61 / 65
61 武士らしく
しおりを挟む
「一騎打ち?」
驚きだな。
元の世界で幼い頃に一騎打ちなどとは話には聞いたが、見たことなどもちろん無く、自分は蒙古相手に一騎打ちなどやらなかった。
それをこの世界で魔物相手に何度も行った。
そしてついに帝王とも一騎打ちを行うのか。
「あの子は初代帝王を誇りに思い自らを初代帝王のような武士になりたいと願っております」
「4代目は某が、武士の世界から来た本物の武士だと思っているのですか?」
皇后さまは頷いた。
「そんなあの子だからこそ、望んでいるでしょう。あなたとの一騎打ちを・・・そして、あの子を殺さないで負けを認めさせてこの戦争を止めて欲しいのです」
「え・・・っと、それは」
ちょと待ってくれ。
要求が難しすぎる。
確かに某は4代目に会いたい。
だが、あの4代目相手に一騎打ちを挑んで、殺さないで勝てというのはさすがに無理だ。
「これを娘に渡してください。どうか母として失格の女の願いを聞いてください」
皇后は某に一通の文を渡した。
「失格・・・なにゆえそのように思われるのです?」
「わたしは長男のカリンが10才の時に帝都から去りました。それは夫からの命令でそのときあの子はまだ5才でした」
「夫と申しますと、3代目ですか?」
ルナが尋ねた。
ウリンは頷いた。
「失礼な事を・・・おたずねしますが、帝国がこのようになってしまったのは3代目に原因があるという声もあります。そのことに関して太后様はどのように思ってられますか」
ルナはおそるおそる尋ねた。
「夫もそれを感じておりました。夫はそれは自分が子供の頃、特に母上のもとで甘えに甘えた自分が自分の父や祖父のように威厳を持てなかったのが原因だと思い、突然わたしを帝都から追い出したのです」
「それは・・・」
「それで一番、心に傷を負ってしまったのがヒノなのです。幼いときにわたしが消え、兄が消え、そして姉も消えたあの子は、孤独となってあの子にわたしの言葉は届かなくなりました」
「それで某に最後の望みを託したと」
「あなたは純粋な武士です。ヒノは純粋な武士であった曾祖父に憧れております。貴方はヒノを止めてくれる最後の希望のような気がするのです」
「我が父は、戦で亡くなりました。戦というのは必ず誰かが死にます。それが死んで欲しくないと願った者でも不思議はありません」
皇后にこれははっきりと言わねばならぬと思い、言った。
「もしかしたらあの子の運命はこれで終わりかもしれません。ですが、わたしはあなたに望みを託したい・・・」
「母として我が子があのようになってしまったのは確かに辛いことだと思います。・・・全力で皇后様の願いを叶えたいと思います」
「ありがとうございます!4代目に文を送りなさい!真の武士があなたと一騎打ちをすると!」
母上は立ち上がると深々と頭を下げ、侍女に命じた。
「ところで先ほど、4代目を娘と申しておりましたが?」
「あの子の本当の名は、ヒノわたしの大切な娘なのです」
「あぁ・・・」
あやつ、女だったのか。
そういえばじゃっかん胸が膨らんでいたような気がする。
某は文の返事を皇后様の館で待つことにした。
それはすぐにはやってこなかった。
何日も湖畔に落ちる太陽を見た。
「御夕食の支度が整いました」
