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ホープ・オブ・マジシャンスクール編
盾の騎士の復讐記
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互いに突き付け合う銃口。先に撃つのはどちらなのか。私には検討も付かない。
緊張が部屋の中に走る。拳銃を構えるものの目の前の得体の知れない男に怯えてしまう私。
すると、男は突然、口を開いて、
「お前たちに聞きたい。お前たちの内でどちらが先にオレの恋人を殺したんだ?」
恋人?何の事だろう。私が彼に向かって問い掛けようとすると彼は頬の筋肉を引きつらせながら叫ぶ。
「惚ける気なのか!?お前たちが宮殿で殺したオレの恋人だッ!」
その言葉で私はようやく思い出す。彼女の存在。光と炎の歌を歌った女騎士の事を。
その女騎士は私に向かって襲い掛かってきたあの長い茶色の髪の騎士に違いない。
私が何も言えずに固まっていると、ケネスが代わりに男に向かって言葉を返す。
「オレが殺した。オレが背後からズドンッとな」
彼は敢えて『背後』という単語を強調していく。彼は汚名を被る気なのだろう。敢えて背後から女騎士を撃ち殺したという汚名を被り、私を守るつもりらしい。
このシチューションから私は一応はお姫様である事を思い出す。そうなると、彼は私を守る忠実な騎士に見えなくもない。
だが、私はごめんなのだ。騎士に守って背後で震えているだけのお姫様など。
私は別世界の私の記憶を用いて彼に向かって話かけていく。
「やめなさいな。ケネス……私に功績を話させてよ」
これは別の世界の私が私を庇おうとした手下に向かって言った台詞。実はこの後に続く台詞こそが、別世界のケイレブを激怒させ、私が破滅へと誘われる事となるのだが、それ程のインパクトを含む言動であるので、彼が激怒するのも当然だろう。
「第一、身の程知らずの女騎士が私に歯向かうのがいけないのよ。殺されても当然かもね。アッハッハ」
いかにもわざとらしい笑い声。だが、この状況では他の相手ならばともかく、目の前の怒りで我を忘れた彼ならば、直ぐにでも私に向かって飛び掛かるだろう。
そんな事を考えていると私の前にケネスが立ち塞がり、口元の右端を吊り上げて、
「こいつはこんな事を言っているがな。実際に撃ったのはオレなんだぜ、油断をしているあいつの背中から撃つのは快感だったな。フッハッハッハッハッ」
ケネスは悪い顔を浮かべて笑う。だが、冷や汗が垂れている事から、私は彼が無理をして喋っているというのを知っていた。咄嗟に止めようとはしたが、その前にあの勇者が引き金を引くのを見た。
私は咄嗟に隣に立っていたケネスに飛び掛かり、地面へとねじ伏せる。
背後の壁が散弾の弾で粉々に割れるのを目撃した。どうやら、目の前の緑色のコートを羽織った騎士はケネスに狙いを定めたらしい。
「……王女は後回しだ。先にお前たち二人を殺してあいつの仇を取る。それが、あいつへのせめてもの手向になるだろうからな……」
男はそう言ってポケットから散弾の弾を出して銃の中へと仕舞おうとしていく。
だが、私はその前にあの男の手から拳銃を落とそうと狙いを定めたのだが、私の弾丸は見えない壁により阻まれてしまう。
どうやら、見えない防御シールドを使っての魔法をあの男は使っているらしい。
流石は団長を務めているだけの事はある。強力な魔法を使用して私たちをリードしようと目論んだらしい。
私は拳銃を構えたもののあの男の隙が見つからずに困惑してしまう。
どうすれば良いのだろう。この男への隙など見当たらない。
いや、それどころか小型のショットガンという強力な武器に全身を包む盾の魔法など攻略は不可能だと言っているようなものではないか。
私がそんな事を考えていると、目の前の体の全身を盾で包んだ男は私とケネスの前に向かっていく。
勿論、戦う気だが、あまりにも不利すぎるのではないのだろうか。
ケネスは男にこれも通用するかと思って自身の掌から雷雲を飛ばすのだが、男の全身を包む盾の前に雷は天井へと弾き飛ばされてしまう。
彼は凍てつくような冷たい視線を向けてくるものの言葉は一切発さない。
