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魔王の娘と雪
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山の中は真っ白だった。雪が積もってそれ以外何も見えないんじゃないかというぐらい真っ白な世界。マーナの頬が赤くなって瞳が輝いている。
「まずは足跡つけてみる」
「足跡って……」
首を傾けて見上げる瞳。どういうことですかと問いかけてくるマーナにこうやって真っ白の中を歩いてつけていくんだよと勇者は一歩に歩前に出て教えていた。
「子供はみんなこれが好きだよね。みんなが足跡つけまくるから出遅れるとすぐに誰かの足跡の上を歩くしかなくなるんだ」
おおと感嘆の声が聞こえていた。確かにマーナが思い出してみると村の中も、公園までの道もすべて潰されていて今広がる景色のように地面までふわふわとはしてなかった・
ほらやってみなと勇者が笑う。差し出された手に向かってマーナは一歩進んでいた。
小さな足が雪の中に沈む。初めての感触にマーナは目を大きくして固まっていた。勇者を見上げてからふわふわです。すごいですとそう笑っていた。
もっと歩きたいですと山の中を歩き後をつけていく。一通り後をつけ終えてから勇者に次は何をしますかと聞いていた。その目はやはり輝いている。
「じゃあ、雪だるま作ろうか。まずはね雪をこうして手に取ってそれを丸めていくんだよ」
ふわふわの雪を手にして勇者はそれを丸める。マーナも真似して手に取ってふわふわしています。感触を楽しんでから丸め始めていた。こんな感じですかと丸めた球を勇者に見せてくる。勇者は頷いてから次はと丸めた球を雪の上に置いて転がしていく。たまに雪が付着し大きくなっていく様をマーナは楽しげに見てから自分でもやっていた。
しばらくたってから二人はできたと顔を見合わせていた。二人の前にはマーナの背の丈より少し小さいぐらいの雪だるまが出来上がっている。勇者様凄いです。可愛いですとマーナが笑って雪だるまを見ていた。楽しげなマーナの姿に勇者もなんだか楽しくなってしまってすごいねと言っていた。
他に何をしますとマーナが聞いてくるので勇者は次の遊びを教えていく。暫く二人で雪遊びを楽しんでいた。
その途中だった。
何やってんだとそんな声が聞こえてきたのだ。えっと勇者とマーナがそちらを見るとそこには勇者の仲間斧使いが呆然とした顔で立っている。アバンディと勇者は斧使いの名前を呼ぶとお前こそどうしてこんなところにとそう聞いていた。
「どうしてて買い出しだよ。町まで買い出しに行ってついでに野菜を雪の中うめておこうと思ってな。この辺ならこの時期遭難が怖くて誰も来ないし平気だろうと思ったけどまさかこんなところで遊んでるとはな」
いやーーーと半分呆れたように斧使いは勇者を見てくる。勇者は肩をすかめつつ色々あってとそう言っていた。ふーーんと鼻を鳴らしはするもののそれ以上聞くことはなく斧使いはマーナに視線をやっていた。
マーナはというと不思議そうに斧使いと彼が持っている野菜の入った籠を見ている。気になるかと斧使いが聞いていた。
「え。……はい。どうして野菜を雪に埋めるんですか」
聞かれたマーナは一瞬肩をはねさせたが好奇心には勝てなかったのかすぐに問いかけている。「貯蔵のためだよ。これからは野菜が基調になってきたりもするから貯蔵しておくために雪の下に埋めておくんだ。それにそうしておいた方が味がうまくなったりするからな」
「へえ……」
「お、そうだ。雪だるま作っているなら丁度いいな。
嬢ちゃんこれあげるよ」
へっとマーナの目が瞬いた。斧使いから差し出されたのは野菜で、勇者もどうしたんだと首を傾けている。
「お前が食べる奴だろう」
「そうなんだけど、雪だるまこれだけってのも味気ねえじゃねえか丁度持ってきたんだから飾りつけに丁度いいだろう」
「ああ」
「飾り付け?」
「洒落た雪だるまなんかはこういう野菜とかで顔を作ったりするんだよ。ほら、嬢ちゃんもこれとか丸くて目に丁度いいからつけてみな」
不思議そうな顔をしているマーナに斧使いが渡したのは小ぶりのミカンだ。ちょっと大きすぎないかと勇者が苦言を落とす。
「ああ、これしか丸くて丁度いいのなんてないんだから仕方ねえだろう。それいうならお前がもっと大きいの作ったらいいだろうが。したら比率が丁度良くなる。
