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「ルナ・・・王女様・・・」
「いつも通り呼んでください」
「ルナ・・・どの・・・入られよ」
ルナどのを中に入れた。
「国はもう一度作り直そうと思います。たとえどんなにかかろうともわたし達は自分の国を取り戻します」
「そうか・・・強いな」
「虎吉さま、わたしの依頼は覚えてますか?」
その言葉に胸が痛んだ。
ルナどのはそれを願って某を信じてこの世界に連れてきてずっと某の側にいてくれた。
その人の約束を某は守れなかったのだ。
「・・・すまぬ・・・一番大切な依頼を果たせなかった」
「いえ、まだ果たせます・・・」
ルナどのが膝をついた。
「何をいたしておる!?あなたは王女であり、え~っと・・・」
ルナどのを立たせようとした。
しかしルナどのは立とうとせず、まるで従者のように膝をついて頭を下げている。
「王である父が王妃である母が亡くなりました。わたしは、ただの娘にしか過ぎません。国民は、強き者を求めております。虎吉さま、どうか最強の太刀を手に入れた貴方様が我が国の王となり、国民を守ってください!」
「ルナどのはどうするのだ?」
「貴方様に尽くします。わたくしを、お好きなようにしてください」
本気だ。
ルナどのは本気で己の地位を捨てている。
某は何と応えればよいのだ。
「・・・・・・優秀な重臣たちはおるのか?」
「はい、幸いながら経験を積んだ臣下の数名は生き残っております。虎吉様の頭脳、手足となり虎吉様のお力となります」
そうか。
ならば腹は決まった
「それならば、王として最初の命をくだす」
「はっ!」
「ルナ王女のもと、国を作り直せ!」
「え?」
「長い旅で分かった。某は国を治めるような器では無い」
願いはここで終わった。
サハリどのマカミどのに鍛えてもらい初代帝王の話も聞いた。
この世界で出会った者達、四聖獣。
某はもとの世界にいたときよりも強くなった。
一武士としては確かに強者だ。
それが己の器なのだろう。
初代帝王が持っていた器とは違っていた。
故に某のやることは決まっておる。
「シンドどのから教えてもらった。4代目に会わせてくれる人物がこの先にいると。そのお方に会って4代目と直に話す。報酬はいらぬ。今まで共に旅をしてくれたので・・・自信はないが某なりにルナどのの約束をもう少し守ってみよう」
「虎吉さま・・・」
このくらいで勘弁してくれ。
一国の主となり民を守るというのは怖くてできない。
「別にこの先でも、相方は出来るよな?」
「はい、ここから南東のほうに帝国領地に入るとデカル地帯があります。そこにも街はありますから。そこで・・・」
「そうか、ルナどののような良い相方が見つかることを祈ろう。・・・ルナどのとの旅は良い旅であった」
「・・・ですが・・・」
「王の命令だ。去ね!」
「・・・は!・・・」
ルナどのは部屋を去った。
ここでお別れだ。
朝。
デカル地帯に旅立とうとした。
ルナどのは見送りに来なかった。
「読んだのですが、出てこられません」
この国の従者がそう言った。
「さよか・・・ルナどのに達者でと伝えてくれ」
某はセレーネ国を後にした。
「・・・・・・」
カーメルというこの魔物は乗り心地は悪いが、とても素直に言うことを聞く。
相棒にするには不満など無い。
「・・・・・・」
(何を振り向いておるのだ!)
断ち切れぬ弱き心に怒りながら道を進んだ。
「あーここがデカルにある都か・・・」
3日後、デカル地帯の都に到着した。
「しかし、やけに殺気立っているな」
この都に入ったとき、灰色の建物にやたらと武器が置いて、人々はいつでも戦いに備えているような感じだった。
シンド殿いわく、この都は帝国の命でいつでも戦える準備をしているという。
別名『武装街』とも呼ばれているらしい。
世界のどこかで小競り合いが起きたとき、デカルから数千人の兵士が派遣されるが、その中には、手柄を立てて、帝国直属部隊に入ろうとする傭兵集団もいるらしい。
「宿か」
男はおろか女も怖い顔をして立っていた。
その建物に、この世界の言葉で『宿』と書かれていた。
とりあえず中に入ろう。
武装街の宿へと入った。
中は薄暗かった。
ギルドハウスどうようラウンジに数名の冒険者達が酒を飲んでいたが、皆静かだった。
暗い奥から顔に深い傷をつけた主が無愛想に出迎えた。
「部屋を貸して欲しい」
主にそう言った。
主は奥から鍵を持ってきた。
「この街に何の用だ?」
無愛想に主が尋ねる。
「相方を探しておる。この宿はギルドからの相方を求める者がしたためた文は無いのか?」
ギルドは依頼書の他に相方を求めるものが己の経歴を書いて、相方が来るのを待っているそうだ。
だが、中には嘘を書いている者もいるらしいので決めるときは直接会わねばならぬ。
「相方を求めている奴らならそこに座ってるぜ・・・」
無愛想な主が指さした。
冒険者共らが座って某を見ていた。
その中に数名の魔術師がいた。
「・・・ろくな奴がいないな・・・」
見た目でわかる。
ルナどののような厳しい鍛錬を積んだ優れた魔術師は、ここにはいなかった。
宿を出た。
宿の中にいないのであれば、宿の外で探そう。
都を歩いている者達を見回した。
