素石と天狗の太刀を持って人狼の村にある鍛冶場を借りて最強の太刀づくりに入った。
「虎吉様・・・」
「おお、これは?」
出された今晩のルナどの手料理は何かを葉で包み汁をかけた肉の良い匂いがしていた。
「ゆでて柔らかくした『アルブの葉』でこねたホーンの肉を包みました。食べてください!」
そして15日後。
ハンツどのから受け取った。
「これか・・・」
白い刀身に4つの波紋が走っていた。
間違いなく4代目が持っていた『暁』と同じだ。
「振ってみろ」
ハンツどのに言われ太刀を構えた。
ヒュウウウ・・・。
構えたとき、某に周辺に何かの力が集まった。
そして太刀を振り下ろすと光が走って行った。
「四聖獣の加護の光だ。ワシにとっても今まで作った中でもっともふるえた最高傑作だ。向こうが『暁』なら、こっちは『光明』だ」
「かたじけない。ハンツどの!」
* * *
「帝王これはどういうことです?」
虎吉とルナが最強の太刀を手に入れていたとき、帝国が首都ギケイから西にある、砂漠のオアシスにある小国に帝国軍3万が攻めてきた。
この小国こそルナの故国、セレーネ国である。
「我々が一体何をしたと言うのです。なぜ我が国を攻めたのです?」
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シャイン国王は突然、攻めてきた帝国軍になすすべも無く、国を制圧された。
「あれは初代帝王からの我ら両国との取り決めのもと、飲んではならぬと戒めたもののはず!?」
「変わったのだ。今は私が帝王だ」
シャイン国王を捕虜として連行させながら、イズルはセレーネ国の首都マイアの王宮のとある場所へと向かった。
イズルは求めていた。
この先にある、初代帝王が手にしてはならぬと厳格に戒め、セレーネ国に守らせセレーネ国を帝国に守らせ続けた秘宝を。
イズルは王宮の中庭へと続く、廊下を早足で歩いていた。
「4代目、あなたは今日まで守り続けてきた我が国と初代帝王が交わした誓いを破る気か!?それは貴方が自信が帝国ひいては初代帝王を裏切ることになるぞ!」
縄に縛られて半ば引きずられるように歩いているシャイン国王が必死に止めようとした。
「だまらせろ!」
イズルの言葉に帝国兵士はシャイン国王のみぞおちに一撃を入れた。
「これか・・・」
イズルは王族しか入れない王宮の中庭へとたどり着いた。
光に照らされた木々の真ん中に月のように輝く綺麗な泉があった。
『月の清水』である。
「初代帝王、わたしはあなたの誓いを破ります。しかしそれは我らの帝国を守るために破るのです!」
イズルは器を取り出すと泉の水をすくった。
「そ、それを飲めば・・・あなたは・・・」
「お前達に見せてやる。俺こそが、この世界を治めるにふさわしいことを!」
イズルは清水を飲んだ。
「・・・・・・」
イズルは目を閉じた。
しばしの沈黙が流れた。
そしてイズルは目を開けた。
「ウゥオオオオ!」
イズルの雄叫びと共に王宮が揺れた。
イズルの身体から黒い覇気が漏れその覇気は黄金の覇気と共にイズルの身体を包み込んだ。
帝王が暁を抜いた。
その瞬間イズルの覇気が最大限に広がり、天まで届いた。
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