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第24話:マジックウエポン
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「さて、下着問題も臨時ですが済みましたし、花鈴さんたちの戦闘状況の続きを、話して頂きましょうか」
綾乃ちゃんが、両手の平を合わせて微笑んでいる。その微笑みはどことなく恐い。ちなみに真夕ちゃんと梓ちゃんは、その反面どんよりとした顔をしている。
あたしは空気を変えるべく、真っ先に報告をする。
「え、えっとね。あたしは設計図がいっぱい出たよ。さっき言った完成したシールドと通信機200以外は、戦闘用バギーに、ジェネレーターYタイプとアクチュエーターYタイプ」
「多いですわね!? そのリアルラックをわたくしにも分けて下さい」
パンツが手に入らない綾乃ちゃんの目が血走っている。いや、メカ少女だからあたしの気のせいか。きっと心理的な恐怖がそう思わせただけだよね。うん。
「うちはさっき言った通り下着の設計図が出て、直ぐにできた。クローと通信機200もできたしな。あとの設計図はバックパックとかいうやつ」
「バックパック?」
あたしが首を傾げると、真夕ちゃんが説明してくれる。まだクマさんパンツを履かされたダメージを引きずりつつ。君たち、クマさんパンツに失礼だよ?
「バックパックはジェットエンジンを積んでいますから、移動速度が格段に上がります。同時にジャンプ力も向上しますね」
「よっしゃ~! 綾乃に勝てる!」
「ぐぬぬ……すぐに追いつきますわよ。次の出撃は、わたくしたち三人に任せて下さいませ。じゃないと不公平ですわ」
そこに酒飲みが一言。
「お~、任せた。あたいたちはレーションで酒盛りしてるから」
「あたいたちって、あたしたちは未成年だから飲まないよ~」
「この世界に、元の世界の規則を持ち込まなくてもよくね?」
「残念なことに異世界知識によりますと、この世界でも未成年の飲酒は禁止とされてます。特に謎の敵に侵略されつつある今、酔っていると危ないですからね」
「なるほど、わかった。あたいが代わりに飲んでおく」
さっぱり分かっていないようだ。酔っていると危ないと言っているのに、飲もうとするとはなかなか豪胆である。これが女神ヴァルケア様の言っていた、素行の悪さかな?
「あたいの番だな。あたいも下着とバズーカ砲。それに通信機200はできたし、他のドロップ設計図はマジックソード、アクチュエーターYタイプに、それからドリンクホルダーだ」
「「「は? ドリンクホルダー?」」」
全員がその謎の言葉を聞いて、恭子ちゃんを凝視する。すぐにその視線は真夕ちゃんに集中する。すぐに異世界知識で調べたと思われる真夕ちゃんがこう言う。
「ドリンクホルダーって情報が、異世界知識にもないんですけど……?」
「……あ、あの……ドリンクホルダーは大体想像つくからその話はいいとして、マジックソードって何でしょうか?」
梓ちゃんが恐る恐る手を上げつつ、質問した。
「マジックソードとは魔法の剣ですね。マジックライフルなどもありますが、それらのものをマジックウエポンと言います。〝無〟属性の魔法となります」
「うちらも魔法が使えるってことか?」
「いえ、魔法自体を使うというよりも、武器が魔法を使う補助をしているというところでしょうか。魔法は詠唱が必要ですが、マジックウエポンは詠唱いらずで普通の武器として使えます。まあ魔法の勉強をすれば私たちも使えると思いますが、佳那子さん、勉強します?」
「いや、やめとくわ」
脂汗を流しつつ、視線をそらした。
「〝無〟属性ってことは、火とか水とかの属性がなくて長所も短所もない感じか?」
恭子ちゃんにしては、冴えた質問をした。
「いえ、この場合は逆です。〝無〟ゆえに弱点がなく強いという感じですね。分かりやすく説明すると似たような属性だと、空間魔法になります。マジックソードは空間ごと敵を切り裂き、まさに〝無〟にします」
「そうすると、マジックライフルも似たような感じですわね?」
「そうですね」
「え? 空間を斬るって剣が見えなかったりするの? それって危なくない? 自分で自分を斬りそうだよ」
あたしの不安を、真夕ちゃんが払拭してくれる。
「大丈夫ですよ。ロボットアニメなどの、ビームサーベルみたいなものを想像して頂ければ。アニメの魔法剣みたいのは、ちゃんと色が付いているじゃないですか」
「つ~ことは、マジックライフルを手に入れると、弾薬を気にせず打ち放題か」
「いえ、ジェネレーターのエネルギー量で、使用量が変わります。エネルギー供給が間に合わないと、一発も撃てません」
喜び気味だった恭子ちゃんの顔が、青ざめていく。
「え? じゃあマジックソードも、ジェネレーター次第で使えないってことだよな? あたいのマジックソード使えるのか?」
「恭子さんはアクチュエーターYタイプで、エネルギー消費量が増えました。そこへマジックソードを使おうとすると、エネルギーが足らなくなるかもしれません」
「せっかくの装備が、使えないのかもしれないのかよ! 早くジェネレーターYタイプ出てくれ!」
綾乃ちゃんがにやにやしている。もうお嬢様っていうか悪徳令嬢だよ……。
「あ! シールド装備しなきゃいけないんだけど、どうも大きすぎなんだよね」
あたしはそう言うと、アイテムボックスからシールドを取り出す。無骨な長方形のシールドである。
「改良でサイズや形の変更が、可能ですよ」
「ホント? グレネードランチャーの上からもはめれる? 敵に攻撃されたときに、爆発するんじゃないかとはらはらしたよ~」
「ええ、グレネードランチャーも改良して、マウントを作成すれば、グレネードランチャーの上からもはめれます」
早速あたしは、シールドをアイテムボックスに戻し、グレネードランチャーと共に改良を行う。グレネードランチャーにマウントを作り、シールドはサイズをグレネードランチャーが覆われる程度で、更に肘方向を鋭くしてみる。エルボーした時に、敵を突き刺せるのではないかと思ったからだ。
改良は終わり、後は実戦で試すのみ。新たな装備を試すのが楽しみであった。
綾乃ちゃんが、両手の平を合わせて微笑んでいる。その微笑みはどことなく恐い。ちなみに真夕ちゃんと梓ちゃんは、その反面どんよりとした顔をしている。
あたしは空気を変えるべく、真っ先に報告をする。
「え、えっとね。あたしは設計図がいっぱい出たよ。さっき言った完成したシールドと通信機200以外は、戦闘用バギーに、ジェネレーターYタイプとアクチュエーターYタイプ」
「多いですわね!? そのリアルラックをわたくしにも分けて下さい」
パンツが手に入らない綾乃ちゃんの目が血走っている。いや、メカ少女だからあたしの気のせいか。きっと心理的な恐怖がそう思わせただけだよね。うん。
「うちはさっき言った通り下着の設計図が出て、直ぐにできた。クローと通信機200もできたしな。あとの設計図はバックパックとかいうやつ」
「バックパック?」
あたしが首を傾げると、真夕ちゃんが説明してくれる。まだクマさんパンツを履かされたダメージを引きずりつつ。君たち、クマさんパンツに失礼だよ?
「バックパックはジェットエンジンを積んでいますから、移動速度が格段に上がります。同時にジャンプ力も向上しますね」
「よっしゃ~! 綾乃に勝てる!」
「ぐぬぬ……すぐに追いつきますわよ。次の出撃は、わたくしたち三人に任せて下さいませ。じゃないと不公平ですわ」
そこに酒飲みが一言。
「お~、任せた。あたいたちはレーションで酒盛りしてるから」
「あたいたちって、あたしたちは未成年だから飲まないよ~」
「この世界に、元の世界の規則を持ち込まなくてもよくね?」
「残念なことに異世界知識によりますと、この世界でも未成年の飲酒は禁止とされてます。特に謎の敵に侵略されつつある今、酔っていると危ないですからね」
「なるほど、わかった。あたいが代わりに飲んでおく」
さっぱり分かっていないようだ。酔っていると危ないと言っているのに、飲もうとするとはなかなか豪胆である。これが女神ヴァルケア様の言っていた、素行の悪さかな?
「あたいの番だな。あたいも下着とバズーカ砲。それに通信機200はできたし、他のドロップ設計図はマジックソード、アクチュエーターYタイプに、それからドリンクホルダーだ」
「「「は? ドリンクホルダー?」」」
全員がその謎の言葉を聞いて、恭子ちゃんを凝視する。すぐにその視線は真夕ちゃんに集中する。すぐに異世界知識で調べたと思われる真夕ちゃんがこう言う。
「ドリンクホルダーって情報が、異世界知識にもないんですけど……?」
「……あ、あの……ドリンクホルダーは大体想像つくからその話はいいとして、マジックソードって何でしょうか?」
梓ちゃんが恐る恐る手を上げつつ、質問した。
「マジックソードとは魔法の剣ですね。マジックライフルなどもありますが、それらのものをマジックウエポンと言います。〝無〟属性の魔法となります」
「うちらも魔法が使えるってことか?」
「いえ、魔法自体を使うというよりも、武器が魔法を使う補助をしているというところでしょうか。魔法は詠唱が必要ですが、マジックウエポンは詠唱いらずで普通の武器として使えます。まあ魔法の勉強をすれば私たちも使えると思いますが、佳那子さん、勉強します?」
「いや、やめとくわ」
脂汗を流しつつ、視線をそらした。
「〝無〟属性ってことは、火とか水とかの属性がなくて長所も短所もない感じか?」
恭子ちゃんにしては、冴えた質問をした。
「いえ、この場合は逆です。〝無〟ゆえに弱点がなく強いという感じですね。分かりやすく説明すると似たような属性だと、空間魔法になります。マジックソードは空間ごと敵を切り裂き、まさに〝無〟にします」
「そうすると、マジックライフルも似たような感じですわね?」
「そうですね」
「え? 空間を斬るって剣が見えなかったりするの? それって危なくない? 自分で自分を斬りそうだよ」
あたしの不安を、真夕ちゃんが払拭してくれる。
「大丈夫ですよ。ロボットアニメなどの、ビームサーベルみたいなものを想像して頂ければ。アニメの魔法剣みたいのは、ちゃんと色が付いているじゃないですか」
「つ~ことは、マジックライフルを手に入れると、弾薬を気にせず打ち放題か」
「いえ、ジェネレーターのエネルギー量で、使用量が変わります。エネルギー供給が間に合わないと、一発も撃てません」
喜び気味だった恭子ちゃんの顔が、青ざめていく。
「え? じゃあマジックソードも、ジェネレーター次第で使えないってことだよな? あたいのマジックソード使えるのか?」
「恭子さんはアクチュエーターYタイプで、エネルギー消費量が増えました。そこへマジックソードを使おうとすると、エネルギーが足らなくなるかもしれません」
「せっかくの装備が、使えないのかもしれないのかよ! 早くジェネレーターYタイプ出てくれ!」
綾乃ちゃんがにやにやしている。もうお嬢様っていうか悪徳令嬢だよ……。
「あ! シールド装備しなきゃいけないんだけど、どうも大きすぎなんだよね」
あたしはそう言うと、アイテムボックスからシールドを取り出す。無骨な長方形のシールドである。
「改良でサイズや形の変更が、可能ですよ」
「ホント? グレネードランチャーの上からもはめれる? 敵に攻撃されたときに、爆発するんじゃないかとはらはらしたよ~」
「ええ、グレネードランチャーも改良して、マウントを作成すれば、グレネードランチャーの上からもはめれます」
早速あたしは、シールドをアイテムボックスに戻し、グレネードランチャーと共に改良を行う。グレネードランチャーにマウントを作り、シールドはサイズをグレネードランチャーが覆われる程度で、更に肘方向を鋭くしてみる。エルボーした時に、敵を突き刺せるのではないかと思ったからだ。
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