侍女(メイド)が、知らせに参ったので食事をする場所(ダイニングルーム)へと向かった。
山菜の入った小瓶。何かの魚と何かを一緒にした不思議な食感の食べ物が入った碗。刺身。焼き魚。肉。何かを蒸したという食べ物。海老。魚を昆布で巻いたもの。炊き込みご飯。お吸い物。
そしてここでも出てきた、チチカム。
「お食事中失礼いたします。4代目より返事が届きました!」
食事中にユリハどのが部屋に入ってきて、某に文を渡した。
竜胆の家紋が入った封を開けた。
「・・・受けて立つそうだ。・・・明日」
この文を信じれば、4代目は本気だ。
本気で一騎打ちして自分が負ければ、その時、軍に戦を止めるよう指示すると。
「風呂の準備は出来ております。ゆっくりと入って、明日に備えてください」
某は食事を終えると、風呂に入り、そして新しい直垂も用意されている寝床に入った。
不安を消せぬのは致し方ない。
ならばそのままで横になろう。
そして朝が来た。
メタルタートルの甲冑を着け、『光明』を腰に帯びた。
「おーい!」
「マカミどの!?」
マカミどのがイーミーに乗ってやって来た。
「俺は今からサハリのこの札で戦場にワープして暴れてきてやる。お前はイーミーに乗って4代目のところまで行け。4代目は本気だな。約束は守るだろう」
「・・・正直、とんでもないものに巻き込まれたと思っております」
こんな時に弱音を吐いてしまった。
マカミどのは笑った。
「だろうな。今、戦場で戦っている兵士達、皇后、4代目、お前の女、みんなこの時代に巻き込まれた。みんな逃げられない」
「グルルルル」
イーミーが某の顔をなめた。
「だからこそお前1人だけじゃない。俺もサハリも・・・お前の女も共に戦っている」
マカミどのと手を握った。
「運命ってのは人の都合なんざ聞かねぇ。どういう場所に生まれて何やらされるかなんて知るか。でもよ、あれも運命かもしれん」
マカミどのが見た方を見た。
ルナどのがいた。
「ルナどの【覚醒(アウェイクニング)】をかけてくれ」
「はい!」
ルナどのが呪文を唱えた。
「身体の真の奥底で眠る真の力よ・・・今こそ目覚めよ・・・【覚醒(アウェイクニング)】」
全身の力がみなぎってきた。
ルナが抱きついた。
「絶対帰ってきて下さい!」
「ああ・・・帰るよ」
某はイーミーに乗った。
イーミーは大空へと飛んだ。
「・・・見えた!」
大きな、大きな都があった。
先が見えぬほど遠くへ続く大きな一本道が真ん中にあった。
その道の真ん中に大きな館が見える。
イーミーはその館の頂上を旋回した。
その下でこちらを見ている。
4代目だ。
イーミーが地面に降りると某はイーミーから降りた。
大きな御殿だ。
今まで見た中で一番大きかった館がここが世界のてっぺんだと声高に主張している。
「やあやあ、我こそは・・・虎吉なり」
生まれて初めて名乗った。
「やあやあ、我こそはイズルなり!この世界の武士である!」
イズルが名乗った。
真剣な表情が言っている。
「曾祖父が作り上げたこの国を守る」と。
日本の甲冑を着けて曾祖父より受け継がれし太刀を握っている。
「お主の先祖は大したものだ。この世界という領地を手に入れ、そしてこの世界を見事治めた。間違いなく武家の棟梁の中の棟梁だ」
シュパン!
イズルが太刀を振ると剣先より放たれし、黄金の覇気が大きな風となり某を通り抜けはるか彼方まで飛んでいった。
聞くところによるとその帝王の太刀に1万の兵力が一瞬にして倒され、のこりの兵達は恐怖に震えたと。
強者だな。
だがその姿に貫禄はない、
見えるのは抗う者を全て叩き潰さんとする禍々しい強さ。
「この世界に何しに来た?『黄金の日輪』の時にお前はなぜやって来た!」
「イズルどの。某が『黄金の日輪』の時にここに来たのはただの偶然だ。そしてお主が帝王の一族に産まれたのも偶然だ・・・」
某は太刀を抜いて、初めてこの者の名を呼んだ。
「その偶然の中で我らは出会った。国を守ろうと強くなりたいお主の前に某が現れ、この世界で我が願いを叶えるために強くなりたい某の前に、お主が現れた・・・逃げられぬ。我らは武士だ」
「アカツキの栄光は俺が守る。これからも!」
我らの意思に呼応しているのか、双方の刃紋が光り出した。
虎吉が脇構えをとった。
イズルは霞の構えをとった。
お互い強力な力が混じり合った力を体内から剣先へと張り巡らせた。
双方手を緩め、お互い目をつけた。
そして静かに呼吸をした。
双方一気に間を詰め、ぶつかり合うお互いの刃から覇気が飛び出し周辺を揺らした。
お互いの太刀は相手の鎬にそって鍔元まで打ち込まれ、双方に衝撃を与えた。
2人とも吹っ飛ばされるように距離を取った。
某は構え直し、再び己の中にある力を太刀先まで行き渡らせ、間を詰めようと思った。
イズルが一呼吸早く間を詰め、某の太刀を払った。
瞬間、眉間に鋭い突きが入るのを感じた。
それを躱そうと退いたら、今度は首に同じものを感じた。
そしてその正体を一瞬で見破った。
大したもんだ。
覇気を、とがらせて刃のような錯覚を与えさせる。
ガィイイイン!
下半身を入れ替えて、覇気に隠された本物の突きを払って、イズルに太刀を入れた。
普通だったらそこで終わらせることが、できたがイズルはそれを躱した。
双方の太刀から覇気が放射状に、地面に傷をつけていた。
イズルは間髪入れず虎吉の眼を狙って太刀を振った。ギリギリで躱した虎吉の左右に衝撃が走り、一部が館の壁を崩した。
驚きだな。
元の世界で幼い頃に一騎打ちなどとは話には聞いたが、見たことなどもちろん無く、自分は蒙古相手に一騎打ちなどやらなかった。
それをこの世界で魔物相手に何度も行った。
そしてついに帝王とも一騎打ちを行うのか。
「あの子は初代帝王を誇りに思い自らを初代帝王のような武士になりたいと願っております」
「4代目は某が、武士の世界から来た本物の武士だと思っているのですか?」
皇后さまは頷いた。
「そんなあの子だからこそ、望んでいるでしょう。あなたとの一騎打ちを・・・そして、あの子を殺さないで負けを認めさせてこの戦争を止めて欲しいのです」
「え・・・っと、それは」
ちょと待ってくれ。
要求が難しすぎる。
確かに某は4代目に会いたい。
だが、あの4代目相手に一騎打ちを挑んで、殺さないで勝てというのはさすがに無理だ。
「これを娘に渡してください。どうか母として失格の女の願いを聞いてください」
皇后は某に一通の文を渡した。
「失格・・・なにゆえそのように思われるのです?」
「わたしは長男のカリンが10才の時に帝都から去りました。それは夫からの命令でそのときあの子はまだ5才でした」
「夫と申しますと、3代目ですか?」
ルナが尋ねた。
ウリンは頷いた。
「失礼な事を・・・おたずねしますが、帝国がこのようになってしまったのは3代目に原因があるという声もあります。そのことに関して太后様はどのように思ってられますか」
ルナはおそるおそる尋ねた。
「夫もそれを感じておりました。夫はそれは自分が子供の頃、特に母上のもとで甘えに甘えた自分が自分の父や祖父のように威厳を持てなかったのが原因だと思い、突然わたしを帝都から追い出したのです」
「それは・・・」
「それで一番、心に傷を負ってしまったのがヒノなのです。幼いときにわたしが消え、兄が消え、そして姉も消えたあの子は、孤独となってあの子にわたしの言葉は届かなくなりました」
「それで某に最後の望みを託したと」
「あなたは純粋な武士です。ヒノは純粋な武士であった曾祖父に憧れております。貴方はヒノを止めてくれる最後の希望のような気がするのです」
