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2 10月25日
かわいいは作るもの
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真正面の鏡に映る自分の姿。
ああ、ほんとかわいくない。伸ばしっぱなしの髪は、真っ直ぐなんだけど髪の流れのせいか、いつも左右とも右側に跳ねている。左側は外向きに跳ね返っていて、朝に顔を洗うついでに濡らすけれど、乾けば元通り。すぐに伸びる前髪も、今じゃ邪魔だとも思わなくなった。
それにしても、こうして見るとずいぶん伸びたなぁ。
「おまたせー」
戻ってきた理人先輩は、相変わらず陽気だ。
「あ、やっぱり前髪気にしてる? ちょっと長いよね?」
鏡を見ながら触れていた前髪。そんなあたしに、すぐ理人先輩は気がついた。
「あ、いえ。もう慣れてるので」
「いやいやいや、慣れとかじゃないから。ちゃんと伸びたら整えなおさないと。かわいさをキープするって大事なことなんだよ」
あたしの後ろに立って、鏡越しににっこり笑う。
でも、そもそもがかわいくないあたしが、かわいさをキープするなんておかしな話だ。
「ニコちゃんってさぁ、面倒くさがりでしょ?」
痛いところをついてくる。
この人、ずっと思ってるけど、人の弱いところにズカズカ入り込んでくる人だ。なんか、嫌だ。
自分は男の子なのに、すごくキレイでスタイルも良くて人気者だから、そうやって自信が持てるんだろうけど、あたしは違う。
面倒くさい以前の問題。
あたしは、かわいくなんてない。
「かわいいはさ、面倒くさがってちゃ出来ないよ。だって、かわいいって作るものだから。生まれ持ったーとか、親がーとか、そんなのなんにも関係ない。どう努力するかってこと」
真面目な話をし始める理人先輩の目は、なんだかキラキラと輝いている。
「俺も日々努力をして、この完璧なスタイルを維持しているってわけよ。結構大変なんだよ?」
毛先の傷みを気にするみたいに耳横の髪の毛を手に取り見ながら、眉を顰める。
「俺の勉強のためのモデルなんだけど、目標がないとやっぱり張り合いがないからさ、ニコちゃん自身がかわいいに興味を持って、自分に自信が持てるようになれたらいいなっていうのが、俺の目標」
「……目標」
「そう。やるからには、なにかを変えたいじゃん。俺の手で誰かを幸せに出来るなんて分かったら、めちゃくちゃ自信になる。今までは母親の仕事を見よう見真似でたまにお客さんを触らせてもらったりしてたけど、やっぱりプロには敵わないし、みんな常連だから褒めてくれるんだ。でも、またお願いねとは言っても、次なんてない。なんかこのまま俺美容師目指して、大丈夫なんかなぁーって、ナイーブになってたんだよね。そんな時に、救世主のニコちゃんが現れたんだよ! だから、よろしくお願いします。俺が必ずかわいくするから」
理人先輩の真面目な顔が、鏡を通してあたしを見つめる。
なにかに真っ直ぐな人って、すごいなって思う。あたしが、そんなすごい目標のお手伝いをさせてもらっても、いいのだろうか。
不安はあるけど、あたしの何かが変われば、今よりも楽しい毎日になるのだろうか。
「と、言うことで、とりあえず今日は前髪を5センチ切らせていただきまーす」
「え!? 5センチ?」
さっそくいつもの陽気な笑顔で、理人先輩はあたしにカットクロスを巻き始めた。
え、5センチって、どのくらい?
待って、結構あるよね? 今ほぼ目が隠れるくらいだから、完全に目よりは上になる。
目にかかる髪の毛が全くなくなるってこと?
