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1章 王都ルーデリー 出会い編
1-5 身分証とは
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目を覚ますと、ナツキはすでに起きていた。
「お、おはよう、フクダ殿。」
やはり昨日の事は夢ではないようだ。
顔を赤らめながらも、元気な姿のナツキがあいさつをしてきた。
なんだかこちらも恥ずかしくて
「お、おはようございます。」
少し噛んだ。
ーーーーーーーーーー
しばらく無言が続いたが、ミーシャが起きてくると昨日の事について話始める。
「一晩考えてみたんだけど、やっぱりおかしいと思うの。
いくらナツキの治癒力が高くても、少量の尿で回復するとは思えない。
恐らくだけど、カズ君の何らかのスキルが影響してるのは間違いないと思う。」
いつの間にやら呼び方がカズ君になっている。
真剣な話ではあるのだが、内容が内容だけにナツキは顔を赤らめ下を向いてしまった。
「憶測の域を出ないのだけど、恐らく「聖水」の亜種なんじゃないかしら?
街に戻って確認する必要があるわ。」
「聖水」とは何だろうか?
「「聖水」は基本的に聖女クラスの「女性」が持っているスキルなんだけど、今まで男性修得者は一人もいない、と言われてるわ。」
「あなたのこれからの為にも、まずは街で身分証を発行しましょう。
しばらくは一緒に行動したほうが安全だと思うし。」
彼女の申し出は素直にありがたいが、ナツキはそれでいいのだろうか?
彼女の方を見ると、小さく
「そうだな。」
とつぶやいた。
ーーーーーーーーーー
それからさらに一日、ナツキの回復を待ったが、驚きの回復力ですでに万全のようだ。
「世話をかけさせてしまった、街へ向かおう、フクダ殿、ミーシャ」
「ナツキ~、フクダ殿って固いよ~。
少なくとも街に着くまではチームなんだからカズ君って呼ばなきゃ。」
ねー。と言ってこちらに返事を求めるミーシャ。
少し気恥しいが、嬉しさもある。
「カズ君でいいですよ。」
そういうとナツキは顔を赤くしながら。
「そ、そうか、カズく、殿。」
と呼んだ。(めちゃくちゃカワイイ。)
ーーーーーーーーーー
街へ向け歩きながら二人の出会いなどを話してくれた。
貿易が盛んな新興国ルーデリア、百数十年前に出来たばかりで、よそ者、他種族を迎えて勢力を拡大した国。
「神々の遺跡」と呼ばれる古代遺跡が近くにあり、富と名声を求めて各地から力自慢が集まる。
ナツキの兄も遺跡調査をしていたが、数年前から連絡が取れなくなり、確認の為に訪れたナツキ。
「世界を見たい!」の好奇心で田舎を飛び出したミーシャ、数カ月前にルーデリア首都ルーデリーで出会った二人は自然と気が合い、チームとして遺跡調査を行うようになったそうだ。
遺跡に剣と魔法、子供の頃夢見て、いつか諦めた世界。
ワクワクしないと言えばうそになるが、それ以上に不安が大きのは年を取ったからだろうか。
二人の年は見た目からは想像できない、この世界の常識として、聞いていいのかも分からない為、聞けずにいたが無駄な気遣いだったのかもしれない。
「これが身分証明書だよ。」
そういってミーシャが見せてくれたものは、名刺サイズの鉄板に表示された文字、
ミーシャ 兎人族
16歳 Lv20
「種族と年齢、レベルに関しては表示義務が有るの。
スキルに関しては「鑑定スキル」のLV5以上じゃないと見ることが出来ないから安心して。」
そういって鉄板を懐に入れる。
ーーーーーーーーーー
道中、角の生えた猪のような生物と何度か戦闘になったが、役に立つことはなく二人の戦闘を眺める。
ナツキはもちろんだが、ミーシャもなかなかの戦闘力だ。
全然役には立てなかったが、荷物運びで多少力にはなれたと思う。
「この辺までくれば街道も整備されてるし安全だよ。」
ほっと胸をなでおろす。
なんだかんだで「魔物」との戦闘が続き、何もしてなくても疲労度はなかなかだった。
「お、おはよう、フクダ殿。」
やはり昨日の事は夢ではないようだ。
顔を赤らめながらも、元気な姿のナツキがあいさつをしてきた。
なんだかこちらも恥ずかしくて
「お、おはようございます。」
少し噛んだ。
ーーーーーーーーーー
しばらく無言が続いたが、ミーシャが起きてくると昨日の事について話始める。
「一晩考えてみたんだけど、やっぱりおかしいと思うの。
いくらナツキの治癒力が高くても、少量の尿で回復するとは思えない。
恐らくだけど、カズ君の何らかのスキルが影響してるのは間違いないと思う。」
いつの間にやら呼び方がカズ君になっている。
真剣な話ではあるのだが、内容が内容だけにナツキは顔を赤らめ下を向いてしまった。
「憶測の域を出ないのだけど、恐らく「聖水」の亜種なんじゃないかしら?
