80 / 97
2章
2‐28 仲間たちの到着
しおりを挟む
シルフィとリーズに仲間たちへの応援を頼み、俺はグーラ族の拠点へ残る。
いつも襲ってくるのは日が暮れてから、早い動きで水を発射してくるトカゲ型の魔物が主体で、エラの有る兎型の魔物がいくつか、そのどれもが水魔法を使用してくるそうだ。
「魔物の死体は、今有りますか?」
そう尋ねると、近くの死体を集めた場所へと連れていかれる。
血抜き作業をしている人たちもいるが、食べられるか分からない為肉を食してはいないそうだ。
俺は『把握』を使って魔物を調べる。
〇リザード
スキル 魔法(水)
毒を持つため、食することは出来ない。
〇ラビット
スキル 魔法(水)
毒無し、焼くことで食用として可
これは最近分かった事だが、『把握』によって表示されるの名前はあくまで大まかな種族の分類。
あくまで名前は人間が勝手につけるだけなのだから。
「毒」は「俺」に有害かどうかで表示される。
毒耐性の無い俺に有害なものは、基本的に人間には有害なのだ。
問題は「毒無し」と判定されても、種族によっては有害かもしれない事。
「ラビットは焼けば食べれる。
リザードの方は人間に対する毒が有るからダメみたいです。」
一応、毒についても説明する。
「それにしてもすごい能力ですね…」
サラはそう言って感心する。
「鑑定スキルと違って絶対的な評価じゃなくて、あくまで「俺」を基準にしている為、参考までにお願いします。」
スキルの詳細はまだ説明できない。
信頼してないわけではないが、厄介な相手に知られることが無いとも言い切れない。
「鑑定」系統はレアスキルみたいだから…
ーーーーーーーーー
日が暮れる前に仲間たちが到着する。
シルフィに荷馬車を引いてもらい中に乗ってきたようだ。
ただ、スピード優先で来た為乗り心地は最悪だったようだが。
「カリーナさんには事情を説明して、ダンジョン攻略日程を変更してもらいました。」
ナツキから報告を受ける。
「とにかく数が多い事、リザードは毒が有るからそれも注意してくれ。
基本は二人一組、ナツキは特に苦戦している場所への応援を頼む。
リーズは…」
「分かってる、出どころを探るんでしょ?」
さすがリーズだ。
「ああ、頼む。」
作戦と言える程立派なものではないが、俺たちが一番元気なのは確かだ。
素材と肉、経験値を得られる戦闘だと思えばゴーレムよりはよっぽどましだろう。
俺は聖水の再分配をする。
ナツキとリーズには回復用に少量、アンナ、ミーシャには経験値上昇用に多め、シルフィの分は俺が水筒に持っている。
「慣れない武器だから、無理しないで戦ってくれ。」
俺はサラから借りた槍をアンナに預ける。
グーラ族では斧を使う人はいないが、槍なら余っているとの事で貸してくれたのだ。
「大丈夫!
しっかりサポートするよ!」
ミーシャとアンナで一組、俺とシルフィで一組だ。
もうすぐ日が暮れる。
「頼りにしてるよ、シルフィ。」
そう言って頭を撫でる。
「キュイ!」
罠を仕掛ける十分な時間は無かった。
後は体力勝負。
大丈夫、俺たちには「聖水」が有る。
いつも襲ってくるのは日が暮れてから、早い動きで水を発射してくるトカゲ型の魔物が主体で、エラの有る兎型の魔物がいくつか、そのどれもが水魔法を使用してくるそうだ。
「魔物の死体は、今有りますか?」
そう尋ねると、近くの死体を集めた場所へと連れていかれる。
血抜き作業をしている人たちもいるが、食べられるか分からない為肉を食してはいないそうだ。
俺は『把握』を使って魔物を調べる。
〇リザード
スキル 魔法(水)
毒を持つため、食することは出来ない。
〇ラビット
スキル 魔法(水)
毒無し、焼くことで食用として可
これは最近分かった事だが、『把握』によって表示されるの名前はあくまで大まかな種族の分類。
あくまで名前は人間が勝手につけるだけなのだから。
「毒」は「俺」に有害かどうかで表示される。
毒耐性の無い俺に有害なものは、基本的に人間には有害なのだ。
問題は「毒無し」と判定されても、種族によっては有害かもしれない事。
「ラビットは焼けば食べれる。
リザードの方は人間に対する毒が有るからダメみたいです。」
一応、毒についても説明する。
「それにしてもすごい能力ですね…」
サラはそう言って感心する。
「鑑定スキルと違って絶対的な評価じゃなくて、あくまで「俺」を基準にしている為、参考までにお願いします。」
スキルの詳細はまだ説明できない。
信頼してないわけではないが、厄介な相手に知られることが無いとも言い切れない。
「鑑定」系統はレアスキルみたいだから…
ーーーーーーーーー
日が暮れる前に仲間たちが到着する。
シルフィに荷馬車を引いてもらい中に乗ってきたようだ。
ただ、スピード優先で来た為乗り心地は最悪だったようだが。
「カリーナさんには事情を説明して、ダンジョン攻略日程を変更してもらいました。」
ナツキから報告を受ける。
「とにかく数が多い事、リザードは毒が有るからそれも注意してくれ。
基本は二人一組、ナツキは特に苦戦している場所への応援を頼む。
リーズは…」
「分かってる、出どころを探るんでしょ?」
さすがリーズだ。
「ああ、頼む。」
作戦と言える程立派なものではないが、俺たちが一番元気なのは確かだ。
素材と肉、経験値を得られる戦闘だと思えばゴーレムよりはよっぽどましだろう。
俺は聖水の再分配をする。
ナツキとリーズには回復用に少量、アンナ、ミーシャには経験値上昇用に多め、シルフィの分は俺が水筒に持っている。
「慣れない武器だから、無理しないで戦ってくれ。」
俺はサラから借りた槍をアンナに預ける。
グーラ族では斧を使う人はいないが、槍なら余っているとの事で貸してくれたのだ。
「大丈夫!
しっかりサポートするよ!」
ミーシャとアンナで一組、俺とシルフィで一組だ。
もうすぐ日が暮れる。
「頼りにしてるよ、シルフィ。」
そう言って頭を撫でる。
「キュイ!」
罠を仕掛ける十分な時間は無かった。
後は体力勝負。
大丈夫、俺たちには「聖水」が有る。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる