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オール・ザ・ソルジャーズマン編
フォークナイト・ゲイシー動く
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目の前の彼の様子を見るに、軍用品の放出セールの秘密について知っている事は多いらしい。少なくとも、全くの部外者……という訳ではないだろう。
私は目の前で悩む彼の姿を見てその姿がいじらしいとさえ思ってしまう。
だが、それで容赦するとかそう言った事はなく彼への追及を強めていく。
「ねぇ、どうしてなの?どうして軍用品を流すの?軍用の拳銃ってかなり強力なのよね?それを分かっててどうして流すの?」
答えない。それはそうだろう。彼自身の問題もある。何より、辺りに助けを求めて視線を右往左往している彼の姿が哀れだ。こんな姿は決して妹には見せたくない姿だろう。
男はとうとう居た堪れずにそのまま舗装されていない道の上へと崩れ落ちていく。
それを見た私は流石にこれ以上追求する気も失ってしまう。
地面の上で目を見開いて地面を見下ろしている彼の肩に右手を置いて、
「大丈夫よ。ちゃんと喋ってくれればもう何も言わないわ」
だが、それでも返ってくるのは沈黙。それはそうだろう。軍人にとって仲間を売るというのは例え口が裂けても出来ない事であろうから。
どうしたものかと私が考えていると、突然、彼の膝に銃弾が飛ぶ。
それを見た私は咄嗟に彼へと覆い被されそうとするが、その前に彼に道の右側に突き飛ばされてしまう。その際に私は派手に転んでしまったのだが、どうやら道路の右側の土地に生えていた草がクッションとなった事や咄嗟に受け身を取った事が影響して私の体に大きな怪我は無かった。
草の上でうつ伏せになり、そこから寝たままの体勢になっていくにつれて私はおおよその事態を把握した。大方、この男は脅されていたに違いない。私の始末にしくじれば私と彼を殺した後に彼の妹さん、つまりクラリスを殺すとでも言われたのだろう。
そして、期限はクラリスが私に伝えたお兄さんが帰る日、あの初対面の日から一週間後の明日であったに違いない。
だが、近くで見張っていた筈の彼の監視役は私の追求が不味いと判断したのだろう。後一日猶予があるのにも関わらず襲って来たのはそのためだ。
そして、その敵とやらは周囲に居るらしい。声は聞こえないが、何となく気配のようなものが私にも漂ってくる。
私はホルスターから銃を抜き、相手が出てくるのを待ちわびる。
姿は見えないが、銃声の音が聞こえる。大方、私たちの姿が見えないので闇雲に銃を放っているか、もしくは私たちが慌てふためく様子が面白くてこのような事をしているのか、私には判断が付かない。
けれども、どちらにせよ言えるのは姿が見えない相手ほど厄介なものはないという事だ。
身を隠しながら、見えない相手を探すのだがやはり、伏せていては視線が下がり、探す範囲も狭まるのだろうか。敵の姿は一向に見えない。
何処に居るのかは分からない状況で戦うのが些か不利に思っていた時だ。
突如、ジュラルが立ち上がり、闇に向かって叫ぶ。
「フォークナイト・ゲイシー!!オレはここだッ!ここに居るぞッ!狙うのなら、オレ一人だろう!?彼女も妹も関係ないじゃあないか!どうして、オレだけを狙わない!?」
だが叫んでもフォークナイト・ゲイシーとやらには届かないらしい。
問い掛けの返事として返ってきたのは言葉ではなく弾丸。
彼の左肩を銃弾が掠め、彼は地面に倒れてしまう。
舗装されていない道を挟んでの左側に居るのだろう。私は慌てて道の上に立っていた男の元へと駆け寄っていく。
撃たれるかもしれないという恐怖心はあったのだが、それ以上に目の前で苦しむ男の姿に耐え切れなくなったのだろう。
私は慌てて彼の体を揺さぶっていく。
だが、彼はそれに何もいう事なく、それどころかギラリと目を光らせて、
「どうして、オレを助けようとするんだ!?良いから、放っておいてくれ!オラァはお前の命を奪おうとしたんだぞ」
そう言って私を突き放そうとしたが、私はそんな事では動かない。
私は左側に潜む男に警告の意味も込めて空中へて銃を放つ。
「掛かってきなさい!あなたなんて怖くないんだからッ!それとも、私が怖いの!?」
その言葉に駆られたのか、私の目の前に一人の大男が現れた。口元を黒い髭に覆った男は私の目の前に現れると口元を緩めて、歓喜の表情を浮かべる。
心底嬉しくて堪らないと言わんばかりの男は私の目の前で丁寧に頭を下げ、自分の名前を名乗る。
「オレの名前はゲイシー。ファミリネームは訳あって教える事が出来ないが、その代わり、みんなはオレをこう呼んでるぜ、フォークナイト・ゲイシーとな」
その言葉を聞いて私は思わず両眉を顰めてしまう。
確か、先程、ジュラルはこう叫んではいなかったかだろうか。フォークナイト・ゲイシーと。
だとしたら、この男こそが軍用品の放出セールについてもっと多くの事を知っているのではないか。
私がそう思って銃口を目の前の男に向けた時だ。目の前に立っていた筈のフォークナイト・ゲイシーは煙を消したかのように消え去り、何と私の背後で私の頭に銃口を突き付けていたのだ。
思わず息を飲む。先程から冷や汗も止まらない。心臓もドクドクと激しく脈を打つ。これらの事実を統合した結果、導き出されるのは確実な命の危機を告げる警告。
私は背後を振り向いて男の顔を見てやろうかと推測したが、恐ろしくて振り向く事が出来ない。
それ程の圧が男の体から放たれているのだ。振り向けない。動けない。
そんな私に助け舟を出したのはジュラルだった。ジュラルはゲイシーを力強く睨んで、握った拳を力強く震わせながら、
「待ってくれ!頼むッ!勝手な頼みだとは思うが、その娘を殺すんだったら、オレを先に殺してからにしてくれ!」
その言葉を聞いて男は私に突き付けていた拳銃の銃口を離す。
そして、大きく両腕を上げてニヤニヤと笑いながら、
「ほぅ、何故だ?何故にお前はこの女を庇うんだ?」
「む、虫のいい話だとは思うんだが、オレの妹がその娘を好きなんだ!妹があんなに嬉しそうだったのは初めてでーー」
「下らねぇな、おい。お前は軍人だろう?軍人っていうのは時に私情を押し殺して戦わなけりゃあならん存在だ。だが、今のお前は私情まみれだ。とても軍の人間には思えんな」
「そう思われてもいい!頼む!第一、仮にウェンディが生きていたとしても、オレ達の計画には何の支障もきたさない筈だッ!そうだろ!?」
その言葉にゲイシーは唸り声を上げて考える素振りを見せる。
それにしても、計画というのは何なのだろう。話を聞いて大分落ち着きを取り戻した私は二人の計画に耳を傾けていく事を決めた。
私は目の前で悩む彼の姿を見てその姿がいじらしいとさえ思ってしまう。
だが、それで容赦するとかそう言った事はなく彼への追及を強めていく。
「ねぇ、どうしてなの?どうして軍用品を流すの?軍用の拳銃ってかなり強力なのよね?それを分かっててどうして流すの?」
答えない。それはそうだろう。彼自身の問題もある。何より、辺りに助けを求めて視線を右往左往している彼の姿が哀れだ。こんな姿は決して妹には見せたくない姿だろう。
男はとうとう居た堪れずにそのまま舗装されていない道の上へと崩れ落ちていく。
それを見た私は流石にこれ以上追求する気も失ってしまう。
地面の上で目を見開いて地面を見下ろしている彼の肩に右手を置いて、
「大丈夫よ。ちゃんと喋ってくれればもう何も言わないわ」
だが、それでも返ってくるのは沈黙。それはそうだろう。軍人にとって仲間を売るというのは例え口が裂けても出来ない事であろうから。
どうしたものかと私が考えていると、突然、彼の膝に銃弾が飛ぶ。
それを見た私は咄嗟に彼へと覆い被されそうとするが、その前に彼に道の右側に突き飛ばされてしまう。その際に私は派手に転んでしまったのだが、どうやら道路の右側の土地に生えていた草がクッションとなった事や咄嗟に受け身を取った事が影響して私の体に大きな怪我は無かった。
草の上でうつ伏せになり、そこから寝たままの体勢になっていくにつれて私はおおよその事態を把握した。大方、この男は脅されていたに違いない。私の始末にしくじれば私と彼を殺した後に彼の妹さん、つまりクラリスを殺すとでも言われたのだろう。
そして、期限はクラリスが私に伝えたお兄さんが帰る日、あの初対面の日から一週間後の明日であったに違いない。
だが、近くで見張っていた筈の彼の監視役は私の追求が不味いと判断したのだろう。後一日猶予があるのにも関わらず襲って来たのはそのためだ。
そして、その敵とやらは周囲に居るらしい。声は聞こえないが、何となく気配のようなものが私にも漂ってくる。
私はホルスターから銃を抜き、相手が出てくるのを待ちわびる。
姿は見えないが、銃声の音が聞こえる。大方、私たちの姿が見えないので闇雲に銃を放っているか、もしくは私たちが慌てふためく様子が面白くてこのような事をしているのか、私には判断が付かない。
けれども、どちらにせよ言えるのは姿が見えない相手ほど厄介なものはないという事だ。
身を隠しながら、見えない相手を探すのだがやはり、伏せていては視線が下がり、探す範囲も狭まるのだろうか。敵の姿は一向に見えない。
何処に居るのかは分からない状況で戦うのが些か不利に思っていた時だ。
突如、ジュラルが立ち上がり、闇に向かって叫ぶ。
「フォークナイト・ゲイシー!!オレはここだッ!ここに居るぞッ!狙うのなら、オレ一人だろう!?彼女も妹も関係ないじゃあないか!どうして、オレだけを狙わない!?」
だが叫んでもフォークナイト・ゲイシーとやらには届かないらしい。
問い掛けの返事として返ってきたのは言葉ではなく弾丸。
彼の左肩を銃弾が掠め、彼は地面に倒れてしまう。
舗装されていない道を挟んでの左側に居るのだろう。私は慌てて道の上に立っていた男の元へと駆け寄っていく。
撃たれるかもしれないという恐怖心はあったのだが、それ以上に目の前で苦しむ男の姿に耐え切れなくなったのだろう。
私は慌てて彼の体を揺さぶっていく。
だが、彼はそれに何もいう事なく、それどころかギラリと目を光らせて、
「どうして、オレを助けようとするんだ!?良いから、放っておいてくれ!オラァはお前の命を奪おうとしたんだぞ」
そう言って私を突き放そうとしたが、私はそんな事では動かない。
私は左側に潜む男に警告の意味も込めて空中へて銃を放つ。
「掛かってきなさい!あなたなんて怖くないんだからッ!それとも、私が怖いの!?」
その言葉に駆られたのか、私の目の前に一人の大男が現れた。口元を黒い髭に覆った男は私の目の前に現れると口元を緩めて、歓喜の表情を浮かべる。
心底嬉しくて堪らないと言わんばかりの男は私の目の前で丁寧に頭を下げ、自分の名前を名乗る。
「オレの名前はゲイシー。ファミリネームは訳あって教える事が出来ないが、その代わり、みんなはオレをこう呼んでるぜ、フォークナイト・ゲイシーとな」
その言葉を聞いて私は思わず両眉を顰めてしまう。
確か、先程、ジュラルはこう叫んではいなかったかだろうか。フォークナイト・ゲイシーと。
だとしたら、この男こそが軍用品の放出セールについてもっと多くの事を知っているのではないか。
私がそう思って銃口を目の前の男に向けた時だ。目の前に立っていた筈のフォークナイト・ゲイシーは煙を消したかのように消え去り、何と私の背後で私の頭に銃口を突き付けていたのだ。
思わず息を飲む。先程から冷や汗も止まらない。心臓もドクドクと激しく脈を打つ。これらの事実を統合した結果、導き出されるのは確実な命の危機を告げる警告。
私は背後を振り向いて男の顔を見てやろうかと推測したが、恐ろしくて振り向く事が出来ない。
それ程の圧が男の体から放たれているのだ。振り向けない。動けない。
そんな私に助け舟を出したのはジュラルだった。ジュラルはゲイシーを力強く睨んで、握った拳を力強く震わせながら、
「待ってくれ!頼むッ!勝手な頼みだとは思うが、その娘を殺すんだったら、オレを先に殺してからにしてくれ!」
その言葉を聞いて男は私に突き付けていた拳銃の銃口を離す。
そして、大きく両腕を上げてニヤニヤと笑いながら、
「ほぅ、何故だ?何故にお前はこの女を庇うんだ?」
「む、虫のいい話だとは思うんだが、オレの妹がその娘を好きなんだ!妹があんなに嬉しそうだったのは初めてでーー」
「下らねぇな、おい。お前は軍人だろう?軍人っていうのは時に私情を押し殺して戦わなけりゃあならん存在だ。だが、今のお前は私情まみれだ。とても軍の人間には思えんな」
「そう思われてもいい!頼む!第一、仮にウェンディが生きていたとしても、オレ達の計画には何の支障もきたさない筈だッ!そうだろ!?」
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