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賞金稼ぎ部(ハンティング・クラブ)編
炙り出し作戦 発動編
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結局、サムウェル・キングの死は何者かによる闇討ちだと断定され、今後の生徒の夜間の外出は厳しく制限される事になり、街の住民達にも夜に生徒を見かけたのなら、生徒を通報する義務が生じるらしい。
それを伝えられた後に、私達は解放され、それぞれの教室へと戻っていく。
その後は担任の教師である哲学風の風貌のあの男から事件の事について少し触れられた後に、授業が始められていく。
男による授業は退屈であり、私が気分転換に周囲を見渡すと、周囲のクラスメイトの殆どが欠伸を堪えているという状況だ。実際に、哲学風の男はその風貌と相まって恐ろしく退屈な授業を展開していた。何せ、教科書に書いてある事を淡々と語るだけなので、面白く無いのだ。
なので、私の頭の中に自然とかつて読んだ歴史小説の内容が浮かんでいく。
たった今も、
『良かろう。お主達ならば、この地を任せる必要がありそうだ。四人の勇者達よ!よく聞くが良い!』
あの男の淡々とした授業の中にかつて読んだ小説に登場した神官の台詞が頭の中に鮮明に思い浮かぶ。
歴史の小説の内容に置き換えて(無論、あくまでも小説であるので、事実とは異なる点があるので、そこは授業で習った場面を取り組んでいく)授業を頭の中に吸収していくという方法で授業を乗り越えていく。
今、私が頭の中で描かれているのは南北に分かれた大きなバレリア大陸において現在は私の父の治める国、そして残る三つの国にまつわる建国史である。
この国に先住民が居ないのは最初の四人の建国者達がバームレリア大陸の皇帝の圧政を逃れるために、この大陸に足を踏み入れた際には、既に先に入植していたと思われる先住民達は姿を消していたという。
四人の建国者達はその時に、最後に残ったと思われる神官と出会ったのだという。
褐色の肌をした神官は得体の知れない器具を体全体に付けて、そこから火花を鳴らしながら、四人の建国者達に先程の国譲りの発言を述べ終えた後にこう言ったらしい。
「だがな、お前達が国を民を忘れた折には我が民が地の底に封じ込めし、闇の化身が現れるであろう。闇の化身はこの世の誰にも超える事の出来ない頭脳を持ち、またこの世の誰にも越えられない頭脳を持つのだ……お前達が驕り高ぶりし時に、必ずその闇の化身は姿を現し、お前達のみならず、この世界の全てを喰らい尽くすだろう!」
神官は両手を広げて大きな声で叫ぶと、彼の体を支えていた器具が外れ、その後に彼の体全体に小さな雷が走っていき、四人の建国者達の前からその姿を消したという。ここまでが、南北に分かれたバレリア大陸の建国史である。
そこまで私が想像し終えて、私が目の前の黒板を見上げると、教師は丁度そこまで書き終わっていたらしい。
私はノートを取りながら考えていたので、この後の歴史の授業を頭の中で勝手に進めても問題は無いだろう。
この後に、四人の建国者達は海を渡り、同じく皇帝の支配から脱却するためにバームレリア大陸からの脱却を希望す四百人の乗る十五隻の船を連れて、逃亡していく。
この時の出来事をスパイスシーの逃亡劇と呼ばれ、今尚、バームレリア大陸の方では黒歴史になっているらしい。
その後、大陸に渡った難民達は百名に分かれて、四人の建国の英雄に付き従っていく。
そのうち、大きな北バレリア大陸の東部を我が国の建国王にして私の祖先でもあるリチャード・ダレット一世がウィンストン・セイライム王国ダレット王朝を設立。
