【R18】特殊スキルは聖水でした。

日向沖

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1章 王都ルーデリー 出会い編

1-27 冒険者 ☆

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 朝食を三人そろって近くの食堂で食べる為に移動中する。
 リーズは痛みはないが股間に違和感があるらしく、歩き方がぎこちない。

「私、今日は休むわ、さすがに。」

 俺とナツキを交互にみて

「あ~あ、あんたを私の物にすれば、ナツキも手に入ると思ったのに。
 なんっちゅうプレイしてるのよ、あんた達。」

 顔を真っ赤にして俯くナツキ。

「でも、これで私も同じだからね?」

 ナツキの手を取り、そう言う。

「え、同じって…」

「ナツキと同じ、カズの「小便器」ってこと。」

 意地悪するように、「小便器」の部分だけナツキの耳元で囁く。
 隣にいる俺には丸聞こえだが。

「それに、どういう風に進化するかも気になるしね?」

 今度は俺の方を向いて言う。

「私、ちゃんとしたパーティーっていうのは初めてなの、宜しくね。」

ーーーーーーーーー

「ね、ずるくない?」

 朝食を終え、ギルドに集合したとたん、ミーシャがそんなことを言う。

「私だけ飲んでない!」

 少し声の大きいミーシャの口を手でふさぎ、ギルドを出る。

「ミーシャ、気持ちは分かるけど、あんなところで言っちゃだめよ。」

 ナツキがたしなめる。

「ごめん。」

 反省したミーシャはおとなしくなる。

「こっちこそごめん、
 別に仲間はずれにするとかじゃなくて、飲ませるのに照れとかが有ったからさ。」

 完全な嘘ではない、実際最初はそうだったのだから。

「でも、経験値上昇の効果も確認できたからさ、ミーシャさえよければ、飲む?」

「もちろん!
 私も強くなりたい!!」

 おしっこを飲む、という行為を性的なプレイと少しも思わないのが、ミーシャのいい所なのかもしれない。
 だが、照れが無いわけではないようなので

「でも出してるところ見ると、恥ずかしいから私も水筒にお願い…」

ーーーーーーーーー

 ナツキの分は朝水筒に入れていた為、ミーシャの分だけ別で入れ、街の外で渡す。

「リーズの話だと、合う合わないがあるみたいだから、違和感があったら飲むのをやめる事。」

 一応ミーシャに忠告しておく。

 クンクンと匂いを嗅ぎ、口をつける。
 
「うっ、さすがに匂いがちょっと気になるね~」

 少しだけ飲んで、ナツキに同意を求める。

「そ、そうだな!
 でも案外なれるものさ。」

 なぜかフォローするナツキ。

「そういえば今日の目的地はどうするの?」

「カズ君にはいってなかったね!
 実は…」


ーーーーーーーーー

 先日の寄生魔物の一件で滅びた街の近くに、ダンジョンが発生しているというのだ。
 
 あの魔物自体、そこで生まれた可能性が高いという。

「あまり大規模なものではないようなのですが、まだ分からない事も多い為中級冒険者以上でないと、立ち入りが禁止されています。」 

 あんなのがまた発生したらたまらないので、中級冒険者以上の戦力で攻略できる分は進めようというのが、ギルドの狙いなのだとか。

「でも、完全に未知の領域だと危険じゃない?」

「だからこそ、だよ!
 危険があるけど、「未知」だからワクワクするんだよ!」

 なるほど、だからか。
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