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第2章
第22話:教会視察
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十日後、私とメイちゃんは、ジェームス様に呼び出された。いよいよか?
私は緊張で唾をごくりと飲み込む。
「実は、教会ができあがった。サオリにリンドン村の教会と比較して、劣っていないかを確認して欲しい。メイはペアを組んでいるのだから、一緒に同行してくれ」
「はい」
「はい!」
私とメイちゃんで、熱量の差を感じる。私は問題が起きないかと心配だ。逆に信仰心の熱いメイちゃんは、嬉しくて仕方がないのだろう。まあ、メイちゃんの信仰心の熱さは、二度も私が女神になった姿を見られたというミスのせいであろうが……。
ジェームスさんは、またお忍び用の一般市民の服装をしている。護衛をつけないのかな……。
そこまで考えて、今更ながらに気づく。
(あ! 前にハイトさんとジェームスさんの屋敷に来た時、視線を感じたのが護衛か? 暗部みたいな感じかな?)
それにしても、暗部だとしたら、かなり低レベルである。素人でなおかつ子供の私にでも、視線を気づかれているのだから。シャーリーさんの方が、護衛にふさわしい気の強さを持っているような気がする。口にするとどうなるか、結果がある程度想像できるのでしないけどね。
ジェームスさんの準備が整うと、早速私たちは屋敷を出た。メイドマナーを習って、後ろを歩こうとしたけど、ジェームスさんから「お忍びだから普通にしてくれ」と言われてしまった。せっかくの練習成果を発揮する機会が……。
歩いていくと、スーリさんの宿屋を通り過ぎる。懐かしさを感じて、思わず顔をそちらに向けながら歩いてしまう。さらに進んでいく。だが、この先はスラム街のはず。そう思っていたら、スラム街よりも手前の建物で止まった。スラム街が私の中では怖いイメージなので、ちょっとほっとした。
「さあ、ここだ」
ジェームスさんはそういうと、建物の前に止まった。建物を見上げると、リンドン村の教会よりもかなり大きい。
リンドン村とは違い、綺麗な石でできている。現代建築と比較しても劣っていない豪華な作り。
早速、中に入ってみた。もちろん、ドアは木製である。
ドアを開けると、綺麗な石が、ガラス窓からの光を取り込み、優しい光沢を醸し出している。
礼拝堂、居住区などを歩いてみていく。礼拝堂には、木彫りの女神像ではなく、石像の女神像があった。
「どうだ?」
「リンドン村の教会は、木材で作っていました。こちらの方が豪華で、女神様も喜ぶと思います」
「凄いです!」
お世辞ではなく、私自身こっちの方がいい。リンドン村のみんなには悪いけど……。メイちゃんも目を輝かせている。
「そうか」
ジェームスさんは、ご満悦のようである。私は、人材の件をさっさと話すことにする。後になるほど困ることになりそうだ。
「あの……ジェームスさん、じゃなかった領主様。この教会の運営に適任者がいるんですが……」
「今は、ジェームスさんでいい。それで適任者というのは?」
しまった! 設定を考えていなかった! ヤバい! どうしよう!
そう思っていると、アルトが教会に入ってきた。
「サオリさんが紹介したいという人物は、私のことでしょう。初めまして、領主様。アルトと申します」
「……いつの間にいた?」
「つい先ほどですよ。話はサオリさんから事前に説明されました。領主様とサオリさんが入っていくのが見えたものですから、教会の運営の話かと思いまして、お邪魔しました。突然にお邪魔して、失礼しました」
そういうとアルトは、お辞儀をして謝罪する。
アルトがフォローしてくれた。アルトリア、ホントに仕事のできる子!
「ふむ……君はどこの村の出身だ?」
アルトは困った風に装って、話をする。
「それが記憶にないのですよ。彷徨っていたら、この街に辿り着き、サオリさんと出会いました」
そう言うと、ジェームスさんは、アルトをまじまじと見る。
「身なりはいいんだな? もしかして貴族か? どこの貴族か分からないのに、無下にするわけにもいかないな……君は読み書きや計算はできるか?」
「はい、できますわ」
「そうか。では、臨時として君に頼もうかな。働きが良ければ、正式にこの教会の運営を行ってほしい」
「かしこまりました」
アルトはそう言うと、お辞儀をした。
「では、修道服や生活に必要なものは、こちらで用意しよう」
「ありがとうございます」
なんとか、アルトリアを教会の運営に潜り込ませることができた。
ある意味、中枢に入り込めたという感じであろうか?
そこでふと気づく。
(あれ? アルトリアと私の働くべき場所が、逆なんじゃない?)