その後、西部ではニューヨーシャー王国ハンプシャー朝を初代国王、ジェフリー・ハンプシャー一世が建国。
その後、南バレリア大陸では当時は野人と称された、人間と近い知能を持つ奇妙な生物であり、現在は原始人と称される生物の勢力を平らげた英雄、リンカーン・ピンカーフォール一世は何も無い場所に王国を建国したリチャードとジェフリーの二王とは異なり、自分は百名の入植者と共に野人を平らげて国を興したという事から、彼は国王ではなく、皇帝を名乗り、ピンカーフォール王朝クライスオーリング帝国の樹立を南バレリア大陸の北部にて宣言した(ただし、北部の王並びに南バレリア大陸の南部を治めるニューロデム共和国はそれ認めておらず、歴代の皇帝がそれを自称しているだけに過ぎない)
ここまで、王国と帝国が続く中で、唯一民主主義の代表を名乗り、リンカーン同様に野人を平らげて国を興したアダム・クレイトンは帝国の圧政から逃げたのに王や皇帝を名乗り、国を敷く事に反対し、彼は国民に選ばれた大統領が国を治めるニューロデム共和国を建国した。
その後、千年に渡って四つの国の人々は広い土地と豊富な食糧、自然の恵みを活用して、それぞれが子を産み育んでいったという。
同時に技術も人々と共に発展していき、今では当時とは比べものにならないほどに発展していると思われる。
私がそんな事を考えていると、とっくの昔に英雄達の最初の政策を教師が黒板に書いて、面白もなくただ淡々とあった事を無機質に述べていく。
私は頭を千年前に戻し、もう一度退屈な授業を頭の中で映像に変換していく。
歴史の授業ではこれが面白いのだ。
その後、歴史の授業が終了し、数学の授業も終了すると、私はケネスと、ソルド、カレンを食堂に誘う。
食堂に座り、各々が食事を楽しもうと席に座ろうとすると、サムウェルの取り巻きであり、最初、カレンに恥をかかせようとした女子生徒二人が私達に絡んできた。
「ねぇ、あんたでしょ?サムウェルを闇討ちしたのって?」
「本当に陰険だよねー。弱い癖に勝てないからって銃で撃ち殺すなんて、本当に〈杖無し〉ってクズの集まりね。あんた達に使うお金が勿体無いと思うねー」
互いに顔を見合わせてから、笑顔で頷き、次に奥の席に座る〈杖無し〉の生徒達一同を一瞥して、わざとらしい声を上げて、
「本当に〈杖無し〉って価値は無いわッ!あんたらが国王陛下に申し訳ないと思わないの?基礎魔法も使えないのに、国の税金で三年間も学校に通わせてもらうなんて!」
「恥を知れよ!恥を!」
その言葉に先程まで楽しんで食事を摂っていた筈の生徒達の顔に陰りが生じていく。私はそれを感じ取った瞬間に、何とも言えない衝動に襲われて半ば反射的に席を立つ。
そして、私や他の生徒達を嘲笑っていた生徒二名を険しい目で睨む。
「な、何だよ!その目は!」
「あたし、アッタマきた。こいつ殺すわ」
そう言うと、オレンジ髪の少女、メアリーは腰に下げていた回転式の銀色に塗られた拳銃を取り出す。
銀色に塗られた拳銃が私に突き付けられるのと同時に、私は口元の右端を吊り上げて、自分の腰のホルスターから愛銃を取り出す。
それを見て苦虫を噛み潰す二人の女子生徒に私はどうしようもない世界の真実を二人に教えてやる。
「先に抜いたのはあなた達よ」
その言葉に二人は思わず生唾を飲み込む。恐らく、軽い気持ちで抜き、自分より魔力に劣る落ちこぼれは自分の銃を見るのと同時に、恐れ慄くとでも思ったのだろう。
だが、それはとんでもない大間違いだと目の前の女に告げてやる。
あくまでも冷静な顔と冷静な声で、
「せめてもの情けよ。祈りなさい……。最後に命乞いでもすれば、あなた達のようなロクデナシでも慈悲深い手で拾い上げてくれてくれるかもしれないわ。さぁ、祈りなさい。さぁ、早くッ!」
