47 / 223
第二章『王国を覆う影?ならば、この私が取り除かせていただきますわ』
殺してやりたいほどの相手
しおりを挟む
ここ最近のフィンは多忙であった。少し前に発覚した人身売買組織の摘発の他に正体不明の犯人による一家惨殺事件の対応に追われていたからだ。
もっとも一家惨殺事件の出口については近隣の住民による証言などからある程度の目星はついてはいた。
住民の証言によって浮かび上がった犯人というのはウィザード家の長男ハリーであった。ハリーは元から血の気が多い性格であり、社交界においても婦人たちの顔が引き攣るのも構わずに狩猟の獲物をどうしたのかを語っていた。
フィンはそんな話を聞くたびに顔を逸らしていた。そんな男だ。人間を殺したいという理由で平穏な一家の家に踏み込んだとしてもおかしくはない。
フィンがこの事件の犯人をハリー・ウィザードの仕業であると断定し、捜査を進めるように指示を出した時だ。
白髪に立派な白髭を唇の上に蓄えた黒いコートを羽織った立派な体躯の男が姿を現した。
この男こそ新たに地方より王子フィンの手助けのために派遣されたヘンダー・クリームウッズという警備隊の隊長であった。
ヘンダーは地方においてとある男が引き起こした連続殺人事件を解決に導いたことがあり、その手腕を国王に見込まれたのであった。
それ故にヘンダーは王子が相手でも警備隊の玄人指揮官として振る舞えることができたのであった。
ヘンダーはこの事件は長年の勘というものから近所に住む青年の仕業であると断定したのである。
だが、この青年にはれっきとしたアリバイがあるのにも関わらずに、だ。
ヘンダーは証拠や証言を集めて犯人を決めている王子とは異なり、長年の勘だけで犯人を決めていたのである。
長年の勘を根拠に犯人を定める根拠はこれもまた滅茶苦茶なものであり、この長年の勘で故郷の事件を解決したからというものであった。
フィンは証拠もなしに人を犯人だと疑うヘンダーに怒りの念を燃やしたが、長年の勘を信奉するヘンダーは聞く耳を持たなかったどころか王子の方法を甘いと断定したのであった。
「手緩いですな。そんな方法を使っていると犯人は逃げてしまいますよ」
「お前の使う方法よりは断然マシな方法だとは思うがな」
「どうでしょうな?」
ヘンダーはフィンの意見を鼻で笑った。
「失礼ながら殿下は貴族の方を犯人だと決め付けております。どうかお考え直しくださいませ」
「なんだ?貴族が犯人だと問題でもあるのか?」
「ありますッ!」
ヘンダーが大きな声で叫んだ。それからフィンの座る机の前に勢いよく両手を叩いて自身の主張を述べていく。
「仮にも我がクライン王国の中枢を担う貴族の方々がこのような下劣な犯罪を犯すわけがありませんッ!同じく王国の下級貴族の出身である私が断言致します!」
「その断言の根拠は?」
フィンはあくまでも冷静な声で言葉を返した。
「決まっているでしょう!私の経験です!」
話にならない。フィンは呆れたように首を横に振った。
だが、フィンが呆れた会話を放置したのをいいことにヘンダーは一人で勝手に会話を進めていく。
「我々貴族は天より選ばれし種族なのです!平民どもとは生まれた時からの差というものがありますッ!それ故に気品と品格が結び付いている貴族が殺人などという下劣な犯罪を犯すはずがありませんッ!」
長々とした演説に呆れたような視線を向けるフィンに対してヘンダーは身振り手振りを加えて自身の偏見に満ち溢れた貴族が犯罪を起こさないという根拠を語っていくのであった。
フィンがもう勘弁してくれと言わんばかりに席を立ってもヘンダーは部屋の中で話を続けていた。
ヘンダーはフィンが扉を閉じるのと同時に話を終えたことに気が付き、広大で優雅なる自身の演説が無視されたことに気が付き、フィンの部屋に置かれていた罪のない長椅子を強く蹴り付けたのであった。
「クソッタレッ!あの野郎……どうしておれの言葉を無視するんだ……いや、あの野郎だけじゃあない。おれが国王に直訴しにいったあの公爵……リーバイもだ。お陰であの野郎が死ぬまでこっちの出世が遅れちまったじゃねぇか!」
ヘンダーの頭は三十年以上前に戻っていた。当時地方の警備隊を務めるヘンダーは国王が部下を伴って自身の警備隊の詰所に訪れたところに現れて媚を売り、自身を売り込もうとしたのだ。
国王はすっかりお世辞の上手いヘンダーを気に入り、親衛隊の隊員として徴用しようとしたのだが、その時に側にいた男ーーリーバイ・プラフティーが国王を止めたのであった。
「お待ちください。陛下、私はこの男に親衛隊などという役を任せるのには不安があります」
「何を言うのだ。プラフティー。この男はこんなにも褒めてくれるではないか」
