ウルティメイド〜クビになった『元』究極メイドは、素材があれば何でも作れるクラフト系スキルで魔物の大陸を生き抜いていく〜

西館亮太

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天上の楽園

第四章 7話『『元』究極メイド、再び発つ』

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 娘―――。
 ここ最近沢山聞いた気がする単語だ。
 最近知り合った娘はとても根が優しく、活発な国のお姫様。
 そして今度は巨人族の娘と来た。
 一体どんなイロモノなのだろうか。色々聞きたいハズのアミナの頭の中に最初に思い浮かんだのは、何故かそれだった。

「えっと……何故フレグさんの娘さんが皆さんの心臓を……?」

 色々言いたいのを我慢しながら、アミナは話の腰を折らないよう、なるべく自然に問いかける。

「理由は分からん。だが俺たちの心臓がなくなる少し前から、娘の様子はおかしかった。そして心臓が盗まれた後、あの子は俺の前から姿を消してしまった」

「その娘さんってのは?」

「あぁ、名前は『ローゼル』。普段はおとなしい子でな、虫も殺さず、俺の言う事もしっかり聞く優しくていい子なんだ」

「なんだよ、全然イメージと違うな。盗み働くんだったら手癖でも悪ぃのかと思ってたが、案外そんな事ねぇんだな」

 フレグがただの親バカの可能性もあるが、彼の言葉からは確かな思い出が感じられた。
 想像とは違ってつまらなかったのか、回答が返ってきた時にメイはフレグから目線を外して明後日の方向を見た。

「目的は分からない。しかし心臓がなくなった次の日から姿を消した……。確かにローゼルさんが犯人と考えるのが自然ですが……本当に心当たりはないんですか?何か巨人の心臓に利用価値があるとか……」

 真っ先に考えたのはその可能性だった。
 普段は大人しく優しい子供が、親だけでなく集落全員から心臓を奪って姿を消したのだ。
 経緯は分からないが、恐らく脅されているに違いない。誰に、そしてどういった理由なのかは知る由もないが。

「しかしまぁ、これで多少納得の行くところも増えました」

「例えば?」

「フレグさんが余裕そうだった態度です。道具や武器を使って破壊する事が出来ないとフレグさんは仰っていましたが、正直な話、人によっては素手でも簡単に破壊できるでしょう。メイさんとルナさんは握力、私に関して言えばスキルがありますし」

 そう言って地面の小石を掴み上げて片手で包み込むと、小石はたちまち砂へと変わって地面へと落ちた。
 その次にアミナは2人にも小石を投げて渡すと、簡単に2人は握りつぶして石を破壊してしまった。

「ですがお子さんとなれば話は別です。腕力はそこまで発達していないでしょうし、スキルも聞いた限りでは盗む事に特化していそうでしたし。それに何より、突然態度を急変させたローゼルさんが、意味もなく集落の人間全員から心臓を盗んで破壊するだけなどとは考えにくいです。だからフレグさんはそこまで焦っている様子がないのです」

 違いますか、との意味を込めた視線をフレグに向けると、彼はしばらくアミナを見つめていた。
 そして少しするとその大きな口を開いた。

「驚いたな……。店長殿は人の心でも読めるのか?一言一句当てられてしまった気分だ……」

 頬に汗をたらしながら、アミナの口にした言葉に驚いていた。
 ドンピシャで全てを言い当てられ、長寿で経験豊富な流石の巨人族の長でも驚かざるを得なかったようだ。

「そんな大層な事出来ませんよ。それにそんな事が出来たらどれだけ人間関係が楽か……」

 肩を落としてアミナは落ち込んだ。
 かつて、今よりも人と話す能力に欠けていた頃は相手の気持を察するだけで精一杯で、気持ちを汲んだ上での行動が苦手だった。
 メイドとして働いていたハズなのに、とても不思議だ。

「とりあえずフレグさんの抱えている事情は理解しました。ですのでこの話はまた今度です」

 ベンチから立ち上がったアミナを見て、フレグは「どこか行くのか?」と問いかけると、アミナは腰に手を当てて少し周りを見回すと、腰のベルトに装着されている革の袋の中から、小さな本を取り出した。

「それはなんだ?」

「ここら一帯の情報をメモした手帳です。何か魔物を狩りにいこうかと思いまして」

 ページをペラペラとめくっていると、十数ページ動いた先でアミナの指と視線が止まった。
 それを見ていた一同は不思議そうにその光景を眺めていたが、アミナが頭の中で何かを思考しているのに気がつくと、どこか納得して疑問符を沈めた。
 
 そしてこれがアミナという人間なのだと理解したフレグは、物珍しそうに腕を組んでアミナの思考の様子を見つめた。
 瞳はメモ帳と上空を行ったり来たりしている。恐らくメモ帳にはそこにいる魔物の直接的な情報というよりも、天候や温度、魔力の濃度等によってどこにどんな魔物が生息しているのかなどを逆算しているのだろう。
 その証拠に、先程からアミナは風向きを確認したり、肌で何かを感じている素振りをした。

 すべての確認が終わったのか、アミナは広げていた両手を体の横へと下ろしてから、笑顔を浮かべてそっと呟いた。

「よし、この調子なら―――いい感じの魔物がいるじゃないですか……!!」


―――


「あっ、いましたよメイさん。あれが今夜の獲物のグリフォンです」

 大きめの茂みに隠れながら、更に大きな獲物を見据えた。
 鋭く尖った爪を数本持ち、四本脚が大地を踏みしめている。
 体毛に包まれた肉体は屈強そのもので、背中には人間よりもはるかに巨大な翼が生えている。
 上半身は鳥、下半身はフィーのような獅子。そんな魔獣が今、アミナたちの目の前で佇んていた。

「本当にいやがったな。よく見つけたな」

「グリフォンは人里離れた過ごしやすい環境に生息しています。それにこの辺りには馬が生息していると前に本で読みました。グリフォンは馬が大好物なので、気候や地形を考えればいると思ったんです」

「流石」

 メイは口角を上げてから再びグリフォンへと視線を戻した。
 敵は周りにはいないが、それでも警戒を怠っている用に思えない。
 常に周辺に気を配りながら、敵が来れば瞬時に反撃出来るようにしている。
 一筋縄ではいかなそうだ。

「グリフォンのお肉は鳥類でありながら陸上の生物のような肉の質感を持っています。しっとりとしていながら脂身も多く、食感も部位によって柔らかい部分と歯ごたえと食べごたえのある部位で分かれています」

「要するにクソ美味ぇ、って事だな」

 メイは「開け一門」と呟き、右手に両刃の剣を構えた。どうやら彼女ももう戦る気満々らしい。

「それじゃあメイさん。よろしくお願いします。相手は危険度ランクA+なみです。油断はしないように」
 
「分かってらぁっ!」

 本当に分かっているのかは定かではない。しかしメイは一目散に茂みから飛び出し、グリフォンへ向けて駆け出した。
 茂みから飛び出す瞬間、ほとんど音が鳴らなかったというのに、グリフォンはすぐさまこちらに気がつき、けたたましい唸り声と毛を逆立たせて、戦闘態勢を取った。

 1度翼を羽ばたかせると、周囲にとてつもない突風が巻き起こり、アミナは踏ん張りながらメイの目指す先を見届ける。
 するとどうだろうか。今にも吹き飛ばされそうな突風の中、メイは小雨を弾くかのように駆け抜けていき、一瞬でグリフォンの懐へと潜り込んだ。

「へっ……!この程度の風、どうって事ねぇな!!」

 右手に握った愛用の両刃剣『建』を振りかぶり、グリフォンの肉体へと突き刺す。
 屈強な肉体と体毛による強固で頑丈な防御を誇っているグリフォンを、簡単に流血させた。

 王都での戦いを終えてから、メイの戦闘方法は変わった気がするとアミナは感じた。
 今までも凄まじい迫力で敵に向かって攻撃を仕掛けていたが、それでも武器を扱っているたげに過ぎなかったように思えた。
 だが今は、武器すら体の一部かのように操り、まるで指の先端のみを動かすかのような、微細で高度な動きをしている。
 今の彼女には、敵がいるのか怪しく思えてくる。

 我が体術の師ながら恐ろしい。アミナは憧憬を抱きつつもそう冗談交じりに呟いた。

 するとグリフォンは、形勢が不利だと判断し、巨大な翼を用いて空中へと飛び出した。
 飛ばれては流石に追いつけず攻撃も届かない。そう思考していたに違いない。

 だが相手が悪かった。他の何も悪くはない。
 ただ本当に、相手が悪かっただけなのだ。

「空中戦か?けどよ、私はもうお前の肉が食いたくて仕方ねぇんだ!そろそろ終いにしようぜ!鳥野郎!!」

 グリフォンに続いて空中へと飛び出したメイは、たったの一蹴りでグリフォンの上を取り、逃げ道をなくした。
 そして建へと一際力を込め、落下の威力と腕力をフルに活用した一撃を叩き込んだ。

 胴体を切り裂かれた事によって悲鳴をあげたグリフォンの肉体が、真っ二つになった。
 それぞれが地面に重々しい音を立てて落下すると、メイはその横に砂埃を立てて着地した。

「んま、ざっとこんなもんだ」

「流石、お早いですね。瞬きする暇もありませんでしたよ……」

 心の底からそう思った。
 目で追えなかった訳ではないが、それでもあっという間にに終わってしまった戦闘には、この言葉が正しいだろう。

 アミナはグリフォンの死体へ歩いて近づき、メイが斬り裂いた肉の断面を見た。
 ハリツヤがあり、軽く押すと弾力が感じられる。
 今日の晩御飯の献立が決定し、アミナはうんと頷いた。


―――


「あ、あぁぁ………」

 村に帰ってきたアミナたちを見て、村長は唖然としていた。
 その理由は明々白々。アミナたちがとてつもないサイズの魔物を狩ってきたからに他ならない。

「こ、こんな巨大な魔物を……貴女たち2人で……?」

「はい。……まぁ、と言ってもほぼメイさんがやりましたし、私は少し運んだだけに過ぎませんが……」

 だとしても、とでも言いたいのか、村長の空いた口は塞がる気配がなかった。
 それを察し、日もくれてきた事を確認したメイが、空気を読んで口を開いた。

「さてシェフ。こいつをどんな形で食うんだ?」

「ふふふ……それは出来てからのお楽しみです!」

 王都に赴いた頃依頼の、屋外アミナキッチンが、再び幕を開けた。

「まずグリフォンのお肉を1口大サイズに切ります」

 アミナがそう言った瞬間には、既にメイが肉を切り裂いて巨大な木のボウルの中に全て収めた。

「普段ならば色々な調味料を調合したタレをいれるのですが、あいにく量的に村の方に迷惑がかかってしまうので、今回は塩のみで勝負したいと思います」

 そうテンション高く宣言したアミナは、大量の村の井戸水と塩を取り出した。

「水に対して塩を1%から2%程いれてよく混ぜます。今回はお肉が大量にあるので多めに用意しましょう」

 大きなボウルの中に塩を入れてよく混ぜた後、その中に先程メイが切ったグリフォンの肉を浸した。

「大体10分程度浸しておきましょう。もしそれで塩辛かったら、浸す時間を短くしてもいいですね」

 アミナが言った通りの時間が経過する頃には、アミナたちの周りに大勢の村人が集まっており、物珍しそうに見物していた。
 次第にフレグやルナたちまでやってきた。

「アミナちゃーん、何かお手伝いする事ってある?」

「そうですね……。それでは油を熱しておいて貰えますか?」

「りょうか~い」

 ルナがやけに上機嫌だ。どうやらアミナの作る食事が気に入っているようだ。
 指示を待っているカルムには、ルナの手伝いで火をおこしてほしいと頼んだ。
 フィーは相変わらず子供たちと戯れているらしい。

「さて、時間が経過しましたので、お肉を取り出して衣をつけます。村の方に片栗粉を頂けたので、それをまぶしつけます」

 塩水に浸した状態でアミナは片栗粉を投入し、よく揉んで全体に衣をまとわせた。
 しばらくその状態でいると、少し離れた場所にいるルナがアミナたちを呼んだ。
 どうやら油の準備ができたようだ。
 菜箸を入れてみて先端から小さな泡が出てきた為、アミナは頷いて肉を入れ始めた。

「この状態で4分ほど待ってあげると―――」

 規定の時間経過し、アミナはゆっくりと油の中から肉を持ち上げた。
 きつね色の衣が油を滴らせ、香ばしい匂いが皆の食欲をそそる。
 皿に盛り付け、副菜を添えれば完成だ。

「これにて完成です!『グリフォンの塩唐揚げ』です!」

 積み上がった大量の唐揚げに一同は目を輝かせた。
 油で揚げている時から既に漂っていた香気が一気に鼻の中を抜け、その匂いに誰しもが凝視を禁じえなかった。

「今回泊めていただくお礼も兼ねていますので、是非皆さん召し上がって下さい」

 村の住人それぞれの手には既に皿とフォークが掴まされている。
 流石カルムだ。目にも止まらぬ速度で村人全員に食器を配っている。
 そしてアミナが言うのならばと、村人たちは喜んで唐揚げに手をつけた。

「むぅっ……!!これは……!!」

 1度噛めばサクサクの衣を突き破り、肉の脂が弾ける。
 塩で味付けしている為シンプルだが、故に食べやすい。
 硬い筋肉を持つグリフォンの肉を、アミナはメイが討伐してからすぐに下ごしらえとしてスキルで柔らかくした為、顎の力の弱い老体でも食べやすくなっている。

「魔物のお肉なのにクセがなくて食べやすいし、これで筋肉が育つなんて幸せ~」

「これ家でも出してくれよアミナ。気に入ったぜ」

「みゃおう!」

 皆がワイワイ食べている中、アミナは一際巨大な唐揚げを持ってフレグの前へと行った。

「こちら残った半身を使って作った物になります。よろしければフレグさんも召し上がって下さい」

「むっ!良いのか!実は先程からこの匂いに腹が減っていたのだ!ありがたく頂く!」

 両手を合わせてから唐揚げを鷲掴みにし、豪快にかぶりついた。
 味に満足したのか、感想を言う前に2口目、3口目と食べ進めていった。
 その食いっぷりと言えば、メイといい勝負だ。
 幸せそうに食事する村人たちの顔を見て笑みをこぼし、アミナも自身の作った料理を口に運んだ。

 食事を終えた一同は、それぞれアミナたちにお礼を言って解散し、就寝した。
 客人がいるという事もあってか、今日は特に騒ぎもせずに寝るらしい。
 アミナたちはその気遣いに感謝しながら、泊めてもらう家に行き、早めに就寝した。


―――


 翌日。
 朝早くに村を出発してから再び歩き始める。
 道中様々な魔物に襲われたり、世間話をしながら進んでいた。

 スターターを出発してから4日経過し、遠くに家が見えた。
 しかし違和感があった。
 何故なら、普通遠くにある物体というのは小さく見えるハズなのだ。
 だが今アミナたちの目に映っている建物は、距離感の割にはかなり大きく見える。

 それが次第に近づいてきて、改めてその巨大さを実感させられた。

「さぁ、着いたぞ店長殿。ここが我々巨人族の集落、ガイアスだ」

 紹介されている光景は凄まじく大きい。
 何もかもが大きかった。
 建物から食べ物、そして当たり前だが人に至るまで、全てが巨大だった。

 巨人の集落とは、ここまでとは。
 驚きとワクワクの狭間に揺れ動きながら、アミナたちは巨人族の集落へと足を踏み込んだ。


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