最後に口調を激しくしたのが、影響したのか、二人の生徒は酷く怯えていた。
だが、容赦はしない。
私は銃を突き付けたまま、
「私は祈れと言っているのよ。聞こえなかったのかしら?英語が通じないって訳でもないでしょ?」
私の言葉に怯える二人。恐らく、私の噂と毒婦メアリーを撃ち殺した事を知ったのだろう。ガタガタと全身を震わせて、とうとう手に持っていた拳銃を放り投げてしまう。
「ご、ご、ご、ご、ごめんなさい!あたしはとっても酷いことを言いました!あ、謝ります!許してください!」
「め、メアリー!あんた!あ、あたしもです!謝ります!許してください!」
私はその言葉を聞いて、満足に弛緩させて、二人に向き直って、
「私だけじゃあないわ。今、この場で不快になったみんなに謝りなさい。あなた達は午後の授業の前のひと時の息抜きを突くために食堂に来たみんなの気持ちを踏みにじったのよ。だから、あなた達はみんなに謝る必要があるのよ」
その言葉に従って、二人はまず私に謝罪の言葉を述べてから、食堂の奥で落ち込んでいた気分を見せた生徒達に謝罪の言葉を述べていく。
そして、二人が頭を下げながら退出しようとした時だ。
突如、二人の前に長いオレンジの髪の女性が現れて、二人に向かって妖しい笑顔を向ける。
「こんにちは、メアリー、エマ、早速だけれども、何が起こったのかをお姉ちゃんに教えてくれると嬉しいんだけどなぁ」
二人の女子生徒は銃を突きつけられた時とは別のベクトルの恐怖を感じたのだろう。
顔を静かに震わせながら、実の姉にして学校の生徒全員が恐る生徒会長を見上げていく。
だが、畏怖の感情を二人から集めながらも、会長はニコニコと笑っていた。
そして、恐ろしい程に口元を綻ばせて言った。
「ウェンディと言ったよね?悪いけど、今から生徒会室に来てくれない。この事件の詳細について聞きたいから」
会長の表情こそ笑っていたものの、その両眼が笑っていない事は明白だ。
私は昼食を諦めて、生徒会室へと向かって行く。
それを伝えられた後に、私達は解放され、それぞれの教室へと戻っていく。
その後は担任の教師である哲学風の風貌のあの男から事件の事について少し触れられた後に、授業が始められていく。
男による授業は退屈であり、私が気分転換に周囲を見渡すと、周囲のクラスメイトの殆どが欠伸を堪えているという状況だ。実際に、哲学風の男はその風貌と相まって恐ろしく退屈な授業を展開していた。何せ、教科書に書いてある事を淡々と語るだけなので、面白く無いのだ。
なので、私の頭の中に自然とかつて読んだ歴史小説の内容が浮かんでいく。
たった今も、
『良かろう。お主達ならば、この地を任せる必要がありそうだ。四人の勇者達よ!よく聞くが良い!』
あの男の淡々とした授業の中にかつて読んだ小説に登場した神官の台詞が頭の中に鮮明に思い浮かぶ。
歴史の小説の内容に置き換えて(無論、あくまでも小説であるので、事実とは異なる点があるので、そこは授業で習った場面を取り組んでいく)授業を頭の中に吸収していくという方法で授業を乗り越えていく。
今、私が頭の中で描かれているのは南北に分かれた大きなバレリア大陸において現在は私の父の治める国、そして残る三つの国にまつわる建国史である。
この国に先住民が居ないのは最初の四人の建国者達がバームレリア大陸の皇帝の圧政を逃れるために、この大陸に足を踏み入れた際には、既に先に入植していたと思われる先住民達は姿を消していたという。
四人の建国者達はその時に、最後に残ったと思われる神官と出会ったのだという。