街に戻って確認する必要があるわ。」
「聖水」とは何だろうか?
「「聖水」は基本的に聖女クラスの「女性」が持っているスキルなんだけど、今まで男性修得者は一人もいない、と言われてるわ。」
「あなたのこれからの為にも、まずは街で身分証を発行しましょう。
しばらくは一緒に行動したほうが安全だと思うし。」
彼女の申し出は素直にありがたいが、ナツキはそれでいいのだろうか?
彼女の方を見ると、小さく
「そうだな。」
とつぶやいた。
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それからさらに一日、ナツキの回復を待ったが、驚きの回復力ですでに万全のようだ。
「世話をかけさせてしまった、街へ向かおう、フクダ殿、ミーシャ」
「ナツキ~、フクダ殿って固いよ~。
少なくとも街に着くまではチームなんだからカズ君って呼ばなきゃ。」
ねー。と言ってこちらに返事を求めるミーシャ。
少し気恥しいが、嬉しさもある。
「カズ君でいいですよ。」
そういうとナツキは顔を赤くしながら。
「そ、そうか、カズく、殿。」
と呼んだ。(めちゃくちゃカワイイ。)
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街へ向け歩きながら二人の出会いなどを話してくれた。
貿易が盛んな新興国ルーデリア、百数十年前に出来たばかりで、よそ者、他種族を迎えて勢力を拡大した国。
「神々の遺跡」と呼ばれる古代遺跡が近くにあり、富と名声を求めて各地から力自慢が集まる。
ナツキの兄も遺跡調査をしていたが、数年前から連絡が取れなくなり、確認の為に訪れたナツキ。
「世界を見たい!」の好奇心で田舎を飛び出したミーシャ、数カ月前にルーデリア首都ルーデリーで出会った二人は自然と気が合い、チームとして遺跡調査を行うようになったそうだ。
遺跡に剣と魔法、子供の頃夢見て、いつか諦めた世界。
ワクワクしないと言えばうそになるが、それ以上に不安が大きのは年を取ったからだろうか。
二人の年は見た目からは想像できない、この世界の常識として、聞いていいのかも分からない為、聞けずにいたが無駄な気遣いだったのかもしれない。
「これが身分証明書だよ。」
そういってミーシャが見せてくれたものは、名刺サイズの鉄板に表示された文字、
ミーシャ 兎人族
16歳 Lv20
「種族と年齢、レベルに関しては表示義務が有るの。
スキルに関しては「鑑定スキル」のLV5以上じゃないと見ることが出来ないから安心して。」
そういって鉄板を懐に入れる。
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道中、角の生えた猪のような生物と何度か戦闘になったが、役に立つことはなく二人の戦闘を眺める。
ナツキはもちろんだが、ミーシャもなかなかの戦闘力だ。
全然役には立てなかったが、荷物運びで多少力にはなれたと思う。
「この辺までくれば街道も整備されてるし安全だよ。」
ほっと胸をなでおろす。
なんだかんだで「魔物」との戦闘が続き、何もしてなくても疲労度はなかなかだった。
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