女神よりも、アルトリアの方が、中枢を担うような形になってしまった。
私は緊張で唾をごくりと飲み込む。
「実は、教会ができあがった。サオリにリンドン村の教会と比較して、劣っていないかを確認して欲しい。メイはペアを組んでいるのだから、一緒に同行してくれ」
「はい」
「はい!」
私とメイちゃんで、熱量の差を感じる。私は問題が起きないかと心配だ。逆に信仰心の熱いメイちゃんは、嬉しくて仕方がないのだろう。まあ、メイちゃんの信仰心の熱さは、二度も私が女神になった姿を見られたというミスのせいであろうが……。
ジェームスさんは、またお忍び用の一般市民の服装をしている。護衛をつけないのかな……。
そこまで考えて、今更ながらに気づく。
(あ! 前にハイトさんとジェームスさんの屋敷に来た時、視線を感じたのが護衛か? 暗部みたいな感じかな?)
それにしても、暗部だとしたら、かなり低レベルである。素人でなおかつ子供の私にでも、視線を気づかれているのだから。シャーリーさんの方が、護衛にふさわしい気の強さを持っているような気がする。口にするとどうなるか、結果がある程度想像できるのでしないけどね。
ジェームスさんの準備が整うと、早速私たちは屋敷を出た。メイドマナーを習って、後ろを歩こうとしたけど、ジェームスさんから「お忍びだから普通にしてくれ」と言われてしまった。せっかくの練習成果を発揮する機会が……。
歩いていくと、スーリさんの宿屋を通り過ぎる。懐かしさを感じて、思わず顔をそちらに向けながら歩いてしまう。さらに進んでいく。だが、この先はスラム街のはず。そう思っていたら、スラム街よりも手前の建物で止まった。スラム街が私の中では怖いイメージなので、ちょっとほっとした。
「さあ、ここだ」
ジェームスさんはそういうと、建物の前に止まった。建物を見上げると、リンドン村の教会よりもかなり大きい。
リンドン村とは違い、綺麗な石でできている。現代建築と比較しても劣っていない豪華な作り。
早速、中に入ってみた。もちろん、ドアは木製である。
ドアを開けると、綺麗な石が、ガラス窓からの光を取り込み、優しい光沢を醸し出している。
礼拝堂、居住区などを歩いてみていく。礼拝堂には、木彫りの女神像ではなく、石像の女神像があった。
「どうだ?」
「リンドン村の教会は、木材で作っていました。こちらの方が豪華で、女神様も喜ぶと思います」
「凄いです!」
お世辞ではなく、私自身こっちの方がいい。リンドン村のみんなには悪いけど……。メイちゃんも目を輝かせている。
「そうか」
ジェームスさんは、ご満悦のようである。私は、人材の件をさっさと話すことにする。後になるほど困ることになりそうだ。
「あの……ジェームスさん、じゃなかった領主様。この教会の運営に適任者がいるんですが……」
「今は、ジェームスさんでいい。それで適任者というのは?」
しまった! 設定を考えていなかった! ヤバい! どうしよう!
そう思っていると、アルトが教会に入ってきた。
「サオリさんが紹介したいという人物は、私のことでしょう。初めまして、領主様。アルトと申します」
「……いつの間にいた?」
「つい先ほどですよ。話はサオリさんから事前に説明されました。領主様とサオリさんが入っていくのが見えたものですから、教会の運営の話かと思いまして、お邪魔しました。突然にお邪魔して、失礼しました」
そういうとアルトは、お辞儀をして謝罪する。
アルトがフォローしてくれた。アルトリア、ホントに仕事のできる子!
「ふむ……君はどこの村の出身だ?」
アルトは困った風に装って、話をする。
「それが記憶にないのですよ。彷徨っていたら、この街に辿り着き、サオリさんと出会いました」
そう言うと、ジェームスさんは、アルトをまじまじと見る。
「身なりはいいんだな? もしかして貴族か? どこの貴族か分からないのに、無下にするわけにもいかないな……君は読み書きや計算はできるか?」
「はい、できますわ」
「そうか。では、臨時として君に頼もうかな。働きが良ければ、正式にこの教会の運営を行ってほしい」
「かしこまりました」
アルトはそう言うと、お辞儀をした。
「では、修道服や生活に必要なものは、こちらで用意しよう」
「ありがとうございます」
なんとか、アルトリアを教会の運営に潜り込ませることができた。
ある意味、中枢に入り込めたという感じであろうか?
そこでふと気づく。
(あれ? アルトリアと私の働くべき場所が、逆なんじゃない?)
女神よりも、アルトリアの方が、中枢を担うような形になってしまった。
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