蕾が開花する為に

ゆっくり白霊

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祐希の家族

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そして俺は家に帰る。
スロとそこには……
「何の用だよ。姉さんと兄さん。」
そこにいたのは俺の家族。
如月ゆい(きさらぎゆい)と如月和樹(きさらぎかずき)の双子だ。
「聞いたよ、学校での話。」
綾音さんか………
「余計なことを…」
「まさかまたやるとはな、もうやらないかと思ってたよ。」
「あんた等には関係のない話だ。」
「相変わらず冷たいねぇ。血の繋がった家族なのに。」
「それもそうだろ、俺はあんたらを家族と思ったことはない。俺はアイツ等には従わない。」
「……友達があんな目にあわされてもなお?」
「…」
歯を食いしばった。
「祐希…アンタがいくら頑張ったところで何も変わりはしない。父さんと母さんのように惨めに死ぬだけだよ。」
その言葉に俺は怒りを覚えた。
「黙れよ!!母さんや父さんはただ死んだわけじゃない、俺に託していったんだ。」
俺は両親の形見である指輪を握りしめながら言う。
「言ってもわからないか…」
「後悔することになるぞ。」
そして二人は家から出る。
そしてすれ違ったときに俺は
「俺の後悔はあいつを救えなかった事ぐらいだ。」
そう言った。
俺に大切なものは無い。
もう俺はそんなものはつくらない。
俺はたった一人でも…あいつと両親の為にも。
そして歯を食いしばる。
昔も今も俺は弱い。
だから大切な人を目の前でいなくなる。
…あいつは違うか。
俺は無力だった、目の前で大切な存在を失う、これは俺が弱かったからだ。
もしも、俺が強かったら。
…もしもの事なんて考えても仕方ないよな。
俺にはもう大切な存在は…
「祐希くん」「如月くん」
……何故アイツらの顔がちらつく。
余計な考えだな。
そして俺は一言言う。
「頼むから、これ以上俺に踏み込んで来ないでくれよ。」
そして数日後。
担任に呼び出された。
「何用ですか?」
正直に言ってダルい。
「いやぁ、そろそろ手伝部で交友を広めようとキャンプ場に行こうとしてるんだよ。」
「へぇ、行ってらっしゃい。」
「いや、君も行くんだよ。」
「は?」
「だから君も。」
「は!?何言ってんですか?ヤダですよ。」
と駄々をこねる子供のように言っていると。
「君に拒否権はない。」
笑顔の圧力…力÷面積で求めてみよう。
何言ってんですかこいつ?
そして俺はキャンプに行くことになった。
あれ?俺一人だけ男?
というか嫌だな行きたくない。
は!!サボればいいや(^o^)
……何だろう、家まで誰か来そう。
主に綾音さん。
はぁー綾音さんに来られるよりかはキャンプ行きますかね?
ーー「〇〇は本当にキャンプ好きだなぁ。」
「当たり前じゃんみんなでワイワイできるんだよ。」
「俺以外誰も来てませんけど、それにそんなにいたらうるさいだろ。」
「そう言う祐希だって毎回付いてきてるじゃん。」
「気まぐれかな。」
「ふーんまぁいいや。」
ーーアイツはこの話を聞いたら笑うのかな?
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