いや、想像が出来ない。
あ、でも。誕生日の日におでこ全開になったのを思い出す。たぶんあれが、人生で最初で最後だと思った。
メイクもしていたし、だからあの髪型が似合っていた。普段のあたしがそれをしたら、ただの顔丸出しで恥ずかしいだけだ。
「5センチはちょっと切りすぎじゃ……」
反論したのと同時に、目の前を鋏が横切る。
「え? なに?」
はらりと落ちてゆく前髪。
そして、さっきまでは感じなかったお店の照明が鏡に反射して見えて、目が眩むほどに眩しい。
目を瞑ると、さらに理人先輩は鋏を動かす。シャキンシャキンと耳に心地よい音。
「わぁ、いい感じ! 目、開けてみてー」
怖い。さっきの目が眩むような眩しさが。そして、切りすぎなんじゃないかと疑ってしまう思考が。
理人先輩は、プロじゃない。
さっきお客様からはまたお願いとは言われたものの、次はなかったって言っていたし、切りすぎちゃったー! なんて、戯けられて終わりかもしれない。
なんでモデルを引き受けてしまったんだろうって、後悔が押し寄せてくる。
だけど、覚悟を決めて、恐る恐る開いた目。鏡に写る姿を、確認する。
「わぁ、目を開けたらちょうどいいじゃん。かわいいー」
ちょうど、開いた目にかからないくらい。眉と目の間の長さ。目は出てしまっているけれど、決して切りすぎではない。
もっと、おでこの半分くらい短くされてしまったんじゃないかと不安になってしまっていた。
ほっと安心すると、後ろで理人先輩が微笑む。
「ね、かわいいでしょ? こうやって、かわいいは作っていくんだよ。前髪だけでこんなに変われるんだもん。もっともっと、かわいくなれるかもって思わない?」
もっともっと、かわいく?
「お、思いません!」
あたしなんかがおこがましい。
かわいくなんて、なれない。かわいいの作り方なんて知らないし、かわいいって、他人からの評価でしかない。あたしは自分がかわいいなんて思わない。だから、かわいくなりたいなんて、思わない。
「そっかぁ……まぁ、ニコちゃんが変わろうとしない限りは、俺がどうにかしようとしても無理だろうから。とりあえず、俺の練習相手にはこれからもなってもらえると助かります」
そう言って頭を下げると、理人先輩はシャンプーをしてくれた。まりあさんのしてくれるシャンプーと比べてしまうと、手の動きがぎこちないけれど、それでも一生懸命さが伝わってきて気持ちが良かった。
ブローをすると、外はねしていた髪の毛が真っ直ぐストンっと艶々になった。
「あ、ニコちゃん。せっかく可愛くなったからさ、写真撮りに行こうよ。ツバくんぬいと夕日でしょ? 俺いい場所知ってるんだよねー」
お店の中を片付けて、理人先輩はカーディガンに袖を通す。
「一回家に帰ったら、メッセージに場所送るからそこに集合な」
「え」
「あ、ツバぬい忘れんなよ」
入り口ドアを開けてくれて、手を振るから、あたしは「ありがとうございました」と頭を下げて、外へ出た。
ああ、ほんとかわいくない。伸ばしっぱなしの髪は、真っ直ぐなんだけど髪の流れのせいか、いつも左右とも右側に跳ねている。左側は外向きに跳ね返っていて、朝に顔を洗うついでに濡らすけれど、乾けば元通り。すぐに伸びる前髪も、今じゃ邪魔だとも思わなくなった。
それにしても、こうして見るとずいぶん伸びたなぁ。
「おまたせー」
戻ってきた理人先輩は、相変わらず陽気だ。
「あ、やっぱり前髪気にしてる? ちょっと長いよね?」
鏡を見ながら触れていた前髪。そんなあたしに、すぐ理人先輩は気がついた。
「あ、いえ。もう慣れてるので」
「いやいやいや、慣れとかじゃないから。ちゃんと伸びたら整えなおさないと。かわいさをキープするって大事なことなんだよ」
あたしの後ろに立って、鏡越しににっこり笑う。
でも、そもそもがかわいくないあたしが、かわいさをキープするなんておかしな話だ。
「ニコちゃんってさぁ、面倒くさがりでしょ?」
痛いところをついてくる。
この人、ずっと思ってるけど、人の弱いところにズカズカ入り込んでくる人だ。なんか、嫌だ。
自分は男の子なのに、すごくキレイでスタイルも良くて人気者だから、そうやって自信が持てるんだろうけど、あたしは違う。
面倒くさい以前の問題。
あたしは、かわいくなんてない。
「かわいいはさ、面倒くさがってちゃ出来ないよ。だって、かわいいって作るものだから。生まれ持ったーとか、親がーとか、そんなのなんにも関係ない。どう努力するかってこと」
真面目な話をし始める理人先輩の目は、なんだかキラキラと輝いている。
「俺も日々努力をして、この完璧なスタイルを維持しているってわけよ。結構大変なんだよ?」
毛先の傷みを気にするみたいに耳横の髪の毛を手に取り見ながら、眉を顰める。
「俺の勉強のためのモデルなんだけど、目標がないとやっぱり張り合いがないからさ、ニコちゃん自身がかわいいに興味を持って、自分に自信が持てるようになれたらいいなっていうのが、俺の目標」
「……目標」
「そう。やるからには、なにかを変えたいじゃん。俺の手で誰かを幸せに出来るなんて分かったら、めちゃくちゃ自信になる。今までは母親の仕事を見よう見真似でたまにお客さんを触らせてもらったりしてたけど、やっぱりプロには敵わないし、みんな常連だから褒めてくれるんだ。でも、またお願いねとは言っても、次なんてない。なんかこのまま俺美容師目指して、大丈夫なんかなぁーって、ナイーブになってたんだよね。そんな時に、救世主のニコちゃんが現れたんだよ! だから、よろしくお願いします。俺が必ずかわいくするから」
理人先輩の真面目な顔が、鏡を通してあたしを見つめる。
なにかに真っ直ぐな人って、すごいなって思う。あたしが、そんなすごい目標のお手伝いをさせてもらっても、いいのだろうか。
不安はあるけど、あたしの何かが変われば、今よりも楽しい毎日になるのだろうか。
「と、言うことで、とりあえず今日は前髪を5センチ切らせていただきまーす」
「え!? 5センチ?」
さっそくいつもの陽気な笑顔で、理人先輩はあたしにカットクロスを巻き始めた。
え、5センチって、どのくらい?