「我が父は、戦で亡くなりました。戦というのは必ず誰かが死にます。それが死んで欲しくないと願った者でも不思議はありません」
皇后にこれははっきりと言わねばならぬと思い、言った。
「もしかしたらあの子の運命はこれで終わりかもしれません。ですが、わたしはあなたに望みを託したい・・・」
「母として我が子があのようになってしまったのは確かに辛いことだと思います。・・・全力で皇后様の願いを叶えたいと思います」
「ありがとうございます!4代目に文を送りなさい!真の武士があなたと一騎打ちをすると!」
母上は立ち上がると深々と頭を下げ、侍女に命じた。
「ところで先ほど、4代目を娘と申しておりましたが?」
「あの子の本当の名は、ヒノわたしの大切な娘なのです」
「あぁ・・・」
あやつ、女だったのか。
そういえばじゃっかん胸が膨らんでいたような気がする。
某は文の返事を皇后様の館で待つことにした。
それはすぐにはやってこなかった。
何日も湖畔に落ちる太陽を見た。
「御夕食の支度が整いました」
侍女(メイド)が、知らせに参ったので食事をする場所(ダイニングルーム)へと向かった。
山菜の入った小瓶。何かの魚と何かを一緒にした不思議な食感の食べ物が入った碗。刺身。焼き魚。肉。何かを蒸したという食べ物。海老。魚を昆布で巻いたもの。炊き込みご飯。お吸い物。
そしてここでも出てきた、チチカム。
「お食事中失礼いたします。4代目より返事が届きました!」
食事中にユリハどのが部屋に入ってきて、某に文を渡した。
竜胆の家紋が入った封を開けた。
「・・・受けて立つそうだ。・・・明日」
この文を信じれば、4代目は本気だ。
本気で一騎打ちして自分が負ければ、その時、軍に戦を止めるよう指示すると。
「風呂の準備は出来ております。ゆっくりと入って、明日に備えてください」
某は食事を終えると、風呂に入り、そして新しい直垂も用意されている寝床に入った。
不安を消せぬのは致し方ない。
ならばそのままで横になろう。
そして朝が来た。
メタルタートルの甲冑を着け、『光明』を腰に帯びた。
「おーい!」
「マカミどの!?」
マカミどのがイーミーに乗ってやって来た。
「俺は今からサハリのこの札で戦場にワープして暴れてきてやる。お前はイーミーに乗って4代目のところまで行け。4代目は本気だな。約束は守るだろう」
「・・・正直、とんでもないものに巻き込まれたと思っております」
こんな時に弱音を吐いてしまった。
マカミどのは笑った。
「だろうな。今、戦場で戦っている兵士達、皇后、4代目、お前の女、みんなこの時代に巻き込まれた。みんな逃げられない」
「グルルルル」
イーミーが某の顔をなめた。
「だからこそお前1人だけじゃない。俺もサハリも・・・お前の女も共に戦っている」
マカミどのと手を握った。
「運命ってのは人の都合なんざ聞かねぇ。どういう場所に生まれて何やらされるかなんて知るか。でもよ、あれも運命かもしれん」
マカミどのが見た方を見た。
ルナどのがいた。
「ルナどの【覚醒(アウェイクニング)】をかけてくれ」
「はい!」
ルナどのが呪文を唱えた。
「身体の真の奥底で眠る真の力よ・・・今こそ目覚めよ・・・【覚醒(アウェイクニング)】」
全身の力がみなぎってきた。
ルナが抱きついた。
「絶対帰ってきて下さい!」
「ああ・・・帰るよ」
某はイーミーに乗った。
イーミーは大空へと飛んだ。
「・・・見えた!」
大きな、大きな都があった。
先が見えぬほど遠くへ続く大きな一本道が真ん中にあった。
その道の真ん中に大きな館が見える。
イーミーはその館の頂上を旋回した。
その下でこちらを見ている。
4代目だ。
イーミーが地面に降りると某はイーミーから降りた。
大きな御殿だ。
今まで見た中で一番大きかった館がここが世界のてっぺんだと声高に主張している。
「やあやあ、我こそは・・・虎吉なり」
生まれて初めて名乗った。
「やあやあ、我こそはイズルなり!この世界の武士である!」
イズルが名乗った。
真剣な表情が言っている。
「曾祖父が作り上げたこの国を守る」と。
日本の甲冑を着けて曾祖父より受け継がれし太刀を握っている。
「お主の先祖は大したものだ。この世界という領地を手に入れ、そしてこの世界を見事治めた。間違いなく武家の棟梁の中の棟梁だ」
シュパン!