「いえ、そんな強引にするものでもなくねえ。あ」
二人が話すわきすでにマーナが手にしていたミカンを雪だるまの顔に置いていた。雪だるまの顔真ん中につけられるそれを見て男二人は呆然と立ち尽くす。え、そこなのとそんな事を言ってしまえば行けませんでしたかとマーナは慌てて振り向いていた。
「いつも一緒に来ている従者の目が同じオレンジだったのでその顔にしようかと思ったのですが……」
「あ、なるほど……。一つ目何だねその魔族」
「はい。すごく似ていると思います」
「ほう。でもなんかこれだと面白味がちょっとねえな。うし。俺と勇者で雪だるまたくさん作るから、マーナちゃんはそいつを飾り立ててやってくれ。」
「え」
「はい。分かりました」
勇者は少しだけ嫌そうな声を出したもののマーナが楽しそうに笑うので嫌だなんてことは言えなかった。勇者と斧使いでたくさんの雪玉をこさえて雪だるまを作っていく。
気付けば山の中は大量の雪だるまで覆われていて、あと少しで地面が見えそうだった。ゆきだるまに囲まれてマーナは楽しげに笑っている。
勇者と斧遣いはマーナが作った雪だるまをしげしげと見ては感心していた。使っている野菜は数種類だと言うのにどれにも似通ったものがなく個性あふれるものばかりだ
「魔族育ちって言うのはこういう時強いんだな。個性強いのをたくさん見てるからかどれもいい感じだ」
「本当にね。素敵な出来だよ。マーナちゃん」
「ありがとうございます」
褒められてマーナは嬉しげに笑う。そろそろ次の遊びしようかと三人今度は何の遊びをするか話し始めていた。
夕方、日が暮れてきたころマーナはもう帰ろうかと勇者と斧使いが言うのに、少しだけ待ってくださいと言っていた。
「魔王城にいる幼馴染に雪を持っていてあげたいんです。袋を持ってきたのでつめていていいですか」
「え、いいけど、幼馴染なんて傷んだ」
「はい。幼い頃から一緒でとても大切なんです」
へえと勇者と斧使いは声を上げる。今も充分幼いのではなんてことは思っても口にはしなかった。代わりに勇者はじゃあと言った。
「今度その子を連れてきてあげると良いよ。その子も一緒に雪遊びしよう」
「……」
微笑んだけど、マーナの顔は強張っていた。すぐに笑みになるけれど少しだけ引き攣っている。
「……そうですね。いつかそうなるといいです」
「まずは足跡つけてみる」
「足跡って……」
首を傾けて見上げる瞳。どういうことですかと問いかけてくるマーナにこうやって真っ白の中を歩いてつけていくんだよと勇者は一歩に歩前に出て教えていた。
「子供はみんなこれが好きだよね。みんなが足跡つけまくるから出遅れるとすぐに誰かの足跡の上を歩くしかなくなるんだ」
おおと感嘆の声が聞こえていた。確かにマーナが思い出してみると村の中も、公園までの道もすべて潰されていて今広がる景色のように地面までふわふわとはしてなかった・
ほらやってみなと勇者が笑う。差し出された手に向かってマーナは一歩進んでいた。
小さな足が雪の中に沈む。初めての感触にマーナは目を大きくして固まっていた。勇者を見上げてからふわふわです。すごいですとそう笑っていた。
もっと歩きたいですと山の中を歩き後をつけていく。一通り後をつけ終えてから勇者に次は何をしますかと聞いていた。その目はやはり輝いている。
「じゃあ、雪だるま作ろうか。まずはね雪をこうして手に取ってそれを丸めていくんだよ」
ふわふわの雪を手にして勇者はそれを丸める。マーナも真似して手に取ってふわふわしています。感触を楽しんでから丸め始めていた。こんな感じですかと丸めた球を勇者に見せてくる。勇者は頷いてから次はと丸めた球を雪の上に置いて転がしていく。たまに雪が付着し大きくなっていく様をマーナは楽しげに見てから自分でもやっていた。
しばらくたってから二人はできたと顔を見合わせていた。二人の前にはマーナの背の丈より少し小さいぐらいの雪だるまが出来上がっている。勇者様凄いです。可愛いですとマーナが笑って雪だるまを見ていた。楽しげなマーナの姿に勇者もなんだか楽しくなってしまってすごいねと言っていた。
他に何をしますとマーナが聞いてくるので勇者は次の遊びを教えていく。暫く二人で雪遊びを楽しんでいた。
その途中だった。
何やってんだとそんな声が聞こえてきたのだ。えっと勇者とマーナがそちらを見るとそこには勇者の仲間斧使いが呆然とした顔で立っている。アバンディと勇者は斧使いの名前を呼ぶとお前こそどうしてこんなところにとそう聞いていた。
「どうしてて買い出しだよ。町まで買い出しに行ってついでに野菜を雪の中うめておこうと思ってな。この辺ならこの時期遭難が怖くて誰も来ないし平気だろうと思ったけどまさかこんなところで遊んでるとはな」
いやーーーと半分呆れたように斧使いは勇者を見てくる。勇者は肩をすかめつつ色々あってとそう言っていた。ふーーんと鼻を鳴らしはするもののそれ以上聞くことはなく斧使いはマーナに視線をやっていた。
マーナはというと不思議そうに斧使いと彼が持っている野菜の入った籠を見ている。気になるかと斧使いが聞いていた。
「え。……はい。どうして野菜を雪に埋めるんですか」
聞かれたマーナは一瞬肩をはねさせたが好奇心には勝てなかったのかすぐに問いかけている。「貯蔵のためだよ。これからは野菜が基調になってきたりもするから貯蔵しておくために雪の下に埋めておくんだ。それにそうしておいた方が味がうまくなったりするからな」
「へえ……」
「お、そうだ。雪だるま作っているなら丁度いいな。
嬢ちゃんこれあげるよ」
へっとマーナの目が瞬いた。斧使いから差し出されたのは野菜で、勇者もどうしたんだと首を傾けている。
「お前が食べる奴だろう」
「そうなんだけど、雪だるまこれだけってのも味気ねえじゃねえか丁度持ってきたんだから飾りつけに丁度いいだろう」
「ああ」
「飾り付け?」
「洒落た雪だるまなんかはこういう野菜とかで顔を作ったりするんだよ。ほら、嬢ちゃんもこれとか丸くて目に丁度いいからつけてみな」
不思議そうな顔をしているマーナに斧使いが渡したのは小ぶりのミカンだ。ちょっと大きすぎないかと勇者が苦言を落とす。
「ああ、これしか丸くて丁度いいのなんてないんだから仕方ねえだろう。それいうならお前がもっと大きいの作ったらいいだろうが。したら比率が丁度良くなる。
「いえ、そんな強引にするものでもなくねえ。あ」
二人が話すわきすでにマーナが手にしていたミカンを雪だるまの顔に置いていた。雪だるまの顔真ん中につけられるそれを見て男二人は呆然と立ち尽くす。え、そこなのとそんな事を言ってしまえば行けませんでしたかとマーナは慌てて振り向いていた。
「いつも一緒に来ている従者の目が同じオレンジだったのでその顔にしようかと思ったのですが……」
「あ、なるほど……。一つ目何だねその魔族」
「はい。すごく似ていると思います」
「ほう。でもなんかこれだと面白味がちょっとねえな。うし。俺と勇者で雪だるまたくさん作るから、マーナちゃんはそいつを飾り立ててやってくれ。」
「え」
「はい。分かりました」
勇者は少しだけ嫌そうな声を出したもののマーナが楽しそうに笑うので嫌だなんてことは言えなかった。勇者と斧使いでたくさんの雪玉をこさえて雪だるまを作っていく。
気付けば山の中は大量の雪だるまで覆われていて、あと少しで地面が見えそうだった。ゆきだるまに囲まれてマーナは楽しげに笑っている。
勇者と斧遣いはマーナが作った雪だるまをしげしげと見ては感心していた。使っている野菜は数種類だと言うのにどれにも似通ったものがなく個性あふれるものばかりだ
「魔族育ちって言うのはこういう時強いんだな。個性強いのをたくさん見てるからかどれもいい感じだ」
「本当にね。素敵な出来だよ。マーナちゃん」
「ありがとうございます」
褒められてマーナは嬉しげに笑う。そろそろ次の遊びしようかと三人今度は何の遊びをするか話し始めていた。
夕方、日が暮れてきたころマーナはもう帰ろうかと勇者と斧使いが言うのに、少しだけ待ってくださいと言っていた。
「魔王城にいる幼馴染に雪を持っていてあげたいんです。袋を持ってきたのでつめていていいですか」
「え、いいけど、幼馴染なんて傷んだ」
「はい。幼い頃から一緒でとても大切なんです」
へえと勇者と斧使いは声を上げる。今も充分幼いのではなんてことは思っても口にはしなかった。代わりに勇者はじゃあと言った。
「今度その子を連れてきてあげると良いよ。その子も一緒に雪遊びしよう」
「……」
微笑んだけど、マーナの顔は強張っていた。すぐに笑みになるけれど少しだけ引き攣っている。
「……そうですね。いつかそうなるといいです」
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