褐色の肌をした神官は得体の知れない器具を体全体に付けて、そこから火花を鳴らしながら、四人の建国者達に先程の国譲りの発言を述べ終えた後にこう言ったらしい。
「だがな、お前達が国を民を忘れた折には我が民が地の底に封じ込めし、闇の化身が現れるであろう。闇の化身はこの世の誰にも超える事の出来ない頭脳を持ち、またこの世の誰にも越えられない頭脳を持つのだ……お前達が驕り高ぶりし時に、必ずその闇の化身は姿を現し、お前達のみならず、この世界の全てを喰らい尽くすだろう!」
神官は両手を広げて大きな声で叫ぶと、彼の体を支えていた器具が外れ、その後に彼の体全体に小さな雷が走っていき、四人の建国者達の前からその姿を消したという。ここまでが、南北に分かれたバレリア大陸の建国史である。
そこまで私が想像し終えて、私が目の前の黒板を見上げると、教師は丁度そこまで書き終わっていたらしい。
私はノートを取りながら考えていたので、この後の歴史の授業を頭の中で勝手に進めても問題は無いだろう。
この後に、四人の建国者達は海を渡り、同じく皇帝の支配から脱却するためにバームレリア大陸からの脱却を希望す四百人の乗る十五隻の船を連れて、逃亡していく。
この時の出来事をスパイスシーの逃亡劇と呼ばれ、今尚、バームレリア大陸の方では黒歴史になっているらしい。
その後、大陸に渡った難民達は百名に分かれて、四人の建国の英雄に付き従っていく。
そのうち、大きな北バレリア大陸の東部を我が国の建国王にして私の祖先でもあるリチャード・ダレット一世がウィンストン・セイライム王国ダレット王朝を設立。
その後、西部ではニューヨーシャー王国ハンプシャー朝を初代国王、ジェフリー・ハンプシャー一世が建国。
その後、南バレリア大陸では当時は野人と称された、人間と近い知能を持つ奇妙な生物であり、現在は原始人と称される生物の勢力を平らげた英雄、リンカーン・ピンカーフォール一世は何も無い場所に王国を建国したリチャードとジェフリーの二王とは異なり、自分は百名の入植者と共に野人を平らげて国を興したという事から、彼は国王ではなく、皇帝を名乗り、ピンカーフォール王朝クライスオーリング帝国の樹立を南バレリア大陸の北部にて宣言した(ただし、北部の王並びに南バレリア大陸の南部を治めるニューロデム共和国はそれ認めておらず、歴代の皇帝がそれを自称しているだけに過ぎない)
ここまで、王国と帝国が続く中で、唯一民主主義の代表を名乗り、リンカーン同様に野人を平らげて国を興したアダム・クレイトンは帝国の圧政から逃げたのに王や皇帝を名乗り、国を敷く事に反対し、彼は国民に選ばれた大統領が国を治めるニューロデム共和国を建国した。
その後、千年に渡って四つの国の人々は広い土地と豊富な食糧、自然の恵みを活用して、それぞれが子を産み育んでいったという。
同時に技術も人々と共に発展していき、今では当時とは比べものにならないほどに発展していると思われる。
私がそんな事を考えていると、とっくの昔に英雄達の最初の政策を教師が黒板に書いて、面白もなくただ淡々とあった事を無機質に述べていく。
私は頭を千年前に戻し、もう一度退屈な授業を頭の中で映像に変換していく。
歴史の授業ではこれが面白いのだ。
その後、歴史の授業が終了し、数学の授業も終了すると、私はケネスと、ソルド、カレンを食堂に誘う。
食堂に座り、各々が食事を楽しもうと席に座ろうとすると、サムウェルの取り巻きであり、最初、カレンに恥をかかせようとした女子生徒二人が私達に絡んできた。
「ねぇ、あんたでしょ?サムウェルを闇討ちしたのって?」
「本当に陰険だよねー。弱い癖に勝てないからって銃で撃ち殺すなんて、本当に〈杖無し〉ってクズの集まりね。あんた達に使うお金が勿体無いと思うねー」
