ぱすてるランページ

シャオえる

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46. 私のお家が見える空

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「ここ!ここで乗せてください!」
 街の公園までやって来たミク達。平日の昼前で、あまり人のいない公園内の広場で、大声でリコ達を呼ぶ
「いいけどさぁ……」
 ミクをおんぶして空を飛ぶため、重い足取りでミクのもとに歩いていくリコ。テンション高いままリコの背中に乗ると、絵本を手に持ち、足もバタバタと動かして落ち着かないミク。このままでは飛べないと思ったリコが、ミクを一旦下ろすと、ちょっと強めに注意をした
「ミク、落ちたら大変だから、暴れないでちゃんとつかんで。絵本は落とすと危ないから、クルミかモモカに預けてね」
「はい!分かりました!」
 元気な返事に、不安でため息ついたリコ。二人を支える為、クルミとモモカも心配から少し緊張気味で、リコと一緒に飛ぶ。リコ達の飛ぶ準備が終わり、更にテンションが上がっていくミクを乗せ、街の空を飛び回る。しばらくウロチョロと空を飛んでいると、森の方に目を向けたミクが何かを見つけ指をさした


「あっ!あれ!」
「なに?どうしたの?」
 ミクの指差す先にリコ達も目を向けると、街外れの森の中に小さく見える建物が見えた
「あれ、私のお家です!」
「本当だ。ミクの家だね」
 と、言いつつもミクの家に近寄ることなく逆に離れていくリコ達。段々と家が見なくなり、ミクがちょっとしょんぼりとしている
「ゴメンね、ミク。今はまだ、お家に連れてくことは出来ないの」
「はい。わかってます。でも……」
 元気だったミクが口数も少なくなって、少しうつ向きはじめたミクを、心配になったリコ達が、顔を見合わせ頷いた
「ミク、おやつ食べよっか。前、クレープ途中までしか食べれなかったし」
「そうだね。同じの食べる?」
 返事の代わりに小さく頷いたミク。ゆっくりと公園に降りると、お昼の時間になって、街はたくさんの人で賑わいはじめていた。お昼ご飯の美味しそうな匂いに、うつ向いていたミクも少しずつ元気を取り戻していく

「それにしても、みなさんスゴいです。どうやって空を飛んでいるんですか?」
「んー。どうやってって言われても、無意識だからなぁ……」
 ミクの質問に困ったように答えるリコ。すると、二人の少し後ろを歩いていたモモカが、リコの代わりに質問に答えた
「空を飛ぶイメージするんだよ。こう飛びたいなとか、どうやって飛べるかとかね」
「飛ぶイメージ……ですか。私にも出来るでしょうか?」
「もちろん。この世界の人はみんな……」
「リコ!まった!」
 リコの話を慌てて止めたクルミ。話を止められ、不思議そうに見ているミクに対し、リコは話を止められた理由に気づいて、あたふたとしはじめた
「あっ、いや……。うん、ミクもきっと出来るよ!ねっ!」
「うん、そうね……」
 苦笑いでモモカに話しかけると、同じく苦笑いで返事をするモモカ。三人のやり取りを、今度は首をかしげ見ているミクの手を、リコが引っ張り歩きはじめる
「ほら、ミク行くよ!おやつ食べたらまた、お空を散歩しよう。ねっ」
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