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1章 王都ルーデリー 出会い編
1‐30 成人
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街に戻り、ナツキ・ミーシャと三人で夕食を食べる。
ミーシャの同居人の働いているレストランだ。
「で、街を出るってどういうこと?」
ミーシャが気になっていた事を切り出す。
「これを見て下さい。」
ナツキが出したのは「グリーグ島調査部隊募集」と書かれた紙だ。
グリーグ島とは中央大陸の南に位置する島で、今から百数十年前にダンジョンが誕生し、島ごと魔物に支配されてしまったルーデリアの領土らしい。
騎士団が島の北東部の一部を確保し、駐屯地を作ってある為、島の調査をする冒険者が欲しいとの事だ。
「身分証に表記されているレベルは、国の施設で更新しない限りそのままなので、未開の地と言うのはレベル上げ、ごまかしにもってこいです。
それに、今回の話にリーズが乗り気だった為、彼女の許可はすでに取ってあります。」
なるほど、未開の地で未開の敵と戦って、「いつの間にかレベルが上がっていた」とうやむやにするのか、名案だ。
「でも、リーシャはどうするの?」
ミーシャにとっての優先順位はそこなのだろう。
「それも問題ありません、事前にリーシャさんには話をしてます。」
ナツキがそういうと、タイミグよくリーシャが入ってくる。
「心配しないでミーシャ!
実はさ、ちょっと前から店長さんの知り合いの店で、住み込みで修業しないかって話が来てたんだけど…
今回の件はいい機会だから、思い切って受ける事にしたよ!」
そもそもそんなことを聞いていなかったミーシャは少し寂しそうだ。
「ごめんね。
なかなか言いだせなくて…」
「…いいよ。
それだけ悩んだったことだよね?」
「うん、私も頑張るから、ミーシャもしっかりレベル上げて、立派な冒険者を目指してね!」
熱いやり取りだが、お互いこの後同じ部屋に戻って気まずくならないのだろうか。
そんな心配をしていると、
「リーシャ、3番さんにこれ持ってってくれ!」
「は、はい、直ぐに!」
話の終わりを見計らったかのタイミングで呼ばれ、リーシャは仕事実戻る。
ーーーーーーーーー
「とはいえ、先ほども言ったように、直ぐにと言うわけではありません。
街の近くのダンジョンでレベルを上げつつ、カズ殿のレベル20を目安に出発する予定です。」
「その、レベル20ってのはどういう意味があるの?」
「他種族国家であるこの国は、年齢ではなくレベル20を目安に「成人」としているので、レベル20未満だと様々な制限を受けてしまいます。
なので、まずはレベル20に到達して貰い、グリーグ島でじっくりレベルを上げましょう。」
そういう事だったのか、じゃあ俺は未成年でお酒を飲んでいる事になるのか。
早い事レベル20に到達しなくては…
ミーシャの同居人の働いているレストランだ。
「で、街を出るってどういうこと?」
ミーシャが気になっていた事を切り出す。
「これを見て下さい。」
ナツキが出したのは「グリーグ島調査部隊募集」と書かれた紙だ。
グリーグ島とは中央大陸の南に位置する島で、今から百数十年前にダンジョンが誕生し、島ごと魔物に支配されてしまったルーデリアの領土らしい。
騎士団が島の北東部の一部を確保し、駐屯地を作ってある為、島の調査をする冒険者が欲しいとの事だ。
「身分証に表記されているレベルは、国の施設で更新しない限りそのままなので、未開の地と言うのはレベル上げ、ごまかしにもってこいです。
それに、今回の話にリーズが乗り気だった為、彼女の許可はすでに取ってあります。」
なるほど、未開の地で未開の敵と戦って、「いつの間にかレベルが上がっていた」とうやむやにするのか、名案だ。
「でも、リーシャはどうするの?」
ミーシャにとっての優先順位はそこなのだろう。
「それも問題ありません、事前にリーシャさんには話をしてます。」
ナツキがそういうと、タイミグよくリーシャが入ってくる。
「心配しないでミーシャ!
実はさ、ちょっと前から店長さんの知り合いの店で、住み込みで修業しないかって話が来てたんだけど…
今回の件はいい機会だから、思い切って受ける事にしたよ!」
そもそもそんなことを聞いていなかったミーシャは少し寂しそうだ。
「ごめんね。
なかなか言いだせなくて…」
「…いいよ。
それだけ悩んだったことだよね?」
「うん、私も頑張るから、ミーシャもしっかりレベル上げて、立派な冒険者を目指してね!」
熱いやり取りだが、お互いこの後同じ部屋に戻って気まずくならないのだろうか。
そんな心配をしていると、
「リーシャ、3番さんにこれ持ってってくれ!」
「は、はい、直ぐに!」
話の終わりを見計らったかのタイミングで呼ばれ、リーシャは仕事実戻る。
ーーーーーーーーー
「とはいえ、先ほども言ったように、直ぐにと言うわけではありません。
街の近くのダンジョンでレベルを上げつつ、カズ殿のレベル20を目安に出発する予定です。」
「その、レベル20ってのはどういう意味があるの?」
「他種族国家であるこの国は、年齢ではなくレベル20を目安に「成人」としているので、レベル20未満だと様々な制限を受けてしまいます。
なので、まずはレベル20に到達して貰い、グリーグ島でじっくりレベルを上げましょう。」
そういう事だったのか、じゃあ俺は未成年でお酒を飲んでいる事になるのか。
早い事レベル20に到達しなくては…
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