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妖鬼対策研究会編
天使はひょんな所から現れる
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菊園寺和巳は自分が大衆の面前でよりにもよって同性の友人にあの様な態度を取った事を情けなく思ったが、同時に胸の奥から込み上げてきた思いによって打ち消されてしまう。
それは嬉しいという彼があまり出したことのない感情。感謝の印。
その思いは胸の中で温まり、和己の心を温かくしていく。
なので、今日の授業中にも自分の金を目当てに近付こうと媚を売る面々からは滅多に見せない笑顔を褒められた。
普段ならば、和巳は相手になどしないのだが、今日は特別。
今日ばかりは顔に嬉しそうな顔を浮かべて彼らにも笑顔を分けていく。
和巳は授業が終わるのと同時に、木にもたれかかりながら、煙草を吸っていた。
やはり、新鮮な木の空気を嗅ぎながらの煙草は一味違う。大自然の中で煙草を吸っているかの様な感覚だ。
和巳が楽しそうに頬を綻ばせていると、そんな彼の前に例の聴講生の一人が顔を覗き込む。
可愛らしい顔に、年頃の少年を思わせられる風貌。
恐らく、月島順なる少年だろう。和巳は煙草を下ろして自分の顔を覗き込んでいた少年に視線を合わせていく。
和巳はその時に月島少年の顔を改めて見つめるが、やはり愛らしい。
控えめに言って絶世の美少年という評価が心の内から湧き上がっていく。
そして気が付かないうちに彼は無意識のうちに口を動かしていた。
「君、良かったら、オレの車に乗らないか?イタリアから仕入れた上等の車があってね」
だが、それを聞いても少年は黙って首を横に振る。
そして、和巳が内心で愛らしいと呼称していた唇を動かして、
「いいです。ぼく、この大学でやらなくちゃあいけない事があるから」
何故だ?和巳は密かに心の中で叫ぶ。この文句を言えば大抵の人間は靡くのではないのか?ただでさえ今の日本には珍しい『外国』という単語に加え、そこに『車』まで加わり、更には『乗せる』という自身では労を負う事なく貴重な体験が出来るというのに、どうしてこの少年は……。
和巳は何としてでもこの少年に関心を向けさせたかった。彼は煙草を手に持ちながら、頭の中で必死になって考えていく。
考え抜いた末に、彼はある一つの結論を下す。
「そ、そうだ!私の下宿にフランス製のチョコがあるんだ!それを食べに来ないか?」
フランス製。その魅力的な響きに勝てる人間はいまい。和巳は今度こそ勝利を確信した。このチョコレートで親睦を深め、この美しい少年を是非とも手に入れる。
彼は半ば勝利に近い感触を味わっていたが、少年はまたしても明確な否定の動作を彼の前で行う。
和巳はそれを見て堪らずに、思わず叫んでしまう。
「な、何故だ!?お前はオレの金が欲しいんじゃあないのか?」
「お金?なんの事?ぼくはお兄さんが楽しそうだったから、その顔を覗いていただけだよ」
少年の言葉を聞いて和巳の中に衝撃が走る。まさか、日下部の様な特殊な人間以外で金や菊園寺の家以外の事で自分を見てくれる人間がいるとは……。
和巳は喜びに打ちひしがれそうになったが、直ぐに考えを引っ込めて今度は少年に向かって自身の生い立ちを述べていく。
旧伯爵家にして大会社の令息とはあっては彼も考えを改めるだろう。
また、恐らく自分に群がってくる醜い人間どもと同じ様に……。
だが、少年はそれを聞いてもふーんとそっけない回答をするだけ。
特に衝撃を受けたり、可愛らしい黒曜石の様に輝く瞳に『媚び』を入れたりする事はなかった。ただ、黙って彼を見つめているだけだった。
それから、月島は彼の前から立ち上がっていく。
和巳は少年が立ち去ろうとする光景を見て、手に持っていた煙草を慌てて消して少年を呼び止める。
「ま、待ってくれ!本当に待って欲しい!キミと少しだけ話がしたいッ!頼む!」
それを聞くと、月島は振り向いて特に何の感情も見せる事なく黙って首を縦に動かす。
話は先程、和巳がもたれかかっていた木の下で行われる事になり、話を聞いてもらう代償として和巳が月島少年にパンを奢る。