「それが間違いのもとなんですよ。いいですか、陛下。過去媚ばかり売る家臣を徴用した国王がどのような末路を辿ったのかは陛下ならばご存知のはずですよ」
それを聞いた国王が躊躇いの色を見せた。それを見たヘンダーは若かったこともあり、慌てて国王に反論を行うのであった。
「お、お待ちくださいませ!公爵様は何やら勘違いしておられるようですが、私は腕も立ち、頭も回ります」
「本当かい?お前さんが回るのは口だけじゃあないのか?」
リーバイの嫌味な口調にヘンダーの誇りは粉々に打ち砕かれた。ヘンダーは国王に直訴し、リーバイとの一騎打ちを所望したのであった。
当時リーバイは地元では敵う者が居ないほどの剣の使い手であった。故にそれまで護衛としての剣術しか学んでこなかったリーバイなどに負けるはずがないと思っていたのだ。
だが、ヘンダーはあっさりと負けた。リーバイにあっさりと自身の木刀を弾かれた上に木剣の先端を突き付けられたのだ。
何よりも腹が立ったのはリーバイがヘンダーに運良く勝ったように装ったかのように振る舞ったことであった。
剣の腕こそ劣るもののリーバイの演技が見抜けないほどヘンダーの目は曇っていなかった。
リーバイは困ったように頭を掻きながら国王に向かって問い掛けた。
「陛下どう致しましょうか?この方よりも腕が落ちるはずの私の方が勝ってしまいましたが」
「……まさか、普段ぼんやりとしているお主に負けるとはな……ヘンダーとやら失望したぞ。親衛隊の話はなしじゃ。どうしても城下町に来たいのならば何か手柄を立ててから来い。そうすればワシが直々に取り上げてやろう」
「へ、陛下ッ!お待ちくださいませッ!」
ヘンダーは必死に訴え掛けたが、国王は聞く耳を持たなかった。
ヘンダーはそれから一念発起し、手柄を立てるために躍起になっていったのであった。
地道な捜査をお人好しの同僚に押し付け、犯罪が起これば犯人を断定し、その人物を自白を強要するまで拷問して痛め付ける。ヘンダー式拷問法と呼ばれる方法を考案し、それを後輩たちにも指導していき、とうとう連続殺人事件を解決に導くにまで至ったのである。どれもこれも全てリーバイを見返したいという一念から考案したものであり、国王に取り入れるためのものであった。
それ故に国王に呼び出され、王子の補佐を行えと命じられた時には小躍りをするほどに喜んだというのに肝心の王子があの忌々しいリーバイ同様に自分の言うことを聞かずにあろうことか貴族の人間を犯人として引き立てようとしている。
それだけは絶対に阻止しなくてはならない。ヘンダーが部屋の中を忙しなく動き回っていた時だ。扉を叩く音が聞こえてヘンダーが入室を許可した。
部屋に入ってきたのは青白い顔をした鷲のような曲がった鼻が目立つ青年と同じく鷲鼻を拵えた中年の男性と中年の女性が姿を見せた。
「あの、こちらは警備隊司令官室で間違いありませんね?」
「えぇ、そうですよ。ただし司令官である王子殿下はご不在でしてね。代わりに隊長である私がこの部屋の留守を預かっております」
「左様ですか?では、その隊長さんにお願いがあって参りましたの。どうかウチの息子に迷惑が掛からないようにしてほしいのです」
中年の女性の背後から連れてきたと思われるエプロンのドレスの女性が大きな黒塗りの箱を持って現れた。
ヘンダーが地面の上に置かれた箱を開けると、その中には目が眩むほどの財宝が詰められていた。
「こ、これは……」
「どうでしょう?息子を無罪にしてはいただけませんか?」
その瞬間にヘンダーは全てを察した。犯人はハリー・ウィザードで確定である、と。
本来であるのならば中年の男性の問い掛けにはっきりと否定の言葉を突きつけるべきだっただろう。だが、ヘンダーは口元を怪しい笑顔で歪めながら言った。
「造作もないことです」
ヘンダーは黒塗りの箱を受け取り、その財宝を確認した。両手を広げても受け入れられない財宝が部屋の中を照らしているのに対して、外はいかにも雨が降りそうなほどに暗雲が立ち込めていたのだった。
もっとも一家惨殺事件の出口については近隣の住民による証言などからある程度の目星はついてはいた。
住民の証言によって浮かび上がった犯人というのはウィザード家の長男ハリーであった。ハリーは元から血の気が多い性格であり、社交界においても婦人たちの顔が引き攣るのも構わずに狩猟の獲物をどうしたのかを語っていた。
フィンはそんな話を聞くたびに顔を逸らしていた。そんな男だ。人間を殺したいという理由で平穏な一家の家に踏み込んだとしてもおかしくはない。
フィンがこの事件の犯人をハリー・ウィザードの仕業であると断定し、捜査を進めるように指示を出した時だ。