彼は私とケネスのうちどちらが仇だと考えているのだろう。
いや、この際はどちらでも良い。彼にとってはどちらも仇という認識なのだろう。
彼は無言でケネスの前にまで迫り、彼の首を無言で締めていく。
私は拳銃を放とうとしたが、直ぐに考えを改めて自分の左手を使用して彼の魔法を奪う。
彼は自分の体を覆っていた盾が消えた事により、一瞬狼狽した姿勢を見せ、同時に咄嗟に右手で首を絞めていたケネスを地面に離し、私の方に向き直る。
「……あいつの仇……お前を殺す」
そう言って彼は左手に持ち替えていたショットガンをもう一度右手に持ち直し、私の目と鼻の前に突き付ける。
だが、私には先程、奪ったあの男の魔法がある。私は左手を向けて体を包む盾で自分の体を覆って目の前の男として向き直る。
男はそれを見ても何も言わない。それどころか、無言で攻撃を仕掛けてきた。
彼はショットガンを放ち、これが自分の盾と同じものだと認識してから、自分にもう一度盾を纏わせて私とぶつかっていく。
同じ固さのものが同時にぶつかればどうなるのかは私でも分かる。
そうどちらも粉々になってしまうのだ。先程、ぶつかった時に僅からながらもヒビが入った事から、魔法の盾さえも例外ではないだろう。
途方に暮れながら、目の前を見つめているとこっそりと妹と例の緑色の髪の王女が建物から出ようとする姿が見えた。
この男に少しでも関心を持たせてはなるまい。
私はそう決意して男を挑発していく。
「あら、あの程度の攻撃で終わりなのかしら?ずいぶんと弱い攻撃ね。もう少し強いかと思ったけれど、とんだ期待外れだわ」
男は無言で私に向かって迫り来る。もう一度、あの攻撃を喰らわせるつもりだろう。
だが、私は素早く身を交わし、彼の盾が当たる箇所を最低限に収めていく。
それから、無駄だとは思うが一応は彼に向かって銃を構えておく。
やはり、銃口を構えられるとはいうのは精神的にくると思っていたのだが、彼は動じる事なくこちらへと向かってきた。
私はもう一度彼の盾と私の盾とが掠っていくのを感じた。僅かばかりのヒビがもう一度、盾に入る。
ここで何とか隙を作らねばなるまい。その上で彼に向かって銃を放たせなければ勝ち目は無いだろう。
ここからは正念場だ。私は気を引き締めた。
緊張が部屋の中に走る。拳銃を構えるものの目の前の得体の知れない男に怯えてしまう私。
すると、男は突然、口を開いて、
「お前たちに聞きたい。お前たちの内でどちらが先にオレの恋人を殺したんだ?」
恋人?何の事だろう。私が彼に向かって問い掛けようとすると彼は頬の筋肉を引きつらせながら叫ぶ。
「惚ける気なのか!?お前たちが宮殿で殺したオレの恋人だッ!」
その言葉で私はようやく思い出す。彼女の存在。光と炎の歌を歌った女騎士の事を。
その女騎士は私に向かって襲い掛かってきたあの長い茶色の髪の騎士に違いない。
私が何も言えずに固まっていると、ケネスが代わりに男に向かって言葉を返す。
「オレが殺した。オレが背後からズドンッとな」
彼は敢えて『背後』という単語を強調していく。彼は汚名を被る気なのだろう。敢えて背後から女騎士を撃ち殺したという汚名を被り、私を守るつもりらしい。
このシチューションから私は一応はお姫様である事を思い出す。そうなると、彼は私を守る忠実な騎士に見えなくもない。
だが、私はごめんなのだ。騎士に守って背後で震えているだけのお姫様など。
私は別世界の私の記憶を用いて彼に向かって話かけていく。
「やめなさいな。ケネス……私に功績を話させてよ」
これは別の世界の私が私を庇おうとした手下に向かって言った台詞。実はこの後に続く台詞こそが、別世界のケイレブを激怒させ、私が破滅へと誘われる事となるのだが、それ程のインパクトを含む言動であるので、彼が激怒するのも当然だろう。
「第一、身の程知らずの女騎士が私に歯向かうのがいけないのよ。殺されても当然かもね。アッハッハ」
いかにもわざとらしい笑い声。だが、この状況では他の相手ならばともかく、目の前の怒りで我を忘れた彼ならば、直ぐにでも私に向かって飛び掛かるだろう。
そんな事を考えていると私の前にケネスが立ち塞がり、口元の右端を吊り上げて、