月島は丁重に断ったのだが、彼は半ば押し付ける形でパンを渡し、パンを食べながら月島と話し合っていく。
そして、彼は無意識のうちに発した。
「月島はオレが昔、読んだ小説の主人公の弟子の少年に似てるんだなぁ」
「それは誰なの?」
「勿論、あの子だよ」
和巳は自身が幼い頃に読んだ探偵小説の中で書かれた日本を脅かす怪盗を捕まえるために活躍した探偵助手の少年の事を話していく。
恐ろしい怪盗に捕まえられてもめげずに地下牢から脱出し、自身の身の危機を逆に主人公に知らせた幼い探偵助手の事を。
和巳は目を輝かせて話していたが、次第に自分があまりにもしつこく話している事に気が付き、慌てて会話を打ち止めにする。
「あ、すまなかった。どうもこちらの方でばかり一方的に盛り上がってしまって……」
「大丈夫。それよりも、それ面白そうだね?それ」
「あぁ、今は手元に無いけど、実家に帰ったら、置いてある筈さ。今度、持って来ようか?」
それを聞いて美しい少年は彼からすれば光り輝かんばかりの笑顔を浮かべて首肯する。
和巳は少年の笑顔を見て心の底から嬉しくなり、一刻も早く実家に帰れる様に、実家に巣食う寄生虫を始末しようかと考えた時だ。
突然、大学の門前で大きな音が響き、学生たちの悲鳴が響き渡っていく。
その声を聞くなり、少年は大慌てで門の前へと向かう。
それを追う菊園寺和巳。そんな二人が目にしたのは世にも悍ましい光景。
20世紀も半ばを過ぎた昭和の時代とは思えない程の怪奇的な光景。
そう、二人の前に広がっていた光景というのは詰襟の学生服を着た真っ白なのっぺら坊が金棒を振り回して学生を虐殺しているという光景だったのだ。
それを見た和巳は思わずその場で座り込む。いや、恐怖によって腰が立たなくなってしまったと言った方が正しいだろう。
何故なら、目の前には金棒から血を流しながらケタケタと笑うのっぺら坊がいるのだから。
のっぺら坊は帰宅途中の学生を襲ったのだろう。門の前に血が飛び散り、見るも無惨な血の芸術品を作り上げていた。
和巳は恐怖のために声を失っていたが、そののっぺら坊右腕で捕まえている人間を見て彼は声を取り戻す。
何故ならば、そこに捕まっていたのは常に自分に纏わりついていた見知った取り巻きの三人の男女だったのだから。
それは嬉しいという彼があまり出したことのない感情。感謝の印。
その思いは胸の中で温まり、和己の心を温かくしていく。
なので、今日の授業中にも自分の金を目当てに近付こうと媚を売る面々からは滅多に見せない笑顔を褒められた。
普段ならば、和巳は相手になどしないのだが、今日は特別。
今日ばかりは顔に嬉しそうな顔を浮かべて彼らにも笑顔を分けていく。
和巳は授業が終わるのと同時に、木にもたれかかりながら、煙草を吸っていた。
やはり、新鮮な木の空気を嗅ぎながらの煙草は一味違う。大自然の中で煙草を吸っているかの様な感覚だ。
和巳が楽しそうに頬を綻ばせていると、そんな彼の前に例の聴講生の一人が顔を覗き込む。
可愛らしい顔に、年頃の少年を思わせられる風貌。
恐らく、月島順なる少年だろう。和巳は煙草を下ろして自分の顔を覗き込んでいた少年に視線を合わせていく。
和巳はその時に月島少年の顔を改めて見つめるが、やはり愛らしい。
控えめに言って絶世の美少年という評価が心の内から湧き上がっていく。
そして気が付かないうちに彼は無意識のうちに口を動かしていた。
「君、良かったら、オレの車に乗らないか?イタリアから仕入れた上等の車があってね」
だが、それを聞いても少年は黙って首を横に振る。
そして、和巳が内心で愛らしいと呼称していた唇を動かして、
「いいです。ぼく、この大学でやらなくちゃあいけない事があるから」
何故だ?和巳は密かに心の中で叫ぶ。この文句を言えば大抵の人間は靡くのではないのか?ただでさえ今の日本には珍しい『外国』という単語に加え、そこに『車』まで加わり、更には『乗せる』という自身では労を負う事なく貴重な体験が出来るというのに、どうしてこの少年は……。
和巳は何としてでもこの少年に関心を向けさせたかった。彼は煙草を手に持ちながら、頭の中で必死になって考えていく。
考え抜いた末に、彼はある一つの結論を下す。
