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92. お互い思いが違うがゆえに
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「でも、私、本なんて……」
恐る恐るレグスに言い返すミク。その言葉にクルミの後ろにいるミクに向いたレグスが、少し言葉強めにミクに言い返した
「作れなさそうなのは分かっている。だからこそ、君の能力を知らねばならないし、本のことも、もっと知る必要がある」
レグスの言葉に、何も言えず無言になったリコ達。レイも何も言い返さずにいると、話し合いが静かになってしまい、レグスがはぁ。とため息ついた
「しかし、残念ながら本部の年寄り達は、昔のことや本のことをあまり語りたがらない。……なあ、レイ」
「そうですね。昔はとても、大変だったそうなので、嫌なことは隠しておきたいのでしょう」
「そう。だが昔のことは、人々の弱さがそうさせただけだ。相反する魔術を使うという魅力に負けたのだ」
「それは、貴方も同じ。魅力に負け本を求めているのでは?」
と、レグスの話に反論するレイ。楽しそうな話していたレグスの表情が段々と強張ってくる
「魔力とともに魔術本部の副本部長としても力が足りぬのは重々承知。だからこそ……」
「本のことに関しては、勝手に動いて本部長に怒られますよ」
「あの人はもうお飾りだ。過去の栄光や現状ばかり見て、未来の為とは動かない。それでは、本部のため、人々のためにならないと思わないかね?」
少しずつ声も大きなっていく二人の会話。その様子を何も言い返せず、ハラハラと見ているリコ達。クルミの後ろに隠れて顔を見ないように会話を聞いているリコも、聞きなれない話し合いの声に怯えて、クルミの服をつかむ手も強く震えている。会議室に不穏な雰囲気が流れる中、突然パンパンと手を叩く音が聞こえてきた
「喧嘩はやめろ。怯えているじゃないか」
部屋の入り口に呆れた様子で、レイとレグスに注意をするカフカ。少し驚きつつも、止めに入ってくれたカフカが来てくれたことにホッとするリコ達。その一方、知らない人が会議室に来たことに怯えて、クルミの服をつかんでたミクの手が更に強くなった
「それに、本部内の魔術使用は基本禁止だ。いくらレグスといえど、無意味な使用は処分に値するぞ」
会議室に入りながら、レグスの手元に目を向けるカフカ。無意識にグッと力を込めていた右手をそっと開いた
「そうだった。それは失礼……」
カフカにクスッと笑って謝るレグス。ずっとクルミの後ろに隠れたまま、姿が見えないミクにも微笑むと、カフカの横を通り、会議室の入り口で立ち止まると、少し振り返りミクとリコ達を見た
「では、今回の話し合いは終わりとしよう。今度は新たな本と共にあるように願っているよ」
恐る恐るレグスに言い返すミク。その言葉にクルミの後ろにいるミクに向いたレグスが、少し言葉強めにミクに言い返した
「作れなさそうなのは分かっている。だからこそ、君の能力を知らねばならないし、本のことも、もっと知る必要がある」
レグスの言葉に、何も言えず無言になったリコ達。レイも何も言い返さずにいると、話し合いが静かになってしまい、レグスがはぁ。とため息ついた
「しかし、残念ながら本部の年寄り達は、昔のことや本のことをあまり語りたがらない。……なあ、レイ」
「そうですね。昔はとても、大変だったそうなので、嫌なことは隠しておきたいのでしょう」
「そう。だが昔のことは、人々の弱さがそうさせただけだ。相反する魔術を使うという魅力に負けたのだ」
「それは、貴方も同じ。魅力に負け本を求めているのでは?」
と、レグスの話に反論するレイ。楽しそうな話していたレグスの表情が段々と強張ってくる
「魔力とともに魔術本部の副本部長としても力が足りぬのは重々承知。だからこそ……」
「本のことに関しては、勝手に動いて本部長に怒られますよ」
「あの人はもうお飾りだ。過去の栄光や現状ばかり見て、未来の為とは動かない。それでは、本部のため、人々のためにならないと思わないかね?」
少しずつ声も大きなっていく二人の会話。その様子を何も言い返せず、ハラハラと見ているリコ達。クルミの後ろに隠れて顔を見ないように会話を聞いているリコも、聞きなれない話し合いの声に怯えて、クルミの服をつかむ手も強く震えている。会議室に不穏な雰囲気が流れる中、突然パンパンと手を叩く音が聞こえてきた
「喧嘩はやめろ。怯えているじゃないか」
部屋の入り口に呆れた様子で、レイとレグスに注意をするカフカ。少し驚きつつも、止めに入ってくれたカフカが来てくれたことにホッとするリコ達。その一方、知らない人が会議室に来たことに怯えて、クルミの服をつかんでたミクの手が更に強くなった
「それに、本部内の魔術使用は基本禁止だ。いくらレグスといえど、無意味な使用は処分に値するぞ」
会議室に入りながら、レグスの手元に目を向けるカフカ。無意識にグッと力を込めていた右手をそっと開いた
「そうだった。それは失礼……」
カフカにクスッと笑って謝るレグス。ずっとクルミの後ろに隠れたまま、姿が見えないミクにも微笑むと、カフカの横を通り、会議室の入り口で立ち止まると、少し振り返りミクとリコ達を見た
「では、今回の話し合いは終わりとしよう。今度は新たな本と共にあるように願っているよ」
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