イズルが太刀を振ると剣先より放たれし、黄金の覇気が大きな風となり某を通り抜けはるか彼方まで飛んでいった。
聞くところによるとその帝王の太刀に1万の兵力が一瞬にして倒され、のこりの兵達は恐怖に震えたと。
強者だな。
だがその姿に貫禄はない、
見えるのは抗う者を全て叩き潰さんとする禍々しい強さ。
「この世界に何しに来た?『黄金の日輪』の時にお前はなぜやって来た!」
「イズルどの。某が『黄金の日輪』の時にここに来たのはただの偶然だ。そしてお主が帝王の一族に産まれたのも偶然だ・・・」
某は太刀を抜いて、初めてこの者の名を呼んだ。
「その偶然の中で我らは出会った。国を守ろうと強くなりたいお主の前に某が現れ、この世界で我が願いを叶えるために強くなりたい某の前に、お主が現れた・・・逃げられぬ。我らは武士だ」
「アカツキの栄光は俺が守る。これからも!」
我らの意思に呼応しているのか、双方の刃紋が光り出した。
虎吉が脇構えをとった。
イズルは霞の構えをとった。
お互い強力な力が混じり合った力を体内から剣先へと張り巡らせた。
双方手を緩め、お互い目をつけた。
そして静かに呼吸をした。
双方一気に間を詰め、ぶつかり合うお互いの刃から覇気が飛び出し周辺を揺らした。
お互いの太刀は相手の鎬にそって鍔元まで打ち込まれ、双方に衝撃を与えた。
2人とも吹っ飛ばされるように距離を取った。
某は構え直し、再び己の中にある力を太刀先まで行き渡らせ、間を詰めようと思った。
イズルが一呼吸早く間を詰め、某の太刀を払った。
瞬間、眉間に鋭い突きが入るのを感じた。
それを躱そうと退いたら、今度は首に同じものを感じた。
そしてその正体を一瞬で見破った。
大したもんだ。
覇気を、とがらせて刃のような錯覚を与えさせる。
ガィイイイン!
下半身を入れ替えて、覇気に隠された本物の突きを払って、イズルに太刀を入れた。
普通だったらそこで終わらせることが、できたがイズルはそれを躱した。
双方の太刀から覇気が放射状に、地面に傷をつけていた。
イズルは間髪入れず虎吉の眼を狙って太刀を振った。ギリギリで躱した虎吉の左右に衝撃が走り、一部が館の壁を崩した。
0
あなたにおすすめの小説
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
【最強モブの努力無双】~ゲームで名前も登場しないようなモブに転生したオレ、一途な努力とゲーム知識で最強になる~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
アベル・ヴィアラットは、五歳の時、ベッドから転げ落ちてその拍子に前世の記憶を思い出した。
大人気ゲーム『ヒーローズ・ジャーニー』の世界に転生したアベルは、ゲームの知識を使って全男の子の憧れである“最強”になることを決意する。
そのために努力を続け、順調に強くなっていくアベル。
しかしこの世界にはゲームには無かった知識ばかり。
戦闘もただスキルをブッパすればいいだけのゲームとはまったく違っていた。
「面白いじゃん?」
アベルはめげることなく、辺境最強の父と優しい母に見守られてすくすくと成長していくのだった。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる