感情の無い少年死ねない少女

ゆっくり白霊

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サプライズの苦悩

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私は長考している、もうすぐクリスマスなので美奈に何かしらあげたいのだが、
「何も思い浮かばない。」
あいつって何が欲しいの?金銭面は多分問題ないだろう。
バイトしてたし、だから美奈と関わる時間も少なくなったがな。
ヤバイぞどうしよう?何が欲しいんだ?
聞くか?聞いちゃうか?でもサプライズとしてあげたいなぁ。
女子って何が欲しいんだ。
誰に聞こう?姉さん…いや姉さんは無欲だからなぁ。
兄さんは…女性経験は無いな。
渚…欲しい物が女子らしく無いな。
あれ?相談できる人いなくない?
そう思い、コーヒーを啜る。
美奈かぁ…あいつの趣味、本を読むことかなぁ?
「どうした?少年そんな悩んで?」
「ああ…プレゼントに悩んでいてな。」
「美奈ちゃんのかぁ。趣味はわかるのか?」
「わからないな?」
「おいおい大丈夫か?」
ーーうーん私は悩んでいた。
悩んでいるのは誠へのプレゼントだ。
彼の趣味は何だ?
彼のしてる事?読書?
と長考していると。
「美奈ちゃんどうしたの?」
と渚ちゃんが声をかけてきた。
「実はさぁ誠にプレゼントをあげたいんだけど誠の趣味がわからなくて、何かわかる?」
「お兄ちゃんの趣味?………わからない。」
「うーん、玲奈さんに相談しようかな?」
「いいんじゃない、誠とは一番長くいるし。」
そして電話をかける。
「もしもし玲奈さんですか?」
「そうだけど、どうしたの美奈ちゃん?」
「実は誠にプレゼントをあげたいんですけど誠の趣味がわからなくて、なにか知ってることはありませんか?」
「ハハーン、なるほどだからあいつも…」
「え?何て?」
「いや何でもない、それよりも誠の趣味ねぇ、あの子お金は自分の為に使ってほしいとか無欲だし。貴方の気持ちが伝わればいいんじゃない。」
なるほど気持ちか。
「ありがとうございます。」
「ええ、いいのよ。逆に貴方がもらって嬉しいものとかはあるの?」
「私が…うーん…やっぱ気持ちが籠もっていれば充分です。」
「へぇー、じゃあね。」
なるほど「気持ち」か。
ーー叔母から着信があった。
「何の用だ?」
「いや、プレゼントに関して悩んでるかなと思って。」
「は!?」
何で知ってる?誰にも言ってないぞ?正確には担任には伝えた……岡崎夢!!
「それで私がアドバイスをあげようと思ったのだよ。」
だが、正直ありがたい。
この家の奴等よりかはいいアドバイスが聞けそうだ。
「アドバイスってなんだ?」
「貴方は美奈ちゃんに喜んでもらおうとしているでしょ。で、どんな物をあげれば喜ぶか、考えている。でもね、大切なのは物よりもね気持ちなんだよ。その人の事を考えるのが大事なの。」
なるほど、多分この家の奴等に聞いてもこんなこたえはでないだろう。
「アドバイス感謝する。」
「逆に誠はどんな物が貰えたら嬉しい?」
「私か?私が貰える事なんて無いだろ。」
「もしもよ、もしも。」
「例え理想であっても貰える事なんて無いが…うーんでもどんな物でも嬉しいよ、その人がわざわざ私の為にくれた物だからね。」
「ホント、無欲よねぇ~じゃあね、サプライズ成功するといいね。」
「じゃあね、叔母さん。」
そして私は通話をきる。
あげて喜ぶ物女子だからアクセサリーとかか?
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