「そ、そうだ!私の下宿にフランス製のチョコがあるんだ!それを食べに来ないか?」
フランス製。その魅力的な響きに勝てる人間はいまい。和巳は今度こそ勝利を確信した。このチョコレートで親睦を深め、この美しい少年を是非とも手に入れる。
彼は半ば勝利に近い感触を味わっていたが、少年はまたしても明確な否定の動作を彼の前で行う。
和巳はそれを見て堪らずに、思わず叫んでしまう。
「な、何故だ!?お前はオレの金が欲しいんじゃあないのか?」
「お金?なんの事?ぼくはお兄さんが楽しそうだったから、その顔を覗いていただけだよ」
少年の言葉を聞いて和巳の中に衝撃が走る。まさか、日下部の様な特殊な人間以外で金や菊園寺の家以外の事で自分を見てくれる人間がいるとは……。
和巳は喜びに打ちひしがれそうになったが、直ぐに考えを引っ込めて今度は少年に向かって自身の生い立ちを述べていく。
旧伯爵家にして大会社の令息とはあっては彼も考えを改めるだろう。
また、恐らく自分に群がってくる醜い人間どもと同じ様に……。
だが、少年はそれを聞いてもふーんとそっけない回答をするだけ。
特に衝撃を受けたり、可愛らしい黒曜石の様に輝く瞳に『媚び』を入れたりする事はなかった。ただ、黙って彼を見つめているだけだった。
それから、月島は彼の前から立ち上がっていく。
和巳は少年が立ち去ろうとする光景を見て、手に持っていた煙草を慌てて消して少年を呼び止める。
「ま、待ってくれ!本当に待って欲しい!キミと少しだけ話がしたいッ!頼む!」
それを聞くと、月島は振り向いて特に何の感情も見せる事なく黙って首を縦に動かす。
話は先程、和巳がもたれかかっていた木の下で行われる事になり、話を聞いてもらう代償として和巳が月島少年にパンを奢る。
月島は丁重に断ったのだが、彼は半ば押し付ける形でパンを渡し、パンを食べながら月島と話し合っていく。
そして、彼は無意識のうちに発した。
「月島はオレが昔、読んだ小説の主人公の弟子の少年に似てるんだなぁ」
「それは誰なの?」
「勿論、あの子だよ」
和巳は自身が幼い頃に読んだ探偵小説の中で書かれた日本を脅かす怪盗を捕まえるために活躍した探偵助手の少年の事を話していく。
恐ろしい怪盗に捕まえられてもめげずに地下牢から脱出し、自身の身の危機を逆に主人公に知らせた幼い探偵助手の事を。
和巳は目を輝かせて話していたが、次第に自分があまりにもしつこく話している事に気が付き、慌てて会話を打ち止めにする。
「あ、すまなかった。どうもこちらの方でばかり一方的に盛り上がってしまって……」
「大丈夫。それよりも、それ面白そうだね?それ」
「あぁ、今は手元に無いけど、実家に帰ったら、置いてある筈さ。今度、持って来ようか?」
それを聞いて美しい少年は彼からすれば光り輝かんばかりの笑顔を浮かべて首肯する。
和巳は少年の笑顔を見て心の底から嬉しくなり、一刻も早く実家に帰れる様に、実家に巣食う寄生虫を始末しようかと考えた時だ。
突然、大学の門前で大きな音が響き、学生たちの悲鳴が響き渡っていく。
その声を聞くなり、少年は大慌てで門の前へと向かう。
それを追う菊園寺和巳。そんな二人が目にしたのは世にも悍ましい光景。
20世紀も半ばを過ぎた昭和の時代とは思えない程の怪奇的な光景。
そう、二人の前に広がっていた光景というのは詰襟の学生服を着た真っ白なのっぺら坊が金棒を振り回して学生を虐殺しているという光景だったのだ。
それを見た和巳は思わずその場で座り込む。いや、恐怖によって腰が立たなくなってしまったと言った方が正しいだろう。
何故なら、目の前には金棒から血を流しながらケタケタと笑うのっぺら坊がいるのだから。
のっぺら坊は帰宅途中の学生を襲ったのだろう。門の前に血が飛び散り、見るも無惨な血の芸術品を作り上げていた。
和巳は恐怖のために声を失っていたが、そののっぺら坊右腕で捕まえている人間を見て彼は声を取り戻す。
何故ならば、そこに捕まっていたのは常に自分に纏わりついていた見知った取り巻きの三人の男女だったのだから。
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