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「あれ、ファル姉は?」
エルドラドがファルシオンの不在に気付いたのは、懇談会がお開きになった時だった。皆、今日はお疲れさまと言って帰っていく。ネアンもあたりを探すが見当たらない。
「いないね。この後お姉さまと一緒に2次会に行こうと思ったのに・・・。」
「本当に久しぶりだったものね。でも、ネアンも会っていたとは少し驚きよ。」
「ええ、そうですね。」
後ろからファイが声を掛ける。
「彼女は神出鬼没ですからね。今回の会議に参加しているとは驚きでしたよ。」
「そうね。ファイ、じゃあ私は船に戻るから。」
「わかりました。船長。」
「ネアン。あなたも来る?」
「行く行く!わーい!あ、そうだ!コルコも行こうよ!」
コルコバードは頷くと3人は領主の館を後にした。
「さて・・・。」
ファイは眼を鋭くすると開け放たれた扉に視線を移す。
(確か彼女はここから出て言った筈・・・どこにもいないということは・・・)
物音一つ聞こえなかった。おそらく彼女は魔導術を使用したのだろう。魔導術。それは新たに魔法を作成し、行使する術。魔法と言うものの大半を現在に伝えた魔導士、それがファルシオンだった。彼女には3つの呼び名がある。ファルシオン、演熱、そして、
「これが悠久の魔導士ですか。」
彼女には全く熱がない。その為、いつも踊り子の奇抜な服を着ている。顔をベールで隠し、口元に笑みを浮かべているが、それが本当のものなのか理解するものは一人もいなかった。魔法を使用するときも、魔術を使用するときも、魔導を使用するときも彼女は全く熱を入れない。だが、それでは相手に失礼だと演技する。その為、「演熱」。そう呼ばれている。
「・・・もしやギルドで何かあったか・・・。」
ファイは白髭を触りながら、一度ギルドに戻ることを決める。
一方、その頃、モグラは岩だらけの場所を駆けていた。こっちの方が早いと言って、平原ではなく、あえて岩場を突き進む。これには理由があった。妖精族の村の場所には特殊な結界が張られており、存在を知っているのはギルドの関係者及び一部の冒険者に限られる。王国の兵士や騎士などは知らず、国王や第一王子のみが知っている。そう言った通常の人間では村に入ることも許されてはいない。そんな村なのだ。通常のルートで入ろうとするとモグラであっても3時間はかかる。だが、それをすべて解決する策が存在する。所謂、裏ルートと言うものだ。
「は!モグラさん!私は今気を失っていました。どこまで来たんですか?」
シルフィーは目を覚ますと、口元を自分の裾で拭くと周りを確認して恐怖した。
「どことはここだが?」
「って通り過ぎて山頂にいるんですけど!?」
シルフィーは嫌な予感がした。眼前に広がるのは崖から見えるいい景色。この辺りを一望できる。
「えと、まさかなんですが?飛びます?」
「私の師匠が言っていた。これは大昔の話しだが、崖から馬を何匹か落としたら一匹は生き残ったという逸話があるとのことだ。この高さなら、うん、大丈夫だ。問題ない。」
「え!ひぇ!やめて・・・。」
「お前は風の精霊だろ。大丈夫だ。では、行くぞ!」
「怖いものはコバインデズーーーーーーーーー!」
モグラは崖を一気に駆け降りる。妖精の村はこの下にある。落ちれば命は無いが、駆け降りれば問題ないはずだと信じ思い切り落ちていった。シルフィーは叫び声を挙げ、その声が宇宙に木霊した。
エルドラドがファルシオンの不在に気付いたのは、懇談会がお開きになった時だった。皆、今日はお疲れさまと言って帰っていく。ネアンもあたりを探すが見当たらない。
「いないね。この後お姉さまと一緒に2次会に行こうと思ったのに・・・。」
「本当に久しぶりだったものね。でも、ネアンも会っていたとは少し驚きよ。」
「ええ、そうですね。」
後ろからファイが声を掛ける。
「彼女は神出鬼没ですからね。今回の会議に参加しているとは驚きでしたよ。」
「そうね。ファイ、じゃあ私は船に戻るから。」
「わかりました。船長。」
「ネアン。あなたも来る?」
「行く行く!わーい!あ、そうだ!コルコも行こうよ!」
コルコバードは頷くと3人は領主の館を後にした。
「さて・・・。」
ファイは眼を鋭くすると開け放たれた扉に視線を移す。
(確か彼女はここから出て言った筈・・・どこにもいないということは・・・)
物音一つ聞こえなかった。おそらく彼女は魔導術を使用したのだろう。魔導術。それは新たに魔法を作成し、行使する術。魔法と言うものの大半を現在に伝えた魔導士、それがファルシオンだった。彼女には3つの呼び名がある。ファルシオン、演熱、そして、
「これが悠久の魔導士ですか。」
彼女には全く熱がない。その為、いつも踊り子の奇抜な服を着ている。顔をベールで隠し、口元に笑みを浮かべているが、それが本当のものなのか理解するものは一人もいなかった。魔法を使用するときも、魔術を使用するときも、魔導を使用するときも彼女は全く熱を入れない。だが、それでは相手に失礼だと演技する。その為、「演熱」。そう呼ばれている。
「・・・もしやギルドで何かあったか・・・。」
ファイは白髭を触りながら、一度ギルドに戻ることを決める。
一方、その頃、モグラは岩だらけの場所を駆けていた。こっちの方が早いと言って、平原ではなく、あえて岩場を突き進む。これには理由があった。妖精族の村の場所には特殊な結界が張られており、存在を知っているのはギルドの関係者及び一部の冒険者に限られる。王国の兵士や騎士などは知らず、国王や第一王子のみが知っている。そう言った通常の人間では村に入ることも許されてはいない。そんな村なのだ。通常のルートで入ろうとするとモグラであっても3時間はかかる。だが、それをすべて解決する策が存在する。所謂、裏ルートと言うものだ。
「は!モグラさん!私は今気を失っていました。どこまで来たんですか?」
シルフィーは目を覚ますと、口元を自分の裾で拭くと周りを確認して恐怖した。
「どことはここだが?」
「って通り過ぎて山頂にいるんですけど!?」
シルフィーは嫌な予感がした。眼前に広がるのは崖から見えるいい景色。この辺りを一望できる。
「えと、まさかなんですが?飛びます?」
「私の師匠が言っていた。これは大昔の話しだが、崖から馬を何匹か落としたら一匹は生き残ったという逸話があるとのことだ。この高さなら、うん、大丈夫だ。問題ない。」
「え!ひぇ!やめて・・・。」
「お前は風の精霊だろ。大丈夫だ。では、行くぞ!」
「怖いものはコバインデズーーーーーーーーー!」
モグラは崖を一気に駆け降りる。妖精の村はこの下にある。落ちれば命は無いが、駆け降りれば問題ないはずだと信じ思い切り落ちていった。シルフィーは叫び声を挙げ、その声が宇宙に木霊した。
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