待って、結構あるよね? 今ほぼ目が隠れるくらいだから、完全に目よりは上になる。
目にかかる髪の毛が全くなくなるってこと?
いや、想像が出来ない。
あ、でも。誕生日の日におでこ全開になったのを思い出す。たぶんあれが、人生で最初で最後だと思った。
メイクもしていたし、だからあの髪型が似合っていた。普段のあたしがそれをしたら、ただの顔丸出しで恥ずかしいだけだ。
「5センチはちょっと切りすぎじゃ……」
反論したのと同時に、目の前を鋏が横切る。
「え? なに?」
はらりと落ちてゆく前髪。
そして、さっきまでは感じなかったお店の照明が鏡に反射して見えて、目が眩むほどに眩しい。
目を瞑ると、さらに理人先輩は鋏を動かす。シャキンシャキンと耳に心地よい音。
「わぁ、いい感じ! 目、開けてみてー」
怖い。さっきの目が眩むような眩しさが。そして、切りすぎなんじゃないかと疑ってしまう思考が。
理人先輩は、プロじゃない。
さっきお客様からはまたお願いとは言われたものの、次はなかったって言っていたし、切りすぎちゃったー! なんて、戯けられて終わりかもしれない。
なんでモデルを引き受けてしまったんだろうって、後悔が押し寄せてくる。
だけど、覚悟を決めて、恐る恐る開いた目。鏡に写る姿を、確認する。
「わぁ、目を開けたらちょうどいいじゃん。かわいいー」
ちょうど、開いた目にかからないくらい。眉と目の間の長さ。目は出てしまっているけれど、決して切りすぎではない。
もっと、おでこの半分くらい短くされてしまったんじゃないかと不安になってしまっていた。
ほっと安心すると、後ろで理人先輩が微笑む。
「ね、かわいいでしょ? こうやって、かわいいは作っていくんだよ。前髪だけでこんなに変われるんだもん。もっともっと、かわいくなれるかもって思わない?」
もっともっと、かわいく?
「お、思いません!」
あたしなんかがおこがましい。
かわいくなんて、なれない。かわいいの作り方なんて知らないし、かわいいって、他人からの評価でしかない。あたしは自分がかわいいなんて思わない。だから、かわいくなりたいなんて、思わない。
「そっかぁ……まぁ、ニコちゃんが変わろうとしない限りは、俺がどうにかしようとしても無理だろうから。とりあえず、俺の練習相手にはこれからもなってもらえると助かります」
そう言って頭を下げると、理人先輩はシャンプーをしてくれた。まりあさんのしてくれるシャンプーと比べてしまうと、手の動きがぎこちないけれど、それでも一生懸命さが伝わってきて気持ちが良かった。
ブローをすると、外はねしていた髪の毛が真っ直ぐストンっと艶々になった。
「あ、ニコちゃん。せっかく可愛くなったからさ、写真撮りに行こうよ。ツバくんぬいと夕日でしょ? 俺いい場所知ってるんだよねー」
お店の中を片付けて、理人先輩はカーディガンに袖を通す。
「一回家に帰ったら、メッセージに場所送るからそこに集合な」
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「あ、ツバぬい忘れんなよ」
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