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1章 王都ルーデリー 出会い編
1-7 レベルとスキル
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「どうだった?」
部屋を出るとミーシャが心配そうに待っていた。
「大きな問題はないけど…
詳しいことは部屋で話しましょう。」
ーーーーーーーーーー
やってきたのはナツキが贔屓にしているという宿、ミーシャはこの街では別の兎人と部屋をシェアしているそうだ。
冒険者でも、場合によっては部屋を借りるほうが安くつくため、シェアハウスのように一緒に借りる人もいるのだとか。
「カズ殿のLv2は、ほぼ2歳児と同じレベルだ。
身分証でレベルは偽造できないから明日からはすぐにレベルを上げるべきだろう。」
「いくつか聞きたいことが有るんですけど。」
そういって質問しようとしたところ、ミーシャに止められる。
「その前に一つだけ注文。
その他人行儀な喋り方は止め止め、仲間なんだからね?」
「そうだね、ミーシャ、ありがとう。
でも、もともとこんな喋り方の部分もあるから気にしないでほしい。
少しずつ直すよ。」
「そっか。
まあナツキも似たようなところが有るし、今より砕けてくれるなら許すよ。」
ミーシャは頷く、納得してくれたようだ。
「今聞きたいのは2点、レベル上げって何をどうするのか。
もう1点はスキルって何なのか。」
ナツキがそれに答えてくれる。
「レベルを上げる方法はいくつかありますが、手っ取り早いのは魔物を狩る事。
スキルには通常レベル上昇に伴って覚えることのできる「スキル」と、特別な条件下でしか覚えることのできない「特殊スキル」の2種類あって、レベルの上昇や、スキルの使用状況で「スキル」自体のレベルも上がっていきます。」
「そうだ、カズ君さ。
自分のスキル、確認してみなよ。
身分証を握ったまま頭に思い浮かべてみて、自分のステータスを。」
言われるがまま試してみる。
フクダ・トシカズ 人間族
28歳 Lv2
体力 C 魔力 F
筋力 C 耐久 B
スキル
無し
特殊スキル
翻訳(改) Lv1
一般的に言語を理解できるよう自動翻訳する。
文字を読むことは出来るが、書くことは出来ない。
聖水(改) Lv1
排尿に回復(極小)と解毒(極小)効果を付与。
人に飲ませることで経験値が上がる。
なんという効果だ。
前の世界での願望が現れているのだろうか。
「どう?
見えた?」
見えたステータスを二人にそのまま説明する。
「体力と耐久がCで耐久がBっていうのはLv2ではちょっとありえない数値ね。
でももっと驚きなのは二つの特殊スキルね。
翻訳の時点でかなりレアなスキルだけど、聖水に至っては普通修得できるものでもないし。
まあ(改)っていうのは気になるけど、特殊スキルは解析のLv8クラスでも読めないらしいから一応安心かしら。」
「恐らく、サガ爺がさほど驚かなかったのも、特殊スキルの聖水(改)は見えてなかったからだと思う。
公表されていないけど、サガ爺の解析レベルは8。
そのサガ爺をもってしても見抜けなかったという事だな。」
「まあ油断は禁物だけど、カズ君のおしっこに危険がないことは分かったし、よかったねナツキ!」
ミーシャを軽く睨み付けながら、顔を真っ赤にしながらナツキが言う。
「とにかく、明日はカズ殿のレベル上げを優先しよう。
この隣の部屋を押さえたからそこに泊まるいい。」
なんと仕事の早いことで、ナツキはすでに隣の部屋も抑えていたようで、言葉に甘えることにする。
部屋を出るとミーシャが心配そうに待っていた。
「大きな問題はないけど…
詳しいことは部屋で話しましょう。」
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やってきたのはナツキが贔屓にしているという宿、ミーシャはこの街では別の兎人と部屋をシェアしているそうだ。
冒険者でも、場合によっては部屋を借りるほうが安くつくため、シェアハウスのように一緒に借りる人もいるのだとか。
「カズ殿のLv2は、ほぼ2歳児と同じレベルだ。
身分証でレベルは偽造できないから明日からはすぐにレベルを上げるべきだろう。」
「いくつか聞きたいことが有るんですけど。」
そういって質問しようとしたところ、ミーシャに止められる。
「その前に一つだけ注文。
その他人行儀な喋り方は止め止め、仲間なんだからね?」
「そうだね、ミーシャ、ありがとう。
でも、もともとこんな喋り方の部分もあるから気にしないでほしい。
少しずつ直すよ。」
「そっか。
まあナツキも似たようなところが有るし、今より砕けてくれるなら許すよ。」
ミーシャは頷く、納得してくれたようだ。
「今聞きたいのは2点、レベル上げって何をどうするのか。
もう1点はスキルって何なのか。」
ナツキがそれに答えてくれる。
「レベルを上げる方法はいくつかありますが、手っ取り早いのは魔物を狩る事。
スキルには通常レベル上昇に伴って覚えることのできる「スキル」と、特別な条件下でしか覚えることのできない「特殊スキル」の2種類あって、レベルの上昇や、スキルの使用状況で「スキル」自体のレベルも上がっていきます。」
「そうだ、カズ君さ。
自分のスキル、確認してみなよ。
身分証を握ったまま頭に思い浮かべてみて、自分のステータスを。」
言われるがまま試してみる。
フクダ・トシカズ 人間族
28歳 Lv2
体力 C 魔力 F
筋力 C 耐久 B
スキル
無し
特殊スキル
翻訳(改) Lv1
一般的に言語を理解できるよう自動翻訳する。
文字を読むことは出来るが、書くことは出来ない。
聖水(改) Lv1
排尿に回復(極小)と解毒(極小)効果を付与。
人に飲ませることで経験値が上がる。
なんという効果だ。
前の世界での願望が現れているのだろうか。
「どう?
見えた?」
見えたステータスを二人にそのまま説明する。
「体力と耐久がCで耐久がBっていうのはLv2ではちょっとありえない数値ね。
でももっと驚きなのは二つの特殊スキルね。
翻訳の時点でかなりレアなスキルだけど、聖水に至っては普通修得できるものでもないし。
まあ(改)っていうのは気になるけど、特殊スキルは解析のLv8クラスでも読めないらしいから一応安心かしら。」
「恐らく、サガ爺がさほど驚かなかったのも、特殊スキルの聖水(改)は見えてなかったからだと思う。
公表されていないけど、サガ爺の解析レベルは8。
そのサガ爺をもってしても見抜けなかったという事だな。」
「まあ油断は禁物だけど、カズ君のおしっこに危険がないことは分かったし、よかったねナツキ!」
ミーシャを軽く睨み付けながら、顔を真っ赤にしながらナツキが言う。
「とにかく、明日はカズ殿のレベル上げを優先しよう。
この隣の部屋を押さえたからそこに泊まるいい。」
なんと仕事の早いことで、ナツキはすでに隣の部屋も抑えていたようで、言葉に甘えることにする。
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