ウルティメイド〜クビになった『元』究極メイドは、素材があれば何でも作れるクラフト系スキルで魔物の大陸を生き抜いていく〜

西館亮太

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雷鳴は思わぬ方角へ

第三章 89話『『現』プロの殺し屋、熱を冷ます』

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 ファーマス王城大広間に続く廊下にて、巨大な窪みの中で、倒れた男を見下ろしながら佇んでいた。
 彼女の体は、久し振りの高揚感で体が火照っていた。

「久し振りだぜこの感覚……。まだ自分の力に成長性があるなんて感じたの、何十年振りだ……」

 手を強く握り締め、溢れ出る力にワクワクを抑えきれなかった。
 湧き上がる力に、スキルの新たな可能性。戦いを楽しむメイにとって、これ以上に楽しく嬉しい瞬間はないだろう。

 そんな事を考えていると、突如天井が大きな音を立てた。それと同時に何やら小石なども落下してくる。

「なんだってんだよ一体。折角人がテンション上がってる時に……」

 メイは天井を見上げてそう呟いた。
 すると、突然天井にヒビが入り、次の瞬間には粉砕された。
 落下してくる瓦礫がメイの作り出した窪みに落ちてくる。

「………」

 崩れ始めた天井を一瞬睨むと、メイは崩れる天井の砂埃の中へと消えていった。
 砂埃の中には、何やら凍った巨大生物が混ざっており、それが落下の原因だとひと目で理解できる。

「なんだあのバケモンは」

 いつの間にか窪みの外に飛び出していたメイは呟いた。
 彼女の脇には大柄な男が抱えられており、気を失ったままぐったりしている。

「あんなバケモン城にいたか?……もしかしたら、『環害』の副官がそういう能力だったのかもな」

 先程までのテンションに水を差された事で冷静になったのか、メイは落ち着いた様子で考察をした。
 すると、小脇に抱えていたカルロスが僅かに動いたのを感じ取った。

「……っ。わ、私は……」

「よぉ、目覚めたかよカマ野郎」

 カルロスはイマイチ状況が理解出来ていなかった様子だった。
 何故生きているのか、どうしてメイに抱えられているのか。だがすぐに冷静さを取り戻し、メイへと問いかける。

「……私を、殺さないのかしら」

「ひとまずな。話す情報ないようによっちゃ殺さねぇでやるよ」

「そんな情いらないわ。私は今までに沢山の人間を殺してきたのよ。そんな私が生きてていいハズがないでしょ」

 声を大きくしてカルロスはメイに怒鳴る。抱えられているという情けない状況というのを理解しながらも、その言葉をメイに向けて放ったのだ。覚悟の表れ以外のなんでも無かった。
 メイはその言葉を受けると、突然手を離してカルロスを地面に落とし、体勢を起こそうとしたカルロスの頭を鷲掴みにして顔を近づけた。

「それが理解できてんなら、楽に死のうなんて考えんなよ。お前が死ぬのを死の淵で待ってる連中が大勢いるんだ。だったら、その業で苦しみながら死ね。私はお前を殺さない。楽にする気もねぇ」

 そう言うメイの瞳はどこか憂いを抱いており、カルロスはそれを見てとある事を察する。

「……貴女もしかして……」

「あぁ、同類っちゃ同類かもな。人殺しまくってんのは私も変わらねぇからな。だからこそ、私は楽に死なせてもらおうなんて考えてねぇよ」

「……メイちゃん。……分かったわ。私で答えられる事なら何でも聞いて頂戴」

 意を決したようにカルロスは口を開き、あぐらをかいてメイに向かい合った。
 彼のその態度からメイもあぐらをかいて座り、2人は穴の空いた天井の下で話し合いを始めた。

「それで、訊きたい事ってのは何かしら?」

「そうだな……色々あるがまずはこの城にいた人間の捕らえた場所だ。城には王族やら騎士やらがいるハズだ。お前等はそれを捕まえてどっかにブチ込んだんだろ?まさか殺しちゃいねぇだろ」

「そうね。確かに王様と配下の人が何人か、お世話係とメイドさんも100人近く幽閉しているわ」

「どこにだ」

「このお城の地下よ。昔はこの国も色々あったのかしらね。今は使われてない拷問器具だとか、その痕跡だとか、そういう物が沢山あったわ。中には白骨化した遺体まであって、流石の私も肝が冷えたわ」

 メイの問いに対してカルロスはそう答えた。
 レリック王国についてそこまで詳しくないメイはその言葉を受けて、もしかしたらレリック王国には闇の一面を持っていた時代もあったのかもしれないと予測した。

「牢屋があるのはまだしも、拷問器具までか。まぁ、無事ひとまずならそれでいい。そんじゃあ次だ。お前等の目的はなんだ?ここまで大々的に国を乗っ取ろうとして、一体何がしてぇんだ?」

「……それについては私も知らないわ。全てハルファスちゃんが決めた事だから、フォルネウスちゃんの部下である私とアラタちゃんには何も伝えられてないのよ」

「そんな事がありえんのか。報連相しっかりしろっての……って待てよ。ハルファスにも副官がいるハズだよな。そいつ等は今回いねぇのか?」

「そうね、今はいないハズよ。詳しくは知らないけれど、ハルファスちゃんの唯一の副官だった人が突然死んじゃってね。それから一度も副官を選んでいないハズよ」

 その言葉にメイはピンときた。
 彼の言っている死んだ副官の男というのは、数日前ゼゴット村という村でアミナに渡された日記の持ち主、カナタの事だ。
 カナタは、彼の力を欲したハスカートという女に殺されてしまった男の名だ。『幻理』の副官で、よくハルファスとも交流があった事が日記から読み取れたのを思い出した。

「他に副官がいねぇならいい。これ以上割ける戦力もねぇしな」

「多分彼は疑り深いんだと思うの。だから簡単に副官を任命しないし、部下も中々信用しない。だから『幻理』に所属してる魔人会の構成員は結構自由にやってるわ。一種の放任主義ね」

「じゃあ基本的に外で暴れてる魔人会ってのは―――」

「えぇ、そのほとんどが『幻理』よ。その反面、面倒な事が嫌いなブエルちゃんは部下がいっぱいいるけど、ハルファスちゃんに頼まれた事は是が非でも自分でやるって言って聞かないわ。ワンちゃんみたいで私は可愛いと思うけれどね」

 少し話が逸れた為、メイは口を挟もうとするが、そこに聞き覚えのない名前が出てきた為、今度はそれに言及した。

「誰だ、そのブエルってのは」

「ん?あぁ、天魔六柱の1人の名前よ。ハルファスちゃんによく懐いてる可愛い子よ。面倒な事が嫌いな性格で、大体の仕事を部下に押し付けて自分はほとんどやらないわ。それでも部下の子たちからは好かれててね、ブエルちゃんのファンクラブがあるくらいよ」

 ブエルの話を聞いていくと、前々から持っていた魔人会へのイメージが少し変わり始めた。
 人間性の欠片もない集団だと思っていたが、それは幹部によるようだ。

「楽しそうで結構だ。そいつはどんな能力を使う」

「……先に言っとくけどメイちゃん、その手の質問は何を言われても答えられないわ。何せ私だって知らないもの。幹部がどんな能力でどんな力を持っているのか、直属のフォルネウスちゃんの能力ですら、私たちは詳しく知らないんだから。他の幹部の能力を答えられる訳がないわ」

 その言葉でメイの訊きたい事の十数個が潰れた。
 上司と部下という間柄だが、所詮最高幹部と副官の間には天と地程の溝があるらしく、情報共有が遮断されている部分があるようだ。
 そうなってくると、メルナスの能力も知らないだろうし、彼女がどこにいるかなどの情報も訊くだけ無駄だろう。
 そう考えたメイは、もう特に訊ける事もない為、立ち上がってカルロスに背を向けた。

「行くの?」

「あぁ、王様助けて借金チャラにしてもらわなきゃだからよ」

 メイの言っているのは、アミナが現在抱えている借金の事だ。
 返済期間はかなり貰えているが、それでもいくらか返し続けなければならないのは負担となるし、元々不当な理由で課せられた借金だ。払う義務も無いし、この際ハッキリなくしてもらおうとしていた。

「そう、なんだか大変そうね」

「へっ、他人事じゃ言ってられねぇぞ。お前も大変なのはこっからだ」

「……そうね。私も、自分の人生を改めなきゃだわ」

 カルロスもメイ同様立ち上がった。メイから受けた傷は死ぬとまではいかないが、致命傷とはなっている。
 持続的なダメージが最小限に抑えられているのは、カルロスのスキルがあってこそ出来る芸当だろう。彼ならばその状態でも数日は生きられる為、治療を受けるには十分だった。

「私は先に行く。じゃあな」

 メイがそう挨拶して歩みを進めようとした瞬間だった。
 天井から落下してきた凍った何かがピクリと動いたのをメイは見ていた。
 そしてメイがその窪みの上を通ろうとした時、氷が破壊され、巨大生物が大きな咆哮を上げて復活した。

「なんだこいつ……!生きてんのか……!!」

 メイは身構えて驚いた。
 先程まで全く動く気配の無かった化物は苦しむような、それでいて破壊衝動を抑えきれずに暴れている。そんな様子だった。

「へっ、上等だぜ。ぶっ殺してやるよ。今の私はコンディション抜群だからなぁっ!!」

 自信満々にそう宣言し、「開け一門」と言って建を取り出す。そして化物が巨大な腕を振り下ろしてきた瞬間だった。
 なんと、彼女の目の前に立ち、振り下ろされたその腕を受け止めたのは、満身創痍のカルロスだった。

「てめぇ、何しやがる」

「……メイちゃん。ここは私に任せて頂戴」

 低く静かに、それでいてブレない真っ直ぐな声でカルロスは呟いた。
 メイはそれに「何言って―――」と続けようとしたが、それを遮るようにカルロスは口を開いた。

「この子多分、アラタちゃん。私の同僚よ。何かの拍子にこうなってしまったのは言うまでも無いけれど、同僚の不始末は、私が処理する。……もちろん、貴女に敬意を払ってね」

「………」

 メイはそれ以上、何も言葉を発さなかった。
 それがカルロスの決めた事である異常、口出しはするまいと考えていたからだ。
 彼が今までやってきた事には、確かに許されない行いがあったかもしれない。
 しかし今、彼のやろうとしている事は、間違いなく自信が所属している組織への反抗であり抵抗だ。
 そして何より、仲間を想っての行いだというのもメイは理解していた。
 
「……礼は言わねぇぞ」

「勿論♡」

 メイは振り返る事なく、そう言葉を交わしてその場を走って去った。
 消えゆくメイの背中を寂しげに見送ったカルロスは、正面にいる化物へと目を移す。

「……全く、アラタちゃんったら―――」

 カルロスは両手を広げ、大きく笑顔を浮かべた。
 そんな彼の背中と表情は、いつよりも男らしかった。

「―――勝者に水を差すなんて悪い子ね!!!さぁ、来なさいっ!!アラタちゃん!!!」

 怒号に似た咆哮をあげたアラタは、暴走したままカルロスへと襲いかかり、カルロスは男らしい笑みを浮かべながら、屈強な肉体で受け止めた。
 カルロスがアラタを足止めしている間に、メイはファーマス王城の地下にある牢獄まで向かうのだった。


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