「こいつはこんな事を言っているがな。実際に撃ったのはオレなんだぜ、油断をしているあいつの背中から撃つのは快感だったな。フッハッハッハッハッ」
ケネスは悪い顔を浮かべて笑う。だが、冷や汗が垂れている事から、私は彼が無理をして喋っているというのを知っていた。咄嗟に止めようとはしたが、その前にあの勇者が引き金を引くのを見た。
私は咄嗟に隣に立っていたケネスに飛び掛かり、地面へとねじ伏せる。
背後の壁が散弾の弾で粉々に割れるのを目撃した。どうやら、目の前の緑色のコートを羽織った騎士はケネスに狙いを定めたらしい。
「……王女は後回しだ。先にお前たち二人を殺してあいつの仇を取る。それが、あいつへのせめてもの手向になるだろうからな……」
男はそう言ってポケットから散弾の弾を出して銃の中へと仕舞おうとしていく。
だが、私はその前にあの男の手から拳銃を落とそうと狙いを定めたのだが、私の弾丸は見えない壁により阻まれてしまう。
どうやら、見えない防御シールドを使っての魔法をあの男は使っているらしい。
流石は団長を務めているだけの事はある。強力な魔法を使用して私たちをリードしようと目論んだらしい。
私は拳銃を構えたもののあの男の隙が見つからずに困惑してしまう。
どうすれば良いのだろう。この男への隙など見当たらない。
いや、それどころか小型のショットガンという強力な武器に全身を包む盾の魔法など攻略は不可能だと言っているようなものではないか。
私がそんな事を考えていると、目の前の体の全身を盾で包んだ男は私とケネスの前に向かっていく。
勿論、戦う気だが、あまりにも不利すぎるのではないのだろうか。
ケネスは男にこれも通用するかと思って自身の掌から雷雲を飛ばすのだが、男の全身を包む盾の前に雷は天井へと弾き飛ばされてしまう。
彼は凍てつくような冷たい視線を向けてくるものの言葉は一切発さない。
彼は私とケネスのうちどちらが仇だと考えているのだろう。
いや、この際はどちらでも良い。彼にとってはどちらも仇という認識なのだろう。
彼は無言でケネスの前にまで迫り、彼の首を無言で締めていく。
私は拳銃を放とうとしたが、直ぐに考えを改めて自分の左手を使用して彼の魔法を奪う。
彼は自分の体を覆っていた盾が消えた事により、一瞬狼狽した姿勢を見せ、同時に咄嗟に右手で首を絞めていたケネスを地面に離し、私の方に向き直る。
「……あいつの仇……お前を殺す」
そう言って彼は左手に持ち替えていたショットガンをもう一度右手に持ち直し、私の目と鼻の前に突き付ける。
だが、私には先程、奪ったあの男の魔法がある。私は左手を向けて体を包む盾で自分の体を覆って目の前の男として向き直る。
男はそれを見ても何も言わない。それどころか、無言で攻撃を仕掛けてきた。
彼はショットガンを放ち、これが自分の盾と同じものだと認識してから、自分にもう一度盾を纏わせて私とぶつかっていく。
同じ固さのものが同時にぶつかればどうなるのかは私でも分かる。
そうどちらも粉々になってしまうのだ。先程、ぶつかった時に僅からながらもヒビが入った事から、魔法の盾さえも例外ではないだろう。
途方に暮れながら、目の前を見つめているとこっそりと妹と例の緑色の髪の王女が建物から出ようとする姿が見えた。
この男に少しでも関心を持たせてはなるまい。
私はそう決意して男を挑発していく。
「あら、あの程度の攻撃で終わりなのかしら?ずいぶんと弱い攻撃ね。もう少し強いかと思ったけれど、とんだ期待外れだわ」
男は無言で私に向かって迫り来る。もう一度、あの攻撃を喰らわせるつもりだろう。
だが、私は素早く身を交わし、彼の盾が当たる箇所を最低限に収めていく。
それから、無駄だとは思うが一応は彼に向かって銃を構えておく。
やはり、銃口を構えられるとはいうのは精神的にくると思っていたのだが、彼は動じる事なくこちらへと向かってきた。
私はもう一度彼の盾と私の盾とが掠っていくのを感じた。僅かばかりのヒビがもう一度、盾に入る。
ここで何とか隙を作らねばなるまい。その上で彼に向かって銃を放たせなければ勝ち目は無いだろう。
ここからは正念場だ。私は気を引き締めた。
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