互いに顔を見合わせてから、笑顔で頷き、次に奥の席に座る〈杖無し〉の生徒達一同を一瞥して、わざとらしい声を上げて、
「本当に〈杖無し〉って価値は無いわッ!あんたらが国王陛下に申し訳ないと思わないの?基礎魔法も使えないのに、国の税金で三年間も学校に通わせてもらうなんて!」
「恥を知れよ!恥を!」
その言葉に先程まで楽しんで食事を摂っていた筈の生徒達の顔に陰りが生じていく。私はそれを感じ取った瞬間に、何とも言えない衝動に襲われて半ば反射的に席を立つ。
そして、私や他の生徒達を嘲笑っていた生徒二名を険しい目で睨む。
「な、何だよ!その目は!」
「あたし、アッタマきた。こいつ殺すわ」
そう言うと、オレンジ髪の少女、メアリーは腰に下げていた回転式の銀色に塗られた拳銃を取り出す。
銀色に塗られた拳銃が私に突き付けられるのと同時に、私は口元の右端を吊り上げて、自分の腰のホルスターから愛銃を取り出す。
それを見て苦虫を噛み潰す二人の女子生徒に私はどうしようもない世界の真実を二人に教えてやる。
「先に抜いたのはあなた達よ」
その言葉に二人は思わず生唾を飲み込む。恐らく、軽い気持ちで抜き、自分より魔力に劣る落ちこぼれは自分の銃を見るのと同時に、恐れ慄くとでも思ったのだろう。
だが、それはとんでもない大間違いだと目の前の女に告げてやる。
あくまでも冷静な顔と冷静な声で、
「せめてもの情けよ。祈りなさい……。最後に命乞いでもすれば、あなた達のようなロクデナシでも慈悲深い手で拾い上げてくれてくれるかもしれないわ。さぁ、祈りなさい。さぁ、早くッ!」
最後に口調を激しくしたのが、影響したのか、二人の生徒は酷く怯えていた。
だが、容赦はしない。
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「私は祈れと言っているのよ。聞こえなかったのかしら?英語が通じないって訳でもないでしょ?」
私の言葉に怯える二人。恐らく、私の噂と毒婦メアリーを撃ち殺した事を知ったのだろう。ガタガタと全身を震わせて、とうとう手に持っていた拳銃を放り投げてしまう。
「ご、ご、ご、ご、ごめんなさい!あたしはとっても酷いことを言いました!あ、謝ります!許してください!」
「め、メアリー!あんた!あ、あたしもです!謝ります!許してください!」
私はその言葉を聞いて、満足に弛緩させて、二人に向き直って、
「私だけじゃあないわ。今、この場で不快になったみんなに謝りなさい。あなた達は午後の授業の前のひと時の息抜きを突くために食堂に来たみんなの気持ちを踏みにじったのよ。だから、あなた達はみんなに謝る必要があるのよ」
その言葉に従って、二人はまず私に謝罪の言葉を述べてから、食堂の奥で落ち込んでいた気分を見せた生徒達に謝罪の言葉を述べていく。
そして、二人が頭を下げながら退出しようとした時だ。
突如、二人の前に長いオレンジの髪の女性が現れて、二人に向かって妖しい笑顔を向ける。
「こんにちは、メアリー、エマ、早速だけれども、何が起こったのかをお姉ちゃんに教えてくれると嬉しいんだけどなぁ」
二人の女子生徒は銃を突きつけられた時とは別のベクトルの恐怖を感じたのだろう。
顔を静かに震わせながら、実の姉にして学校の生徒全員が恐る生徒会長を見上げていく。
だが、畏怖の感情を二人から集めながらも、会長はニコニコと笑っていた。
そして、恐ろしい程に口元を綻ばせて言った。
「ウェンディと言ったよね?悪いけど、今から生徒会室に来てくれない。この事件の詳細について聞きたいから」
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