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Karte2:水着回って必要だよね
第10話 バートさん
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前略
師匠、お元気ですか。
季節はもう夏。暑い日が続いてますね。師匠は暑さに弱いから体調を壊していないか心配です。
この間は店員を雇ったと手紙に書きましたが、今度は採集者の方をウチの専属採集者として迎えることができました。どういう経緯かと言うと――いまはまだ話したくないので機会があれば。
最近は村の人たちも頻繁に利用してくれるようになり、以前と比べると経営状態は良くなったと思います。でも師匠に胸を張れるようになるにはまだ時間が掛かりそうです。いつかは師匠を追い抜くので期待せず待っていてくださいね。それではまた。
ソフィア・ローレン
日差しが眩しい夏の午後のことです。
「元気になる薬ですか?」
「やっぱ無理か」
「い、いえ。材料さえ揃えればなんとか」
「頼むっ。力が漲る薬を作ってくれ!」
「あ、頭を上げてください。とりあえず理由を聞かせてください」
「実は、リゼから元気がないって言われたんだ」
「はぁ……」
バートさんの元気がないという言葉が私はどうも信じられない。だって私から見たバートさんは初めて会った時から変わっていないのだ。肌黒で筋肉マッチョのとても雑貨屋さんには見えない体つき。私には健康体そのものに見えるのだけど。
「その、具体的にはどう元気がないんですか?」
「具体的にって。そりゃ――」
「? よくわかりませんが、とにかく元気になる薬用ポーションを作りましょう」
「ほんとか⁉」
「ただ材料を確保するのに時間が掛かるので、すぐという訳にはいかないのですが」
「それでも構わん! 良かったぁ。これでリゼに心配かけなくて済む!」
よくわからないけど大喜びするバートさんにポーションが出来たら連絡すると告げ、今日のところは帰宅してもらいました。
「元気になる薬かぁ。バートさんって案外貧弱なのかな」
たしかに娘のモカちゃんは風邪をひきやすいみたいだし、エドが帰ってきたら聞いてみよ。
久しぶりに待合室で接客をした私はバートさんが出て行った後も診察室に戻らず、店番がてら薬草を採取に出たエドとアリサさんの帰りを待ちます。
「栄養剤を作るとなれば、やっぱり必要だよね。アリサさんにお願いして採ってきてもらうかな。それとも――」
リズさんの一件以来、ウチの専属採集者になってくれたアリサさんは私が思っていた以上に働き者でした。薬草の採集だけでなくエドと一緒に店番をしてくれるし、時には診察室で私の助手をしてくれます。採集者とだけあって薬草の知識も豊富で私も安心して助手をお願いできるし誰かとは大違いです。
「エドも少しは薬草の知識を覚えてくれたら良いのに」
アリサさんと一緒に薬草狩りに行くのは良いけど、薬草の名前すら覚えてくれないんだよね。今日も付いて行ったけど、ほんとなにやってるんだろ?
「もしかしてアリサさんが目的だったりして」
「なにバカ言ってるんだ」
「そうだよねぇ……って! いつからいたのっ」
「そうだな『元気になる薬かぁ』ってとこからだな」
「それってバートさんが出て行ってすぐじゃない」
「ソフィー殿はぼーっとし過ぎだ。ところで、バート殿の用件はなんだったのだ。嬉々として出て行ったようだが」
「そのことなんですけど、お茶しながら話しませんか?」
二人も帰ってきたし、時間的にもちょうど良いくらいだ。二人にも関係することだから紅茶でも飲みながらゆっくり話そう。
師匠、お元気ですか。
季節はもう夏。暑い日が続いてますね。師匠は暑さに弱いから体調を壊していないか心配です。
この間は店員を雇ったと手紙に書きましたが、今度は採集者の方をウチの専属採集者として迎えることができました。どういう経緯かと言うと――いまはまだ話したくないので機会があれば。
最近は村の人たちも頻繁に利用してくれるようになり、以前と比べると経営状態は良くなったと思います。でも師匠に胸を張れるようになるにはまだ時間が掛かりそうです。いつかは師匠を追い抜くので期待せず待っていてくださいね。それではまた。
ソフィア・ローレン
日差しが眩しい夏の午後のことです。
「元気になる薬ですか?」
「やっぱ無理か」
「い、いえ。材料さえ揃えればなんとか」
「頼むっ。力が漲る薬を作ってくれ!」
「あ、頭を上げてください。とりあえず理由を聞かせてください」
「実は、リゼから元気がないって言われたんだ」
「はぁ……」
バートさんの元気がないという言葉が私はどうも信じられない。だって私から見たバートさんは初めて会った時から変わっていないのだ。肌黒で筋肉マッチョのとても雑貨屋さんには見えない体つき。私には健康体そのものに見えるのだけど。
「その、具体的にはどう元気がないんですか?」
「具体的にって。そりゃ――」
「? よくわかりませんが、とにかく元気になる薬用ポーションを作りましょう」
「ほんとか⁉」
「ただ材料を確保するのに時間が掛かるので、すぐという訳にはいかないのですが」
「それでも構わん! 良かったぁ。これでリゼに心配かけなくて済む!」
よくわからないけど大喜びするバートさんにポーションが出来たら連絡すると告げ、今日のところは帰宅してもらいました。
「元気になる薬かぁ。バートさんって案外貧弱なのかな」
たしかに娘のモカちゃんは風邪をひきやすいみたいだし、エドが帰ってきたら聞いてみよ。
久しぶりに待合室で接客をした私はバートさんが出て行った後も診察室に戻らず、店番がてら薬草を採取に出たエドとアリサさんの帰りを待ちます。
「栄養剤を作るとなれば、やっぱり必要だよね。アリサさんにお願いして採ってきてもらうかな。それとも――」
リズさんの一件以来、ウチの専属採集者になってくれたアリサさんは私が思っていた以上に働き者でした。薬草の採集だけでなくエドと一緒に店番をしてくれるし、時には診察室で私の助手をしてくれます。採集者とだけあって薬草の知識も豊富で私も安心して助手をお願いできるし誰かとは大違いです。
「エドも少しは薬草の知識を覚えてくれたら良いのに」
アリサさんと一緒に薬草狩りに行くのは良いけど、薬草の名前すら覚えてくれないんだよね。今日も付いて行ったけど、ほんとなにやってるんだろ?
「もしかしてアリサさんが目的だったりして」
「なにバカ言ってるんだ」
「そうだよねぇ……って! いつからいたのっ」
「そうだな『元気になる薬かぁ』ってとこからだな」
「それってバートさんが出て行ってすぐじゃない」
「ソフィー殿はぼーっとし過ぎだ。ところで、バート殿の用件はなんだったのだ。嬉々として出て行ったようだが」
「そのことなんですけど、お茶しながら話しませんか?」
二人も帰ってきたし、時間的にもちょうど良いくらいだ。二人にも関係することだから紅茶でも飲みながらゆっくり話そう。
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