それなりに腕はありそうな者達を数名見た。
「・・・おらぬ」
なんだこの気分は。
まるで、また迷子になったかのようだ。
「見つけました」
うなだれて立っていたとき聞き慣れた声がした。
「え?」
ルナどのが後ろに立っていた。
「わたし、相方を探しています。わたしの国を守ってくれるために全力を出してくれている方を助けるために、あなたにわたしの相方になっていただきたいのです・・・あなたさえよければ・・・」
「国はいかがいたす?」
「シンドに命じました。王女が留守の間は宰相が国を作り直せと」
「・・・某の側にいてくれるのか?」
「・・・はい」
「かたじけない!」
* * *
1人の兵士が馬でかけた。
そしてデカル荒野にある砦に入った。
そして砦の中にある隠された地下へと続く階段を降りていった。
その先に宰相ベルガがいた。
「0部隊が例の武士に倒された?」
ベルガ宰相が兵士から虎吉たちの報告を聞いた。
「あの武士1人に倒されたのか?」
「いえ、あの武士が現れた後、敵の軍勢が2000人ほど現れたそうです」
「あの武士が兵を引き連れて0部隊をたおしたのか?」
「かもしれません。もう一つ気になる情報で、その武士は4代目が持っている『暁』と同じ最強の武器を持っているという情報が・・・」
その情報にベルガは少し震えた。
あの武士が本当に初代帝王から代々受け継がれる、たった1つの最強の武器と同じものを持っている。
やはりあの武士は初代帝王の再来か。
「最後に、一番気になることで・・・あの武士を助けた部隊に太后直属隊がいるのです」
「太后直属隊・・・そうか、わかった」
ベルガは兵士からの報告を受けとった。
そしてまた先ほどまで見つめていたものに視線を戻した。
「完成したか?」
ギュウイィィィィン!
ベルガの前で巨大な機械の魔物が産声を上げた。
「ようやく、完成いたしました・・・」
博士は涙ぐんでベルガに報告した。
ベルガは剣を帯びて、その光景に歓喜した。
「長かった・・・ずっと待っていたんだ」
「いつも通り呼んでください」
「ルナ・・・どの・・・入られよ」
ルナどのを中に入れた。
「国はもう一度作り直そうと思います。たとえどんなにかかろうともわたし達は自分の国を取り戻します」
「そうか・・・強いな」
「虎吉さま、わたしの依頼は覚えてますか?」
その言葉に胸が痛んだ。
ルナどのはそれを願って某を信じてこの世界に連れてきてずっと某の側にいてくれた。
その人の約束を某は守れなかったのだ。
「・・・すまぬ・・・一番大切な依頼を果たせなかった」
「いえ、まだ果たせます・・・」
ルナどのが膝をついた。
「何をいたしておる!?あなたは王女であり、え~っと・・・」
ルナどのを立たせようとした。
しかしルナどのは立とうとせず、まるで従者のように膝をついて頭を下げている。
「王である父が王妃である母が亡くなりました。わたしは、ただの娘にしか過ぎません。国民は、強き者を求めております。虎吉さま、どうか最強の太刀を手に入れた貴方様が我が国の王となり、国民を守ってください!」
「ルナどのはどうするのだ?」
「貴方様に尽くします。わたくしを、お好きなようにしてください」
本気だ。
ルナどのは本気で己の地位を捨てている。
某は何と応えればよいのだ。
「・・・・・・優秀な重臣たちはおるのか?」
「はい、幸いながら経験を積んだ臣下の数名は生き残っております。虎吉様の頭脳、手足となり虎吉様のお力となります」
そうか。
ならば腹は決まった
「それならば、王として最初の命をくだす」
「はっ!」
「ルナ王女のもと、国を作り直せ!」
「え?」
「長い旅で分かった。某は国を治めるような器では無い」
願いはここで終わった。
サハリどのマカミどのに鍛えてもらい初代帝王の話も聞いた。
この世界で出会った者達、四聖獣。
某はもとの世界にいたときよりも強くなった。
一武士としては確かに強者だ。
それが己の器なのだろう。
初代帝王が持っていた器とは違っていた。
故に某のやることは決まっておる。
「シンドどのから教えてもらった。4代目に会わせてくれる人物がこの先にいると。そのお方に会って4代目と直に話す。報酬はいらぬ。今まで共に旅をしてくれたので・・・自信はないが某なりにルナどのの約束をもう少し守ってみよう」
「虎吉さま・・・」
このくらいで勘弁してくれ。
一国の主となり民を守るというのは怖くてできない。
「別にこの先でも、相方は出来るよな?」
「はい、ここから南東のほうに帝国領地に入るとデカル地帯があります。そこにも街はありますから。そこで・・・」
「そうか、ルナどののような良い相方が見つかることを祈ろう。・・・ルナどのとの旅は良い旅であった」
「・・・ですが・・・」
「王の命令だ。去ね!」
「・・・は!・・・」
ルナどのは部屋を去った。
ここでお別れだ。
朝。
デカル地帯に旅立とうとした。
ルナどのは見送りに来なかった。
「読んだのですが、出てこられません」
この国の従者がそう言った。
「さよか・・・ルナどのに達者でと伝えてくれ」
某はセレーネ国を後にした。
「・・・・・・」
カーメルというこの魔物は乗り心地は悪いが、とても素直に言うことを聞く。
相棒にするには不満など無い。
「・・・・・・」
(何を振り向いておるのだ!)
断ち切れぬ弱き心に怒りながら道を進んだ。
「あーここがデカルにある都か・・・」
3日後、デカル地帯の都に到着した。
「しかし、やけに殺気立っているな」
この都に入ったとき、灰色の建物にやたらと武器が置いて、人々はいつでも戦いに備えているような感じだった。
シンド殿いわく、この都は帝国の命でいつでも戦える準備をしているという。
別名『武装街』とも呼ばれているらしい。
世界のどこかで小競り合いが起きたとき、デカルから数千人の兵士が派遣されるが、その中には、手柄を立てて、帝国直属部隊に入ろうとする傭兵集団もいるらしい。
「宿か」
男はおろか女も怖い顔をして立っていた。
その建物に、この世界の言葉で『宿』と書かれていた。
とりあえず中に入ろう。
武装街の宿へと入った。
中は薄暗かった。
ギルドハウスどうようラウンジに数名の冒険者達が酒を飲んでいたが、皆静かだった。
暗い奥から顔に深い傷をつけた主が無愛想に出迎えた。
「部屋を貸して欲しい」
主にそう言った。
主は奥から鍵を持ってきた。
「この街に何の用だ?」
無愛想に主が尋ねる。
「相方を探しておる。この宿はギルドからの相方を求める者がしたためた文は無いのか?」
ギルドは依頼書の他に相方を求めるものが己の経歴を書いて、相方が来るのを待っているそうだ。
だが、中には嘘を書いている者もいるらしいので決めるときは直接会わねばならぬ。
「相方を求めている奴らならそこに座ってるぜ・・・」
無愛想な主が指さした。
冒険者共らが座って某を見ていた。
その中に数名の魔術師がいた。
「・・・ろくな奴がいないな・・・」
見た目でわかる。
ルナどののような厳しい鍛錬を積んだ優れた魔術師は、ここにはいなかった。
宿を出た。
宿の中にいないのであれば、宿の外で探そう。
都を歩いている者達を見回した。
それなりに腕はありそうな者達を数名見た。
「・・・おらぬ」
なんだこの気分は。
まるで、また迷子になったかのようだ。
「見つけました」
うなだれて立っていたとき聞き慣れた声がした。
「え?」
ルナどのが後ろに立っていた。
「わたし、相方を探しています。わたしの国を守ってくれるために全力を出してくれている方を助けるために、あなたにわたしの相方になっていただきたいのです・・・あなたさえよければ・・・」
「国はいかがいたす?」
「シンドに命じました。王女が留守の間は宰相が国を作り直せと」
「・・・某の側にいてくれるのか?」
「・・・はい」
「かたじけない!」
* * *
1人の兵士が馬でかけた。
そしてデカル荒野にある砦に入った。
そして砦の中にある隠された地下へと続く階段を降りていった。
その先に宰相ベルガがいた。
「0部隊が例の武士に倒された?」
ベルガ宰相が兵士から虎吉たちの報告を聞いた。
「あの武士1人に倒されたのか?」
「いえ、あの武士が現れた後、敵の軍勢が2000人ほど現れたそうです」
「あの武士が兵を引き連れて0部隊をたおしたのか?」
「かもしれません。もう一つ気になる情報で、その武士は4代目が持っている『暁』と同じ最強の武器を持っているという情報が・・・」
その情報にベルガは少し震えた。
あの武士が本当に初代帝王から代々受け継がれる、たった1つの最強の武器と同じものを持っている。
やはりあの武士は初代帝王の再来か。
「最後に、一番気になることで・・・あの武士を助けた部隊に太后直属隊がいるのです」
「太后直属隊・・・そうか、わかった」
ベルガは兵士からの報告を受けとった。
そしてまた先ほどまで見つめていたものに視線を戻した。
「完成したか?」
ギュウイィィィィン!
ベルガの前で巨大な機械の魔物が産声を上げた。
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