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91. 本当は嫌で駄目だけど
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「失礼します。朝早くから、すみません。皆さん、レグスさんが呼んでいます。申し訳ありませんが、今から会議室に来てください」
朝も早くからの隊員の呼び出しに、寝惚けつつ話を聞くリコ。クルミとモモカが少しボーッとしながら、ソファーに座ってリコの様子を見ている
「みんなって、ミクも?」
リコに名前を呼ばれて、一瞬ビクッと反応するミク。不安から布団に潜って隠れてたミクに、モモカがそっと寄り添う
「はい。もちろん、本も持ってくるようにと」
「わかった。でも、ミクも今起きたばかりだから、もう少ししたら行くよ」
「了解しました」
一通り話を終え、隊員がお辞儀をするとゆっくりと扉を閉じたリコ。扉から背を向け、ふぅ。とため息ついて、モモカに抱きついていたミクの隣に座った
「ミク。レグスさんと会っても大丈夫?」
「大丈夫です。皆さんも一緒ですから」
リコの質問に、小さく頷き答えるミク。モモカを抱きしめていた手を離し、リコと見つめあう
「でも、書庫に行ったことは内緒ね。もし聞かれても内緒」
「はい。頑張って秘密にします」
ミクも笑顔で返事をすると、返事を聞いてリコがミクの頭を優しく撫でた
「ありがとう。それじゃあもう少し休んでから行こうか」
「おはよう。ご機嫌はいかがかね」
会議室に着くと、前回、魔術練習場に呼ばれた時と同じように、機嫌の良さそうなレグスと機嫌の悪そうなレイがいた
「おはようございます。機嫌はいいです」
レグスに元気よく返事をすると、ミクの笑顔を見てレグスがクスッと笑う
「それは良かった。昨日は体調が悪いと聞いていたが、無事で何よりだ」
ミクに気遣う言葉を、無言で聞くレイ。雰囲気の違う二人の様子に戸惑うリコ達。少しずつ部屋の雰囲気が変わっていくのを感じたミクが戸惑いはじめた時、レグスが一つため息ついた
「さて、早速だが……」
さっきまでの機嫌の良さそうな声から一変し、重々しい雰囲気で話はじめたレグス。声を聞いて、一歩後ろに下がると、後ろにいたモモカに背中が当たった
「今、魔術本部は、本の力を欲している」
リコ達の不安をよそに、レグスはミクの持つ本を見つめ、話はじめた
「そう、君の持つ本。その本の何も書かれていない真っ白な本が欲しいんだ……」
「あの……」
楽しそうにレグスが話していると、リコが突然話に割って入ってきた。全員の視線を浴びながら、恐る恐るレグスに問いかけた
「どうして、何も書かれていない真っ白な本が欲しいんですか?」
「ダメだけど……これはミクの大切な本だから、この本だってダメだけど、けど、本が欲しいならこれでも……」
リコの質問を聞いたレグス。返事を言わず、リコにフッと笑うと、黙って聞いていたレイの方を向いた
「だそうだが、レイ。君はどう思う?」
と、レグスに声をかけられたレイ。不安そうにこちらを見ているリコ達を一瞬見た後、ため息まじりにレグスの問いかけに答えた
「そうですね。瞬間的に移動するという魔術は、本部の上級魔術師でも使える者は限られています。なので、リコの言う通り、その本でも、十分かと……」
レイの答えを聞いて、ミクが大事そうに抱えている本ち目を向けたレグス。その視線に気づいたミクがクルミの後ろに隠れた。ミクの慌てる姿を見ていたレグス。ミクの気持ちを知る目に、ゆっくりと近づいてくる
「そうか。だが、私の本来の願いとは違う。やはり君の作り出す本を貰わなければならないんだ」
朝も早くからの隊員の呼び出しに、寝惚けつつ話を聞くリコ。クルミとモモカが少しボーッとしながら、ソファーに座ってリコの様子を見ている
「みんなって、ミクも?」
リコに名前を呼ばれて、一瞬ビクッと反応するミク。不安から布団に潜って隠れてたミクに、モモカがそっと寄り添う
「はい。もちろん、本も持ってくるようにと」
「わかった。でも、ミクも今起きたばかりだから、もう少ししたら行くよ」
「了解しました」
一通り話を終え、隊員がお辞儀をするとゆっくりと扉を閉じたリコ。扉から背を向け、ふぅ。とため息ついて、モモカに抱きついていたミクの隣に座った
「ミク。レグスさんと会っても大丈夫?」
「大丈夫です。皆さんも一緒ですから」
リコの質問に、小さく頷き答えるミク。モモカを抱きしめていた手を離し、リコと見つめあう
「でも、書庫に行ったことは内緒ね。もし聞かれても内緒」
「はい。頑張って秘密にします」
ミクも笑顔で返事をすると、返事を聞いてリコがミクの頭を優しく撫でた
「ありがとう。それじゃあもう少し休んでから行こうか」
「おはよう。ご機嫌はいかがかね」
会議室に着くと、前回、魔術練習場に呼ばれた時と同じように、機嫌の良さそうなレグスと機嫌の悪そうなレイがいた
「おはようございます。機嫌はいいです」
レグスに元気よく返事をすると、ミクの笑顔を見てレグスがクスッと笑う
「それは良かった。昨日は体調が悪いと聞いていたが、無事で何よりだ」
ミクに気遣う言葉を、無言で聞くレイ。雰囲気の違う二人の様子に戸惑うリコ達。少しずつ部屋の雰囲気が変わっていくのを感じたミクが戸惑いはじめた時、レグスが一つため息ついた
「さて、早速だが……」
さっきまでの機嫌の良さそうな声から一変し、重々しい雰囲気で話はじめたレグス。声を聞いて、一歩後ろに下がると、後ろにいたモモカに背中が当たった
「今、魔術本部は、本の力を欲している」
リコ達の不安をよそに、レグスはミクの持つ本を見つめ、話はじめた
「そう、君の持つ本。その本の何も書かれていない真っ白な本が欲しいんだ……」
「あの……」
楽しそうにレグスが話していると、リコが突然話に割って入ってきた。全員の視線を浴びながら、恐る恐るレグスに問いかけた
「どうして、何も書かれていない真っ白な本が欲しいんですか?」
「ダメだけど……これはミクの大切な本だから、この本だってダメだけど、けど、本が欲しいならこれでも……」
リコの質問を聞いたレグス。返事を言わず、リコにフッと笑うと、黙って聞いていたレイの方を向いた
「だそうだが、レイ。君はどう思う?」
と、レグスに声をかけられたレイ。不安そうにこちらを見ているリコ達を一瞬見た後、ため息まじりにレグスの問いかけに答えた
「そうですね。瞬間的に移動するという魔術は、本部の上級魔術師でも使える者は限られています。なので、リコの言う通り、その本でも、十分かと……」
レイの答えを聞いて、ミクが大事そうに抱えている本ち目を向けたレグス。その視線に気づいたミクがクルミの後ろに隠れた。ミクの慌てる姿を見ていたレグス。ミクの気持ちを知る目に、ゆっくりと近づいてくる
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