白髪に立派な白髭を唇の上に蓄えた黒いコートを羽織った立派な体躯の男が姿を現した。
この男こそ新たに地方より王子フィンの手助けのために派遣されたヘンダー・クリームウッズという警備隊の隊長であった。
ヘンダーは地方においてとある男が引き起こした連続殺人事件を解決に導いたことがあり、その手腕を国王に見込まれたのであった。
それ故にヘンダーは王子が相手でも警備隊の玄人指揮官として振る舞えることができたのであった。
ヘンダーはこの事件は長年の勘というものから近所に住む青年の仕業であると断定したのである。
だが、この青年にはれっきとしたアリバイがあるのにも関わらずに、だ。
ヘンダーは証拠や証言を集めて犯人を決めている王子とは異なり、長年の勘だけで犯人を決めていたのである。
長年の勘を根拠に犯人を定める根拠はこれもまた滅茶苦茶なものであり、この長年の勘で故郷の事件を解決したからというものであった。
フィンは証拠もなしに人を犯人だと疑うヘンダーに怒りの念を燃やしたが、長年の勘を信奉するヘンダーは聞く耳を持たなかったどころか王子の方法を甘いと断定したのであった。
「手緩いですな。そんな方法を使っていると犯人は逃げてしまいますよ」
「お前の使う方法よりは断然マシな方法だとは思うがな」
「どうでしょうな?」
ヘンダーはフィンの意見を鼻で笑った。
「失礼ながら殿下は貴族の方を犯人だと決め付けております。どうかお考え直しくださいませ」
「なんだ?貴族が犯人だと問題でもあるのか?」
「ありますッ!」
ヘンダーが大きな声で叫んだ。それからフィンの座る机の前に勢いよく両手を叩いて自身の主張を述べていく。
「仮にも我がクライン王国の中枢を担う貴族の方々がこのような下劣な犯罪を犯すわけがありませんッ!同じく王国の下級貴族の出身である私が断言致します!」
「その断言の根拠は?」
フィンはあくまでも冷静な声で言葉を返した。
「決まっているでしょう!私の経験です!」
話にならない。フィンは呆れたように首を横に振った。
だが、フィンが呆れた会話を放置したのをいいことにヘンダーは一人で勝手に会話を進めていく。
「我々貴族は天より選ばれし種族なのです!平民どもとは生まれた時からの差というものがありますッ!それ故に気品と品格が結び付いている貴族が殺人などという下劣な犯罪を犯すはずがありませんッ!」
長々とした演説に呆れたような視線を向けるフィンに対してヘンダーは身振り手振りを加えて自身の偏見に満ち溢れた貴族が犯罪を起こさないという根拠を語っていくのであった。
フィンがもう勘弁してくれと言わんばかりに席を立ってもヘンダーは部屋の中で話を続けていた。
ヘンダーはフィンが扉を閉じるのと同時に話を終えたことに気が付き、広大で優雅なる自身の演説が無視されたことに気が付き、フィンの部屋に置かれていた罪のない長椅子を強く蹴り付けたのであった。
「クソッタレッ!あの野郎……どうしておれの言葉を無視するんだ……いや、あの野郎だけじゃあない。おれが国王に直訴しにいったあの公爵……リーバイもだ。お陰であの野郎が死ぬまでこっちの出世が遅れちまったじゃねぇか!」
ヘンダーの頭は三十年以上前に戻っていた。当時地方の警備隊を務めるヘンダーは国王が部下を伴って自身の警備隊の詰所に訪れたところに現れて媚を売り、自身を売り込もうとしたのだ。
国王はすっかりお世辞の上手いヘンダーを気に入り、親衛隊の隊員として徴用しようとしたのだが、その時に側にいた男ーーリーバイ・プラフティーが国王を止めたのであった。
「お待ちください。陛下、私はこの男に親衛隊などという役を任せるのには不安があります」
「何を言うのだ。プラフティー。この男はこんなにも褒めてくれるではないか」
「それが間違いのもとなんですよ。いいですか、陛下。過去媚ばかり売る家臣を徴用した国王がどのような末路を辿ったのかは陛下ならばご存知のはずですよ」
それを聞いた国王が躊躇いの色を見せた。それを見たヘンダーは若かったこともあり、慌てて国王に反論を行うのであった。
「お、お待ちくださいませ!公爵様は何やら勘違いしておられるようですが、私は腕も立ち、頭も回ります」
「本当かい?お前さんが回るのは口だけじゃあないのか?」
リーバイの嫌味な口調にヘンダーの誇りは粉々に打ち砕かれた。ヘンダーは国王に直訴し、リーバイとの一騎打ちを所望したのであった。
当時リーバイは地元では敵う者が居ないほどの剣の使い手であった。故にそれまで護衛としての剣術しか学んでこなかったリーバイなどに負けるはずがないと思っていたのだ。
だが、ヘンダーはあっさりと負けた。リーバイにあっさりと自身の木刀を弾かれた上に木剣の先端を突き付けられたのだ。
何よりも腹が立ったのはリーバイがヘンダーに運良く勝ったように装ったかのように振る舞ったことであった。
剣の腕こそ劣るもののリーバイの演技が見抜けないほどヘンダーの目は曇っていなかった。
リーバイは困ったように頭を掻きながら国王に向かって問い掛けた。
「陛下どう致しましょうか?この方よりも腕が落ちるはずの私の方が勝ってしまいましたが」
「……まさか、普段ぼんやりとしているお主に負けるとはな……ヘンダーとやら失望したぞ。親衛隊の話はなしじゃ。どうしても城下町に来たいのならば何か手柄を立ててから来い。そうすればワシが直々に取り上げてやろう」
「へ、陛下ッ!お待ちくださいませッ!」
ヘンダーは必死に訴え掛けたが、国王は聞く耳を持たなかった。
ヘンダーはそれから一念発起し、手柄を立てるために躍起になっていったのであった。
地道な捜査をお人好しの同僚に押し付け、犯罪が起これば犯人を断定し、その人物を自白を強要するまで拷問して痛め付ける。ヘンダー式拷問法と呼ばれる方法を考案し、それを後輩たちにも指導していき、とうとう連続殺人事件を解決に導くにまで至ったのである。どれもこれも全てリーバイを見返したいという一念から考案したものであり、国王に取り入れるためのものであった。
それ故に国王に呼び出され、王子の補佐を行えと命じられた時には小躍りをするほどに喜んだというのに肝心の王子があの忌々しいリーバイ同様に自分の言うことを聞かずにあろうことか貴族の人間を犯人として引き立てようとしている。
それだけは絶対に阻止しなくてはならない。ヘンダーが部屋の中を忙しなく動き回っていた時だ。扉を叩く音が聞こえてヘンダーが入室を許可した。
部屋に入ってきたのは青白い顔をした鷲のような曲がった鼻が目立つ青年と同じく鷲鼻を拵えた中年の男性と中年の女性が姿を見せた。
「あの、こちらは警備隊司令官室で間違いありませんね?」
「えぇ、そうですよ。ただし司令官である王子殿下はご不在でしてね。代わりに隊長である私がこの部屋の留守を預かっております」
「左様ですか?では、その隊長さんにお願いがあって参りましたの。どうかウチの息子に迷惑が掛からないようにしてほしいのです」
中年の女性の背後から連れてきたと思われるエプロンのドレスの女性が大きな黒塗りの箱を持って現れた。
ヘンダーが地面の上に置かれた箱を開けると、その中には目が眩むほどの財宝が詰められていた。
「こ、これは……」
「どうでしょう?息子を無罪にしてはいただけませんか?」
その瞬間にヘンダーは全てを察した。犯人はハリー・ウィザードで確定である、と。
本来であるのならば中年の男性の問い掛けにはっきりと否定の言葉を突きつけるべきだっただろう。だが、ヘンダーは口元を怪しい笑顔で歪めながら言った。
「造作もないことです」
ヘンダーは黒塗りの箱を受け取り、その財宝を確認した。両手を広げても受け入れられない財宝が部屋の中を照らしているのに対して、外はいかにも雨が降りそうなほどに暗雲が立ち込めていたのだった。
0
あなたにおすすめの小説
捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。
蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。
これで、貴方も私も自由です。
……だから、もういいですよね?
私も、自由にして……。
5年後。
私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、
親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、
今日も幸せに子育てをしています。
だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。
私のことは忘れて……。
これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。
はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
厄介払いされてしまいました
たくわん
恋愛
侯爵家の次女エリアーナは、美人の姉ロザリンドと比べられ続け、十八年間冷遇されてきた。
十八歳の誕生日、父から告げられたのは「辺境の老伯爵に嫁げ」という厄介払いの命令。
しかし、絶望しながらも辺境へ向かったエリアーナを待っていたのは――。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる